イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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本編200話目になります。

この島の主を倒したのに…
とんでもねーのが来てました!!


どうぞ!






06-200話:もう一人の七武海

「とにかく、誰も消えずに済んでよかった」

 

「あ~どっと疲れと眠気が襲ってきたぜ!コーラねェのか…」

「あるわよ!ほいっ!!」

「おー!スーパーじゃねェか!!」

 

「この島に入ってからの奇妙な生物や出来事は、全てモリアの見せた”幻夢”だ。あいつが倒れた今、この島には何も残っちゃいねェ…!!悪ィ夢から覚めた朝みてェに、みんな消えちまった…。まったくタチの悪ィオバケ屋敷だったな!!」

 

「ルフィの奴、さっき縮んでなかったか?」

「”巨人”のギアを使うと、使った時間、反動で縮むんだって…」

 

「ルフィの新しい戦闘方、体に負担をかけすぎじゃねェか?この先の敵がもっと強力になるとしたら、こいつずっと無茶を続ける事になるぞ…?おれは心配だ…」

 

「ギア2は特にね…!あの技は心拍数をムリヤリ上げる技だから…。普通の人間がやったら、間違いなく寿命を縮めるわ。ルフィならではの技だけど、それでも体には大きな負担がかかる事には違いない…。体力もかなり消耗するみたいだしね」

「「……」」

 

「と、言う事で!これまで以上にみんなを鍛えるのでよろしく!!」

「「えェ~~~っっ!!?」」

 

 

「………もし!!」

!!うおー!!ゾンビ!!まだ影が出てねェ奴がいたのか!?」

 

「イヤ、大ケガした年寄りじゃ」

「紛らわしいな!!もうゾンビでいいだろ!!」

 …そうか!ウソップはこの人に会ってないんだっけ…

 しかし…みんなとまったく同じ反応とはね…

 

「墓場で会ったおっさんじゃねェか…!!」

 

「信じられん…太陽の下をまたこうして歩ける日が来るとは…ありがとう…どうお礼をすればよいか…!!」

 

「スポイル爺さん!!」

「じじー!!」

「被害者の会、名誉会長!!」

 

「あんた達…!!礼が遅れたわね!!」

「おれ達も心底感謝してるぜ!!色々と妙なチョッカイ出してすまなかったな!!」

「おめェらの暴れっぷりを見て賭けるならこいつらだと勝手に希望をかけたんだ!!」

 

「チョッパー!収納貝、頂戴!」

「これ、何に使うんだ?…イオリ!?」

 

「ありがとうあんた達!!!スリラーバーク被害者の会一同…!!この恩は決して忘れないわ!!!」

「ありがとうございました!!」

 

「お礼に私を嫁にあげる!!!」

「いらん」

 

「そういわずに、特にあんた!!結婚しない!?」

「…礼を言われてもな…ルフィが言ったよなおっさん。おれたちはこっちの都合で戦っただけで…お前らついでに助かっただけだ」

 

 ― スパーン ―

 

「!!」

 ナミがゾロの頭をひっぱたく。

 

「何言ってんのよーっ!!!せっかくお礼をしたいって人々にーっ!!」

 まぁ、お礼については私もナミと同意見だけど、何も叩かなくても…

 

「おう、そうだぜ兄ちゃん何かさせてくれ~~~!!」

「ついでだろうが何だろうがモリアに勝てた事に感謝してんだ」

「でしょー!?」

「お前…」

 

「ん?…ちょっとイオリ何してんの!?ねぇチョッパーその注射なに?」

「局部麻酔よ!」

 

「はァ?あんたバカ?何をいまさら…」

「…この後の準備!!」

 

「あっ!!…そうだ私…!!みんなに言わなくちゃ!!!」

 

「そういや、『後で話す』って言ってたのは何なんだ?」

「どうしたの?」

 

「それが!!大変なの…!!」

 

