《 ゴミ処理場裏レンガ倉庫 》
大きな倉庫の鉄の扉を開く。錆付いているのか、『ギイィ…』と音をたてた。
「へー地下かァ!!」
「この倉庫も8年は放置されてる。海列車に至っちゃ12年以上手つかずら。もう動かねェかも知れねェな。んががが」
「おい!それじゃ困るぞ!!!」
「大丈夫よ。アイスバーグさんが整備してくれてるみたいだから!」
「!!?」
「なんらおめェ…覇気でも使えるみてェらな?」
「さすが、よくご存知で!!」
「なるほろな…正面の扉が開いてるねェ!」
しばらく進むと線路が見えた。線路の上には列車が乗っている。
「うおー!!!……!!あった!!!かっこいいぞ-!!!」
「………言っとくがまともなモンじゃねェよ!」
「でしょうねェ…。まともなモノが何年もこんなところで眠ってるワケないもの!」
「そうさ、こいつの名は『ロケットマン』。とても客など乗せられねェ…”暴走海列車”ら」
「”暴走海列車”!?」
「サメのヘッドは洒落でつけてあんらがね」
「速そ~~~!!!」
「スゴーイ!!」
機関室からアイスバーグさんが出てきた。
「ホントだ!!アイスのおっさんだ!!!」
「麦わら…よく無事だったな。海賊娘の言った通りだ…。ココロさんが連れてきたのか!」
「命はあったようらねアイスバーグ。おめーここれ何してんらい…?」
「…ここにいるって事は、あんたと同じ事を考えたのさ。 バカは放っとけねェもんだ」
「んががが」
「使え!整備は済んだ。水も石炭も積んで今、蒸気をためてる」
「おっさん!準備しててくれたのか!!」
「喜ぶのは生きてられてからにしろ。この『ロケットマン』は『パッフィング・トム』の完成以前の”失敗作”だ。どう調整しても蒸気機関がスピードを抑えられず暴走するんだ。命の保障などできねェ!」
「ああ!!!ありがとうアイスのおっさん!!!よ-し!!行くぞお前ら乗れ-!!ば-さん、ナミが来たらすぐ出してくれ!!!……ん…おっと」
「ルフィ大丈夫か!?さっきから足元ふらふらしてるぞ」
「血を流しすぎたんだろ?」
「あァ、ちょっとうまく力が出ねェ…」
「肉でも食えばすぐに治るんだろうけどね?」
なんか、だんだんデタラメな体になってません?
歯や骨が折れても牛乳飲めば治るっていうのもどうなのさ?
はっ!!もしかして……!!?
「イオリ!!お前、なんか食い物もってねェか?」
「ない事も…ないけど……」
「くれっ!!」
「非常食程度じゃ、今のあんたの胃袋には追いつかないわ!ちょっと待ってなさいよ!!」
「「??」」
ナミが大きな荷物を持ったおじさん2人と一緒にやって来た。
「ごめん、遅くなった!!」
「ナミ!!おい何やってんだお前!!早く乗れバカヤロー!!!」
ルフィ、あんた…何を文句言ってんのかな?
せっかくナミがあんたの望むモノを集めて来てくれたのに…
「わっすごい。これも”海列車”!!?」
「…いやあ、こんな所にもう一隻あったとはおどろいた!」
「どこ行ってたんだ!!時間がねェっつったの誰だよ!!」
「よいしょ!」
「その荷物なんだよ!?」
「肉とお酒」
「「!!?」」
ルフィとゾロがビックリしてる。だからさっき、ちょっと待てって言ったのよ?
