イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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09-249話:下舵いっぱい!!

 “麦わら”を討ち取れェ~~!!

 

「おっとっと。じゃ、レイリー!」

 

「急げ、ルフィ!」

「レイリー、世話んなった!!」

「本当にありがとう!!行って来る!!!」

「行ってきま~す!!」

 

「…ああ…頂点まで行って来い!!!」

 

『一味は42番GRへ向かった!!』

 

「!!?」

 ルフィ達を追う海軍達の前にレイリーが立ちはだかる。

 

「冥王レイリー!!」

「……」

 レイリーは剣でズバッと自分の前に線を引いた。

 

「弟子と推しの船出だ。よしなに頼むよ…」

「……」

 海兵達はその線を見て足元を震わせ生唾を飲み込んだ。

 

「…この線は… 越えない事を…勧める…」

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

 しばらく進むと、巨大なシャボンが目に入った。

 

「こんなとこに結いておいたんだ…。どうするサンジ?小さくして持ってこうか?」

 サンジが買い出しした荷物をシャボンで浮かべておいたみたい。

 しかし、凄い量だわね。原作の3倍くらいありません?

 あ~…そうか!!いつも私が一緒に買い出し行ってたもんね。確かにこれくらいの量、買ってたわ!

 小さくしないとこんなにあるんだね?ちょっと引くわ…

 

 

「大丈夫だよイオリちゃん。全然重くないし…」

 いや別に…重さは気にしてないんだけど?それより持って歩くの邪魔じゃねぇの?

 

「こっちだァ!!」

「!」

 

「やべェ、回り込まれた!」

 

「ホロホロホロ…」

「ん?」

 

「うわァっ!!!」

 回り込んできた、海兵達の体をネガティブホロウが通り抜けていく…

 

「やっぱりお前らか、この大騒ぎ、まだここでグズグズしてたのか!?」

 

「やっほー!ぺローナ!久しぶり!!」

「げっ!くれない!!? そうか!お前も麦わらの一味だったな!」

「失礼ね!”げっ!”ってなによ!!!」

 せっかく武装色鍛えてやったのに!ミニクマシーだって動くようにしてやったじゃないさ!!

 

 ペローナの腕にはミニクマシーが引っ付いていた。ノームとシルフが数匹入っているので、動くし喋る。しかも飛ぶ。

 ※しかも、彼女好みのカワイイ声で喋ります。

 

 ホロウが通り抜けた海兵達は、「ダニになりたい…」と、すっかりみんな落ち込んでいた。

 

「はァ!!キミはスリラーバークの!!」

 

「お前こそ何でまだここにいるんだ!!」

 

「誰だっけ…」

「そういえば、ルフィは会ってないんだっけ。」

 ネガティブホロウにはやられてたけどね。

 

「この島へ送ってやった恩人に何だ、その言い草!私がいなきゃお前今頃…」

「ぐっ…」

 

「なんだ…!てめぇが2番目だったのはそういうことか!ビックリさせやがって!!」

 

「くれないに、世界一の方向音痴だからよろしくって言われてたからな!!」

「んな訳あるかぁ!!ったく…剣より先にそんなもんで世界一になってどうすんだよ…!」

 

「だから…あんたはもっと自覚しろっての!それが嫌なら改善する努力をしなさいよ!!」

 

「無駄だと思うけどな」

「なんだとてめぇ」

「やんのかおらぁ!!」

 

「相変わらず仲がいいわねェ」

「「仲良くねーし!!」」

 息ぴったりじゃんよ!!

 

「そんな事より…、とにかく急いで出航しろ、島のそばに軍艦が現れたぞ!!」

「「え!!?」」

 

 

 ― 42番GR海岸、“麦わらの一味”集合場所。

 

「ヨホホホホ~~~~~!! ウソップさん♪ ナミさん、ロビンさん♪ フ~~ルァンキーさ~~ん♪」

「ブルック~~~~!!」

「おめェよくスターの座を降りて来たな、あっぱれだ!」

「なんとお懐かしい~~皆様ァ~~~♪ YEAH!!」

 

 ブルックがギターを取り出す

 

 ― ジャー…ン♪ ―

 

「お…何か歌うのか?」

「…ではナミさん…2年ぶりに~~…」

「!」

 

「パンツ…見せて貰ってもよろしいで - ドス!! メキッ!! バキャッ!! - しょゲブ!!!」

 ナミの激しい蹴りをもろに食らって船の欄干に叩きつけられるブルック…

 

「2年前も見せた事ないわよ!!」

 

「さ…再会の感動で…ホラ、私…胸が震えてる…!! ガフッ!! 私… 震える胸…ないんですけどー!! ヨホホヨホゴフッ…」

 

 

「大スターが痙攣してるぞ?」

 

「どいつもこいつも成長してないんだから…」

 

