イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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とりかご、鳥かご、鳥カゴ

と…

統一性がなかったので、 鳥カゴ に修正しました。

全部修正できたんじゃないかな?(たぶん…)


今話で鳥カゴ対策の全貌が明らかに!!?

どうぞ








11-294話:格子状の壁

 原作ではゾロが侍たちを連れだって、みんなと力を合わせて活躍?する場面…。

 けれど、ウソップから私とサボの会話を聞いたゾロは、寄り掛かれる場所を探して腰掛けた。どうやら眠るつもりらしい…

 

「ゾロおめェ…!まさか、この状況で寝る気か!?」

「え、ちょっとウソでしょう?」

 

「アレ(と言って、鳥カゴを指さし)を止めに行こうかと思ったんだが、イオリがそう言ってたんなら問題ねェだろ?」

「止めにって…」

 アレと言って上空の鳥かごを指さしてゾロが言う。錦えもんとカン十郎がその言葉に驚いていた。

 

「でも…あの輪の下の部分の角度が変わってるわ!!ドフラミンゴも気づいて収縮の支点を変えたのよ!!」

「「…」」

 ヴィオラはイオリが鳥カゴに手を打ったという話を否定する。そのヴィオラの言葉を否定するように、ゾロとウソップが沈黙を返した。

 

「?」

 

「ドフラミンゴもそれで済むと思ってんだろうなァ…」

 ゾロの言葉にうんうんとウソップが頷く

 

「そんな事も気づかねぇくらい可愛げがありゃ…おれ等もちったァ楽なんだがな?」

「まったくだ!2年の修行より1週間…。1日わずか60分の訓練がほうが大変なんて誰が思う?おれァ最初の10分で自信を失っちまったよ!!」

 ゾロに続くウソップは遠い目をしてつぶやいていた…

 

「あの輪は言ってみりゃ、オトリ(・・・)だ!イオリが鳥カゴを止める本当の手は他にある!!」

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「くそォ!!”モンキー・D”め!!」

  ― たかがゴムのくせしやがってェ!!武装色で皮膚を固め、張力を何倍もの力に引き上げてやがるんだ…!!

 

 それに…!鳥カゴに細工したのは、くれないだな!?

 あの輪のせいで収縮の時間は間違いなく伸びた!しかも、それだけじゃねェ!!

 支点がズレれば力の伝達にも影響する!!スピードを速めるのも切れ味を増す事も難しいだろう…!

 

 これじゃ”麦わら”を慌てさせることも出来やしねェ…

 

  ― !!? ―

 

 そうか!…そういう事か!?

 

「余計な事はせず…”麦わら”と闘り合えってか?フッフッフッ…おもしれェ!!」

 

 しかし、その後もドフラミンゴはギア4に圧倒される事になる…

 

 何度も言うが、ドフラミンゴが原作通りの強さなら既に決着はついていた。しかしドフラミンゴの戦闘力は、原作よりはるかに上回っている。決着はいまだつかず、ルフィの覇気の消費も激しくなっている。

 

 

  ― 鳥カゴ収縮から20分経過 ―

 

 収縮スピードは原作の半分程度くらいだろうか?だからといって被害がゼロになるわけではない…。

 逆にその遅さが恐怖を倍増させているかも知れない。

 

 収縮範囲の割に、諦める人も出ているようだ。

 その状況は当然ヴィオラによってリク王にも伝えられているだろう

 

 

『 ― みな…聞いてくれ!!』

 

「「!!?」」

 突然、放送が流れ出した。

 ドフラミンゴではない別の者の声が国中に響き渡る…

 

『私は…!元ドレスローザ国王…!!リク・ドルド3世!!!』

 

「「!!」」

「リ…!!リク王様…!!?」

 

 ようやくリク王の放送が始まった。

 

 

 さてっと…

 

 

『今…この国で何が起きているかを説明する…!現国王ドフラミンゴの始めた”ゲーム”によって、この国は今…、逃げ出す事の出来ない巨大な「鳥カゴ」の中にある。更にその凶暴な「鳥カゴ」は町を切り刻み収縮を続けている。』

 

『突如降りかかった現実に感情がついていけぬまま、ただ命を守っている現状だと思う。だが!!これは夢などではない!!!そして、今日起きた悲劇でもない…!!』

 

『私達は10年間…!!!ずっと…!!海賊の支配するドレスローザという名の「鳥カゴ」の中にいたんだ…!!!10年間!!ずっと…操られるままに生きる”人形”だったんだ…!!!これが”現実”なのだ!!』

 

『だが、それももう終わる…!!!誰も敵わぬと思っていたドンキホーテファミリーは、この国に居合わせた屈強な戦士達の手によって今や壊滅寸前!!ファミリーの幹部達はすでに全滅!!!』

 

「「「!!!」」」

 ファミリー幹部が全滅という言葉を聞いてか、国を覆う空気が一変した!!

