原作で言うと、いきなり後半戦になりますが…
どうぞ!!
ここはインペルダウン『ニュー・カマー王国』の端…
扉の下からは血が流れ出てきていた…
牢屋のように見えるけど、そこがルフィの治療部屋である事を私は原作知識で知っている。
ちゃんとルフィの気配も感じるし、ボンちゃんの思考も読ませてもらったので、ここで起こった出来事を私が知っていたとしても何も問題は無いのです。
ルフィの叫び声が聞こえ無いって事は、もう終わったってことかしら?
ここに潜入する前にめっちゃ焦げてたルフィのビブルカードは、現在元の真っ白な状態に戻っている。
ちょっとビビったけど、まぁ原作通りって事で…。
もしかしたら、他の連中(麦わらの一味)も驚いていたかもしれないわね?
「血…」
扉の下から流れ出る血を見て誰かが呟いた
「声が…」
ゼェ、ゼェ…
「治療の途中で激痛が消える事はないよ…!!― つまり途中で声が途絶えた時は…」
血はドクドクと流れ続けている…ボンちゃんは放心状態みたい?
「残念…!!だけど20時間…!!よく戦ったわ…」
「麦ちゃん…」
ボンちゃんの目からはボロボロと涙がこぼれている。
「ところでイワさん!ココに食料ってどのくらいあるの?」
「こんな時に何言っティブル…ってヴァナータ、
「えぇ!!?
「ボンちゃん!ルフィがずいぶんとお世話になったみたいね?ありがとうね!!」
「
「大丈夫!!」
「えっ!!?」
その時!扉を内側から蹴る音が…!
― ドン!! ―
「!!?」
「わあっ!!」
ドンドン
と、扉を叩く音が響く!
「え…」
ボンちゃん達は呆然とする!
さらに…
― ぐううぅう~~… ―
「…え…?」
「でっかい腹の虫だこと…」
「!!?」
「メ~~~~シィ~~~~~~ッ!!!」
「!!??」
「麦ぢゃん!!?」
「うおおお~~!!」
「麦わらボ~~イ!! ウ…ウソでしょ~~!? どういう事ォ!!? まだ一日も経ってないわよ!!?」
「何でか知らないけど、
あ~、でも、一番ヤベェのゾロかもね?
「…それで、ヴァナータは食料の心配をしてたって訳ね?」
~ ~ ~ ~ ~
「食料を運べー!!どんどん運べ―!!生でもいい、量だ!!量!!」
ルフィの元へと食料が運ばれる…
カマーランド総出で、ありとあらゆる食材や料理が運び込まれ、そして中からは肉や魚の骨や空の皿などが外へ放り出されていた。
「急げ!! 近くに置けばいい!!」
「すげェ!!アリ地獄みてェに飲み込まれてく…」
「あいつはただでさえ普通の人の10倍食うからねェ…。体の破壊と再生を幾度も繰り返したとなると、どれだけ食うのか想像もつかないわ…」
「紅ちゃんは…いつから居たのぅ?」
「今さっきかな?あっ、ゴメンね!みんなの頭の中を覗かせてもらったの!!」
「??」
「まさかヴァナータ!!そこまでの見聞色が使えブルの!!?」
「さすが革命軍幹部!知っててくれてて助かるわ!!」
「なるほどね…。ヴァナータが”参謀”と呼ばれるようになるわけね…!!」
「…」
「そういえばヴァナータ!!はじめて会った時に一緒にいたサボはドラゴンの所にいるわ!!」
「覚えててくれたのね?って事は私たちが義兄弟って事も聞いてるわよね?」
「ええ、聞いてるわ…。つまり、ヴァナータの目的もエースボーイなのね?そして…麦わらボーイはやっぱり…。ようやく確証がもてたブルわ。たった今見せられた常識外れな生命力もうなづける…!!ならば、ヴァナータたちをサポートしないとね!!同胞の息子を目の前で死なせるわけにはいかないわ!!」
「私はここに、ルフィを連れだしに来たの!もう一つ別の目的もあるけどね?」
もちろんそれは、エースを助ける事じゃない。
ここでエースを助けるのは流れ的には無理だから…
まぁ、やろうとしてる事は、最終的にエースを助ける事に
「いつまで食い続けてるんだ、しかし…このペースでかれこれ30分は食ってるぞ…!!」
部屋の中から次々と腕が伸び、食料が中に吸い込まれていく…
「カマーランド数日分の食糧を…!!」
カマーランドの住人をはじめ、ボンちゃんもイワさんもその食欲に唖然としている。
「何という生命力っカブル…」
「は~~~…あァ~~~…」
ルフィの声がする…
「出てきた…!! 何だ、あの生物…!! 人間の姿じゃねェ…」
うっすらとそのフォルムが見える。ルフィの胸から下は異常に膨らみ、対照的に胸から上はガリガリ…
例えて言うなら『ハクション大魔王』*1の壺のようにも見える。
「ハァ、ハァ…アァ…」
ガリガリだったルフィの上半身が、ボコッ!ボコッ!と膨らむ…
「ん~~~!! ん治ったァ~~~~!!!」
両手を突き上げルフィが雄たけびを上げた。体も元のように戻ったようだ。
そして大きなゲップも…。
ひょっとしてこれって……生命帰還!!?