『なる程な』

「!!?」

 ナミがもう一人の事を言おうとしたら、上から声が聞こえた。近くにいる面々が上に視線を向ける。

 

『 ― 悪い予感が的中したというわけか』

「 ― そのようで…!!」

『やっとクロコダイルの後任が決まったところだというのに、また一つ”七武海”に穴を空けるのはマズい』

 

「!!?」

「誰だありゃあ!!!」

 

「…いた…。落ち着いて聞いてよ…!?モリア達との戦いの最中で言いそびれてたんだけど…この島には…もう一人…!!いたの…!!!」

「何が…!!!」

 

 

「”七武海”が…!!!」

「!!?」

 

「…な……!!」

「今…何て!!?」

 

「あれが」

「”七武海”!!?」

 

『 ― まだかすかにでも息はあるのか?』

「さァ…」

『生きていさえいれば…回復を待ちひとまず”七武海”の続投を願いたい所…』

『措置についてはその後だ ― そう次々と落ちてもらっては”七武海”の名が威厳を失う…』

 

『この情報は世間に流すべきではない』

『全く困った奴らだ』

 

「…そうだわ…!モリアにも劣らないあの巨体…”暴君”と呼ばれてたあの海賊…バーソロミュー・くま!!!

「あいつが!?”暴君”くま!!?」

 

『私の言っている意味はわかるな?モリアの敗北に目撃者がいてはならない』

 

『世界政府より特命を下す…!!麦わらの一味を含むその島に残る者達全員を抹殺せよ…

「…た易い」

 

!!?え!?今なんか聞こえたぞ…!!?」

 

『では、報告を待っている…ブツッ…』

 

「ま…抹殺って今…!!」

 

!!うわ…わあああっ!!」

 くまが立ち上がり、モリアを見やる…

 

「おいおい抹殺って……!!おれ達を…!?何で!!?」

「そりゃねェだろ…!!!今やっとモリアの能力から解放されたのに!!」

 

「…そんな”七武海”と連戦なんて…!!」

「お前ら下がってろ…!おれがやる!!」

 

「気をつけて!!なにかの能力者よ!!あいつが手で触れた人間が…!!消える所を見た…!!」

「消える!?」

「……」

 

「そして本人は瞬間移動するわ!!」

 くまが手袋を外す…

 

「…あの手が…危ない」

 

 くまがゆっくりと動いた。

 

「!?」

 そして、建物の上から被害者達の背後へと一瞬で移動する。

 

「え!?…うわっ…」

 

「出たァ!!!」

「でけェっ!!!」

「いつの間に!!?」

 

「くそっ!!やっと自由になれるのに!!こんな所で死んでたまるかァ!!やっちまえェ!!!」

 

やめなお前達!!!相手が悪すぎる!!!」

 

「うおおおお!!」

「……」

 

 ツッコんできた1人目にくまが右掌を向けるとポンと音が鳴った。

 

「!!?」

 すると瞬く間に衝撃波が突き抜けた。そして次の瞬間、くまはゾロの背後に現れていた。

 

「”海賊狩りのゾロ”」

「!?」

 

「お前から始めようか…!!」

 

 *--*--*--*--*

 

「おいしっかりしろ!!息はあるか!!?」

「何しやがったんだあの野郎!!触れもせずに何かが貫いた!!」

「これがあいつの”能力”か…!!」

 

「ひどい仕打ちじゃないの…何年も暗い森でモリアの支配に耐えたっていうのに、喜びもつかの間…七武海がもう一人現れて私らを全員殺すって!?」

 

「汚ェぞ畜生ォ!!!今、麦わら達がどれ程の闘いを終えた後か知らねェわけじゃあるめェ!!!」

「分が悪くても元気の余ってるおれ達が相手だ!!七武海がなんだってんだ!!お前なんてさっきのオーズやモリアに比べりゃデカくもねェや!!!」

「……」

 

「いいから下がってろお前ら!!!」

「!!?」

 

「ご指名はおれだ!!聞こえなかったのか…!?」

 ゾロがくまを睨みながら言う…

 

「ケンカは買った…加勢はいらねェ、恥かかせんじゃねェよ……!!」

「!!?」

「……」

 

「なかなか評判が高いぞお前達」

「?」

 

「麦わらのルフィの船には腕の立つ ― できた子分が数人いるとな」

 

「「イヤイヤイヤイヤイヤイヤ」」

「「…」」

 

「一人残らず照れとる場合かァ!!!」

 いやいや、ローラ?私とロビンは照れてませんけど?