 

 

『討つべき敵はもはや、現ドレスローザ国王ドンキホーテ・ドフラミンゴを残すのみ!!!相対するは海賊”麦わらのルフィ”!!きっと彼こそが「鳥カゴ」を破壊してくれる男!!』

 

『勝つも負けるもあとたった数十分!!だから何としても逃げのびてくれ!!この縮みゆく国に誰一人押し潰される事なく…走り続けてくれ!!』

 

『息が切れても!!足が折れても!!…あと数十分…!!生き延びてくれ!!!希望はあるのだ!!!どうか諦めないでくれ!!!』

 

 国中に活力が(みなぎ)る!!

 

 

「良い演説だねぇ…」

 きっと国民の心に響いた事だろう…

 

 原作でピーカがリク王を消そうとしたのはこういう事なんだよね…

 

 確かに『いい人』が歴史を作ることは少ない(・・・)

 けどゼロじゃないのですよ!!もちろん『いい人』だけ(・・)じゃダメだろうけどね?

 

 マンシェリーにはチユポポをお願いしておいた。シルフに頼んで鳥カゴの糸の付近の人へと届けてもらった。その甲斐もあってか、どうやら糸の近くには人が居なくなったようだ…

 

 さて、それじゃあ!

 いよいよ開始しますかね!!

 

 

  ― ゴゴゴゴゴ…!! ―

 

 

「何だ!!今度は何の音だ!!?」

 

「み、見ろ!!鳥カゴが!!?」

 

「ズレてる…いや、広がって(・・・・)いく!!?」

 

 私は埋めた輪の横の縮小を解除した。円状になっているそれは圧力によって地中を移動…糸を押し広げる。

 

 さらに!!

 

「縦方向!解除!!」

 

  ― キシャァアァアァァァァ―!! ―

 

「「!!?」」

 

 鳥カゴの糸と柵が擦れ合い、ものすごい音をたてた

 

「なんだァ!!突然!!?」

「ウォオ!!なんか生えて来た!!?」

 

 鳥カゴの内側に街を囲むようにして、突然地面から生えるように!!

 高さ20mほどの格子状の柵が出現!!

 

 それにより、鳥カゴの収縮は完全に停止した!!

 

 

「…斬れねェと思ったら、こりゃぁ…海楼石じゃねェか!!これだけ大量の海楼石をどうやって??」

 突然現れた壁に気づいてドフラミンゴが驚きの声を上げる。そして何かに気づく…

 

  ― 迂闊だった!! ―

 

「まさか…(つる)んでやがったのか!!?」

 

 黒装束の女を見たときに気づくべきだったかもしれねェ…!!

 

 ”麦わら”…じゃねェな…!くれないだ!!

 

 …本当に厄介な女だ!!

 

 まさか、もう一人、厄介な女が相手に加わってやがったのか?

 

 だとすりゃぁ…

 

「フッフッフッフッ…こりゃあ、カイドウも終わったかもなァ!?」

 

 カイドウがご執心とウワサされる女は、嘘か真かあのカイドウを負かしたと言う…

 一人ならなんとかなるかも知れねぇが…まさしく最強・最凶のタッグだ!!

 

 

「(なおの事、麦わらだけでも倒さねぇとなァ?)そろそろくたばれ!!」

 今更自分のプライドもクソもねぇが…

 

「”大波白糸”!!!」

 町中が糸になりルフィに襲いかかる。必死で避けるルフィ…

 

「ハァ、ハァ、…もう…時間がねェ…!!!」

 ルフィの覇気は底を尽きようとしていた…

 

「吹き飛べ!!!」

 糸は襲いかかりながらもドフラミンゴとルフィの間に入り込み壁となっていた。それをルフィが吹き飛ばす!!

 

「!!!」

 

 ルフィとドフラミンゴを遮るものはなくなった!!

 

「これが最後だ!!!」

 

「ゴムゴムのォ…獅子バズーカ!!!」

 

  ― ドン!!! ―

 

  ― ガガガガガ… ドッゴォ…ン!! ―

 

 ドフラミンゴが吹き飛ばされて王の大地に激突した。

 

 人々から歓声が上がる…しかし…

 

 

 

 ~ 王の大地 ~

 

「まったく、いつも言ってるのに!!」

 渾身の一撃…!! 大事なのはその後でしょうに!!

