イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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10-273話:海賊同盟

 その二人は、ただ単に大きいだけではなく、スピードにも優れていた。そして恐らくは見聞色も使えるようで、相手の死角に入り込むのが得意なようだった。ただし、より強い見聞色が使える者には効果が薄い。見聞色が使える上に相殺を使っている彼女にとって、彼らの姿を見つけるのは造作もない事だった。

 

「あなた達がCOOL BROTHERS?」

「「!!?」」

 

 それが近づいていた事に気づかず背後を取られた。

 こんなにも簡単に自分たちの姿をさらしてしまうのは何年ぶりだろう?

 二人は驚きのあまり固まってしまった。

 

「ロックとスコッチ?」

「「逆だ!!」」

 そこは譲れないのだろうか?そんな些細な間違いに揃ってツッコまれると思わなかった為、今度は彼女が驚いていた。

 もっとも、その姿を彼らは視認していないのだが…

 

「まぁ、どっちでもいいけど…」

 ソレのすぐ後ろには氷の壁がそびえ立つ。その壁の頂きから二人を見おろし、彼女は独りごちた。

 

「誰だか知らんが、おれ達は依頼を確実に遂行するのみ…」

「殺しのリストに入っていない者に興味はない。しかし…」

「「姿を見たものは生かしておかねェ!!」」

 二人のイエティはソレ…雪の巨人との戦闘を開始した。

 

  ― ドウッ ドォーン! ボカァーン! ドゴォ―ン!! ―

 

 雪の巨人は弾を受けて爆発する。しかしその度に再生を繰り返していた。

 

「…」

「…」

 

 動き回りながら無言で攻撃を繰り返していた二人はまた一箇所に集まった。

 

「…おかしくねぇか?」

「お前も、そう思うか?」

 

 二人が攻撃を止めると雪の巨人は再生して近づいて来た。そして拳を繰り出す。

 

「ぐっ!!」

 

 拳を避けて銃を構える。その時…

 

「ウッ!!」

 

 二人は背中に何かチクリと痛みを感じた。そして変化が起こった…

 

「むっ!!何だと武器が!!?」

 突然二人の持っていた武器が大きくなったかと思うと、目の前に黒装束の女が現れた。

 

「!!?」

 ようやく二人は武器が大きくなったのではなく、自分たちが小さくなった事を知る…

 

「欲しいモノは手に入れましたので…捕縛します!!」

 彼女の手には連絡用と録音用の電伝虫があった。彼女はどこかに通話していたようだが、彼らには聞こえなかった。

 

「お二人は確か、寒い所が苦手でしたね?」

「「キサマ、何故それを!!?」」

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

「「あ~…あったけェ…」」

 気づくと2人は元の大きさに戻って、暖かい場所に置かれた海楼石の牢屋の中に居た…

 そしてその傍らには巨大な海王類の肉が5つ…火にかけられていた。

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「何モンだてめぇ!!」

「くぉら!まりも!!レディに対してなんだその口のききかたは!!」

 

「さすが麦わらの一味…相殺をここまで使いこなすなんて…」

 

「(コイツ…まったく気配が読めねぇ…)」

 

 ”― 同系の覇気なら相手を上回れば相殺する事が出来る…”

 

 ゾロの脳裏に、覇気の訓練を開始した頃のイオリの言葉がよぎる…

 

「(つまり…コイツの覇気はおれを上回ってるって事か?)」

 

「試してみます?」

「!!?」

 

 ゾロと黒装束の女の仕合いが開始された。

 

 女の武器は短刀とクナイ。ゾロは最初甘く見ていた為に防戦一方となる…

 

  ― キン! キキキンッ!! ―

 

「くっ!!」

 

 しかも女は剣士ではない。斬撃に混じってクナイが投げられたり蹴りや肘、拳が飛んでくる。しかも…

 

「速ぇ…!!」

 

 サンジが驚くほどのスピードだった。見聞色が通じる相手ならばそれでも勝機は見えるだろうが、ゾロもサンジも、もちろんブルックも女の気配をとらえることが出来ないでいる。

 

  ― ザン! ザザン!! ―

 

「うわァっと!!」

 

 ゾロの加勢に動こうとしたブルックの足元に複数のクナイが突き立つ。ブルックが地面から抜こうとして、それに触れると力が抜けた…

 

「まさか…海楼石!?」

 

「余計な動きをしたら、次は当てますよ?」

 そう言って彼女が手首を返すとクナイが戻っていった。恐らく糸か何かが付けられていたのだろう。

 

 しかし…これは能力者にとって厄介な武器だと言える。クナイが体に刺されば間違いなく動けなくなる。

 糸が付いているのであれば刺さらなくとも縛られれば同じことだ。先程の動きからそれは造作もない事に思えた。

 

「わざとハズしたんですか!!?」

 問いかけるブルックに女が顔を向けた。

 

「よそ見してんじゃねェぞ!!」

 

  ― ザンッ!! ―

 

 ゾロの鬼斬が炸裂する!!