「「文句言ってごめんなさい!!!」」
謝りながらも食べ始めるルフィ。ゾロも瓶を抱えて笑ってる。
「水路から海へ飛び出して、線路さえつかめれば一旦は成功だが…」
「大丈夫ら。操縦ならアタシの方がベテランらよ。おめェはここれゆっくり体、休めてな」
「面目ねェ…」
「チムニー達がその辺れ遊んでるハズらから世話頼んどくよ!」
「麦わらァ~!!!」
「!」
「「フランキー一家!」」
「あいつら…」
「この忙しい時に…」
「……!!頼む!!!おれ達も連れてってくれェ!!!!エニエス・ロビーへ行くってガレーラの奴らに聞いた!!!アニキが政府に連行されちまったんだ!!!追いかけてェけど、アクア・ラグナを越えられねェ!!!!」
「相手は世界政府らよ」
「誰だろうと構うかァ!!!」
「アニキを取り返すんだ!!!」
「あたしらアニキの為なら命だって惜しくないわいな!!!」
「お願いだよ!」
「!」
「……」
「冗談じゃないわ!!!あんた達が今まで私達に何をしたかわかってんの!!?」
「!!」
「恥をしのんで頼んでる!!アニキを助けてェんだ!!!」
私はチラッとルフィに視線を向ける。 あ~ぁ……ルフィの口角が上がってる。
仲間を想う心意気なんてモノを見せられて、ルフィが無下にするわけなんてないもの。
「乗れ!!!急げ!!!」
「!!!?」
だよね~…
「……!!!麦わらァ……!!!」
「ウウ…」
「ちょっとルフィ!!!」
ナミが怒って詰め寄るけれど、ルフィは笑ってその怒りを逸らした。
「ま、いいよ」
「すまねェっ!!!恩にきる!!!」
「きっと…こういうのが器の大きさなんだろうなァ…」
「どうせこうなるだろうとは思ってたがな…。まぁ、戦力が増えたと思えばいいだろ?」
ポロっと口から出た、私の言葉にゾロが返して来た。
「そうね。最悪、陽動にも使える駒が増えたと思えばいいんだし?」
「おまえなァ…」
「ん?」
「…まぁいいが…」
「追加3名…あらあら、4名と1匹になったわね。」
「…??」
「でも、その車両じゃなくていいんだ!!」
「!?」
「おれ達ァおめェらに合わせて『キングブル』で海へ飛び出すからよ!!」
「車両の後ろにつかまらせてくれればいいんだ!!!」
「よろしく頼む!!!じゃ、後で!!!」
「………んがががが、ほいじゃ行こうか」
ココロさんが列車を出発させる。
「さァ海賊共!ふり落とされんじゃらいよ!!!ウォーターセブン発エニエス・ロビー行き!”暴走海列車”『ロケットマン』!!」
「よし!!!出航!!!行くぞォ!!!全部奪い返しに!!!!」
「水路を出るよ!!!『ロケットマン』!!!全員覚悟決めなァ-!!!」
「!!!」
「うほ-!!!」
「うお-!!!」
「「飛び出た~~~!!!」」
「バヒヒ-ン!!バルル…」
「よォし”海列車”が出てきた!!」
「こっちも出撃だ野郎共ォ~~~っ!!!」
「ウオオオオオ~ッ!!!」
「飛べ-っ!!!ソドム!!!ゴモラァ~~!!!」
「バヒィ~~ン!!」
「オオオオ…」
「何だありゃ!!?何か飛んできた~~~!!!」
「バヒヒ~~ン!!」
「バルルルァ~~~!!!」
「麦わらさーん!!!フランキー一家総勢50名!!お世話になりま~~す!!!」
「うは-!!でっけーヤガラブルだァ!!!」
「キングブルさ!!荒波も走る最上ランクの”ブル”ら!」
「そういえば、あいつらどうやってついてくる気?まさか、あの鉤爪つけた丸太で…?」
「「!!?」」
「連結砲、撃て-!!!」
ー ドドウン!! -
「やっぱりか!!」
「うわあ-っ!!」
ー ドゴオォン!! -
「畜生あのヤロー共…!!!」
「よろしく!!!」
ー ガッシーン!! -
「無茶すな-!!!」
「さて線路は…だいぶ波に流されてるね。らが開発から”海列車”を見てきたアタシをナメんじゃらいよ!!あそこらね…!!」
『運転室より緊急連絡!!これから線路をつかむと急激に速度が上がるよ!!軽傷で済むようにしっかりしがみついてな!!!』
