イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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添削ありがとうございます。
スミマセン…
なにぶん、自転車操業なもので…(←いいわけ)

目的の①半分(?)達成です!!

どうぞ!







07-233話:白ひげとイオリ

 マリンフォードへと向かうモービーディック号の甲板に、突如部外者が降り立った。

 

「なっ!!赤髪ィ!!?」

「いや違う!こいつ……超新星の『くれない』だ!!」

 

 白ひげは、突然目の前に現れた話題の娘に目を向けた。

 

 エニエスロビーの件の後に更新された手配書では、似てない似顔絵から写真になっていた。

 

 実は初頭手配の裏側で、エースが嬉しそうに2枚の手配書を持って、弟と妹が手配されたと言いに来た。

 

 妹の方はとんでもない似顔絵の手配書だった為、災難だったなと言ったものだが、エースは妹が画策してそうしたのだろうと言っていた。

 疑問には思ったものの特に気にしていなかったのだが、写真になった手配書を見てその意味を知った。

 なるほど、『紅髪(あかがみ)』と称されるわけだ。

 もっとも、なぜか、『紅髪(くれない)』と呼ばれるようになり、写真になった手配書では『紅の参謀(くれないのさんぼう)』と二つ名が変わっていた。

 

 つい先日、赤髪が来た時に、これはおめェの娘じゃねェのか?と聞いた。

 その答えがまさか、『わからねェ!』とは思わなかったが…

 

 

「……」

「…人払いを!!」

 

「てめぇ!!いきなり何言ってやがる!!」

「「やっちまえ!!」」

 

「ハァ…しょうがないわねェ…」

 

 ― ドクン ―

 

「「!!?」」

 ドサドサ…

 

「どうしたんだよい!!?」

 駆けつけたマルコが状況を見て固まった

 

「なんでここに『くれない』が!!?…しかもこりゃぁ…覇気かよい」

 マルコが戦闘態勢をとる。が…

 

ヤメとけ…マルコ、おめェでもこいつにゃ勝てねェ!!

「!!?」

 

「実際に見てみねェとわからねェもんだな…。グラララ…このガキ、ルーキーとは思えねぇほどの覇気を出しやがる!!

 しかもキッチリとコントロールまで出来てやがる…。この強度と練度…往年のロジャー以上じゃねェか!!?

 

「お…オヤジ…」

 

こいつはエースの”妹”だ…おれたちに加勢にでも来たんだろ?おれと二人で話がしてェらしい…。悪ィが二人にしてくれ

「助かるわ!いろいろとやる事があって、ゆっくりしてられないの。」

 

 

 二人になって、エース救出についての話をした。海軍の戦力やマリンフォードの地形から海軍が考える作戦についても…。

 船にはすでにコーティングがされているので、白ひげも自分たちの作戦について教えてくれた。

 

 私は、自分の能力の事を教え、戦闘で負傷し戦闘不能になった者は死なないように回収する旨も伝えた。

 私がエースと義兄妹と言う事は既に聞いているようだった。

 

 そして、話は核心へと移る…

 

「言っとくけど、この戦いを死に場所にする…なんてのは無しだからね?」

「!!?」

 

「あなたがその場に残るって言ったら、みんなの逃げ足が間違いなく鈍るわ。下手をするとエースが残るとか言うかも知れないからね。」

「おめェの優先事項に付き合うつもりはねェんだが?」

 

「マリンフォードまで、何しに行くのよ!エースを助けに行くんでしょ?だったら優先事項は一緒じゃない!!」

「…」

 

「自分のわがままだけでやっていけるのは、せいぜい10隻程度の海賊団だと思うわよ?ここまで大きな所帯を抱えるあなたが自己満足に仲間を振り回すのはどうかと思うけど?」

 

「グラララ…小娘風情がわかったような口きくじゃねェか!!一団を背負ったこともねェ奴に、何を言われたところで何とも思わねェな!!」

「そう来たか…じゃあ、これならどうよ?

