「ルフィ…早く出てこい!!」
「出港はいつでも大丈夫よ!!ルフィが来次第すぐに出せるわ!!」
「ああ」
ナミが船から叫んだ言葉に、橋の上で男たちが答えた。
「…だが、単純に考えても…今のおれ達の頭数と…軍艦の数が同じくらいだ。いくら出港できても、ここ抜けるのは至難の業だぞ…」
『北西”正門”前より報告―エニエス・ロビーの海兵・役人達の収容完了。次いで本島より逃走中の巨人を含む海賊達約50名を”正門”に確認』
「!」
「あいつら…」
「ザンバイ達だ!!ほらみろ!!うまく島を逃げ出したんだ。心配なんかしちゃいねェよ!ホントに殺したって死なねェんだあんにゃろう共っ!!がははは!この前だってな…!!」
『一斉砲火による完全抹消完了。全員死亡!』
「「!」」
『現状、本島での生存は不可能と思われ ― エニエス・ロビー本島における生存者”0”』
『こちら2号艦より報告。島の南東「裁判所」及び「司法の塔」そして橋へ通じる「地下通路」全て、破壊完了。残る攻撃対象は、”ためらいの橋”を残すのみです。』
「……」
「フランキー…」
「あいつらが…!!!」
「…ガレーラの船大工達もか…」
「オイモ…カーシー」
「急げ麦わらァ~~~!!!仲間がここで待ってる!!!てめェ死んだら承知しねェぞォ!!!」
「…フランキー…!!!」
「ラッキーよね…」
私はフランキーの傍でつぶやいた
「何がだよ!!てめェ!!」
「今回のバスターコールに参加した海兵に、強力な見聞色持ちが居なくて良かった。って言ったのよ!」
「!!?」
「あァ!!?何言ってんのかわかんねぇぞコラァ!!」
「!!」
「どうしたイオリ?」
「ルフィの気配が、弱くなってる気がする…だいぶ苦戦してるみたいね。」
もしかして…六王銃をくらった?
ボカァン!!
大きな音を立てて壁に亀裂が入る。恐らくルッチの嵐脚だろう。
「……!!!」
「ルフィ!!!」
「ルッチは…強ェ…!!もし”麦わら”があの場所でずっとルッチを抑えてなかったら、正直おれ達ァ何人死んでたかわからねェ」
「一番強いヤツと闘らなきゃ気がすまないってだけよ。いつだってあの子はそうなんだから…」
「あいつ…死なねェよな…」
「バカか」
「何を―っ!?」
「大丈夫!!死なせたりなんてするもんですか!!」
「イオリちゃん…」
ドゴオオ…ン!!!
「!!?」
「「な…」」
「橋を半分壊しやがった!!!」
「どういうこった!!?」
「…」
「うわ―!!」
「軍艦がこっちに!!」
『全艦”ためらいの橋”の周囲へ布陣』
「!!?」
『橋の上と護送船には、”紅参謀イオリ”、”海賊狩りのゾロ”、”ニコ・ロビン”を含む海賊10名を確認』
「ロビンをまた奪いに来るぞ」
「そうはさせないわよ!!」
「……!!」
『司法の塔にて『CP9』を破った一味の主力と思われます』
「おい!!あそこ見ろ!!」
「!」
砲撃で、建物が崩れてルフィ達の戦いの舞台が露わになっていた。ルフィとルッチの姿がそこにある。
「ルフィ君~~~っ!!ここだ―っ!!!」
そげキングが大声を張り上げる。ルフィがこちらを向いた。
「全員無事橋へ着いたぞ―っ!!!」
「こっちは心配いらないぞルフィ君!!」
「ロビンちゃんも助けたァ!!!」
「あとはお前!!そいつに勝て!!!」
「「生きてみんなでここを出るんだ!!!」」
ルフィがコクンと頷いた。
不思議よね?これは確実に隙だと思う。なのにルッチは見てるだけ…
呼吸を整えているというわけでも無い。余裕…があるわけでもないだろうに…
「……!!」
「あとは…こっちは耐久力勝負だな!!」
『少佐以下出陣不要、「大佐」及び「中佐」のみ精鋭200名により、速やかに始末せよ』
「……!!」
「サンジ!!」
「どうしたイオリちゃん?」
「『正義の門』…今、閉じたらどうなると思う?」
「あっ、それ!おれも考えてた!!」
「開閉のレバーはこの下にあるはずよ!門は任せていいかしら?」
「イオリちゃんは?」
「私はスキを見て軍艦を小さくしてみるわ!!2、3隻はイケると思う。それと、砲台にも細工しておこうかなって思ってるの。脱出の時の為にね?」
「そりゃいいね!!」
「じゃあ、はじめましょう!!」
「了解!!」
「ほ…『本部大佐』っつったらあの”ケムリ野郎”スモーカーと同じクラスじゃねェか!!あのレベルがあんなに!!!」
「おれ達にびびってる証拠だ…!!」
「え!?あれっ!?あいつは!?サンジは!?」
「!?」
「!?さっきまでそこに!!」
「何だァ!?どこ行きやがったこんな時に!あのバカコック!!」
「イオリもいねェ!!何だよ!!無傷なのはアイツだけだってのに!!」
「かかれ!!!」
軍艦から海兵たちが橋へと飛び移ろうとした、まさにその時だった!!
