床に開いた大きな穴を覗き込む人々…穴の底にはチンピラたちがのびている。
― どよどよ ざわざわ… ―
「何者だ!?…あいつ…」
盲目の男は剣を杖代わりにして足元を探りながら進む
「能力者…」
「何の能力だコリャ」
サンジがつぶやき、ゾロが続く…
能力者が剣なのではないか?との噂もあるけど、どうなんでしょう?
実際に能力が使われるところを見ていたけれど、判断が難しいわね。剣に魂が宿っているなら、気配を感じると思ったんだけどな。少なくとも私には感じなかった。
ちなみにファンクフリードには気配があった。まぁあれは、動物系だから参考にはならないかもね?
「あい、すいませんご主人!損害の請求はここへ…」
「はァ…え!!ええ!!?あ、あんたまさか…」
「失礼しますんで…」
「おっさん強ェなァ!!何者なんだ!!?」
店の扉を開けた盲目の男にルフィが声をかける。
「へへ、そいつぁどうやら…言わねぇ方がぁ互いのためかと存じやす」
「?」
「おや?…お兄さん、お一人でしたか?」
「ん?…いや、仲間も居るぞ?」
「そういう意味じゃねェんで…」
「?」
「いえ、失礼しやした。では…」
― バタン ―
「互いの為ェ!? ― どえれェ悪名でも飛び出すのか…?」
「…」
「どんな立場であれ、ありゃぁ只者じゃねぇな…」
すると突然、店内が騒がしくなる。
「バッグがないっ!!」
「はっ!!おれは時計が無くなってる!!」
「サイフがない!」
「!」
「しまったァおれも上着をやられた!!」
「まっ昼間から、今の粉塵にまぎれて!!」
客たちが口々に騒ぎ立てる
「―!?さっきのおっさん、スリでもやらかしてったのか?」
まわりを見ながらサンジが言った
「ん!?一本足りねェ!!」
「どうしたのでござる」
ゾロが自分の荷物を見て驚く。
「刀がねぇんだよ!!ここにあった『秋水』が!!」
「何を!?ワノ国の宝が!?」
錦えもんも驚いた。
「みんなやられたみたいだな!“妖精”が持ってったんだよ!!」
店に居た、からくり人形が喋りだした
「何だよそりゃ!妖精ってのは盗人の名前か!?」
「妖精は妖精さ!笑って諦めるんだねぇ…!遥か昔から目に見えない“妖精”はドレスローザの守り神!彼らのやることにゃ目をつぶらなきゃならない」
「!!?冗談じゃねぇ!!」
「そうでござる!あれはワノ国の国宝!!」
「あぁ!?おれの刀だよ」
「おぬしのではござらん!おぬしにはいずれ、決闘を申込み『秋水』はワノ国に返して貰う所存!」
「フン!いいだろう!返り討ちにしてやる!!」
そのとき、遠くに何かの気配を感じるゾロ。視線の先には秋水を背負った何者かがいた!
「欲張ったな…“妖精”!!逃がさねぇぞ!」
追いかけるゾロ
「おいゾロ!どこ行くんだ!?」
ルフィが叫ぶ
「おいおい!待て待て!てめぇを一人で彷徨わせてる時間はねぇんだよ!」
慌ててゾロを追うサンジ
「面白そうだ!ししし!!」
「待てルフィ!」
フランキーは追いかけようとするルフィを掴んで止めた
「犯人を見つけたか!ワノ国の宝!何人にも渡さぬぞ!!」
錦えもんもゾロを追っていく
「おい、放せよ!おれ達も行こう!!」
「おれに名案が浮かんでんだよ!!よくわかった。こういう面子だと、おれがしっかりしなきゃいけねぇんだな」
「!」
「万事、このアニキに任せとけ!」
店の外で、バーにいたチンピラを締め上げているフランキー
「案の定、おめェがドフラミンゴの手下だってのはよくわかった。」
― ドゴン!! ―
柱を殴り、さらに脅しをかける
「ひー!!」
「だがそれはおれ達への脅しにはならねェ!もうやめろ!!」
「だ、だから言ったろ!!確かに“侍”たちを追い回した任務は覚えてるが、どう捕まってどこにいるかなんて知らねぇし…!!その…「SMILE」ってのも意味がわからねェ!!」
「スマイルのスの字もか!?」
「スの字もだし…!!工場のコの字も知らねェよ!!何だってんだ!お前ら…!!」
「まいったな~!仲間でもしらねェなんて…」
ルフィがつぶやく。
「じゃぁもっと偉いヤツの居場所を言え!!コイツ下っ端すぎるのかもしれねぇ」
「今日はみんな忙しくて居場所なんてわからねぇよ!!おれもコロシアムに呼び出されてんだ…!見ろ!!今日は国中の奴らがコロシアムへ向かってる!ああそうだ!!上官たちに会いたきゃ“コリーダコロシアム”だ!!」
「「?」」
「今日は特大イベントでよ!!ファミリーの幹部たちが集まってるハズだ…!!どういうわけか若様が、ものすげぇ商品を用意しちまってよ!!いやぁアレはビビったぜ!誰でもほしがる!おれもほしい!!」
「まさか…!!ミンゴが言ってたおいしいお肉か!?」
「あいつはお前が欲しがる物としか言ってねぇよ!」
~ ~ ~ ~ ~
「本物か!?それ」
「若様がくだらねぇウソなんかつくか!」
「クジラのおっさんの…“グラグラの実”!!?」
~ …これは麦わらにも頼みてェんだが… ~
ルフィは頂上戦争後に白ひげの元を訪れた時の事を思い出していた…
それは白ひげの遺言だった…
「いいぞ!なんだ?」