「うおおおおォォ~~!!エネルギーを吸収したァ~~!!」
「何てやつだ、お前は!!人間じゃねェ!!」
「あのマゼランの猛毒受けて生還するなんて!!何てやつだ!!たった20時間で猛毒に勝った!!とんでもねェ奇跡だァ!!」
みんながルフィを胴上げして喜びを表現している。イワさんは愕然とした表情…
「奇跡…奇跡の度を越えてるわ…」
ボンちゃんの顔は涙でぐしゃぐしゃ
…ほんとにこの人は…
「よがった… ぐす…」
「ボンちゃん!!無事だったか!!」
「バカね~~い!!ジョーダンじゃないわよーう!!それはコッチのセリ…」
両手と片足を上げバレエのポーズをとったボンちゃんだったけど、そのままふっと倒れた!張りつめていた気持ちの糸が安心したので切れたみたい。
「!!?ボンちゃん…!!おい…!!大丈夫か、しっかりしろ!!!」
「過度な疲労よ…ケガのせいじゃない。」
ボンちゃんに駆け寄るルフィにイワさんが言った。
「あ…イワちゃん!」
「イワちゃん!??」
ルフィのいつもの遠慮のない呼び方に、周りがどよめく。
「生きられた!!おれ達の事、助けてくれてありがとう!!!」
「礼を言うなら…そのMr.2ボンボーイに言うんだね…!!ヴァターシは能力を使って少々力を貸したに過ぎナブル。 ― だがそいつはね…何時間も何時間も…何時間もノドが裂けて血を噴いても、ずっとここで苦しむヴァナタと共に苦しみ頑張れと…生きろと叫び続けてた…!!ヴァナタが命を取り止めた事に何の影響もなかったとは思えない!!!」
ルフィは傷だらけになりながらもボンちゃんが自分を助けに来てくれた事を思い出す…
「そうか…ボンちゃん、ありがとう!!恩にきる!!」
そう言いながらルフィは気を失ってるボンちゃんに土下座をして礼を言った。周りも微笑ましく見守ってる。
そんな中、イナズマさんがルフィのそばへ…
「帽子と服だ。キミはまだ命を取り止めただけ。あと数日は体を休めなければ本当の回復とは言えないぞ。」
「ハァハァ…そんな時間ねェよ!!だいぶ時間食った!悪ィけど、お前らボンちゃん頼めるか!?後で迎えに来るから!」
そう言いながら立ち上がるルフィ…まだ足元がおぼつかずふらっと倒れる。
「おいおい!みろ、疲労は取れちゃいねェんだよ、お前っ!!」
ルフィは手のひらに紙を乗せると、
「紙はまだ下向いてる!!エースは下に…ん?そういえばここどこだ!?」
「何だ?そりゃ」
「ビブルカードじゃない…今、復活したからには何が何でも兄の救出に行くんだろうね…。」
「イワちゃんは脱獄すんのか!?ボンちゃんはおめェを助けたくて
「お…おめェ!??」
またもやルフィの言い方に驚く周囲…
「逃げ出すついでにエースの居場所教えてくんねェか?」
「何を言ってんの!?ボンボーイがヴァターシを助けに?ン~~フフ、あらそうだったの、カワイイとこあるじゃない…でもそうね!!ヴァターシもあなたたちと一緒にエースボーイの所へ向かう…ヴァターシの同胞…“革命家ドラゴン”の息子の命は守らないとね!!」
「ドラゴン?…なんだ!イワちゃんは父ちゃんの仲間だったのか!!」
「父ちゃんだとォ!!?」
イワさんはともかく、周囲の人たちはそりゃビックリだよね?