 そもそも子分だなんて思ってないもの!!たぶんルフィも同じ考えだと思う。

 おっ!…やっとこ痛みが引いてきたかな?う~ん、もうちょっとかしら…

 

「色々と騒ぎを起こしているんだ。知らず知らず名が揚がるのは…何も船長だけではない…。それと一人…青キジが”バケモノ”が居ると言っていたな…」

 

「バケモノ…!?」

「青キジ!!?」

 バケモノという言葉にチョッパーが、青キジという名にロビンが反応してるけど…。もしかして、それって私の事かしら?

 

「おいゾロ待てって!無茶だろ絶対!!オーズの一撃モロに食らってんだぞお前っ!!!」

 

「災難ってモンはたたみかけるのが世の常だ…言い訳したらどなたか助けてくれんのか?死んだらおれはただ、そこまでの男…!!!」

 

 ゾロが居合の構えを見せる。”羅生門”を出す気ね!

 

「ゾロ!!2段よ!!」

 

「「!!?」」

 

「二刀流居合…!!」

「……」

「”羅生門”!!!」

 ゾロの斬撃はくまのいた場所にあった瓦礫を真っ二つにした。

 そして後ろに移動していたくまがゾロを狙うが…

 

二段!”羅生門”!!!

「…!!?」

 

 再びの居合!!

 ゾロの斬撃がくまを襲った。が…

 

「イオリの奴…余計な事を!!」

 

「驚いた!まさかこれほどの戦闘力とは…!!懸賞額は、まったくあてにならんな!!」

 くまの足元に大きく肉球と2本の斬撃の跡があった。

 

「あれを弾き返すなんて…」

 ひょっとして、原作では本気を出してなかったとか?いや、今のゾロのスピードなら対応出来るって事か…

 原作通りなら、この後傷を負うのは不意打ちだもんね…

 

「へっ…特訓の甲斐もねェってか?…しかしあの跡、何だありゃ…」

 くまがゾロにむかって手のひらを突き出すと”ボッ!!”と音が鳴った

 

「!」

 

《何だ?肉球が飛んでくる!?》

 

「!!!」

 寸前のところでよけるとその直線上にあるガレキに次々と肉球の跡がついていく

 

「……ハァハァ!!」

 

「見ろ!!何もしてねェのに息が上がってる…!!」

「何なの!?アイツの能力って!!ガレキについた”マーク”なに!?」

 

「…肉球よ…」

「「はぁ!!?」」

 

 ― ドン!! ―

 

 と、くまが手のひらを見せる。

 

「!!?」

「見ろ!あの掌!!!」

「んに…肉球!!?」

「何で人間の掌に!?」

 

「あいつは”ニキュニキュの実”を食った”肉球人間”…」

「なにそれ?なんかかわいい!!」

 

「私も最初知った時はナンノコッチャって思ってたけどね…」

 

「ハァ…ハァ…三十六…煩悩鳳!!!

 ゾロの斬撃をくまが掌で弾く

 

「!!?」

 

「え…」

「危ない!!!」

「うわああああっ!!」

 

「ゾロの斬撃を手で弾いた!!そんな事できるのか!?」

 

「…それがてめェの能力か!」

 

「そうだ…あらるものを弾き飛ばす…それがニキュニキュの実の能力…”くれない”の言うとおり!おれは、”肉球人間”だ!!!

 

 

 

 

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