イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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浴衣0227さん、誤字報告ありがとうございます。


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まさか! 他作品の名台詞が!?

どうぞ!!







10-277話:ご指名

 モネはユキユキの実の能力で、部屋中に吹雪に吹き荒らす…

 

「…キレイ」

「えっ!?」

 

 すごいわモネ!整った目鼻立ちにウェーブのかかった緑色の長い髪。色白の上にプロポーションも抜群ときた。

 あの手足はローがやったのかしら?

 是非とも元の姿を見てみたい!そう思わずにはいられない。その上、たしか才女だったわよね?

 

 う~ん…ユナの秘書にほしいかも!!

 まじめに考えちゃうわ!

 

「色気もあって、それなのにカワイイってすごくね?」

…ほめ過ぎよ!あれは敵!!

 怒気を含んだ声を出していたというのに、モネは頬を押さえて顔を赤くしている。

 そう言えば、褒められるの弱いんだっけ?

 ところで、ナミは何怒ってんの?

 

「こらこら、なに照れてやがんだ!!」

 ゾロがツッコみを入れる。

 

「そ、そうね!照れてる場合じゃないわ!答えなさい”くれない”!!」

 さて…、どうしたもんだろう?

 

 ご指名なので闘っちゃってもいいのかな?

 

 原作でモネは、ルフィにもゾロにも勝てないと解っていたような口ぶりだった…。それは恐らく懸賞額を見てのことだと思うのよね?

 

 確かに子供達を持っているのは私だし、シーザーもそう思ってて、モネもそう聞いているんだろうけど…

 

 私の懸賞金、ルフィと同額なんだけどな?

 

「おいイオリ!さすがにご指名なら闘るんだろ?」

「どうしようかなぁ…って悩んでるとこ。」

 いや、マジで…。今までこんな事なかったからねぇ…

 

「でも、みんなの修行の成果を実践で見たいと思ってるのよねェ…」

 訓練じゃなくてね。ここを逃すとゾロの戦闘はピーカまで無いんじゃなかったっけ?

 

 子供達を私が持っているからだろう。ナミ、ウソップ、チョッパー、ロビンも部屋に留まっている。かと言って、この場で収納貝をナミ達に渡せばそれが何か、流石にモネにも分かるだろう。持った者は狙われるし奪われる危険もあるので、収納貝はこのまま私が持っているのがいいと思う…。それを理由にゾロに戦ってもらおうかしら?

 

 う~ん…でもなァ…

 

「…いい加減、答えてくれないみたいだから、攻撃するけどいいかしら?」

 

「あぁ、そうか!!ルフィを撃退できたもんで、気が大きくなっちゃってるのね?」

「「はぁ?」」

 うんうんって、一人納得してたらモネ以外に説明しろと詰め寄られてしまった。

 

「さっき、その娘とルフィの気配がシーザーと同じ場所にあってね。闘りあったと思うんだけど、ルフィが下のほうに落ちてったみたいなのよ。 ね?」

 

「さすがね…そうよ!麦わらは地中深くのゴミ箱へ落ちたわ。空でも飛べない限り脱出不可能…」

「いや別に…それは心配してないんだけど…」

 うんうんと頷く仲間たち…。

 

 今度はモネが怪訝な顔をしている。

 

「だからって、私の事も何とか出来ると思ってるのかしら?」

 

「あなたの能力は戦闘では役に立たないと聞いてるわ。戦闘の記録も殆ど無い。実力は未知数…。けれど、あなたの一番の武器はその知謀でしょ?」

 

「「…」」

 錦えもんを除く全員が微妙な顔をする。

 

 あ~、こいつ勘違いしてんな…!かわいそうに…ってな感じ?

 

 しかしあれね。頂上戦争の話はドフラミンゴから聞いてないのかしら?

 

 

「…で? まかせて問題ねぇよな?」

 あらためてゾロが聞いてきた。

 まぁ私が闘っちゃっても問題ないか…!よし、闘ろう!!

