イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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今話でドレスローザ編終了です。

もしも~ パターンも入れた
オムニバス的な感じで書いてます。

どうぞ!








閑話:番外編~ドレスローザ~

~ モネの行き先 ~

 

 パンクハザードの倉庫から見つけ出した手足は既に入れ替え済みだ。

 今の彼女はその昔、ドレスローザで侍女として過ごしていた頃の姿である。

 

「あなたには、F-RONPの会長の秘書として働いて頂きます!!」

「えっ!!?まさか、ユナ様の!!?」

 

 彼女もまたファンクラブの一員だった…(^^;

 しかしあの会長は…

 

 自分が世界政府のトップの一人だって自覚あんのかね?

 まぁ、ナミも会員みたいだけどさ…

 

 ドフラミンゴの指示もあり、彼女は高速艇でこの国から移動していた。

 

  ― モネ!… ―

 

 イオリがモネを見舞った後、ドフラミンゴが言った。

 

「この戦いが終わった後、迎えが来たならそいつの所で世話になれ!!」

「で、でも…」

 

「これは命令だ!!ファミリーが負けた場合の話しだがな!!」

「…」

 

「ヤツの事だ。悪いようにはならねェだろう…いいな?」

 

 ― …はい…わかりました ―

 

 語りべとして…という事では無いように思う。

 

 もしかすると…!!?

 

 とにかく…ユナ様に仕えてみよう! 若様に仕えた様に!!

 

 

*--*--*--*--*

 

 

~ もしも… 原作通りディアマンテがトゲの鉄球を使っていたら… ~

 

 私は例の盾(アラバスタでのヒナ艦隊の槍対策)を傘代わりにしてレベッカとキュロスを守っていた。

 

「何ィ~!!何だその盾は!!?」

 

「能力勝負じゃ、私の方に分があるみたいね?」

「!!?」

 トゲの鉄球が降り注ぐ中、私はディアマンテがかざした鋼鉄の傘を能力で小さくした。

 

「傘が!!? ギャァアァァァ~~!!」

 奴がドフラミンゴのように宙に浮けるなら、こうは簡単にはいかなかったかもね?

 

 

「イオリ殿!!出来ればヤツは、私がこの手で倒したい!!」

「この状態でまた、難しい事を言うのね?」

 

「ムリだろうか?」

「しょうがないわねェ…!!」

「えっ!出来るの?」

 

 私は糸の付いた複数の綿毛を取り出しシルフに運ばせた。数秒後トゲの鉄球が豆粒程の大きさになって一箇所に落ちた。

 

「「!!?」」

「すごい…!!」

 

 驚いたのはキュロス達よりむしろディアマンテの方だった。

 

「…一体…何が起こった!!?」

 

 唖然とするディアマンテ…

 その隙に、キュロスがディアマンテ目掛けて突進する。

 

「ディアマンテ!!貴様を討つ!!」

 

  ― ガキィン!! ガン!! ギィン!!! ―

 

「くっ!!(何だ!?コイツのパワー!!!てめェの栄光は20年前の話だろうが!!)…!!おれの真の剣術!ナメんじゃねェぞ!!!」

 

  ― ガキィン!! ―

 

「!!!」

 

「そんなに死にたきゃ一瞬で殺してやる!!スカーレットの様に!!!」

 ディアマンテが叫ぶ!!

 

 バカだなぁ…!!余計な事を言う…

 

 今のキュロスの力の源は『怒り』だ!!

 ドフラミンゴの戦術とはいえ、ちゃんと相手を見て使わないとね?

 

 相手の気配が増した事もわからないとは、最高幹部としては情けない。

 

「避けられるといいな…!その疲労した片足で」

「避ける気などない!!平穏を返して貰う!!!」

 

「避ける気がねェならただのバカだろうがァ!!!”半~月~”」

「”雷の破壊剣”!!!」

 

  ― ドン!!! ―

 

「!!?」

 キュロスの剣がディアマンテの剣を粉砕した。

 

 衝撃で飛ばされたディアマンテは後頭部を柱に打ち付け気絶した。その柱はスカーレットの墓標である。

 

「お父様!!」

 駆け寄るレベッカ。私は盾を仕舞うとその後を追った。

 

 

 二人で墓参りだろうか…?