 イオリは分身の一人の姿になって見せた。

 

!!…お…おめェは…!!?」

 

 *--*--*--*--*

 

「おめェがまさかな…グラララ…!”赤髪”に似てるってだけでも驚きなのになァ…!!」

「内緒だからね?」

「安心しろ!誰にも言わねェよ!!」

 

「その点滴から察するに、患ってるのは心臓ね?鼓動にノイズが混じってる……。養生して1年ってとこかしら?」

「…うち船医が言うにゃあ長くて半年って話だが…」

 

「あなたの事をよく知ってるからでしょうね?養生なんてしないだろうからそう言ったのよ!」

「ちげぇねぇ…」

 

「その事、”息子”達は知ってるの?」

「…」

 

「ハァ…まったく…」

 どうも男という生き物は自分の弱さを身内に見せないものらしい…

 

「じゃあ、それは私も黙ってる事にするわ…」

「…悪ィな…恩にきる…」

 

 それから、マリンフォードでの戦いではエースの出生の秘密がバラされる可能性が高い事。それにより、ロジャーに恨みを持つ者が反旗を翻すかもしれないこと。場合によっては諜略や策略に使われる可能性。

 その場合、狙われるのは白ひげ本人である事。それを阻止するには…という話。

 さらには、調べられた限りの海軍が準備している武器や罠の話まで…

 

「よくもまぁこの短期間でそこまで調べたもんだ…。どうやってるかは知らねぇが、おめェは敵にまわしたくねェな…」

 驚いたような、半分呆れたような声で白ひげが言う…

 

「あなたはエースの親父なんだもの…そっちから仕掛けてこない限り敵対はしないわよ?」

 

 そして黒ひげの事を話し合った。

 

 

 ジロジロと白ひげが私を見る。

 

「なに?」

「おめェ19なんだろ?見た目はそうかも知れねぇが、中身はもっと…ずっと上のような気がするなァ…」

 

「よく言われる。あまり喜ばしいとは思えないけど…」

 

 そうか…悪かったな…

 

  ……

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「タイミングはハズせねェなァ…」

 

 

 

「おいおい、一体なにがどうなってんの…?凍らせたジョズが消えた…!?」

 

 

 

「未来が見たけりゃ今すぐ見せてやるぞ”白ひげ”!!やれ!!!

 センゴクさんの号令で、エースの両脇の執行人が剣を振り上げ、振り下ろす…

 

「エース~~~!!!」

「ムダだ…それをおれが止めれねェとでも…ゴフ!!」

 

「見ろ!”白ひげ”!!」

 

 ― しまった…!! ―

 

「ウッ!!!」

 白ひげが、覇王色で止めようとしたが、胸が痛んで発動出来ない。

 

 振り下ろされた剣がエースに迫る!!

 

「やめろォ~~~~~~~~!!!!」

 

  ドクンッ!!

 

「「……!!?」」

 

 剣を振り下ろした海兵が気を失って倒れ伏す。それ以外にも、ルフィの進行方向に居たかなりの数の海兵が気を失っている。

 少将以上の海兵が息を飲むのがわかった。中には動けなくなっている者も居る…

 

 エースがビックリしているのが見える。実のところ私も驚いた。けっこうな大きさの覇気だった。

 

 少将クラス、いや、近くなら中将ですら気絶させられるほどの覇気…!!

 原作と比べてかなり大きくなっていると思う。その証拠にルフィの行く手には立っている者はほとんどいない。

 

 覇王色は本人の成長によってのみ強くなるらしいけど…

 

 ずっと一緒だったから気づかなかったけど、比べてみればルフィの気配の大きさはこの戦場の中でも上位に位置する。

 覇気があるので一概に気配の大きさだけで強さを測る事は出来ないけれど…

 

 ルフィ…あんた、ずいぶんと強くなったわねェ!!

 

 

 

「あの小僧…!!」

 

 白ひげも…みんなも驚いてるわね。

 

 そして、白ひげがルフィを援護しろと息子たちに叫んだ。

 

 

 これでルフィは心配なさそうね!!

 

 みんなに助けられ、イナズマさんによってエースまでの道が作られる。

 

 でも、どうしてセンゴクさんは眺めているだけなのでしょう?

 最後の砦って事かしら?

 

 そして…

 

 道を駆け上がるルフィの前に現れたのはガープ…

 

じいちゃん!?そこどいてくれ!!

 

「ここを通りたきゃわしをぶち殺してでも通らんか!!麦わらのルフィ!それがお前達(・・・)の選んだ道じゃぁ!!」

 

「ジジイ…」

 

「イオリに言われたんだ!!骨風船!!!

「!!?」

 

 ― 弱音吐かない!迷わない!!この2つをしっかりと頭に刻みなさい!! ―

 

「おれは…!おれは、迷わねェ!!

 

「…」

 

「…ゴムゴムのぉぉぉぉ!巨人のJET砲弾(ギガントジェットシェル)!!!