 

  ― ドサッ ―

 

「なっ!!丸太だと!!?」

 

 丸太にはサンジのコートが着せられていた。 が…

  ― ドロン ― と煙が立ち、コートは石へと戻る。

 

「うおっ…寒っ!!」

 サンジがブルブルと体を震わせる。目はもちろんハートだが…

 

「『無拍子』を使っても良かったのですが、気配をとらえていない相手には無意味ですからね?」

「!? てめェ、まさか…」

 

「それより、あなた達が探しているのはコレとアレじゃないんですか?」

 

「「!!?」」

 

「あぁ!それです!!突然襲ってきた上半身だけの人!!スゴイですね。この人縛っちゃうなんて…」

 

「居た!!こっちにサムライだ!!凍ってやがる?」

 

「何で、てめぇが…って居ねぇ…」

 

 3人はサムライと合流を果たし、錦えもんはもとに戻ることが出来た。

 その後、4人は大きな足跡を見つけソレをたどる事に…

 

 結果、研究所の扉のある方へと向かう事になる。

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

「うぅぅ…ウソだぁ…!!Mがおれの事を!!」

 茶ひげが顔をぐしゃぐしゃにしながらポロポロと涙を落とす…

 

 イオリが録音用の電伝虫を再生して流れたMの依頼を茶ひげに聞かせた為である。

 

「あんた、この声に覚えがあるんでしょ?いい加減に認めなさいよ!!」

「こんな島にも殺し屋なんていんのな?」

 

「なんて奴だ…味方を殺そうとするなんて!!茶ひげはすげぇ慕ってたのに!!…」

「……」

 

「ルフィ!!”M”って相当心のねじ曲がった奴だよ!!」

「イオリみてぇな奴か?」

「おいこら!!」

 このヤロウ!即座に反応しやがって!!お前、私の性根がねじ曲がってると思ってんのか!!?

 

「イオリはともかく…」

 えっ?チョッパーもスルー?? ソレちょっとひどくね?

 

「そんな非道なやつの所へあの子達は絶対に返せない!!!」

「…まぁ、とにかくみんなで研究所に行きましょうか…」

 

 音声は間違いなく”M”だったのだが、茶ひげは電伝虫の録音をまだ完全には信じていない。

 

「なら、その真偽を確かめないとね?」

 私はそう言い、茶ひげは私たちを乗せて研究所へと向かってくれている。

 

「ん?…肉の焼ける匂い!?」

 ルフィが飛び出す。チョッパーの中身は現在フランキーなので、匂いに気づいたのはルフィが先だった。

 まぁ予想道りの行動ではある…

 

「こら~!なにを勝手に!!」

「まぁ、ルフィだからね…」

 ナミが怒ってるけど、進行方向に向かって駆け出したので、私は特に気にしてなかった。

 

 のに…

 

 何故か?ルフィを追うと言い出したフランキーは、チョッパーにランブルボールを要求した。

 お前じゃ制御できないとか言いながらもチョッパーはランブルボールを渡し、説明をしている最中にフランキーはランブルボールを口にした。

 

「ブゥウゥバァア!!! ブオオォォオォォオオォ!!!」

「説明してる最中に何食ってんだよォ―っ!!」

 流れ的には原作通りとはいえ…チョッパー、なんでそれ渡したの?

 

「ルフィは気づいてるのかな?」

「? なんの事だ?」

 ウソップの見聞色の範囲はどの程度なのかしら?サンジと同じくらいならこの気配は感じれないか…

 

「3キロほど先に怪しい気配が2つあるのよねぇ…。『肉が焼ける匂い』って言ってたから、もしかすると、そいつらの食事なんじゃないの?」

 

「そうか!!フランキーはそれに気づいたからランブルボールを…」

「ちがうと思うわ!たぶん”怪物”になってみたかっただけじゃないかしら…」

 驚いたように言うチョッパーの言葉をすぐさまロビンが否定する。私はうんうんとうなづいていた。

 だってあいつ、覇気使えないし…

 

 

「肉~!!」

「ブォオ…!!」

 目の前で動いているというか逃げているように見えたのだろうか?暴走したフランキーがルフィを襲う…

 

「うわあァ―!!!フランキー!? 何でおれを狙うんだァ!!!」

「ブォオオォォォ!!!」

 

  ― ボコォン!! ドカァン!! ―

 

「ダメだ!やっぱり暴走したァ~!!!」

 遠ざかる二人を見てチョッパーが嘆いている。でも半分は自分の責任だかんね?