「 ― 本人から、”父ちゃん”なんて聞くと、実感がハンパ無っシブルね。知ってたのに驚いちゃうわ!」
…これだもんなぁ…
ルフィに秘密は話せないよねぇ…。
「あ…これ言っちゃいけねェんだっけな、まあいいや。じいちゃん言ってたし。おれもよく知らねェんだよ、実は。一回しか会ったことねぇし…」
イワさんがルフィの顔を見て、ハッとしたように視線を私に向ける。
気づいちゃいました?
たぶん、”モンキー・D”よね?
私はイワさんにだけ教えてあげた。ルフィの祖父が誰なのか。それはすなわち、ドラゴンの父が誰かという事だ。
「って事は…つ…つまり…!!?」
そりゃ、言葉を失うでしょうねェ…。まぁどのみちもうすぐバレるんだし、いいっしょ!!
「って、イオリじゃねェか!!?」
「気づくのおっせェ…」
今更気づくルフィに私は呆れた。
「イナズマ!!エースボーイの出航時刻は?」
「これに…」
「ギリギリよね…!!ビブルカードが下を向いてるからまだ連れ出されちゃいない!!ヴァターシはこれから麦わらボーイ、紅ガールとLEVEL6へ向うわよ!!」
「えー、案内してくれるのか!?でもレベル6!?5じゃねェのか!?まあいいや、頼む、行こう!!」
「じゃ、ボンちゃん、後でまた来るからな!」
ルフィはまだ気を失ってるボンちゃんに言った。でも多分…ここには戻って来れないわよ?
「麦わらボーイ!!ヴァナタ、今の軽々しく口にするんじゃないわよ!!」
「…あァ、やっぱそうなのか。」
イワさんはルフィに顔を近づけて忠告してる。しかし…顔の大きさがルフィの背丈ほどもあるって…
そういえば大きさ変えれるんだっけ?
「ヴァターシはヴァナタの父親の仲間!!「革命軍」の幹部よ!!だからここに捕まってた。勝手ながらヴァナタ達をサポートする義理がある!!同胞の息子を目の前で死なせるわけにはいかないわ!!ニューカマーランドの住人全員に伝えなさい、ヴァターシ達はこれからエースボーイを救出し、その後、インペルダウンからの「脱獄」を試みる!!共に行きたい者達は死を覚悟し、戦闘準備の上ここで待機を!!」
「え~~!!そんな急に!!」
「決断はいつも突然よ!!」
「よーし、待ってろよ、エース!!今行くぞォォォ!!」
とルフィは大声を出した途端、コテっと倒れる。
「え…!! 脈が…」
「脈がどうしました!?」
「ある。」
「あんのかい!!!」
「ルフィ、これ食べなさい!!」
「何だこれ?豆か!!?」
「いいから!!」
ルフィが仙豆を食う…
「ん?おっ!!…あり?疲れが…なんか力が漲ってる!!?」
「!!?」
「紅ガール…今のは!?」
「仙豆っていう珍しい豆よ!体力が完全回復する極上アイテム!他にも効果があるけどね?」
「ちょっとそれ…秘宝じゃないの!!なんてアイテムを…」
秘宝って…確かに珍しいものみたいだけど…
仙豆を食べさせるなら、食事する必要あったのか?という疑問には、足りないと思ったからだと答えます。
だって、ルフィの普段の食事量がねェ…
「ボンちゃんにも…」
ボンちゃんに食べさせると狼にやられた傷と凍傷がキレイに消えて目を覚ます。
「うん…あらやだ…あちし気を失ってたのぅ?でも何?すごく体が軽いわァ!!」
「驚いたわ…アドレナリンを射たなくても大丈ブルね…」
あ~…何気に役目を奪ってしまったかしら?イワさんゴメンね?
でもまあ副作用がない方が良いので勘弁してほしい。