 

 墓標を前に二人が目をつむっている。私はディアマンテを海楼石の縄で捕縛した。

 

 

*--*--*--*--*

 

 

~ 出港前 ルフィの個別行動 ~

 

『こちら王宮前!!』

 

「レベッカー!!どこだー!!」

『麦わらのルフィが現れました!!』

『なぜそこに麦わらが!!? 逃がすな!!』

『はっ!!』

 

「レ~~~ベッカ~~~!!レベッカ出て来ーい!!」

 

「麦わらを捕らえろ!!」

 

「あ!!ルーシーここだよ―!!」

「いけませんレベッカ様!海賊と話など」

 

「! いた!!」

 

  ― ガシャァン!! ―

 

「レベッカー!!!」

「ルーシー!!!」

 

「きゃ~~~海賊よ~~~っ!!」

 

「ハァハァ…ゼェゼェ…」

 

「海賊だが彼はこの国の恩人ですぞ!!」

「でも海賊ですもの何をするか!!!」

 

「ルーシー!! よかった!私お礼をちゃんと言いたく…」

「うっせー!そんな事で来たんじゃねェ!!!」

「!?」

 

「お前いいのかよ!!!」

「え…」

 

「兵隊の事!!!」

「!!!」

 

「もう会わねェ気だぞ!!!」

「…!!!ルーシー私…!!お手紙貰ったの。兵隊さんが一生懸命私を遠ざけようとしてるんだ…私を他人にしようとしてるんだ…!!どうして?ひどい事言ったから…? ねぇルーシー…兵隊さん…私と暮らすのイヤなのかな? 迷惑なのかな…!!!」

 

「知るか!!お前が考えろ!!!おれはもうこの国出なきゃいけねェんだ!!おれはお前が”これでいいのか”聞きに来ただけだ!!」

「やだよ!!いいわけないよ!!!」

 

「じゃあ来るか!!?」

「うん!!行く!!!」

 

「「!!?」」

「レベッカ様!?」

 

「レベッカ!!”麦わら”!!待ちなさいっ!!!」

「ヴィオラさんっ!!お願いがあるの!!!」

「!?」

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 ルフィがレベッカを連れて王宮を飛び出した…

 

「行くぞ!!振り落とされんなよ!!!」

「うん!!!」

 

「逃げるぞ!!」

 

「レベッカ様が王宮からさらわれた―!!」

「犯人は麦わらのルフィ!!!目的はきっと身代金だ!!!」

「え~~~~~っ!!?」

 

『まさか!!ルーシーが!?何て破天荒!!!それでもおれはお前が好きだー!!」

「何言ってんだギャッツ!!!」

 

「見ろ!!海賊なんてもんを信じて国内に置いとくからこうなる!!!早急に麦わらを捕らえレベッカ王女を救出せよ!!!」

「はっ!!」

 

「きゃー!!」

「ウゥ…」

 

  ― ドサドサ バタバタ ― 音を立てて次々と倒れる海兵達…

 

「うわァ!!海兵達が急に!!?」

 

「ルーシーを捕まえろォ―!!!」

「捕まるかァ―っ!!!」

 

「レベッカ!!」

「ん?」

 

「お前を丘の裏に置いて、その後おれは囮になるからよ!!あとは自分で父ちゃんのとこへ行け!!国中がお前を守ろうとしてんだ!!捕まったら王宮に連れ戻されちまうぞ!!」

「うんっ!わかった!ありがとう!!ルーシー!!」

「ししし!!ああ!気にすんな!!」

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「ハァ…ハァ…」

 

「!!! レベッカ!!?」

「…!!ウソ…つかないでよ!!」

 