「!!?ぬっ!?なんという圧力!!だが若憎に負けるわけにはいかん!『大鉄拳!!!』

 

 ドゴオアアァァ!!!

 

 ルフィの一撃が勝り、ガープが吹っ飛んだ…!!

 

 …武装色込みなら確実に…ルフィが負けていただろう…

 

 

「貴様も人の親だ、ガープ…!!」

 センゴクさんがうめく…私と同じ事を考えてたみたい?

 

 そしてルフィはエースの元へ…

 

 ハンコックから受け取ったカギは黄猿に壊されたものの、気絶していた3が復活…!!

 

 センゴクさんが巨大化して攻撃を繰り出すも、ルフィと3がエースを守り、処刑台が崩れてその隙に3が合鍵をつくる。

 

「私がここにいる理由が…亡き同胞への弔いのためと言ったら貴様は私を笑うガネ!!?」

「笑うわけねェっ!!」

 

 

「…だってさボンちゃん?」

「Mr3…泣かせること言ってくれるじゃないのよォ~」

 

「どうするボンちゃん?戦う?それとも休んどく?」

「紅ちゃんが居るなら出番はないわぁ…あちし休んどく!でも、必要ならいつでも言ってねい!!」

 

 

 

「兄を救え!!麦わら!!」

 

 そして…エースが解放された!!

 

 

 

お前は昔からそうさ、ルフィ!!!おれの言う事もろくに聞かねェで…無茶ばっかりしやがって!!!

「エース~~~~~!!」

 

「やったぞ、麦わらァ~~!!エースを奪い返したァ~~!! 」

「インペルダウンから無茶の連続…!!あいつホントに!! 」

「やる男ッチャブル!!」

 

「気を抜くな、ルフィ!!」

「おう!!」

 

「“火柱”!!」

「うわあああああ~~っ!!」

 

「エースさん!!ルフィ君っ!!」

 

 

「強いぞ、気をつけろ!!」

 

 

「戦えるか、ルフィ!!!」

「勿論だ…!! ハァ…!!ハァ…!!」

 

「火拳のエースは“火”の『自然系(ロギア)』だぞ、絶対に逃がすな!!!」

 

 

「お前に助けられる日が来るとは夢にも思わなかった、ありがとう、ルフィ!」

「ししししっ!!イオリや白ひげのおっさん達が助けてくれたからな!!」

 

「助かった気になるなァ!!ここがお前達の処刑場だ!!」

 

「弟なんだよ、手出し無用で頼む!!“火拳”!!!

「うおおおおお!!!」

 

「ふふ!!何て息の合い様だ!」

「2人の逃げ道を作れェ~~~!!」

 

「“火拳”と“麦わら”を処刑しろォ~~~!!」

 

「強くなったな、ルフィ!!」

「いつかエースも越えてみせるさ!!」

 

「“アイス(ブロック)”」

 

「“青キジ大将”!」

 

「わ!!あいつ!」

「じゃあまだ、今はおれが守ろう。さがれ、ルフィ!」

 

「“暴雉嘴(フェザントベック)”!!!」

「“鏡火炎”!!」

 炎と氷がぶつかる!

 

「…!!何という失態だ、おれがいながら!!」

「元帥殿!!」

 

「フッフッフッフッ!!逃がしてやれよ、その方が今後面白ェ。」

「バカ言え!!」

 

「慌てるな、ここから出しゃあせんわい。」

「サカズキ大将!」

 

「おい!!裏切り者はどうした!!」

「違う!さっきのヤツはなりすましの囚人だ!!」

 

「うわあああ!!何だぁ!!モービーディック号があんなに!!?」

 突如、湾内にモービーディック号と同型の海賊船が5隻…湾の入り口にはもう5隻が現れた!!

 

「まさか…」

 

「みんなァ!!脱出の準備が出来た!!乗ってくれェ!!」

 

「スクアード!!?大渦蜘蛛海賊団だ!!」

 白ひげがビックリした表情でスクアードを見る

 

オヤジィ!!エースが救出できたら撤退すんだろ!?くれないに脱出準備を任されたんだ!!こんな事で償えるとは思ってねェけど…オヤジより先に死のうとすんのは親不幸だって言われたから…!!

 

「こんな事まで準備してやがったのか…あのガキゃ…」

 白ひげがニヤリと笑いながら呟く…

 

「船はすぐにでも出せる!!乗ってくれェ!!」

 

スクアードの言うとおりだ!!…ここでの目的は果たした!もうおれ達(・・・)…この場所に用はねェ!!ゲホ…いいか!!よォく聞け…白ひげ海賊団!!

