イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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01-幼少期編
01-01話:五老星の癒し


 意識が芽生えてから数ヶ月が過ぎた。私は今、パンゲア城の権力の間に居る。

 

「カノン様は、だいぶ落ち着かれたようだな。」

 

「そのようだ。生まれたばかりの時はかなり激しかったらしいが…」

 

「既に自制心を身につけられたように見受けられる。すばらしい事だ。」

 

「さよう。さすがはあの方のご息女と言えよう。」

 

「健康状態もすこぶる良好らしい。なにより、この…笑顔に……」

 

「「「癒される~!!」」」

 

 いつも無表情というか難しい顔をしている印象の5人が揃いもそろって眉根がやに下がった顔で赤子(私ですけど)をあやす姿が見れるのはある意味貴重な体験かも。原作では決して見れない姿だと思う。

 

 イムの娘だからといって、五老星がお守りをするのはちょっとなんか変な感じがする。もしかしてイムってこの人らの子孫かなんかか?私は孫やひ孫的な感じ? 違うか…。

 

 そういえば名前が判明しましたね。私はカノンだそうです。(そのまんまかい!?)

 モンキーとかロロノアとか、ファミリーネームっていうの?そういうのはついていないみたい?(あるのかな?そのうち教えてもらえるかしら?)

 

 しかし、五老星って忙しいんじゃなかったっけ?

 まぁ、一日中ずっとあやしてもらっていたのは最初の1週間くらいだったけど…

 最近は仕事終わり(?)と思われる時間に、ここに連れてこられて小一時間ほどあやしてもらうという感じだ。あやしてもらうというか…彼らにとっての癒しの時間らしい。

 

 連れてこられるといっても、普段は近くの部屋に居る。そこで大勢の人たちに世話してもらっているわけだ。その部屋はとてつもなく広い。なぜ広さがわかるかというと、例のタブレットで確認する事が出来たからだ。カメラもない場所からのアングルで映像を見る事が出来た。サンジあたりはうらやましがるものだろうと思う。公言するつもりはないが。(公言したところで見えるわけもないのだけれど。)

 

 仮に、タブレットが無くても広さを知る事は出来た。なぜなら私は0歳児でありながら見聞色の覇気による空間認識が可能だったからだ。いやこれ、かなり上位版じゃね?集中すると世話をしてくれる人達ばかりか、五老星の思考まで読めてしまう。びっくりしたわ!

 喜怒哀楽は表現できるものの、表情筋がまだ発達していないので微妙な顔は難しい。驚いた私の顔を見て、驚いた人も多かった。

 

 貴族が自分の子供の面倒を見る事は少ないらしい。あの日、頭に流れ込んできた知識だけど、乳母というか教育係のような者に育てさせるのが普通らしい。貴族でもそうなのだから世界貴族、さらにはその頂点?たるイムの子だというのだから、どんな育てられ方をされるのか実のところ戦々恐々としている。

 出来れば一般家庭のような感じで育ててもらえればいいんだけどなぁ…。元の世界とあまり変わらないみたいだし。文明的にずいぶんと昔に戻った感じを受けるけど。

 

 給仕の人や白衣を着た集団はおそらく医師団かな?さすがにまだ教育係のような人は居ないようだけど、楽団?のような人達は居る。普段、静かな音楽を奏でてくれるのでとてもリラックスできる。

 

 世話係はとてつもない団体さんだった。なぜなら物事1つ毎に専門の人が居るからだ。例えば衣服のパーツ毎に着せ替える人が居る。これは赤子だからだと思いたいのだが、当たり前だったらちょっとイヤかも。しゃべれるようになったら是非とも改善したいと思っている。でもそれだけの為に雇われてる人とかだと仕事が無くなっちゃうのかな?気にしたら負けか…

 

 ちなみにイムとはまだ会っていない。生まれてすぐには会ったのかもしれないけど、残念ながら覚えていない。会っていたとしたら意識が芽生える前だという事だ。父なのか母なのか、それすら不明である。

 