「とりあえずケガはするんだ…」
「このスピードだったら、客を乗せても問題ないもんね…きっと、もの凄い加速なんじゃない?『ロケット』って言うくらいだもんね!」
「!!?」
「行くよ-!!!」
「もう少し!!ばーちゃんもう少し右~~!!」
「ニャーニャー」
「!?チムニー!!!ゴンベ!!おめーらついてきてたのかい!!?」
「きてた-!!アハハハ」
「ニャーニャー!!」
「何てこった早く中へ入んなァ!!!吹き飛んじまうよ!!!」
「?」
次の瞬間、車輪が線路を掴んだ
「来るぞっ!!」
「お!?」
「お!!おお……!!」
「!!?」
「うおああああ~~~っ!!!」
「うおっ!!」
「キャー!!」
ルフィとチムニー、ゴンベが飛ばされたので念動力で回収した。
車両の中で、ゾロとナミ、そして荷物が飛ばされたので、こちらも念動力で受け止める。
「バヒヒィ~ン!!!」
「ウォ!!こりゃ外にはいられねェ!!!」
「ハァ あ-…」
「いたたたた…」
「ものすげー加速だ…」
「んがが!!加速でなく暴走らよ」
「いやいやびびった!!」
「腰うった…」
「……!!!」
「あそこは特等席じゃねェな…吹っ飛ぶかと思ったぞ」
「なに言ってんのよ!!あんたは実際吹っ飛んでたでしょうがっ!!まったく…余計な体力使わせるんじゃないっての!!」
「ちょっと待て!この車両におかしな奴らがいるぞ」
「「おいそりゃ誰だ」」
「お前らだよ!!!」
「おめェもだろ!!!」
ルル&タイルストン、パウリ-、ゾロが順に叫ぶ
「 - お前らの仲間を連れ去った”敵”は、アイスバーグさんの命を狙った”犯人”でもあるんだ!! どうせお前ら止めても止まらねェんなら…おれも参戦する!!あくまでもガレーラとは関係ねェ!おれの単独行動としてな…!!!」
「がはははパウリ-!!!おれ達はお前にくっついて来りゃあアイスバーグさんの”敵”に会えるとふんで、一緒に炭水車に隠れてたんだ!!!」
「…案の定…そういう事らしいな…この戦い、おれ達も加えて貰うぞ」
「さらに - その”敵”ってのは当然、フランキーのアニキを連れ去った奴らでもある……!!!」
「そうだわいな!!あたしらそいつが誰なのかもはっきりと知ってるんだわいな!!」
「やいガレーラ!!あんたたちアニキに何かあったらどう責任取るんだわいな!!!」
「黙れ!!一番辛いのはアイスバーグさんだ!!!」
この喧騒の中、ルフィはKYよろしく肉にカブリついてる。ゾロは酒飲んでるし。まぁ私も飲み食いしてるから人の事言えないんだけどね?
「パウリ-!!おれ達にまず説明しろ!!!」
「知ってんだろ…真犯人。お前の口から言ってみな。おれ達もそうそうニブくねェ…おおかたの見当はついてる。別に…驚きゃしねェよ…」
「……!!」
「…まァ、急に意味なく姿を消せば察しもつくか…じゃあはっきり言う。仮面の奴らの正体は…ルッチ・カク・カリファ…それに酒場のブルーノ。 - あの4人が政府の諜報部員だったんだ… あいつらがアイスバーグさんを殺そうとした…!!!」
「……」
「…ものすっごく驚いてますけど?」
「想像だにしてなかったのか!!!一体誰だと思ってたんだよ!!!」
「裏町の『マイケル』と『ホイケル』?」
「そうそう」
「誰だよ!!!」
「じゃあ、ま-……!!フランキー一家とも、ガレーラの船大工とも、町じゃゴタゴタあったけど、この先はここにいる全員の”敵”は同じだ!!これから戦う中で一番強ェのは、あの”ハトの奴”だ!!あいつは必ずおれがぶっ飛ばす!!!」
「 - そうだな。この戦いは奪られたモンをあの4人から奪い返す戦いだ。あいつらへ到達しなきゃ何も終らねェ」
あ~ね~…
CP9には、もう一人強いのがいるのよねェ~…
たぶん、ルッチより強いのが…
まぁいっか!
もしも相手が一人増えるとしても、こっちも一人増えてるんだから!!
ルフィがルッチを標的にしてるなら、私が闘ってもいいじゃんね?