「 ― まだ…全員ではない様ですね…」

「今、チョッパーがエルに乗って全員を迎えに…」

 

「お~~い!!」

「!」

 

「うおー!!! みんな~~~!!」

 

「連れて来たー!!」

「ガウっ!!」

 

「ルフィ!! ゾロ!! サンジ~~!」

 

「男あげてんなァ、お前ら!!」

 

「ルフィさん!!イオリさん!! お会いしたかったァ~~~!!!」

 

「へへっ、…またみんな揃った!!」

 

「おーい!!」

 ナミが船から手を振った。

 

「あぁぁぁあぁあ!!ヌァミすわん!!ルォヴィンちゅわん!!」

「「!!?」」

 原作で、サンジが鼻血を噴き出し飛んでしまう場面は、鼻血は出るも、吹きだす事無くダラダラ流れる程度で済んでいる。

 出血多量になる事はなさそうでよかった…

 

 …のかな?

 

「…」

 う~ん…ビミョ~……

 

 

 

 エルが着地してルフィ達が乗船する。そして…

 

「うわあ~~~~!!! フ…!! フ…!! フランキー、お前ェ~~~!!」

 

「あ~ぁ…」

 

 今まで見た事ない程たくさんの星をきらきらさせながら、暴走しそうになるルフィを必死で止めるのはナミ…

 

「待って、ルフィ!!気持ちはわかんないけど、後にして!! 軍艦がもうそこにいるって通信が!! ちょっと!!イオリも手伝ってよっ!!」

 

 私はエルを通常のトラ猫サイズにするとナミの手伝いに行こうとした。

 

  ― ドゴォン!! ―

 

 軍艦からの砲撃が近くに落ちて船が揺れた

 

「わあ!!」

「!!?」

 

「しまった!!もう撃ち込める距離に!!」

「反撃するか!!やられちまうぞ!!」

 

「大丈夫そうよ?」

「!!?」

 

「撃てェーー!! 撃ち沈めろォ!!」

 

「“虜の矢(スレイブアロー)”!!!」

 海軍の放った大砲に次々とハートの矢じりが付いた矢が打ち込まれ、砲弾が海へと落ちる

 

「!!? 待て!! 撃ち方やめっ!!」

 軍艦とサニー号の間に割って入ったのは九蛇海賊団の船

 

「あ…あれは九蛇海賊団!! そこで何をしてる!! 任務を妨害する気か!!?」

「誰じゃ…わらわの通り道に軍艦を置いたのは!!」

 

「 ―― あれは九蛇のマーク…」

「くじゃ?」

「“七武海”『海賊女帝』の総べる屈強な女人海賊団よ。」

 

 船から双眼鏡で見ていた麦わらの男達。サンジは何故か石化してる?

 えっ?虜の矢…くらってないよね?

 

「“七武海”!!? 何じゃ、あの絶世の美女は!!!」

「わっ!! 眩しい!! ひ…光ってます!美しさが留まる所を知らない!!な…なぜ“七武海”が今ここに!?」

 ウソップとブルックもメロメロになってるわね。

 

「お!ハンコック達だ!」

「え?」

 ウソップとブルックがルフィの言葉に耳を疑う。ハンコックはこちらに向かってウインクをする。

 

  ― ルフィ、イオリ! 今の内じゃ ―

 

「わぁっ今こっちに目くばせを!!!」

 

  ― ドキューン! ―

 

 フランキーまでも目玉飛び出してるし。まったく男どもは…

 

「助かった!今の内に出航だ!!」

「あの“七武海”と知り合いなの?」

「ああ。おれ『女ヶ島』に飛ばされたから、みんな友達なんだ。」

 

「『女ヶ島』って伝説の女だらけの夢の島!? ホントにあんのか!?」

 

「…あの女帝と…仲良し!!? おめェ、ちゃんと修行してたんだろうなーー!!!!」

「おう、ばっちりだぞ。イオリも一緒だったしな!!」」

 

「お前っ!!! おれなんかなァ!!! …イオリちゃんが月一で来てくれなかったら…」

 

「えっ!?なによ!イオリはサンジくんの所にも行ってたの?」

 

「まぁ、サンジの居た場所は『女ヶ島』から近かったからね。」

 一応、サンジやロビンを見つけたのは偶然って事にしてる。実際、二人に会いに行ったというよりもそれぞれ別の用事があったからだしね?