 

「…で、フランキーは何をしに行ったんだ?」

「暴れた後動けなくなるから…う~ん…助けにはならないというか…」

「邪魔なだけね…」

 ウソップの問いかけにチョッパーが答え、ロビンがバッサリ切り捨てる。

 

「まったく!好き勝手に動くのはルフィだけで充分なのに!!」

「ほんとにねぇ…」

 私はナミの意見に同意した。

 

 そしてしばらく…

 私たちは肉を食べながら待つルフィと合流を果す。

 

 そこには気絶したフランキーと、そして…

 

 ローがいた。

 

 

 

 

 

 *--*--*--*--*

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええ~~~~~~!!?」

 

「"ハートの海賊団"と同盟を組む~~!!?」

「……」

 ウソップとチョッパーが驚いて叫び声をあげる。ロビンは無言で何かを考えてるみたい。

 

「ちょっとルフィ!!そんな大事なこと勝手に!!」

 いやいや、ナミは何を言ってんの?ルフィの自分勝手な判断や行動は今に始まった事じゃないでしょうよ。それに相談したところでコイツは決めた事曲げないかんね?相談っていうよりいつも事後承認に近いんだから諦めな!!

 

「”肉!!”って叫んで飛び出して、何でそんな突飛(エキセントリック)な話になってんだよォオ!!!」

「……」

 ウソップはルフィの胸ぐらを掴んでゆすって、もの凄い抗議

 

「こんな得体の知れねェスリリング野郎と手を組んだ日にゃおれァ夜もオチオチ眠れねエよォ!!!」

「やめましょう!!こんな危ない話に乗るの!!航海には 私達のペースってものが…」

 ウソップの隣でナミもパニくってる感じに見える。

 

「そうだルフィ!!だいたい、まだ『四皇』を視界に入れるなんて早すぎるよ!!戦えるわけない!!!」

「ス…ズーパー…」

 チョッパーはフランキーの様子を見ながらルフィに言った。でもねェ…

 

「まぁ、当然の流れだと思うわよ?」

「「はぁ!!?」」

 私の発言に、ロビン以外のみんなが揃ってしかめっ面を向ける。

 

「忘れたの?私たちは偉大なる航路に入った途端に七武海(クロコダイル)を相手取って戦ったのよ?新世界に入った途端に四皇を相手取るのは予想の範囲内だと思うけど?それに、誰かさんは既に四皇にケンカ売ってるしね!!」

「「!!!」」

 

「…ルフィ、私はあなたの決定に従うけど…海賊の同盟には"裏切り"が付き物よ!人を信じすぎるあなたには不向きかもしれない」

「え? お前裏切るのか?」

「いや」

 ロビンの言葉を受けてルフィがすぐさまローに聞いてるけど…

 そりゃ、ローは否定するだろうさ。だから騙されやすいって言ってるのに…

 

「あのなァ!!!」

 涙を流しながらのウソップのツッコミはむしろ当然といえる。

 

「とにかく"海賊同盟"なんて面白そうだろ!?」

 ”面白そう”で同盟組むんじゃねぇよ!と言いたい気分よね。まぁ原作通りだからいいっちゃいいんだけど…

 私は一人、深い溜め息を吐いた。

 

「トラ男はおれ、いい奴だと思ってるけど、もし違ったとしてもよ!おれは心配してねェぞ!!なんたって、おれには2年間、修業したお前らがついてるからなっ!!!」

 

「「「え~~~~~~!!?」」」

「ルフィお前…」

 

「や…やだもールフィったら、照れる~~」

「イヤイヤイヤ!そりゃな、おれ達は頼りになるけど、えへへへ…」

「よ…よしルフィ!!おれ達にどんと任せとけ!!ゾロ達もビビってやがったらおれ様が説得してやるぜ!!」

 

「……」

 ローが言葉を失っている…。第三者からすれば笑える場面だけど、同盟に誘った本人は笑えないよねェ

 