 

「ご指名だからね。せっかくだから闘らせてもらうわ!!相変わらず毒ガスは追ってくるみたいだから、ナミ達は先に行ってて頂戴。子供達の事は心配しなくても大丈夫よ!」

「ええ、わかったわ!!」

 

「…随分とナメられたものね…」

 と言って、モネが雪の中に姿を消す…

 

「そうでもないわよ。ただし、私を指名したからには他への攻撃は…」

 雪の中を移動してナミに攻撃を仕掛けようとしたのだが…

 

  ― ガキンッ!! ―

 

「!!?」

「…許さないからね?」

 アイスピックを鉄塊で受け止め反対の手で足を掴む。

 

「何、弱ェの狙ってんだてめェ!!」

 ゾロが叫んでるけどさ…

 

「そんなの戦術的には当たり前でしょ?だからこそ私はさせないけどね!!」

 

「くっ!!」

 モネが私を振り払い下がったところに私が蹴りを放つ…

 

「嵐脚『線』!!」

 

「カマクラ!!」

 モネは即座に反応して、原作ルフィの攻撃を防いだカマクラを使う。

 

 でも、甘い!!

 

  ― バシュッ!! ―

 

「ギャァッ!!」

 カマクラを裂いて斬撃がモネの羽を斬りつけた!

 私が放ったのは嵐脚!もちろん武装色込みだ。ルフィのような単なる打撃とは違うのよ?

 その攻防の間にゾロが出口を塞いだ雪の壁を斬り、みんなは先へと進んだ。

 

「何てこと!私が一人も始末出来ないなんて!!」

「当たり前でしょ?誰を指名したと思ってるわけ!?」

 

「でも、どうして!?あなたは泥棒猫より弱く感じたのに…!!?」

「へぇ…」

 モネも見聞色使えたんだっけ? よし!それならば…

 

 私は少しだけ気を開放した。

 

「!!?」

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「「「!!?」」」

「今のは…イオリ!!?」

 全員がその気配を感じ取り、走りながらロビンが振り向く。

 

「だろうな…(全力とは思えねぇが…それでこれかよ!!)」

「でも、これで子供達は安心ね」

 ゾロがつぶやき、ナミはイオリの勝利を確信して言った。

 

「鎮静剤を打てば、凶暴化した子供達も落ち着かせることが出来る。あとは体内の覚醒剤をどうするかだ!!考えねぇと…」

 チョッパーは最初から子供達の心配をしていた。

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「…ウソ…!若様と同等…!?」

 今のでそうねぇ…頂上戦争時のドフラミンゴと同じくらいかな?それより訂正しておきましょうかね?

 

「そう言えばさっき、勘違いな発言してた気がするけど、これってどう思う?」

「えっ!!何!!?」

 

 モネからすると突然私が巨大化したように見えただろう。最弱の嵐脚(ほぼ風圧)を放ちモネを吹き飛ばす…

 そして縮小を解除する。

 

  ― ズザザァ… ―

 

  雪煙を上げながらモネが転がる。

 

「い…今のは?まさか…!!?」

 

「で、なんて言ってたっけ?私の能力は戦闘では役に立たない…だったかしら?」

「…(巨大化出来るのとなんら変わらないじゃない!!しかも、今わたし…一瞬で小さくされた!触れられてもいないのに!!?)」

 

「…雪嵐!!」

 

  ― パキンッ ―

 

 モネが放った吹雪が私の手前で消滅する。風と水を操れれば造作もない。もっとも…モネには何が起こったのか理解できないだろうけどね。

 

「何ですって!!あなた今…何をしたの?」

 

「言ったでしょう?他への攻撃は許さないって!!それはすなわち仲間を追う事も許さないって事よ?」

 まずは私をどうにかすんじゃねぇの?このままナミ達を追おうとするのは、要するに…

 

「あなた今、私から逃げようとしたわね?」

「…」

 すっげェムカつくんですけど!!

 

「指名しておいて、さすがにそれはないんじゃない?ねぇ!そうは思わない?

 イオリの表情が笑みに変わる。しかし、その目は笑っていなかった。

 

 

「!!?」

  ― ゾッ ―

 

 瞬間、モネの背筋が凍り付く

 

「知らなかったの?大参謀(だいまおう)』からは逃げられない!!

「!!?」

 言われたモネが驚いた顔を見せる。恐怖で体が震えてる。しかし…

 

「(こんなところで、名台詞を言えるとは思わなかったわ!ちょっと、怒りが引いたかも?)」

 

 これはある意味モネにとってはラッキーだった。そうでなければ数分後、彼女は暗黒を背負っていたことだろう…

 

「(シーザーは若様から『くれない』は厄介だと聞いていたらしいけど…まさか、こんな!!)こんな事になるなんて…誤算だったわ!!」

「…」

 

 

 

 

 

「誰もいねェ!!」

「まだ奥に部屋はある!!」

「ガキ共を見つけて研究所から逃がすんだ!!」

「なんか、ちょっとここ寒ィな」

 

  ― わ―わー ―

 

「あらま?早かったわね海軍。それとも私が手間取った?」

 

「あの扉の奥へ行くぞ!!」

 

「誰もかれも、子供達を奪おうとして!!許せない!!」

 

「突撃だァ~~~~~!!!」

 海軍の先頭にサンジの姿があった。

 

「なんでサンジが海軍を指揮してるんだか…」

 たしぎは何してんの?

