「みんな!!たぶんこれから”空の海”を突っ切る事になるわ。息を止めないと溺れるわよ!!」
「「!!?」」
「はい!大きく息を吸って!!!」
間に合ったかどうかわからないけど、みんなが大きく息を吸ったと思われるところで雲に突っ込んだ。
ちなみに私は帆をたたみながら叫んでいた。原作ではどうか知らんけど、海の中を突っ切るのに帆を張ってたら抵抗が大きすぎる!!
時間にして、90秒ほどだろうか? メリー号は雲を突き抜けた!
― バキバキッ… ―
武装硬化は本来のメリー号全体に施していた。
だからかどうかは分からないけど、フライングモデルの翼が折れた。
帆を張ったままだったらメインストもヤバかったかも?
「ぶはァ!!!」
私が叫んだ効果もあってか、原作のように倒れ伏してるメンバーは居ない。
「ケホ!!」
「まいった…ほんとに海の中を突き抜けたみてェだ。…全員いるか……?」
「ハァハァ…」
「おい!!!おい!! みんな見てみろよ!!!船の外っ!!!」
いち早く起き上がったルフィが興奮気味に叫んでいる。
「!!?」
全員が立ち上がって、辺りを見回すと、そこには、真っ白な世界が広がっていた。
「なんだ!!?ここは!!!白一色!!?」
「雲…!?」
「雲の上……!!? 何で乗ってんの……!!?」
「そりゃ乗るだろ雲だもんよ」
「「イヤイヤ、乗れねェって!!!」」
サンジ、ゾロ、チョッパーが手のひらをブンブンと振って、ルフィの発言を否定する。
そうね。普通は雲に乗れないって事をみんな知ってる。
ルフィだってゴムゴムのロケットで雲の上まで飛んだ事あったじゃん!
「つまりここが、”空の海”ってわけね。」
「そうみたいね。」
「でも見て。”記録指針”はまだこの上を指してる!!」
「どうやらここは”積帝雲”の中層みたいね…」
「まだ上に行くのか……?どうやってだ…??」
「それはわからないけど」
「かなり上空まで来たみたいね。3Kmくらいまで気配が近づいたみたいに感じるわ。」
「やっぱり、”空島”はまだ上なのね?」
「そうだと思うわ。」
「ここからどうにかして上にいけないかしら。」
私とナミが話していると、ウソップがなにやらはしゃぎだした。
「第一のコース!!キャプテン・ウソップ泳ぎまーす!!!」
「おう!!やれやれ!!」
船長の許可が出てしまい、ウソップが調子に乗っている。
「オイオイ無茶すんな。まだ得体の知れねェ海だ!!」
「海は海さ はっはっはっはっはっ!!」
バフン…!! ウソップが飛び込む。
「……」
「顔……出さねェぞ……」
「……かなり、潜ったわね…」
私はウソップの気配を探って言った。ウソップが飛び込んでから40秒が経過。
「思うんだけど…、ここには”海底”なんてあるのかしら」
「無いわよ。だから下から船で突っ切れたんじゃない!」
ロビンの疑問に私が事も無げに答えると、みんなが顔を見合わせた。
「!!」
「まさか…!!!」
「あの野郎、雲から落ちたのか!!?」
「ウソップ~~~~!!!」
ルフィが海に手を伸ばす
「だから言ったんだあのバカ!!!」
「できるだけ腕を遠くに伸ばして!!!」
「でも下は見えねェから勘だ…!!」
「大丈夫、任せて ”目抜咲き”!!!」
ルフィの腕にロビンの目が咲く。私も気配を追ってみてるけど…
「今、雲から抜けたわ!」
私が叫ぶと、ルフィの腕も雲を抜ける。
「いた!!!」
「え!?どこに!!?」
「”六輪咲き”!!! OK!!引き上げて!!」
「うおっ!!?っぷ ふんんぎぎぎぎ」
「ルフィ!!頑張れ!!」
「おお!!」
まるで釣りのように、ルフィが腕を引き上げる。そしてウソップが海から姿を現す。
「やったァ!!上がっ… !!?」