「呆れないでやってよ!ホントに頼りになるからさ!」

「あ、ああ…でなきゃおれが困る。」

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

「シャンブルズ」

「「!!」」

 ローが中身を入れ替えたメンバーを元に戻してくれた。

 

「ウオ~~ 戻ったぜェ!!おれの絶好調ボディ~~!!!やはりおれはおれに限る!!ん~~!スーパ~~!!」

「よかったわねフランキー。もうチョッパーの体には入らないで欲しい、二度と!!ウフフ…」

 

「おれも…戻ったけど!!何だ、このボロボロの体!!!お前ら人の体に何してくれてんだよ!!!」

「はあ…すいません」

 チョッパーが怒ってルフィが謝る。

 

「「コイツが悪いんだ」」

 こらこら…!!なに二人して責任を相手に押し付けるかなァ…

 

「お前がチョッパーの体で暴走するから おれは止めるしかねェだろ!!」

「だが何もクラーケンをぶっ飛ばす様な技を出す事なかったろうがァ!!!」

「どっちもだ!!!」

「「はあ…すいません」」

 ランブルボールを渡したチョッパーも悪いと思うけどね?

 

「自分に戻れただけいいじゃないチョッパー!!」

「「「!!!」」」

「何で私だけたらい回しなのよ!!!フランキーの次はサンジ君!!?」

 

  ― どっ!! ゲラゲラ ―

 

「人ごとだから笑えんのよあんた達!!!」

「しょうがねェよ!お前の体はサンジが侍探しに持ってっちまったんだから」

 

「何とかしてよアンタ!!」

「体がねェとムリだ」

「だよねぇ~…」

 そう言いながら、私は収納貝から出して元の大きさに戻した子供たちをローに見せていた。

 

「…コイツらか…」

「ああ!!助けてェんだコイツら!!」

 

「こんな厄介なモン放っとけ…薬漬けにされてるらしい…」

「わかってるよ!!調べたから  ― だから、家に帰してやりてェけど…薬を抜くのに時間がかかるし、何よりこんなに巨大化してる!!」

「…」

 

「"人の巨大化"ってのは何百年も前から推進されてる『世界政府』の研究だ」

「やっぱりねェ…」

 

「さっきイオリも言ってたけど…政府が何の為にそんな事…」

「単純な事よ。大きさが増せば戦闘力も増す。巨人族が恐れられる理由はそれだからね。」

 

「好きなだけ巨大な兵士を増産できりゃ政府に敵はいなくなる…。コレを成功させてシーザーは政府やベガパンクの鼻を明かそうってハラだろうが…そうそううまくはいかねェよ。本気で助けてェのか? …どこの誰だかもわからねェガキ共だぞ」

 

「ええ、見ず知らずの子供達だけどこの子達に泣いて『助けて』と頼まれたの。"M(マスター)"はうまくダマしてここへ連れて来た様だけど、本人達だってもうとっくにあの施設がおかしいと気づいてる。この子達の安全を確認できるまでは私は絶対にこの島を出ない!!」

 

 あのさぁ…

 

「? …じゃあ、お前一人残るつもりか?」

「何言ってんだ?仲間置いてきゃしねェよ!ナミやチョッパーがそうしてェんだからおれもそうする!」

「!?」

 

「あ~!あとサンジがサムライをくっつけたがってた。お前、おれ達と同盟組むんなら協力しろよ!?」

「!?」

 ローが怪訝な顔をする。それを見たウソップがフォロー(?)を入れる。

 

「あァ…お前言っとくがルフィの思う"同盟"ってたぶん少しズレてるぞ」

 少しじゃないと思うわよ?

 

「友達みてェのだろ?」

 ほじほじと鼻をほじりながらウソップのセリフに合いの手?を入れるルフィ…

 

「主導権を握ろうと考えてんならそれも甘い」

「そうなんだってよ!」

 

「思い込んだ上に曲がらねェコイツのタチの悪さはこんなもんじゃねェ!!自分勝手さではすでに四皇クラスと言える」

「大変だそりゃー!!」

 ウソップとルフィのローテーショントーク…。ルフィは他人事みたいに言ってるけどねェ…

 おめーの事だよ!!

 

「…だがお前の仲間の要求は…同盟に全く関係が…」

 ローがチラリと私を見る。気持ちはわかるけど、船長同士で同盟組んだんだから、その辺は自分で何とかしなさいな!