 

「アニキ!!ガキ共はいねェが、”くれない”がいます!!」

 

「ぬぅわにぃ~~~!イオリちゃんだと!!あ、ホントだ!!イオリちゅわ~ん!!」

 サンジが手を振ると、G-5の面々もマネして手を降っている。

 この短時間でここまで手懐けちゃってまぁ…

 

「ナミとロビンは先に行ったわよ!!サンジもそいつら連れて先に行って頂戴!!」

 

「了解!! よし行くぞ、野郎共!! ― と思いきや、後ろに美女~~~!!!」

 サンジが鼻血を出してすっ転んだ。

 

「うおーマジでカワイイ!!」

 G-5達がどよどよしてる…私もそう思ったから言ってることは分かるけど…

 

「あぁもう!ウザいわね!!」

 

「しかし見ろ!!あの姿、人間じゃねェ!!”人面鳥(ハーピー)”だ!!!」

「え~~~!?」

 

「それを差し引いてもカワイイぞ!」

「むしろ妖艶な魅力!!」

「確かに色っぺー」

 

「………!!」

 モネが顔を真っ赤にして照れている。

 

「ホント…ホメ言葉に弱いわね…」

 

「 ― で、なんでここ雪降ってんだ!?」

「な…!!何者であれ…」

 雪の中へと姿を消すモネ。海軍だから放おっておいてもいいんだけど…とりあえず任せてみますか?

 

「そっちに行ったわよ!たしぎ、彼女は”自然系”の能力者よ!!」

「「!!?」」

 

「子供達を連れ去ろうとする輩を…」

「わっ!!」

「私は許さない!!」

 

  ― ズバンッ!!! ―

 

「キャア!!!」

 

 モネがモンスターになって、G-5の一人の肩に噛みつこうとした所、翼を斬りつけたしぎが止めた!

 

「うっ…覇気使いの剣士…!」

 

「うおー!!大佐ちゃーん!!」

「……!!」

 

「念の為、この部屋の入り口は塞いで来ましたので、追ってくるガスが来るまで余裕はありますが…でもまたどこから漏れ出すかわからない!!時間はありません。全員全力で先に進んで下さいっ!!」

 

「…た…大佐ちゃんは!?」

「私は…残ります!!」

「え!?」

 

「子供達を…放おって先には行けません!!」

「ふ~ん…。じゃ、戦いはたしぎに任せていいのかしら?」

 

「あまり見くびらないでほしいわね?でも…海兵さんが死んでもあなたに損はないわけか…」

「…」

 

 さて、見くびっているのはどっちかしらね?

 

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

 

「別に、たしぎも一緒に先に行ってもらってもよかったんだけど?」

「さっきも言った通りです。あなた達が先にここに来たのなら、子供達は全員救出したのでしょう?ならば子供達が何処に居るかなんて分かりきってますから…」

 

「信用ないわね?…私が負けるとでも?」

「…そうは思ってませんけど…」

 

「あなたが闘ってみる?それとも引き続き私が闘るのを見てる?」

「私が…闘ります!!」

 

「うふふ…」

「!」

 

「それはラッキー!!」

 

「…この2年…必死で鍛えました。あなた達に少しでも追いつくために!!」

 

 あなた達…ちがう!!わたしが目指したのは…

 

 

 ショックだった…

 

 頂上戦争で大将3人を封じ込めたのをこの目で見た。

 この人を四皇並みとも言う者もいる…

 

 

 正義の為に…!!そう思って海兵になった。頑張ってきた…!!けれど蓋を開けてみれば麦わらの一味のほうが海軍よりも私の目指す”正義”の行いをしている事に気づいてしまった。

 

 それからずっと…!!

 

 なにより、この人のせいで女である事を一番気にしていたのは自分だという事に気付かされた。

 女であることに甘えていた自分に…!

 

 だから…!!