その後ろから、巨大なタコと、ウツボのようなヤツらが顔を出す。
「何かついてきたぞォ!!!」
「いやあああああ!!!」
「ウソップを食う気だ!!!」
「ッアアアアアアアアアア!!!」
チョッパーとナミがものすごい形相で叫ぶ。
「そうビビる程のモンでもねェだろ?」
ゾロが飛んで、タコの足に切りつける。と、パァン…!!!という音が鳴り、足が破裂した。
「はァ!!?」
ウツボのようなヤツはサンジとルフィに撃退された。
それにしても、たいして動いてないのに3人の息が荒いわね…。
戦闘力は向上しても空気の薄さに即対応ってのは難しいらしい…。
私?私はジャヤに着く前から低酸素状態で慣らしておいたからなんともない。
ちなみに、まだ上がある事を知ってるので低酸素状態は継続中である。
「ギャアアアアアアアア」
「うるっっせェな。今度は何だウソップ!!!」
「ズボンの中に…!!なんかいた…」
ウソップが小さな魚を取り出す。
「空島コワイ空島コワイ」
ガクリと気絶するウソップを心配してチョッパーが駆け寄る。
「ウソップ!!!」
「厄日ね」
ロビンが言うけど…
「まぁ、自業自得って気がするけどね。」
「これが……”空魚”じゃない? ノーランドの日記にあった”奇妙な魚”。おそらく、海底のないこの”空の海”に対して生き残る為にいろんな形で進化を遂げたんだと思うわ。」
「それで風船になったり平たくなったりか?」
「より軽くなる為ね…地上の海の水より浮力が弱いのよここは。鱗が羽毛みたいだし…」
ロビンから空魚を取り上げたルフィが船内へと走る。
「”肉食”っぽい口も変…!!」
「ソテーにしてみた」
「こりゃうめェ!!!」
「まだ検証中でしょ!!!?」
ナミの意見は尤もだ。見境なく食うクセはなんとかならんかな?
そのうち痛い目見ることになるわよ?
「あっホントおいし~~~!!初めての食感!」
「あのでけェのも食ってみよう!!」
「空島はどこだ?…お!船… おーいみんな!!船…と…人? え…わっ!!?」
「おい、どうしたチョッパー」
「え…!?」
チョッパーが双眼鏡を落とす。
「チョッパー船か?船がいるのか!?」
「いや…うんいたんだけど……船はもういなくて!!」
「何だよ」
「そこから牛が四角く雲を走ってこっちに来るから、大変だ~~~!!」
「わかんねェ、落ち着け!!!」
「何だっつーんだ」
「チョッパーが船を見つけたんだけど、何者かに破壊されて、そいつがこっちに向かってくるって!」
チョッパーの言っていた事を通訳する。頷くチョッパー…
「!!?人だ 誰か来る!!!」
「雲の上を走ってるぞ!!!」
「おい止まれ、何の用だ!!!」
「排除する…」
サンジが船上に飛び乗ろうとする仮面の男に対して叫ぶけど、相手は聞く耳を持っていなかった。
「………やる気らしい……」
「上等だ」
「何だ何だ?」
サンジ、ゾロ、ルフィの順に対応しようとするが、やっぱり3人の動きが鈍い。
バキッ!!! 「ヴ!!?」
ドスッ!!! 「ぐはっ!!!」
ガンッ!!! 「ブヘッ!!!」
サンジ、ゾロ、ルフィが一瞬にして蹴り飛ばされる。
「え!!?ちょとどうしたの!!?3人共っ!!!」
「ギャーギャー!!!」
「空島コワイ、空島コワイ」
仮面の男が甲板を蹴って宙に舞い、バズーカーのようなものを構える。
なるほどね…
原作で、空の騎士が来なかったのならロビンがなんとかしてたみたい。ロビンなら、あのバズーカーを無効化する事も、彼を捕える事も可能だろう。
でもまぁ、ここでは私が対処するとしますかね?
「しょうがないわねェ…
私は剃刀で仮面の男の背後に回りこんだ。
「!!?」
「そこまでだァ!!」
「!!」
ギィィ…ン!!!