ー バゴッバゴーン!!! ー
「「!!?」」
「うわあああ―!!?」
突然、横から無数の巨大な岩石が4隻の軍艦を襲った。しかも、その岩石には武装硬化が施されており、軍艦は橋から勢い良く弾かれた。橋に飛び移ろうとしていた中佐、大佐がこぞって海へと落ちてゆく…
「な…なんだぁ!!?」
「イオリだ!上に居る!!」
咄嗟に跳躍して橋に飛び移ろうとする海兵を剃刀で移動しながら嵐脚を使って海へと叩き落とす。
それでも間に合わず2、30人ほどの海兵が橋へと降り立った。
「”紅(くれない)"めェ…半数どころかほとんどの戦力が海へ落とされるとは!!」
一方、脱出船では…
「船から離れなきゃ!!!」
「二度と捕まったりしないわ!!!」
「おで!!動けねェよ―!!!」
橋の周りには4隻の軍艦がいた。さらにその外側に4隻…
1隻はすでに沈んだはずだから、ってことは…あれが旗艦…いや、中将が5人だから、旗艦というのはないのかも?そんなことより、まずは橋に行く人数を少なくしないと…
吹き飛ばされた軍艦が前後に道を開け、外側の4隻が入り込む…
「二陣目!!200名!!かかれェ!!!ニコ・ロビンを奪還せよ!!」
2隻、いけるか?
「剃刀!!1/100!!!」
私は軍艦2隻の間に入り、2隻同時に小さくした!
「「何ィ!!?」」
軍艦が一瞬で小さくなり、甲板に出ていた兵士は足元を失い海に落ちていく。
中に居た海兵は船といっしょに小さくなったはずだ。
これで終わりだと思わないでよ?
「どりゃあぁぁぁ!!!」
さらに小さくなった軍艦2隻を持ち上げ、橋の反対側の二隻に向けて投げつけた。
「解除!!」
投げた軍艦がもとの大きさに戻り、勢いよく軍艦同士がぶつかって、4隻は大破し2隻が沈んだ。
「うわ―!!」
「ギャー!!」
しかし、軍艦同士がぶつかる前に反対側の2隻からの海兵、中佐・大佐100名近くは橋へと降り立っていた。
ちっ!!遅かったか!! 橋の上には海兵120名ってとこかしら?
「何ということだ!!おのれ”くれない”めェ!!残った艦に伝達!第三陣の準備を急げ!!」
橋の上はすでに入り乱れてる。敵は中佐以上という事もあり広域覇王色で倒すのは難しいと思われる。私は見聞色を使い気配の強い奴から順に倒していく事にした。
原作でゾロの剣を破壊したシュウ大佐は『サビサビの実』の能力者。彼は避けておいた。なぜかって?
そりゃあ、『雪走』を破壊してもらう為よ!!スリラーバークで剣を手に入れるには結構重要な事よね?
おっ!言ってる側から、ゾロの斬撃を素手で受け止めた奴がいる。鉄塊?武装色?
そして『雪走』はボロボロにされた。
「うお!!」
― ガンッ!!! ―
「ぐあっ!!」
剃刀で回り込み、真上から脳天を拳で撃ち抜いた。
「イオリ!? わりィ!!助かった!!」
「はい、これ!!」
「ん?」
私はゾロに『白刃:雲』を投げて渡す。
「1本やられちゃったんでしょ?使いなさい!」
「!!?」
「私の刀よ!!貸しとくわ!!」
前にも貸したけど、結局抜かなかったもんね!