 

「そのために私はここに残ったんです…!!それに、この自然系の能力者に部下達の後を追われると被害は甚大ですから!!」

「まぁ私も、彼女をこの部屋から出すつもりはなかったけどね?」

 

「……」

 

「それじゃ、任せるわ!口は出すかも知れないけどね?」

「「え?」」

 

「ホントはサンジ達が来る前に片付けるつもりだったのよ。でも、ちょっと遊びすぎたみたいね。ま、私の役目は彼女に仲間を追わせない事だからここに足止めできれば別にいいんだけど?」

 

「…何を悠長な事…さっきも言いましたけど時間は無いんですよ!?あなただって逃げなくちゃ…」

「ほら、来たわよ!相手はこっちを殺す気なんだから!!」

 

「そういう事!!交代してくれてありがとう!殺られるところだったの!!」

「!!?」

 

「多少覇気を扱えても、あなたを食いちぎるくらいわけはない!!!」

 

  ― ガキィン!! ―

 

「うっ!!」

 

 たしぎは剣を振るうがモネは難なくその斬撃を避ける…

 

「たとえ覇気が能力者の実体を捉える”技”でも…あなたが私の速度を超えなきゃ捕まらない…!!うふふ!そうでしょう!?」

 

  ― ガッ!! ―

 

「あうっ!!!」

 

 モネの蹴りに吹き飛ぶたしぎ。

 

「く!!」

 

「口を出すんじゃなかったの?思ったより冷たいのね…」

「雪女に言われてもねぇ…」

 

「よそ見しないで!!」

 たしぎの剣をよけるモネ

 

「ふふふ…雪合戦は好き?」

「!」

 

「雪兎!!」

「!!」

 うさぎ状の雪玉が無数にたしぎを襲う。

 

「剃!」

 

「!!スモーカーの右腕…ちょっと見くびったかしら?”雪嵐”!!!」

 

  ― ブオッ!!! ―

 

「え!?」

  雪の竜巻に巻き込まれるたしぎ

 

「…」

 

「あなたの部下達にはよろしく伝えるわ」

 モネの攻撃により、たしぎの刀が宙を舞う…

 

  ― ガブッ!! ―

 

 そしてモネはたしぎの肩に噛みついた。

 

「!!?」

「(なんて硬さ…!!?)」

 

「たしぎ、分かる?こことここの間を刀と思って意識を集中してみなさい!!」

 私は噛み付いたモネの口の両脇からたしぎの肩に指をあてて言った。噛みつかれる直前に武装硬化を施して…

 

「「く…くれない!!?」」

 

「もともと武装硬化は武器に施すものじゃないのよ?身を守る鎧なんだからね!!」

「!!」

 

 モネがたしぎから離れて距離をとる…

 

「彼女を武装硬化したのね?…ずるいわ!口だけって言ったじゃない!!」

「約束した覚えはないけど?そもそもあれは、あなたに言ったわけじゃないわ!」

 

 肩の武装硬化が解けたようで、たしぎが自分で武装硬化を試しているのが見えた…

 

「意識を集中した場所だけに武装硬化を施せば、覇気の消費を抑えることが出来る。ただしそのためには見聞色も鍛えないとね?」

「え、ええ…」

 

「ほら、何やってんの!彼女を倒すんでしょ?」

 

「…まだ、その娘にやらせる気?」

「まだも何も…あなたはこの娘に勝てないわよ!」

「ふざけないで!!」

 

 モネがたしぎへ襲いかかる。たしぎは剃を使おうとした。

 

「蹴り足を開いて!一歩目はつま先から!!」

「!!?」

「剃!! えっ!?」

 

「バカな!!さっきまでと…まるで速度が違う!?」

 たしぎはあっさりとモネの背後をとった

 

「くっ!!」

 しかし剣は空を斬る…

 

「フォロースルーばかりに気を取られない!!振る前にも絞りなさい!!」

「!!」

「さっきから何を!!?いったいなんのつもりなの!!」

 

 数分後…

 

 モネはたしぎに圧倒されていた…!!

 

「(くれないが何か言う毎に、この娘の強さが増していく…!!? ウソでしょう?この短時間で!!?)」

 

「「ハァ…ハァ…」」

「コツはわかった?言われたことを後できちんと復習するように!!」

 

「ハァ…まるで…ハァ…稽古でもつけてあげたみたいに…」

「正解!!そうよ?普通の稽古よりも効果の高い、命がけの実践稽古だからね!」

「…」

 

「ホントに…フザケすぎよっ!!ハァ…ハァ…」

 

「と、言うことで!!稽古はおしまい!!私たちもそろそろ行くわ!あぁ、もちろん仲間を追わない事!!破ったら!!ふふふ…どうなるか分かるわよね?」

「…」

 

 私はモネに背を向け歩き出す…

 

「ちょっと、くれない!!?」

 

「ふ…ふざけるなァ!!」

 モネが怒って襲いかかって来た。私は振り向き気合を放つ!!