 タブレットもこの世界の情報は全て閲覧可能とか言っといて、その辺は黒く塗りつぶされてるんだよなぁ。。。

 機密文書か!?ってくらいに真っ黒だよ。力を増せば黒塗りの部分が表示される的なコメントが書かれていたので、閲覧する手段はありそうな事はわかった。今すぐ知りたいという事でもないのでとりあえず保留にしている。

 

 そうは言ってもこのタブレットは有用だ。この数ヶ月はずっとタブレットでこの世界の情報をいろいろと読み漁っている。詳しい内容はいつでも調べる事が出来るのは強みだけれど、ある程度言葉を知っていないとうまくヒットしない事もある。要するにこの世界の事を勉強をしている感じだ。1日中寝ているようなものなので退屈しのぎにはちょうどよかった。

 

 そして、『ONE PIECE』全巻を読むこともできた。ただし私が知っているところまでなので、ワノ国編終了の104巻まで。ジャンプも読んでいたのでその先の話も少しは知ってはいるけど、残念ながらコミック以外は見る事ができなかった。それでも原作知識が使えるのであれば、読み返す事が出来るのはこの先役に立つのではないかと期待している。

 

 さらに、写真や動画も撮れる事もわかった。音声だって録音可能。そういえば『見聞き出来るのは』って書いてあったっけ…。しかも容量無制限。さらにそれらを検索も出来る。これは私しか見聞きできないので記憶と同じかも知れないけれど、後で細部まで確認する事は記憶だけでは無理だろう。忘れたり差し替えられたりしないのはこの世界では武器になる。シュガー、プリン対策に成り得るだろう。容量無制限と知ってからはずっと録画しっぱなしにしてますけどね。きっと将来役に立つだろうと思っている。

 

 『イムの娘』という事は伏せられていると思う。イムの存在自体が伏せられている(と思われる)のだから当然か。面倒を見てくれる人たちの中には、『誰この子?』という疑問を持つ者も多い。聖地ではなくパンゲア城で育てられている事自体、初めての事らしい。誰かの隠し子的な感じに思われているかもしれないが、そのあたりはまぁどうでもいい。

 

 でもあれだな。単に『イムの娘』と言ったところで、ほとんどの人には通じないのではないかと思う。あえて『イムの娘』と名乗るのはありかもしれない。要検討だな。

 

 力を増せばと書かれていたので、それでは今のステータスは?と調べてみたところ、恐ろしい事が判明した。既に四皇並みの力を有しているらしい。

 

 えっ…マジで!?

 

 まだコントロールは出来ていないので力を発揮できないそうだが、感情の起伏によって暴発する恐れはあるらしい。

 いや、それって非常にマズくない?ここに居る人達…たぶん知らないよね?中身がこれ(自分で言ってて何だかなぁと思うけれど…)じゃなかったら、リンリンと同じ事になってたんとちゃう?

 (ゼロ)才児で四皇並みって。。。癇癪起こしたらマリージョア崩壊すんじゃねェの?

 しかも覇気は三種とも備えているらしい。イムの子と言われたから覇王色はあると思ってたけど、このスペックは異常なのでは?

 

 というか、力を増せばってなにさ?

 

 黒塗りの部分は力をコントロールできるようになったら見れるようになるんだろうか?もしもそれでも見れないのなら、四皇以上の力が必要って事になるんだけど?

 

 まぁいいや。その辺はコントロールできるようになってから考える事にしよう。

 

 

 今後の方針についてはある程度決まっている。というか決めた。

 

 せっかく、主人公たちと同じ世代なのだから、原作に関わってこの世界を堪能しようかと…。4、5年かけて計画と準備を進めていこうと考えている。

 

 ちょっと楽しみ。

 

 

 

 




 ナミがイムの娘…という考察もあるようですが、カノンはナミではありません。

 カノンは1月6日生まれです。

 ナミは7月3日生まれ。

 生まれが半年違いなので、考察があっているなら異母or異父姉妹って事になるのかな?

 まぁこの世界は何でもありなので、
 生まれた月日は違っても双子(二卵性双生児)って事も有り得るって事で!!

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