イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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10-269話:燃える島の冒険

「グルルルル…!!!」

 

「おい!!コイツ今喋った!!」

「バカ言え空耳だろ!!!」

 ルフィの発言に、逃げながらウソップが応える。

 

「そうかなァ…!!]

「コイツが”竜”ってだけでもおれは受け止めきれねえのに…!!」

「どう見ても空想上に伝わる姿そのもの…!!」

「……」

 いや、だから…あんたち、魚人島でクラーケンとリヴァイアサンを見たでしょう?

 あたしゃイフリートもジンもベビモスも見た事あるし、この竜よりもバハムートのほうが迫力あんだけど?

 

「グロロロロ… ボボボ…」

 

「あ~…なんか、火を吹きそうよ?」

「「…まさか…!!」」

 私が言うと、ルフィとゾロが反応した。

 

 ボボボ…ゴォッ!!!

 

 そして、竜が火を吹く

 

「うわああああァ~~~!!! ホントに火ィ吹いたァ~~~~~!!!」

 

「アチャチャチャ こんな生物いるわけねェ!!!夢かこれは!!!」

「面白ェ…!!」

「うはははっ!!」

 炎の塊が地面にぶつかり、爆炎が起こる。男どもがそこから逃げ出す。ロビンと私は離れてたから大丈夫。

 

「ゴムゴムのォ… JETブレッド!!」

 

  ― ドン!! ―

 

「!!! グロロロロ…」

 

 ルフィのパンチが竜の顔面に炸裂する。が、首が振れただけで致命傷には至っていない。

 

「おおっ!!硬ェなァ!!コイツ!!」

 竜はルフィを睨み、そしてしっぽを振り下ろす。

 

「ん?」

 

「!!! グロロロロロ!!!」

 

  ― ボコォン!! ―

 

「うわあァ!!!」

 しっぽが直撃して吹っ飛ぶルフィ

 

「ルフィ!!」

 続けざま、背後から狙うゾロに竜が振り向く…

 

「!!」

 竜と目が合い、「来てみろ」と、ゾロが言う

 

”気配なら感じていブ!!”

「え!!? うわ!」

 竜の噛みつき攻撃を間一髪躱すゾロ…

 

「本当だな。何か喋ったぞこの竜!!」

 竜の追撃がゾロを襲う。

 

「三刀流…!!”(ウル)””虎狩り”!!!」

 ゾロの攻撃は牙で止められ、さらに首を振りかぶり再び噛みつき攻撃が!ゾロは剣で受け止めた。

 

「ウオオオ!!くそ…!!何だこの力と硬さ!!」

 

 硬さはともかく、その体格差でよく受け止めたわね!私が言えた義理じゃないけど物理的におかしいわよ?

 

 しかし、何で二人とも、覇気を使わないのかしら?

 

「ん~!!んにゃろオ~~!!!!」

 

  ― ドゴォン!!! ―

 

 ガレキの中からルフィが立ち上がり、脇腹に蹴りを入れた。

 

「グロロロロ!!」

 

「……!! ルフィ!!喋った!!!」

「ほらみろ!!!」

 

「おれにも聞こえた…何でだ!?」

「…」

 あんたたち、なんで見聞色を使わないの!?

 

 まぁ、ウソップはダメね。あれだけ心が乱れてたら見聞色は使えない!

 

  ― バサッ バサッ ―

 

「!?飛んだぞ!!うほ~~~!」

 

「グロロロロロォ!!」

”ブ!!お前達も七武海の仲間か!!?”

 

  ― ドォウ!!! ―

 

  竜が上から火を吹いた!!

 

「「うわあああ!!!」」

 

 私はガレキの陰に逃げ込み炎を避ける。ロビンとウソップも一緒だ。

 

「ぎゃあ~~~熱ィ…くねェ!? あの竜、また喋った!!!」

 ウソップが私の1m圏内に入ったので熱が届かなくなったようだ。

 

「イオリのおかげよ!それより、”七武海”と言ったわね。恨みでもあるのかしら…!!」

 

「イオリのおかげ? 何で熱くねェんだ?」

「気化熱よ!」

「はァ?」

 

 

「ルフィ、コイツはおれにやらせろ!!ブッた斬ってやる!!」

「よし!わかった!! ほんじゃ! たたき落してくる!! んあっちィ!!」

 ルフィがゴムゴムのロケットで竜に向かう。炎を吐かれるが竜の翼を掴んでそれを避けて背に乗った。

 

「あち、あち…こいつ体も熱い」

 ゴロゴロと転がり、背びれ付近まで行くとそれほど熱くなくなったようだ。ルフィは張り付くようにそこで止まる。

 

「は??」

”ブ…しかしこの涼しさいとおかし!!炎が涼しいブ!!!”