 

 

「わー、あれがルフィの仲間達!楽しそう!」

「見た事ない生き物だらけの巻!1234…」

 

 

 その頃サニー号の船底ではフランキーが何かを動かしていた。

 

「バルブ開くぞ!! 船底のエアバッグから空気を入れる!!」

 船の底には大きな風船の様なものがついていて、そこから空気を入れる仕組みになっているらしい。

 船についていたゼリー状の樹脂が徐々に膨らんでいく。

 

「何だァ!? ゼリーが膨らむぞ!!」

「お!!」

「シャボンディのシャボンとほぼ同じ成分のはずよ!」

 

「うわ~!! シャボン玉の屋根ができた~!!」

 

「どうかしたか?ウソップ。」

 

「…お前ら海兵全部やっつけて来たのか?」

「いや…まだいっぱい海兵の声聞こえてたぞ!!」

 

「それにしちゃ、陸から追って来ねェな。」

「来ねェなら結構だ、来る前に出航しちまおうぜ!!勝手にトラブル中ならラッキーだ。」

 

「弱ってる奴らも居る見てぇだし…一体どうなってんだ?」

 

 

 

 

『こちら援軍第3小隊!!! 42番GRには到達できそうにありません!!』

「撃てー!!」

 

『なぜだ!?』

『突如巨大な昆虫が立ち塞がり…!!』

『昆虫!!?』

 

「ぎゃあー!!!」

 

 そこには巨大なカブトムシ、カマキリ、クワガタが海兵を蹴散らしていた!

 

「(武運を祈るん!! ウソップン!!)」

 ヘラクレスンとボーイン列島の昆虫達が暴れていた。

 

 

 

 

『こちら第4小隊!!! 申し訳ありません!! 突然の雨で火薬をやられ武器が不能に…!』

『…雨!? どこに雨が降っている!!? シャボンディ諸島、本日全域快晴だぞ!!!』

 

 ただ一点のみ大雨が降っていた。その上空にはウェザリアが…

 

「雷はやめとけ~~!! 市民に当たったらどうするんじゃい!!」

 

「シャボンが邪魔じゃの~~!! ここは。」

「それにしてもいい~~い風が吹いたなァ。ちょうどシャボンディ諸島。」

「ナミちゃんはええ娘じゃからよ、そりゃー頑張れよ~~、ウェザリアは淋しくなるけどの~~…」

 

 

 

 

『 ― こちら42番GR中央第5小隊!先行した第2小隊が全員ネガティブになっており ― 』

『何の話だ!? ネガティブ!??』

「ノミになりたい…」

「だめだ…もうコケになりたい…」

 

 

『彼らの証言によれば、“麦わらのルフィ”は巨大なトラに乗って飛んで逃走!!』

『トラ!?飛んで?? お前達はそこで何をしてる!!』

 

『我々は今、予想だにしない妨害に遭い…!!』

 そこにはカマバッカ王国の面々が…

 

「あたすらの誘いを断るってどういう事!?」

「照れ屋!?」

「一緒に御茶しましょうよォーう」

 

『心が…!! 折れそうですっ!!』

 

  ― サンジキュン…今の内よ。 ―

 

 とエリザベスがサニー号の方へ向かって強烈なウインクを…!

 

 サニー号船上では、

 

「ハウッ!!」

 

「おい!! どうした、サンジ!!」

「いや…わ…わからん、心臓を握り潰される感じが…」

 

「みんな、いい!? コーティング船は色々な圧力を軽減する力を持っているの!その力で海底深くまで行くことが出来るわけだけど、同時に浮力も軽減される。 ― つまりコーティングした船は浮力が足りなくなり、今船底を支えてる「浮き袋」を外すと船は海底へ沈んでく。そういう仕組み。」

 

「ははーん!」

「なるほどー」

 と、ルフィとゾロ…

 

「…わかんないわよね」

「理解させようってのが、どだいムリだと思うわよ?」

 

「浮き袋外したぞォ!!」

 フランキーが海から上がってきた。

 

「了解!! 沈むわよ! みんな、すぐに帆を張って!!」

「「帆!?」」

 

「コーティング帆船は海流を風の様に受けて動かすそうよ。」

「沈めば勝手に着くんじゃねェのか!!」

 

「そんなに簡単なら誰も苦労はしないわよ」

「「苦労?」」

 

「出航か!? ナミ!!」

「ええ、どうぞ?船長。」

 

「ほんじゃ、野郎共!! ずっと話したかった事が山程あるんだけど!! とにかくだ!!2年間もおれのわがままにつき合ってくれてありがとう!!!」

「今に始まったわがままかよ…」

「まったくだ!! お前はずっとそうなんだよ!!」

 

 

 

「少将殿!! 海賊船が海中へ逃げます!!」

「くそ!! 貴様ら、奴らがどれ程の賞金首かわかっているのか」

 

 

 バサッ!! 海賊旗がたなびく…

 

 

 ルフィが大きく息を吸った 

 

「出航だァ~~~~~~!!!!」

「オオオオ~~~~!!!」

 

「行くぞォ!!!魚人島ォ~~~~~!!!」

 

 

 

 




イオリはいつの間にやら、レイリーさんの推しになっていました。
まさか、ファンクラブに入ってたりして?
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