鳥?に乗って現れた鎧の男が槍を突き出す。仮面の男は盾で受け止めたが海に落ちた。
「何!!今度はだれ!!?」
「ウ~ム我輩、”空の騎士”!!!」
「ピエ~」
ナミが欄干に着地した鎧の男に声をかけると男は答えてくれた
「……去ったか……」
「何なのよ一体……!!あいつは何者だったの!? それに何よあんた達だらしない!!! 3人がかりでやられちゃうなんて!!」
「………」
「助けてくれてありがとう」
「ウムよい。やむを得ん。これはサービスだ。それに、わしが来んでも撃退できていたであろう?」
チョッパーの礼に答えて、空の騎士が私に言う。
「まぁね。でも助かったわ。理由もわからず戦うのは気持ち悪いものね?」
「いや、まったく…不甲斐ねェ」
「なんか体が…うまく動かねェ」
起き上がれないまま、サンジとルフィが言っている。ゾロは何も言いたくないみたい?
「…きっと、空気が薄いせいね…」
「………?」
「ああ…そう言われてみれば………」
「そりゃそうでしょ?さっきタコやヘビを撃退した時だって、たいして動いてないのにあんた達、息切らしてたじゃない!」
「おぬしら青海人か?」
「?何それ…そうだ、あなたは誰?」
「我輩”空の騎士”である。青海人とは雲下に住む者の総称だ。つまり、青い海から登ってきたのか?」
「…うん、そうだ」
「ならば仕方あるまい…。ここは”青海”より7000m上空の”白海”。さらにこの上層の ”白々海”に至っては一万mに及んでいる。通常の青海人では体が持つまい…」
「?…じゃぁ何で、イオリは平気なの?」
「空島行こうって事になってから、”生命帰還”で低酸素状態にしてたからね。」
「生命帰還?」
「低酸素?」
「うん。簡単に言えば呼吸を少なくしてたって事!気配が8~10km上空って言ったでしょ? 上空は空気が薄いって事は知ってたから、体を慣らしておいたのよ。」
誰も動けなかったら、何かあった時ヤバいじゃん?
「何で、おれ達に言わねェんだよ!!」
ルフィが文句を言ってきた。でもねェ…
「だって、あんたたち、”生命帰還”使えないじゃない!!」
「「…」」
「おっし!!だんだん慣れてきた。」
「そうだな、さっきより大分楽になった」
「イヤイヤイヤイヤ ありえん…」
「それよりさっきの奴、海の上を走ってたのは何でなんだ?」
「まァまァ、待て待て…質問は山程あるだろうが、まずビジネスの話をしようじゃないか。 我輩、フリーの傭兵である。ここは危険の多い海だ。空の戦いを知らぬ者ならさっきの様な、ゲリラに狙われ空魚のエサになるのがオチだ。1ホイッスル500万エクストルで助けてやろう」
「………」
「何言ってんだおっさん」
「ぬ!!」
「バカな…格安であろうが!!これ以上は1エクストルもまからんぞ!!我輩とて生活があるのだから!!」
ウソップはまだ震えてるみたい。ずっと『空島コワイ』を繰り返しつぶやいてる…
「だからそのエクストルって何なんだよ。ホイッスルがどうのってのも」
「………!!おぬしら…」
「え~っとねぇ…私たちは”突き上げる海流”に乗ってココに来たのよ!」
「……何と!!あのバケモノ海流に乗ってここへ!!? ……まだそんな度胸の持ち主がおったか…」
「?」
「ちょっと待って!!他にもこの”空の海”へ来る方法があったの!?」
「ハイウエストの頂きからここへ来る者がほとんどだ」
「……普通のルートじゃないんだ……やっぱり…」
ナミは滝のような涙を流しながら呟いた。そしてルフィに詰め寄る。
「着いたからいいじゃねェか、着いたからいいじゃねェか、」
「死ぬところだったじゃないよ!!!じっくり情報を集めてればもっと安全に………」
「1人でも船員を欠いたか?」
「いや、全員で来た。」
「他のルートではそうはいかん…。100人で空を目指し、何人かが到達する。 誰かが生き残る。そういう賭けだ。 ― だが、”突き上げる海流”は全員死ぬか、全員到達するか。 それだけだ。0か100の賭けができる者達はそうはおらん。近年では特にな。度胸と実力を備える、なかなかの航海者達と見受けた。」
どの道全員死ぬ…なんて事にはならなかったけどね?