 そんな感じなので、私は肩をすくめて”さぁ?”というジェスチャーをして見せた。

 

「ああ…いや、わかった。時間もねェ…!!じゃあ侍の方はお前らで何とかしろ!!ガキ共に投与された薬の事は調べておく。船医はどいつだ!一緒に来い。シーザーの目を盗む必要がある」

 

「わりいな おれ今動けねェから、よろしく頼む!!」

 ウソップがチョッパーをローの頭に括り付ける。なんか全体的にカワイイ…

 

「「どっ!!」」

 

 ルフィ、フランキー、ナミ、ロビンもウケている。ローはショックで震えてる?

 

「…………!!!」

 

 結局ローはチョッパーを刀の柄にストラップのようにしてぶら下げた。

 

「何で牢屋に入っていたのかは知らねぇが、さっきの2人組はシーザー屋がおめぇらに差し向けた刺客だ。奴が言ってたから間違いねぇ!シーザー屋はお前達と白猟屋のG‐5を消し去りガキ共を奪い返すつもりだ。それが達成されるまで奴の攻撃は止まねェぞ!」

 

 奴らが子供たちを見つけることは出来ないだろうけどね?

 

「シーザー屋は4年前の大事件で犯罪者になり下がった元政府の科学者だ。立入禁止のこの島に誰かがいるという事実がもれれば、あいつはこの絶好の隠れ家を失う事になる。だからお前らを全力で殺しに来る!」

 

「……!!」

 ウソップが生唾を飲み込む…

 

「懸賞金3億ベリー!殺戮兵器を所持する"ガスガスの実"、自然系の能力者」

「3億…!!?」

「覇気を使えねぇ者は決して近づくな!ただの科学者じゃねェ!!」

 

「こっちで武装色を使えないのは、チョッパーとフランキーだけよ!」

「おいおい、女共も覇気を?」

「3人ともね!」

 

「そりゃ結構な事だ(マジか!?)。おれは一足先に研究所へ戻る」

 

「で その"M(マスター)"をおれ達とお前で"誘拐"すりゃいいんだな?」

 

「そういう事だ」

「誘拐して誰から身代金取んの?」

 

「目的は金じゃない "混乱"だ」

「!?」

 

「成功してもいねェのにその先の話を今する意味はない。とにかくシーザー・クラウン捕獲に集中しろ!決して簡単じゃない」

 ストラップ化したチョッパーが”うんうん”と頷いている。

 

「おれの計画はその時にゆっくり全員に話す。ただし…シーザーの誘拐に成功した時点で事態はおのずと大きく動き出す。そうなるともう…引き返せねェ…!!!考え直せるのは今だけだが?」

 

「大丈夫だ!お前らと組むよ!!」

 一切の迷い無しで、即座にルフィが応える。私も原作通りの展開だから口を挟まず黙って見てる。

 

「― なら、おれもお前達の希望をのむとする。残りの仲間もしっかり説得しとけ」

「ああ わかった!!」

 

 ルフィの言葉を聞いて、ローはすぐさま移動した。私たちも行動を開始する。

 

 

 子供たちは小さくして収納貝の中。その貝は私が持ってる事にした。

茶ひげに乗って全員で移動しているわけだけど…

 どうしようかな?

 実はさっきからずっとルフィがソワソワしているのよねェ。早くシーザーを捕まえたいみたい?

 

 ゾロ達は…何故か誘導とは違うルートを動いていたようだけど、現在は順調に研究所に向かってる。原作通りを狙うのであれば、ルフィと行くのはロビンとフランキーがいいかしら?

 

 シーザーを(さら)うにしても居場所がわからない。研究所の中だろうけど、ローの話だとかなりの広さらしい。

 いくつかの入り口を聞いておいたので、二手に別れようと提案した。

 

 ルフィと一緒に行くのは原作通りロビンとフランキー。子供たちを持つ私にはナミとウソップがついた。

 ルフィが飛んでいくというので、茶ひげは私たちが乗っていく事に…

 

「じゃ、いくぞ!!」

「ええ」

「おぉ!!」

 ルフィがゴムゴムのロケットで飛んでいく…

 

 スモーカー達が居る方へ…

 

 

 

 




Q:何で動けなくなったチョッパーに『仙豆』を食べさせて回復させなかったんですか?
A:えっ!?だって…原作通りのほうがカワイイじゃんよ?
  それに、自身の過失です!!
  ※チョッパーに過失がなければ、そもそも動けなくなってません。


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