「あー広い墓場だ。雰囲気あるなー。おい!ここで弁当食おう!!」
「バーカ!メシがマズくなんだろが!それに急いでんだぞおれ達は!!」
「あー…」
「?」
ボコッ!!
墓の下から手が出てきた。
「ア~~~~~!!!」
ゾボボボボ…
「……」
ルフィーは無言のままに、出てきたゾンビの肩に手を置き、そのまま土の中へと押し戻す。
「あ―……!!って帰るか!アホンダラァ~!!!」
ゾンビは土の中に押し込まれたかと思ったら、飛び出してきた。そしてルフィの目の前で威嚇するようにして止まる。
「大ケガした年寄り!?」
「「ゾンビだろ!どう見ても!!!」」
ルフィの言葉にゾロ、サンジ、フランキーの3名がツッコミを入れた。
「ゾンビをナメやがって~~~!!」
「ナメンなァア!!!」
「ウルァ~~~!!!」
「ウォアチャ~~~~~!!!」
「ホアチョ~~~~~!!!」
ボコボコボコーンと、飛び跳ねるようにして墓から飛び出してくるゾンビたち…
「こんなに生き生きしてんのかゾンビって」
それを見て、呆れたようにサンジが呟く
ウオウオオオオオ…!!
「ゾンビの危険度教えてやれェ!!ウオオオオオ!!!」
「!」
大勢のゾンビが現れた。そのスキに、ケルベロスは逃げ出した。
「な~んだ、やんのか?危険度なら、こっちの方が上だって事、教えてやる…!!」
5人が構えて、攻撃を繰り出した
「7.4億B・JACK・POT!!!!」
「!!?」
- ドカァン!! -
ギィヤアァアァアァァアァ!!!!
一瞬にして、ゾンビ達は蹴散らされた。
「お前ら、ここで何してんだ?」
「えーと……ゾンビだし……埋まってたっていうか、腐ってたっていうか…」
「…腐ってた!!」
「おれも!!」
「フザけてんのか?」
「スンませんっ!!」
「ほんとにっ!!」
「鼻の長ェ男と、オレンジの髪の女と…トナカイみたいなタヌキがここを通ったか?」
…トナカイとタヌキが逆だけど?
でも、これはルフィだけの認識じゃないかもしれないわね?
さっきサンジも、タヌキって言ってたし…
「ああ!!あ~~~はいはいはい…!!」
「…でも言えねェ!!おれ達、そういう情報関係、一切人に言えねェ事になってるんで!」
「…ふーん…絶対に言わねェか?」
パキパキと指を鳴らすルフィ…
「3人通った!」
「おれの仲間だ。手ェ出してねェだろうな」
「えー…!?」
「「……」」
「だ…出してねェっ!」
「おれも出してねェ!」
「……出してねェ!!」
「正直に言えよ!!?」
「コイツは出した」
「えー!?おい、友達売るなよ~~~っ!!」
「ちょ…お前だって噛んだろ!!!」
「みんなで襲った!!」
「「バカ!!言うな!!」」
ギャアアアアアァァ…
ゾンビたちは全員、ルフィのガトリングで飛ばされて、墓場のあちこちに頭から突き刺さっていた。
「あの屋敷に向かったみてェだ。無事でよかった!」
「ブルックはわからねェって…」
「いなくていいよ!別にアレは…」
「もし!!……ち…ちょっとあんたら……!!待ってくれ!!今…見てたぞ!!あんたら恐ろしく強いんだな!少し話しをさせてくれねェか!!?」
「…大ケガした年寄り!?」
「「だからゾンビだっつってんだろ!!!」」
さっきと同じシチュエーションでのルフィの言葉に、ゾロ、サンジ、フランキーがツッコミを入れた。
が、しかし…
「イヤ、大ケガした年寄りじゃ!」
じいさんの言葉にショックを受ける3人組…
「紛らわしいな!!!」
「ゾンビでいいだろもう!!」
いや、ダメでしょうよ?