「いやァ~まァ、確かにおれがいてこそだった!!あの時コイツらが泣きくずれ、人生を諦めてゆく中、おれは言ったんだ!『おれが航海してみせる!!!』」
「ちょっと」
がぼーん!!顔のウソップの頬をナミが抓る。いつの間に復活したんだこいつ?
「1ホイッスルとは、一度この笛を吹き鳴らす事。さすれば我輩、天よりおぬしらを助けに参上する!!! 本来はそれで空の通過500万エクストルを頂戴するが、1ホイッスル、おぬしらにプレゼントしよう!! その笛でいつでも我輩を呼ぶがよい!!!」
「待って!!名前もまだ…」
「我が名は”空の騎士”ガン・フォール!!!そして相棒ピエール!!!」
「ピェ~~!!!」
「言い忘れたが我が相棒ピエール、鳥にして”ウマウマの実”の能力者!!」
「!?」
「あっ…鳥が」
「つまり翼を持った馬になる!!! ― 即ち……」
「うそ…!!素敵…!!!ペガサス!!?」
「そう!!!ペガサス!!!」
「ピェ~~~!!!」
黒い斑点のある鳥が馬になって…でも斑点は消えず…ちょっと残念な感じに見える…
”いやァ微妙…”
「勇者達に幸運あれ!!!」
「オカシな生き物になったぞアレ」
「……結局、何も教えてくれなかったわ」
「……そうだ……ホント……何も」
「これでフリ出しに戻ったぞ」
「 ― で、どうやって上に行くんだ?」
「よし、じゃあおっさん呼んで聞いてみよう」
「え… ちょちょちょ!!ちょっと待ってルフィ!!これは緊急事態に助けてくれるヤツでしょ!!?」
「またあの仮面つけた妙な奴が現れたときどうすんだよ!!!」
ナミとウソップが必死だ。ルフィから笛を遠ざけようとしてウソップが顔を引っぱっりナミは首を締めてる。
「コ…コ…」
「とりあえずどこかへ船を進めよう」
「さっき、空の騎士の思考を読んだんだけど、この”白海”の端に上層に行く道があるみたいよ?」
「端?」
「なァあそこ、見てくれ」
「?」
「何かしら…滝の様にも見えるけど。」
「変な雲だろ?」
「あれが、上層に行く道なのかしら?」
「そうじゃないかな?」
「コ…」
「よし、決まりだ。あそこへ行ってみよう」
帆を張って船が動き出す…
「…その前にでっかい雲……」
「どうする?」
「”空の海”の上に浮いてんだから同じ”空の海”じゃねェだろ」
「……じゃ、どんな雲だ……?」
「ただの雲ならそのまま進むんだけど」
「触ったらわかるだろ、んん!!!」
ルフィがグルグルと手を回して、雲に向かってピストルを放つ。それがパフン…!!とはじかれた。
「わっ!!はじいた」
「おお!!!」
さっそくルフィは雲の上に飛んでった。笑いながらトランポリンのように雲の上で飛び跳ねている。
「見ろ!乗れた!!沈まねェ!!!ふかふかする!!綿みたいだ!!!何だコリャ何だコリャ!!?楽しすぎだ~!!!」
「スゲ~~~!!!」
「…どういう現象!?」
「不思議」
「うお!!おれも行く!!」
「きっと、あれが”空島”の陸になるんじゃない?普通に考えたら空に大地は無いんだろうから、乗れる雲が陸地として島になってるんだと思うわよ?」
「…でも、そうなるとこの盛り上がった雲のある場所は船じゃ通れないわけか…… ねェ!!上から船の通れるルートを探して!!」
「おう!!よし!!」
「オイ!!ルフィあっち、何かあるぜ」
「何だ何だ」
「コラー!!!」
「門?」
「ああ!あの滝みたいなヤツの下に、でっけェ門があった。ここ抜けたらわかるさ。」
「次、左だぞ。」
「いや、右だったろ」
「左だったじゃねェか!!」
「ヨロイのおっさん呼ぼう」
「よせ!!!」
「危険はなさそうだから、私はちょっと中に入ってるわね?アラバスタでもらった書籍の中に、何かないか確認してみるわ!」
「えっ? ええ…」