 

「おーい!!大変だー!!竜の頭に 人間が刺さってる~~~!!」

「ええ!!?どんな状況だ!!?」

「じゃあ、しゃべってたのは…」

「やっぱりね…」

 

 竜は首を後ろに折りルフィに噛みつこうとする。

 

  ― バクン!! バクン!! バクン!! ―

 

「わっ! わ!!」

 

 ルフィ竜の翼を掴んで竜の口に突っ込んだ

 

「こんのォ~~~!!ハネでも食ってろ!!」

 

  ― ガブッ ―

 

「ししし!! ばーか!!」

 

 片方の翼を無くして竜が落ちる…

 

「グロロロロロォ!!!」

「ゾロー!落ちるぞー!!!」

 

「ウソップ!!」

「わかったよ!!必殺 緑星!!『トランポリア』!!」

 ゾロがトランポリアに向かって走る…居合なのになんで口に一本咥えてるのかと思えば

 飛び上がって竜の首を反らせるためだった。今さらだけど、顎の鍛え方がぱねぇのね!!

 

「一刀流 ”居合” ”死・獅子歌歌”!!」

 斬撃が竜の首を両断する。刀身は武装硬化していたようだが斬撃に武装色は感じられなかった。

 

「ウオ~~~ すげ~~~!!!」

 

「なはははは!! ウマそ~~~竜!」

「島の炎でBBQができる」

 うん、そうね! 竜の肉をBBQして食べましょう!!調味料一式持って来てますからね!!(常に携帯しています。)

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

 竜はどこの部位がうまいのか? シッポとムネとモモをさばいてそれぞれを(人数分)焼く。食べる分以外は、小さくしてラップに包んで収納貝へ…

 そんな感じで私はマイペースに調理?していた。

 

「抜くぞ―!!」

”おい!!何奴だ!!手を放せブ!!”

「抜いてやるんだからじっとしてろ!! せ~~~のっ!!」

 

 ― スポン!! ―

 

「!!!」

 

 ビクッ!!

 

「ぎゃああ~~~~~!!! ちぎれた、ごめ~~~ん!!!」

 下半身だけの人?が横たわる…

 

「バカ!!ゴメンで済むか 殺しちまったァ~~~!!」

 

「あんたたち…マジで見聞色、使えってばさ!!」

 私は小さく呟いた。せっかく身につけたのに何やってんの?

 

 すると、下半身が立ち上がった。

 

”おお!離れられたでござブ!!”

 

「え~~~~~!!喋った何だこれゾンビ!!?」

「……?」

 

「化け物~~~~~」

 

「だ・か・ら…」

 

「どういうこと?こっちにも体がちぎれた跡なんてないわ」

「じゃ 元から下半身だけなのか!? 結構でけエな…」

「…個性的だなーお前」

 

 んなわけあるかァ!と叫びたい気分だわ。

 

 シャボンディで同じ様な事が起きたの、あなたたちも見たよね?

 

 私は溜息を吐いて、見聞色を使った。

 

「…」

 思考は途切れ途切れで読みづらい。頭が無いから当たり前と言えば当たり前なんだけど…

 …あぁ、なんだ、そっか!!

 

 私は意識を集中した。

 

「(頭は…あっちか!!)」

 

 《 誰がいて、何をしておるのだ?気配は感じるが… 》

 

 突然、ルフィが蹴りかかられる

 

”ブ誰か知らブが道を通せブ 拙者こんな場所で死ぬわけにいかぬのだブ!!!”

「うわっ!!」

 

”逃がしはせぬブぞ…! あの戯けた七武海めが!!!”