「…!!ああ…手紙か…?あれはウソじゃない…!本当に私は昔…ろくでもない男で…ケンカばかりしてて…。どんな理由があろうと…事実、人を殺めた。だから…」

 

「私、どっかの王子様の子なんかじゃない!!そんな人知らないよ!!」

「!!?」

 

「何百人、人を殺してても…!!手が真っ黒に汚れてても…私の父親は一人しかいないよ!!」

「…」

 

「私はキュロスの娘だよ!!!」

「!!!」

 

「ウソつかないでよ…!!」

 

 ~ キミがいつか幸せになれる日まで…私はずっとそばにいる!!! ~

 

「ちゃんとそばにいてよ!!!兵隊さん!!わあぁあああん!!」

「…!!」

 

「えええ~ん!!」

 

「…私が…父親でいいのか…?」

「うん!!!一緒に暮らそう!!」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

~ ローとセンゴク ~

 

「ある日…海兵が一人死んだ。」

「…」

 

「そいつは私にとって特別な男だった…。ガキの頃に出会い…息子の様に想っていた。」

「…」

「正直者で人一倍正義感を持ち…信頼のおける部下でもあった。 ― だが、生涯に一度だけ私にウソをついた」

 センゴクは13年前の事を思い出す…

 

「私は…裏切られたんだ…。しかしあいつにも理由があった筈…!!あの日事件で消えたものは4つ…。『バレルズ海賊団』『私の部下の命』『オペオペの実』」

「…」

 

「そして、当時ドンキホーテファミリーにいた…『珀鉛病の少年』」

「…!!ああ、それがおれだ!!!」

 

「やはりか…!ロシナンテが半年間、任務から離れたのはお前の為か…?」

「ああ…病院を連れ回された…」

 

「 ― それで”オペオペの実”に手を伸ばし、お前を生かす為にロシナンテは死んだんだな…!?」

「…」

「あいつの死因をはっきり知りたいんだ!」

 

「あぁそうだ!!本当は二人で逃げる筈だった!!だが鳥カゴでそれは出来なかった…。(くれない屋の事は言わねェ方がいいな…)おれはあの人から『命』も『心』も貰った!!!大恩人だ!!!だから彼に代わってドフラミンゴを討つ為だけに生きてきた!!! だが…これがコラさんの望む”D”の生き方なのかわからねェ」

「!!”D"?」

 

「麦わらと同じ様に…おれにもその隠し名がある…!!」

「…!!」

「あんたは”D”について何か知ってんじゃねェか?」

 

「…さあな…だが、少なくともロシナンテは何も知らない筈だ…つまり、その為にお前を助けたわけじゃない。受けた愛に理由などつけるな!!」

 

 ~ おい、ロー!!愛してるぜ!!! ~

 

「!!!」

 

「私がまだ現役ならお前をブチ込んでゆっくり話したが…ロシナンテの思い出を共有できる唯一の男が海賊のお前とはな…!!どうしても奴の為に何かしたいのなら…互いにあいつを忘れずにいよう…!! ― それでいい…お前は自由に生きればいい…!あいつならきっとそう言うだろう…」

「……!!」

 

 ゴゴゴ…

 

「!!?」

「何だ!?」

 ガレキが飛んでいく…

 

「これは…!!イッショウだな!!」

「!!?」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

~ ガレキが敵船の頭上に落ちたあと… ~

 

 

「選別でござんす”麦わらの”…」

 

 

『バスティーユ中将!!ご報告を!!』

『ガレキがついに降ったな!!”麦わら”達は全滅か!!?』

『それが…!!全てハズレており…!!』

『ど~~~いう事だらァ~~~~~!!!』

 

 

 本当は…!あんたらを追う資格もねェ…

 

 

「…これァ内緒で願いてェんですが…。政府の尻ぬぐいをしていただき…真にどうも、ありがとうござんした!!!」

 藤虎がルフィ達の居る船に向かって頭を下げる…

 

「…へへ…」

 