「倒してほしい男がおるんじゃ……!!あんたらならきっとやれる!!被害者はいくらでもおるが…倒せば全員が救われる。”影”が戻れば礼ならいくらでもするし!」
「ホントだ!おっさんも影がねェな!ブルックと一緒だ…!!」
「そりゃ一体誰の仕業なんだ!この島に誰がいるんだ?」
「モリアという男だ。それはもう、恐ろしい…!!」
「モリア?」
「もしかして…ゲッコー・モリアの事かしら…!?」
「でしょうね!」
「「!!?」」
私は、ロビンのポケットから飛び降りて元の大きさに戻った。
「イオリ!!おめェ、ずっとそこに居たのか?」
「そうよ。ロビンのポケットの中で寝てたのよ!船で一人じゃ、つまらないじゃない?」
「大丈夫?」
「まだ…微妙かな?確認が終わったらもう少し寝させてもらうわ!」
「こりゃ驚いた…!大きくなりおった!!」
「それで?影を奪ったヤツは、ゲッコー・モリアでいいのかしら?」
「ああ…そうさ…そのモリアじゃ!!」
「ロビンとイオリは知ってんのか?」
「…名前ならよく知ってる…。元々の懸賞金は3億を越えてるわ。今のあなた達二人よりは低いけど…」
ロビンが答えてる間に、私は両拳でルフィのこめかみ辺りをグリグリと挟んでいた
「イデデデデぇ!イオリなにすんだよ~!!」
「まったく、あんたは…!『ゲッコー・モリア』って名前、覚えてないわけ?」
私の手から抜け出して頭をさすりながら考えるルフィ。はっ!!としたかと思うと手をポンと叩く。
「あっ、”七武海”か!!」
「…」
このパターン、何度目だよ!!まったく…
「そう、ゲッコー・モリアは”七武海”の一人よ!!!」
「「なにィっ!!?」」
「さて、ルフィ?ゲッコー・モリアは何の能力者だっけ?」
ニコニコしながらルフィに問いかける。
「お…おれは、”カゲカゲ”としか教わってねェぞ?」
何をそんなにビクついてのかな?
「よろしい!はい、よく出来ました!!」
と言って、パックダイアルから骨付き肉を取り出して、ご褒美として渡す。ルフィは夢中で肉にカブりついてます。
「何だよイオリちゃん、その『カゲカゲ』って?」
「簡単に言うと、影を自在に操る能力って感じかな?…自身の影だけじゃなく奪った影に対してもね!どうやって影を奪うかまでは知らないんだけど…」
「影なんて奪って、一体どうすんだ?」
「さあ?ここに来るまでの事を振り返って考えるなら、死体にその影を入れてゾンビとかにするんじゃない?」
「「!!?」」
「なるほど!!あのゾンビはそういう原理で動いてんのか…!」
「だから生き生きしてたのね」
「でも、七武海がこんな所で何やってんだ?」
「さァわからんが、わしと同じ様にこの森をさ迷う犠牲者達も少なくない…」
「他にもいるのか…!!」
「(気配からするに)いっぱいいるみたいねぇ…」
囲まれてると言っても過言じゃないくらいに大勢いるわねェ…
「あんたらもここへ誘われた時点で…モリアに目をつけられたと思った方がいい…この地に残り、暗い森をゾンビを恐れながら這い回る者…海へ出てなお太陽に怯え生きる者…!!いずれにしろこんな体では生きている心地はせん…死ぬ前にもう一度…太陽の光の下…歩いてみてェ…!!!」
「そうなのかおめェ…!そりゃ辛ェなァ…!!よォし!おれが力んなるぜ心配すんな!!バカ、泣いちゃいえェよ!!!」
「気持ちをわかりすぎだろ!てめェ!!軽く背負い込むな!」
「まったくだ!おいジジイ!!泣き落としは美女の特権だと思え!!!お前じゃトキメかねェ!!」
「……!!」
「まーでもよ、元々影を奪う張本人を探してたんだ!!そいつがおれ達も狙ってんならぶっ飛ばす事になるし、おっさんもついでに助かるんじゃねェか!?」
「そうなるわね。」
「……あ…ありがてェ言葉だ…!!ついででも何でも希望が持てますじゃ!!!」
「頼んだぜアンタたち!」
「頑張れー!!」
「!」
「モリアなんかぶっとばせ!」
「おう、兄ちゃん!トキメかなくて悪かったな!!」
「……」
「聞いてたのかよ!その他の犠牲者共!!」
私はもう少し寝ると言って、またロビンのポケットの中に戻った。
「だいぶ降り出して来たな」
「…」
「屋敷まで走るか!?」
「ちょっと待った!!」
「!」
「……」
「屋敷の後ろに…マーク!?でっけェ何かが見えるぞ!?」
「少し霧が薄れてるな…何だ…旗か!?」
「違う…!!”帆”じゃねェのか!?ありゃあ」
「帆!!?」
「そうなのじゃ!!」
「まだついてきてたのか!!」
先ほどのじいさんがついて来ていて教えてくれた。
「巨大すぎて全貌などわかりますまい。この…!!スリラーバークは、村を一つ丸ごと載せた、世界一巨大な海賊船なのじゃ!!!」
「!?」
「屋敷の裏に見えるメインマスト…ゲッコー・モリアはそこにおります!」
「さァ行くか!!オバケ屋敷!!!」