 気合を受けてモネが止まった…

 

「!!(え、何!?触れられてもいないのに!!体が…動かない!!?)」

 

「……!?」

 

「せっかく逃げられる機会を与えてやったのにね? 私にはもちろん、たしぎにもあなたは勝てない。それなのに、私に攻撃を仕掛けてくるっていうのはもしかして…殺られたいのかしら?それじゃあ…」

「!?」

 

「お望み通り…殺ってやるよ!!

 

  ― ビクッ ―

 

「速い!!」

 

 ー ダメ! 体が…動かない…!! ー

 

 モネの手前で飛び上がり、剣を取り出し縮小解除!抜刀してそのまま剣を振り下ろす!!

 

 ー 斬られる!!! ー 

 

「飛天御剣流!龍槌閃(りゅうついせん)!!

 

  ― ザザンッ!! ―

 

 剣圧がモネを斬り裂き、突き抜けて奥の壁まで切り裂いた!

 

 一応手加減したので貫通はしてないと思う。見た感じでは毒は漏れていないから大丈夫でしょう!

 

「!!!きゃあ」

 

「(すごい!!この人は剣技まで…!そうか!だから的確な指示を…)」

 

「はい、おしまい!じゃあたしぎ!今度こそ行きましょうか?」

 斬って早々に剣は仕舞った。使ったのは『雲』なので、波紋とか見られると厄介だもんね。(たしぎはマニアだから…)

 

「ハァ…ハァ…バカに…シテ…!!ハァ…ハァ…」

「え!?まだ生きてる…!?」

 たしぎは振り向いて、先を歩くイオリの背中を見た。

 

「まさか!覇気を使わなかったの!!?」

 再生しようとするモネに向き直り、たしぎは剣に手をかけた。しかし…

 

「え?」

 再生しようとしては崩れるという事を何度も繰り返すモネ…

 もがく彼女の体はガタガタと震えていた

 

「ハァハァ…フー…フー…」

 

  ― ガクガク ガタガタ… ―

 

「(体の自由が利かないんだ…!!覇気を使われてたら死んでいた事実と…圧倒的な強者への恐怖で!!!こんな勝ち方があるなんて…!!)」

 

 …麦わらの一味は姿を消した2年の間…どこで何をしていたんだろう…?

 

 《 あいつらの成長速度は恐ろしいなんてもんじゃない。異常だよ… 》

 

 大将青キジがそう言っていたとスモーカーさんから聞いた。そして…私はその要因をさっき身をもって知った!!

 この人が2年をかけて鍛えたならば…一味はどこまで強くなっているのだろう…!?

 

「許…さない…!!」

 形が整わないまま、モネがアイスピックを持って背後からイオリを狙う…

 

「斬時雨!!!」

「!!?」

 

  ― ドシュ!! ―

 

 イオリにしか意識が向いていなかったのだろう。モネはたしぎの剣を避けることが出来なかった。

 無論、剣は武装硬化がされている…

 

「あなたの負けです!!」

 

  ― ドサァ!! ―

 

「(私がやらなくても…彼女の攻撃がこの人を捉えることは無かっただろう…)」

 

「ありがと、たしぎ!まさかまだ動けたとはね?」

「ウソばっかり!…あなたが気づかないハズがないわ…」

 

「でもまぁ…無事任務完了って事で!!」

「…」

 イオリはたしぎに笑顔を向ける。

 

「さっきの復習…忘れないようにね?」

「はい!!」

 相手が海賊だという事を忘れ、たしぎは師匠に向けるような顔を向け、イオリの言葉に応えていた。

 

 

 

 




イオリの言った名台詞は、
ダ〇の大冒険の大魔王〇ーンのセリフ。

ドラ〇エで、大魔王の前では移動呪文の『ルーラ』が使えない事から
このセリフが生まれたと思われる。


こんな感じで、イオリ(達)は無駄に?周りを強くしていくのです。


ここで川柳を一句…
『気づいたら いつの間にやら 300話』

あら、すごっい!
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