「聞こえたぞ!」

 

  ― ギク!! ―

 

「はっ!!!」

 センゴクの言葉にびっくりするイッショウだった…

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「無事…出港できた様だ…」

「よかった! ルーシー…また会えるかな? イオリさんも!!」

「…ああ、きっと…」

 

 ぎゅっ と、レベッカがキュロスの手を握る…

 その反対の手には電伝虫が握られていた。

 

「!」

「ふふふ あったかい?」

 

「…」

 キュロスは人形だった頃を思い出す…何も感じれなかった頃を…

 

「…ああ…とても暖かい…」

「あれ?―また泣いてる?」

 

「な…泣いてなど居ない!!バカをいえ!!」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

~ CP0 ~

 

『密売のリストはないのう…おそらく書類棚と思うんじゃが、棚ごと無くなっとる形跡はある…』

「そうか…」

 

 ドレスローザの街の路地裏で電伝虫を使って話す男が居た。原作と異なりそこにいるのは一人だけ…

 

「地下交易港に残されたはずの武器や兵器も全て事件後に盗まれている。間違いなく”組織の”仕事だ!海軍も騒いでいた」

『革命軍か?』

 

「ああ…そうだろうな…もういい戻れ」

 

 - ガチャッ!! -

 

 くれないが絡んでいるなら、組織でなくとも荷物を持ち出す事は可能だろう…

 彼女が武器を求めるとも思えんが…

 

 この国もまた、あの一味によって救われたというわけだ…。

 

 まったく…

 

 貸しを作るのが好きなヤツだな…

 

 

  ~ 貸しをいっぱい作って…将来は利息で暮らすっていうのが私の理想かな? ~

 

 フッ…そんなつもりなど無いくせに…!!

 

 さて…次は何処かな?

 

 

*--*--*--*--*

 

 

 ~ エピローグ ~

 

 ― ここは悲劇の国 ―

 

 一本 また一本と 垂らされた暗黒の糸

 

 降り注いだ悲劇の数に、涙をこらえとる調律は、高らかに鳴る手拍手の調べ

 

 喝采もない、長く悲しい名も無き舞台に幕は引かれ、真実の言葉がキミに届く

 

 王帰還せり

 

 前方平和 異常なし

 

 

「一つ、みなに提案があるのだが…」

 

 ・

 ・

 ・

 

「え―ただ今ご紹介に預かりましたトンタ長!!ガンチョれしゅ!!」

 

  ― どよっ ―

 

「!!}

 

『横に控えますはわが姫 ―』

『マンシェリ―れす!!』

 

「キャー!!かわいい~~~」

 

 

 

「これを作るのか?レオ君」

「はいれす!!」

 

「今年は”世界会議”か… ― もう日も近いな」

「すでに各国、準備を始めている様です」

 

 

 

 この国を訪れたなら ― 旅人はある事に驚くだろう

 

 

「ハムください ― 」

「おやいらっしゃいレベッカ、マンシェリ―」

 

 

 それは町に溶け込みごく自然に人間達と共存する愛らしい小人達の姿である

 

 

「しかし不思議だ…!破壊されたはずの石の民家や施設が元通りになっているとは…」

「移動した王宮や変形させられた『王の台地』や壊れたコロッセオまで…?」

 

「鳥かごに斬られたはずの協会や病院も元通りに…」

 

「これは…妖精の仕業??」

 

「「「…」」」

 トンタッタ達は知っていた…

 それを誰がやったのか…

 

 ”これは内緒にしておいてね!!”

 

 そう言われているので言わないが…

 

 

「ところでレオ君…この像は誰なんだ?」

 剣闘士や戦士たちと並んでドレスを着た女性像が飾られていた。

 

「…この方は…とっても偉い方なのれす!!」

「「!!?」」

 

「この顔…どこかで見た事あるんだよなァ…」

 

 ― ここは愛と情熱と妖精の国 ―

 

 ドレスローザ

 

 

 

 

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