「あ!!逃げた!!」

 下半身が走り出す

 ってか、話す必要あるのかしら?どうせ音も声も聞けやしないのに…

 

「おい待て!お前!!おれの仲間になれエ!!!」

「やめろ~~~!!」

 

 

 ~ ~ ~ 数時間後… ~ ~ ~

 

 私たちは、下半身を追うルフィを追ってさらに奥地へと進んでいた…

 

「見ろよ~~~!!ホラ!くっついたぞ~~~~~!!こういうの何て言うんだっけ!ウソップ」

「ケンタウロスか?」

 

「ケンタウロス~~~~~!!!わっはっはっはっは!!」

”くそ…!!また何かにくっつけられたでござブ”

 

「参ったかお前!!おれは竜食って竜パワーがついたんだ!!」

「竜、美味かったけどもう腹一杯!!」

 

 原作ではウソップがハァハァ言いながら、肉を引きずってましたけど、食べる分以外の竜の肉は小さくして収納貝に入れたので、みんな身軽で歩いてる。

 肉は後でサンジに料理してもらうつもりだ!!部位毎に分けて切り身にしてあるので、サンジならおいしく料理してくれることでしょう。実に楽しみである。

 

「趣味が悪いわよルフィ」

「そうか? ん? ブヘェッ!!」

 下半身があばれ、ルフィはバックドロップ?を何度もくらう。

 

「見ろ!従うハズがねぇだろが!!そういう生物はいねぇんだ!どっかで上半身が困ってるに決まってる!早く持ち主に返せ!」

「お前は夢のないやつだなウソップ!こいつはこういう奴なんだ!なァ?お前、名前は…ブヘェッ!!」

 ルフィはまたバックドロップ?をくらった。

 

「おい!お前らこっち来てみろ!」

「ゾロ!いたか!?サムライと斬られた奴!!」

 先行していたゾロが建物の上から声をあげる。私たちはゾロの居るところまで進んだ。

 

「…見ろ」

「お…」

「ええ~~~!!?ゆ…雪山!!?デカい湖を挟んで島の反対は雪山…いや氷の山だ!!」

 

「この湖が炎と氷の境界線みたいね…」

「イオリの言った通りだ…「寒い」って声は…じゃあ…」

 

「そゆこと!殺人侍?とその犠牲者?はあっち側にいるんだろうね!!」

 

「ん?…なんでおめェは小さくなってんだ?」

 私が小さくなってロビンの肩の上に乗っていると、ウソップが疑問を呈してきた。

 モネに見つからないようにする為です!…とは言えませんね。

 

「精霊を使役するのは体力使うんですって!」

 私のかわりにロビンが応えてくれた。

 

「へぇ~…」

 

 

「おもしれえ島だな!!雪降ってるよなあの山!!今暑いしかき氷食いてェ!!」

「アホか!!向こういったら寒いだろ!それに遠すぎる!一旦船に戻ろう!!」

「…」

 あ~そういえば、サニー号はもう元の場所には居ないって、言ってなかったわね…

 

「向こうは寒そうね…!ねぇ、イオリは寒いのもなんとか出来るの?」

「出来ると思うわよ?でも試したことはないのよねェ…。まぁダメでも防寒具も用意してあるし…。もちろんロビンの分も持ってきてるから安心して頂戴!」

「まぁステキ!!」

 

「獣でもいりゃ毛皮が取れるんだが…まァ何とかなるか」

「ならねェよ!!お前らまで何だ!!!」

「かき氷~~~!!」

 

「ん? ……」

 

「ふふふ……」

 ハネのはえた人?みたいなのが遠くのガレキの上からこっちを見ている。

 

「ギャ~~~!! 見たか!?今の~~~!!」

「何が」

 ウソップが気づいたようで騒いでいるんだけど…ルフィは冷たいなぁ…

 

「鳥だよ!いや鳥で…人だよ!!」

「あ?」

 ゾロもか…臆病者?にはそういう態度って事なのかな?

 

「だから鳥が…」

 

 そういえば、モネって改造人間(鳥の姿)よね?ユキユキの実で鳥になるわけじゃ無いし…

 たぶんローよね?

 

 元に戻せるのかしら?

 

 

 

 

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