 

 まだまだツメが甘い…

 

「…鳥カゴが消えてねぇ…つまり、まだ奴は意識を失ってねェって事だ!!」

「そうね…」

 

 覇気を使い果たしたルフィは風船が萎むようにして地面に落ちた。ギャッツ達に助けられるルフィ…

 

 そこにサボが現れるが、パージェスが決勝戦の続きを所望!!二人は闘う事に…

 

 

 そういえば、パージェスは…??

 ありゃ?なんか知らんけどサボと闘ってる?

 

 二人共笑ってるみたいだから放おって置いてもいいのかな?

 

 

「!!?…何処に行く気だ、くれない屋!!」

「時間稼ぎ…ってわけじゃないけどね?」

 

「ドフラミンゴのところか?…まさか!!…奴を!?」

 

「今更そんな事しないわよ。奴を追い詰めたのはルフィだもの。最後まで闘らせてあげるわよ!!」

 私の目的は、ヴィオラとレベッカを危険に晒さないことなのですよ。

 言わないけどね…

 

 

 

 ~ 旧 王の大地 ~

 

「…鳥カゴが収縮を続けていたらどうなっていた事か…」

「しかし…こんなに大規模なものをいつの間に!!?」

 

 驚きを隠せない様子のリク王達…

 麦わら一味はそれとは対照的だった。

 

「イオリのやつ…もっと早くにやりゃいいのによぉ…」

 ウソップが文句を言うようにつぶやいた。見聞色の覚醒イベントはなかったものの、感知できる範囲が大幅に拡大していた。鳥カゴに追われて避難した人々の気配がわかるのだろう。

 鳥カゴの収縮を止めた格子状の壁は人が通れるほどの隙間があった。先に準備しておけば、その人々人たちが慌てて逃げる必要もなかったのだ。

 

「待ってたんだろ?」

「? 鳥カゴの糸が仕掛けに近づくのをか?」

 

「いや…たぶん『リク王の放送』を…。だろうな…」

「「!!?」」

 

「それではまるで…イオリ殿が知っておったようではないか!?」

 錦えもんが驚いて声をあげた。

 

「あっ!じゃああれはイオリが?」

 言ってウソップが指さしたのは、先程リク王が使った放送設備だ。今いる台座の端にそれはあった。

 ウソップが見つけてヴィオラに聞いたのだ。

 

 ~ ところで、なんであんな場所に放送設備みたいなモンが置いてあるんだ? ~

 放送の準備をしようとしていたようで礼を言われたのだが、よくよく考えてみればおかしな話だ。

 イオリが準備しておいたと言うなら合点がいく。

 

「だろうな。…まったく、どこまで手を回してやがんだか…」

「…」

 

 

 

 ~ 中心街付近 ~

 

「ヴィオラさん!!?」

「レベッカ…!!何しに来たの!?バカな事考えちゃダメよ!? ― あなたを死なせたらキュロス義兄様にも、お姉様にも…合わせる顔がない」

 

「ヴィオラさんこそ!!…ドフラミンゴは!!?」

「…この先に居るはずなんだけど…」

 そう言ってヴィオラは道を塞ぐ邪魔者を睨んだ。

 

「ここをお通しする事は出来ません。あなた方は無事、リク王の居る王の大地にお連れします。」

「「!!?」」

 

「まさか!!?あなた…レベッカが来るのを待っていたの?」

 

「ええ…近づいてくる気配で分かっていましたので…」

 

「…なら、レベッカをお願い。無事にお父様の所へ届けて!!」

「ヴィオラさん!!?」

 

「ドンキホーテファミリーが崩壊するというのに…幹部だった私がなんのケジメもつけないなんて…ムシが良すぎるでしょ…!?」

「そんな…!!」

 

「ファミリーに属する事はお辛かったでしょう?」

「えっ!?」

 

「あなたはこれまでずっと苦行をなされて来ました。ケジメならそれで…もう充分です!!」

「!!!」

 ヴィオラは口を抑えて嗚咽と涙を堪えた。まさかこんな言葉をかけられるとは思っても見なかったのだ。これまでの事が走馬灯のように蘇る…

 

「では…失礼!!」

 

  ― ボワン ―

 

「「!!?」」

 あたり一面が煙に包まれた。そして…その煙が晴れると、二人は旧・王の大地に居た…

 

 

 

 

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