「おれが死んだら、『グラグラの実』はどうにかして処分してくれ。そのせいでいろんな事が起きちまったからな…」
「わしやイオリさんが見届けますよって、安心してくだされ。」
「あなたが気にすることじゃないんだけどね…。でもうん、わかった!なんとかするわ!!」
「おれも協力するぞ!!」
「すまねェ…感謝する!!」
その後、どうするかについて話し合った。
まずは復活した実を見つけること!!そして、その実を見つけたらどうやって処分するかについて…
最初、エースが燃やすという案も出たが、悪魔の実が復活してしまう懸念が残った為、イオリが保管する事になった。海楼石の鍵付き宝箱に入れ、収納貝に保管するのだ。収納貝に入れておけば万が一にも腐る心配も無い。その実が別の場所に復活する危険性は無くなるはずだ。
~ まずは、復活した実を見つけないとね!! ~
「悪魔の実は同時期に同じものが二つ存在する事はねェそうだ!だが”実”の能力者が死ぬと、また世界のどこかにその能力を秘めた悪魔の実が復活するらしい。白ひげの死後、人知れずこの世に再生してた”グラグラの実”を、若様は手に入れてたのさ。全てを破壊する力を持った悪魔の実を興行の景品にしちまうとは、若様も水くせェ…!!あんなスゲぁ実食ったら、おれも人生変わるだろうなァ…」
「ぬ~~~!?お前なんかに食われてたまるかぁ!!!」
「あー…そういや『グラグラの実』ってのはあの戦争の…」
「おれが手に入れねェと!!グラグラの実!!おっさんと約束したんだ!!」
「遺言ってわけか…ドフラミンゴの発言からみて罠という線が濃厚だが…これだけは言える!!チャンスなら逃すな!!!」
「!」
「後悔してもつまらねェ!コロシアムにはどの道用があるんだ!とにかく行こうぜ!!」
「うん!!」
「…」
これでルフィがコロシアムでトーナメントに参加っと…
ちなみに…原作通りパージェスも参加してる。
もちろん優勝しても実は食えない事を承知した上で…。
~「食べたら死ぬわよ?」 ~
「ティーチじゃないんですから、食いませんって!!」
パージェスは既に”リキリキの実”を食べている。格闘王に一番近い実だとよろこんでたっけ…
ゾロは小人を捕まえた様だし、サンジも無事(?)
さて…
私は、とある部屋へと飛んだ。
「具合はどうだ?」
「若様!!申し訳ありません。わざわざ…」
「起きるな!寝てろ!!」
「は、はい…」
「もう少し、優しく言ってやってたらどうよ?」
「!!?」
「…おめェはココに来ると思ってたぜ『くれない』!成程…その姿なら自由に動き回れそうだな!!街で見かけただけなら、さすがにおれでも気づけねぇ!!フッフッフッ!!」
「モネの見舞いがてら、あなたに一言、言いに来たの!でも、予想されてるとは思わなかったわね…」
「見舞いって…どうして!?」
「あなたの資質を見る為…かな?」
「?」
「モネをスカウトでもする気か?」
「私じゃないけどね?」
「…戦闘前の情報収集なら、ずいぶんと遅ェじゃねぇか?頂上戦争の時は用意周到だったのによぉ」
「まぁ、あれは規模がデカかったからね。当然準備も前もってするわよ。それに2年の間、私は遊んでたわけじゃないのよ?」
「…世界を調べて回ったって顔だなァ?」
「ご明察…!あなたやあなたのお仲間についても調べさせてもらったわ!」
「ずいぶんと余裕じゃねェか、あんまナメてもらっちゃ困る。ウチの連中もかなりのもんなんだぜ?」
「みたいね…。とりあえず、私は手を出すつもりはないわ。みんなの修行の成果を確認したいのよ。もっとも、本当に仲間がヤバくなったらわかんないけど、何とかなると思ってるんでね?」
「ケッ…言ってくれるなァ『くれない』!!…別におめぇが加わっても構わねェよ?あんときゃソデにされちまったからな。頂上戦争の時…おめぇの強さは嫌ってほど見させてもらった。おかげでかなり鍛え込んだんだぜェ?」
「それはご苦労さま!でも、カイドウを恐れる程度じゃねェ?あなたじゃ私の相手にはならないわよ!!」
「なんだとっ!!?」
「『白ひげ連合VS百獣海賊団』の噂は聞いてるんでしょ?5戦3勝2分ってね!!タイマンだったらカイドウにも勝ったわよ?勝ったっていうか、ふっ飛ばしたって感じだけどね!!まぁヤツも負けた事は言わないか…」
「…冗談はよせ…!どうやったらそんな事が出来るってんだァ?」
「どう受け取ろうとあなたの自由よ」
「…」
「それから、鍛えたのはあなただけじゃないわよ?一味の連中はもちろん、私だってかなり鍛え込んでるわ!」
「おめぇがかなり鍛え込んだだと!?カイドウに勝ったってんなら相手がいねぇんじゃねぇのか?」
「戦う相手はそれなりに居るのよ?機会があったら教えてあげるわ!」
その機会があるとも思えんけども…
「てめェは…何を企んでる?」
「あいつらは訓練よりも実践のほうが伸びる!それだけよ!!それに、企んでるのはあなたの方でしょう?」
「…」
「私の用はこれだけよ。それじゃあね!!」
イオリはその場から消えた…
「おれ達を使ってレベルアップだと!!?…ふざけてやがるなァ…フッフッフッ…」
「…」