次に私はウソップの方に向かった。
「なんだこいつら!!当たってくれねェ!!」
月歩や剃をたくみに使って、そげキングの攻撃を交わして斬りかかろうとする数名を嵐脚と指銃で沈めた。
「ウソップ!!狙いすぎよ。接近戦の時はコレを使いなさい!!」
「これは!?」
「
「おめェも空島から”貝”持ってきてたのか!!」
「そりゃあね。せっかくだから色々貰ってきたわよ!それよりチョッパーを復活させるからペアで戦って!!」
「復活させるって、何いってんだおめェ…」
私は護送船のチョッパーの元へと向かった。
仙豆は手元に20粒ほどがある。これを使えば病気以外は完全復活出来るのだ!!
恐らく、生物の傷ならばチユチユの実の能力と同じ効果があると思う。
しかもチユチユの能力と違い、傷を治すだけでなく体力も完全回復する。今後の為にも一生懸命育てようと思う。
「チョッパー!!これ食べて!!」
「イオリ、仙豆持ってきてたのか!!?」
チョッパーは仙豆を食べると復活した。
「凄いな!!初めて食ったけど!」
「チョッパーは、そげキングと一緒に戦って頂戴!!」
「わかった!!」
「気ィつけろ!!”能力者”もまざってるぞ!!!」
「それは…お互い様よ!!」
「ぐアァ」
チョッパーをそげキングの元へと連れて行った後、私は自分をミニ化して剃刀で軍艦を回った。残るは5隻!!
ミニ化した岩を大砲の駆動部分や砲身に仕掛けて回る。解除すれば照準がずれたり大砲が壊れたりするって寸法だ!
それにしても…なんだかあんまり手応え感じないんだけど?
一味のみんなにしてもきっとそうだろう。CP9に比べたら海軍本部大佐ですらそれほど強く感じられないと思う。
それも当然なのかも知れないわね。みんな日々の訓練によってレベルアップしてる。チョッパーが動けなかったのはランブルボールの使いすぎによるものでレベルアップとは関係ないもんね…
みんなのダメージも原作に比べてかなり軽減されていると言っていい。
「あたしらァ人質らよ―っ!!」
「か弱いよ―っ!!」
ココロさんとチムニーは老人と子供という事で人質をアピール…
ナミは…一人で大丈夫そうね。
「ルフィが来るまでこらえろ!!!」
ゾロは言わずもがな…
ルフィの体力もまだ大丈夫そうな感じかな?どちらかというとルッチの消耗のほうが激しい気がする。
訓練で私が六王銃を使って見せたことが大きいかもしれない。もちろん本気で撃ってないけど、インパクトの瞬間までのスピードはルッチよりも私のほうが早いはず。
ルフィはそれを避けられるようになっていた。原作では3発の六王銃をくらってたけど、何発か避ける事が出来たのでは?
実のところ六王銃は諸刃の剣である。空砲になった場合その衝撃は術者に跳ね返る。ルッチの消耗が激しいのは、あるいはその為か?
もしかして、ウソップの登場は必要無いかも?
ボコォ…ン!!!
「!!? ……!!? 第一支柱が!!!」
「ルフィ!!?」
「ルフィ…!!」
ルフィVsルッチは、最大輪六王銃を食らったルフィが、JETガトリングでルッチを撃破!!
「…勝ったみたいね…」
結局、六王銃はくらったみたい…こりゃあルフィも動けなくなるだろうね…
「…何がおきたんだ」
「一緒に帰るぞォ!!!ロビ~~~~~ン!!!!」
「!!」
「……!!?」
ルフィの叫び声が聞こえロビンが泣いてる。嬉し泣きだ…
あっけに取られている海兵達…まぁ、現時点では、うちの連中も同じだけど…
って、おい!!
いや、ダメでしょうよ?こっちは圧倒的に数が少ないんだから!!
「隙あり!!」
私は剃刀で移動しながら六式、覇王色…念動力もフル活用して海兵達のほぼ全員を橋から落とすか倒してまわった。
「ぐあぁ!!」
「しまった!!」
「油断したっ!!」
「きッタねェっ!!!」
あ~、なんとでも言ってくださいな!!こっちは無勢なんだから、なんだってするわよ!!
「ぜ…!!全艦へ報告!!!『CP9』ロブ・ルッチ氏が、たった今…!!海賊”麦わらルフィ”に!!!敗れましたァ!!!!」
わああああああああ…
「何だとォ!!?」
わああああああああ…