 

おれァ…まだここでやる事が残ってる!!お前らは先に行け!全員、必ず生きて!無事新世界へ帰還しろ!!

 

!!?やることって…ちょっと待てよ!!オヤジィ!?」

 

「何だかわかんねぇけど、おれ達も手伝うぞ!!

 

バカ野郎!!”しんがり”をまかせろっつってんだ!!おめぇら海軍を甘く見るな!!

 

「オ…オヤジィ!!?まさか、ここで死ぬ気か!!?

 

「「!!?」」

 

「まさか…オ…オヤジィ!無理だ!?」

 

「…」

 

「オヤジ…!!」

 

「グラララ…おれァ時代の残党だ…!!新時代を担うおめェ達といつまでも一緒にゃいられねぇ…

 白ひげが息子たちに聞こえないほどの声で呟く…

 

「行けェ!!!!野郎共ォ~~~~!!!」

 

 - ズ ゥ…ン -

 

 白ひげがマリンフォードに向けて大気割りを炸裂させる!

 

 

「いやだ、オヤジィ~~~!!」

「船長命令だ!!…!!行くんだよ!!」

 

「おっさん!!」

「オヤジ…!!」

 

 

「(さて…くれないの言うとおり、ティーチは来るのか?)」

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

 

うわああああああああ!!マリンフォードが危ない!!“白ひげ”を止めろォ~~~!!

 

「オヤジィ~~~~っ!!」

「オヤジを置いてくなんていやだ!!一緒に帰ろう!!オヤジィ~~~!!」

 

「船長命令が聞けねェのか!!!さっさと行けェ!!!アホンダラァ!!!」

 

「“白ひげ”を討ち取れェ~~~~!!!奴はもう瀕死だァ!!!」

 

 海兵達が襲いかかるが白ひげの一太刀でまたも吹き飛ぶ…

 

「ぎゃああああ!!」

 

 

「急げ!!オヤジの言う通りにするんだよ!!わかんねぇのか!!おれたちが行かなきゃ、オヤジもここを離れられねぇ!!」

 

「オヤジィ~~~!!」

 

 先を急がせようとする者も急がされてる者も共に泣いていた。

 ルフィはエースに声をかける

 

「エース!!」

「…」

 だがエースは呆然として動こうとしない…!

 

 

 海賊達は、

 

「出航の準備をォ!!船を出すぞォ~~~~!!」

「マルコ隊長!!行きましょう!!」

「…オヤジ!!」

 

 

「センゴク元帥!」

 

「エースに気づかう事もなくなった今…奴がその気になればこのマリンフォードを海に沈める事も可能だ…なのに…どういう事だ?…それとも…、そこまで弱っているのか!!?」

 

 ルフィの一撃をくらったガープもようやく起き上がる…

 

「ガープ中将!!ご…ご無事で!!?」

 

「白ひげ…何を待っとるんじゃ?」

 

 

「麦わらボ~~イ!!何をつっ立ってオッチャブル!!」

「エース!!行こう!!おっさんの覚悟が…!!」

「…!!わかってる!!無駄にァしねェ!!お前らどけェ!!

 

「うわァ!!」

 

 エースは炎となり白ひげの周りの海兵を蹴散らした。そして白ひげがエースを見ると、エースは炎の中で、白ひげに向かい土下座をしていた…。エースが少し顔を上げると白ひげがエースに言葉をかける…

 

「…言葉はいらねェぞ…一つ聞かせろ!エース…おれが親父(オヤジ)でよかったか…?

「勿論だ…!!」

 

「グララララ…早く行け!おれも後から必ず戻る!!

 

 ようやくエースも船へ向かいだす。

 

「走れ~~、船へ走れ~~~!!」

 

「エースさん!!ルフィ君、前を走れ!!」

「ジンベエ!!」

「お前さん達ァ狙われとる!!一人でも多く生き残る事がオヤジさんの願いじゃ!!」

 

「早く乗れェ!!」

 

「急ぐのじゃ、ルフィ…!!」

 

「サカズキ大将!!」

「本気で逃げられると思うちょるんか…!!めでたいのう。」

 

 

 

 




楓音が意識を失ったのは63歳
こちらの世界で19年過ごしているので、トータル82歳です。
白ひげは72歳ですから、イオリの方が年上?

あら…レイリーさんより年上だわ…
(レイリー76歳)


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