この先に、カメラ持ったばあさんがいるのよね? 船の中に入ってるに限る。
ナミに言ってから船の中に入ると後ろからロビンがついてきた。
「何かあるの?」
「…危険はなさそうだけど、なにかイヤな予感がするのよね。あそこに居る人にね…」
「それも見聞色?」
「まぁね。…それでついて来たの?」
「なるほど…って思ったの。アラバスタであなたの似顔絵や写真が手に入らなかった理由がわかったわ。こうやって、回避していたのね?」
「姿を見せないほうが、いろいろと動きやすいからね。」
「フフ…同感」
「それじゃ、外から見えないように、ここから見てようか。」
「……よし!抜けたみたい」
「…あ!!」
「なっ!!?」
「それに見て。あの滝みたいな雲はやっぱり滝なのよ…!!さっきの性質の違う雲の上を流れてるんだ」
「”天国の門”だと……」
「縁起でもねェ。死にに行くみてェじゃねェか…」
「いーや、案外おれ達ァもう全員死んでんじゃねェのか?」
「そうか、その方がこんなおかしな世界にも納得がいくな」
「死んだのかおれ達!!?」
「天国か~楽しみだ!!!こっから行けるんだやっと!!」
「門を抜けたわ」
ロビンが呟く。
「見ろあそこ。誰か出てきたぞ!!!」
「観光かい?それとも…戦争かい?」
カシャッ!!カシャッ!! っとシャッター音が鳴る。
「…やっぱりね…」
「さすが…イヤな予感は当たったみたいね?」
「どっちでも構わない。上層に行くんなら入国料1人10億エクストルおいていきなさい。それが『法律』」
「天使だ!!!天使ってあんなんなのか………!!梅干しみてェだ」
ルフィ…なんて失礼なヤツだ…。
「10億エクストルってベリーだといくらなんだ?」
「……あの、お金…もし…もしなかったら………?」
「通っていいよ」
「いいのかよっ!!!」
「10億エクストルって…?」
ロビンが私に聞いてきた。
「私が聞いて知ってるのは20年以上前の情報なんだけど…。レートが変わってなければ、1ベリー=1万エクストルだったかな? だから1人10万ベリーって事になるわね。」
「という事は、8人で80万べりー?」
「まぁ、払えない金額じゃないけど、高いわね。払わなきゃ通れないっていうなら、別の方法を考えなきゃならないところだったけどね。」
「…でも、『法律』って言ってたわよね?」
「きっと、何かあるんでしょうね。そうだ!あのおばあさんの思考を読んでみればいいんだわ!!」
「 ― それに、通らなくても……いいよ」
「?」
「あたしは門番でもなければ衛兵でもない。お前達の意思を聞くだけ」
「じゃあ行くぞ!おれ達は空島に!!」
「金はねェけど通るぞばあさん!!!」
「そうかい。6人でいいんだね」
「…? ん? でもよ、どうやって登ったら」
ガシィッ…!!
「え!!?」
「ギャー!!ギャー!!!」
「何だ!!?何が出てきた!!?」
「”白海”名物『特急エビ』………」
「うわあっ!!!動き出した!!!」
「滝を昇る気か!!?」
「上にまだ続いてる!!」
「それで、おばあさんの思考は…読めたの?」
「うん…酷い話だわ。あのおばあさん、楽しんでるみたい。」
「?」
「不法入国者ですってよ? しかも空島に連絡入れるみたいだし…」
「不法?それって…」
「要するに犯罪者って事じゃない?まぁ海賊だから別にいいんだけどね。とりあえず、みんなには黙っておきましょうか。」
「でも…、そのうちみんなにもわかるんじゃないの?」
「でしょうね。でもまぁ…あのおばあさんの思考を読まなきゃ、私たちにもわからなかったわけだから、別にいいんじゃない?」
「フフ…悪い人。」
そういうロビンも笑ってますけど?
写真に撮られることと人数にカウントされることを回避して、私たちは船内から外に出た。