イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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リベリオンβさん、誤字報告ありがとうございます。


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ゾウの中心にクラウ都があり、そこからは10km以内に複数の森があります。
ルフィは8~10km範囲まで見聞色で見る事が出来るようになっているのですが…

こいつら、使わねェんだわ!!
ゾロもウソップも!ロビンまで!!?

気づけよ!気配が足んねェんだよ!!
使えよ!バカか?

…もういいや!

どうぞ!







12-302話:足りない気配

「『噴火雨』が来るぞ―っ!!!」

 

 地響きの後にボォン!!という大きな音が響く…見ると上空には恐ろしい量の水の塊が見えた!

 

 一種の攻撃にも思えるものだが、これが日常って…

 ってか、この雨?に耐えられる町をよくもまああそこまで壊したもんだよ…

 

「うおお~~~すげー雨だったな!!」

「大丈夫!ルフィ?力抜けない?」

「大丈夫だぞ!何言ってんだ?」

「へぇ~!!」

 

「噴火雨は正確には雨ではない」

「?」

「象の水浴びでしょ?一日に何回あるの?」

 

「二度だ…象主は一日に二度水浴びをする。 ― つまり今のは海水の塊だ…!!雨は都市の中心にある、ろ過装置で水路に流れ出て国中の生活用水に変わる」

「一緒に魚達も降ってくるから食料にも困らないんだよ!」

「へ―!!」

「恵みの雨なのだ」

 

「おーい!!”麦わら””くれない”!!おれ、この森出られねーから!!おれ達の事キャプテンに言ってここへ呼んでくれよ!!」

「え!?そうなのか!?わかった!!」

 

「ベポはここの生まれだけど『海賊』だから、今はこの森の親分”ネコまむしの旦那”の預かりになってるんだ!」

「へー」  ― ガブッ! ―

「って噛むなよお前!!」

 

「水はすぐに引く…」

「へぇ…この水量に耐えられるように建物はつくってあるみたいね…」

「…」

 

「?」

 

「……」

 ワンダが廃墟と化した町を見て涙を流す…磔台には血の跡がにじむ…

 

 あれは犬猫どっちのだっけ?

 

「…」

 悲しそうな二人を見て、ルフィもいたたまれない顔をする…

 

「誰だっけ?さっき名前言ってたな…!!この国襲った奴の…」

「”ジャック”だ…!!先日新聞に死亡記事が出ていた」

「!?」

 

「ドフラミンゴを護送する4隻の軍艦を襲撃し…2隻を沈めたが返り討ちにあったと載っていた…!!」

「えー!?ドレスローザに来てたのか!?」

 

「そいつの立場からすればそうするだろうね」

「どういう事だ?そういやさっきお前、そいつの事知ってるような事言ってたな?」

 

「確証はないけど…ジャックっていうのは四皇”カイドウ”の部下の一人なんじゃないかな?」

「ゆティアはジャックを知っているのか?」

 

「カイドウの部下?ほんとかよ!!」

 

「…大将や前元帥の乗る船を襲うほど頭のネジが飛んでる男だ…記事では死亡確認はなし…。たぶんまだ生きてる。私達はジャックを許さない!!」

「…」

 あいつは魚人だから、船が沈んだところで溺死はしない。動物系の悪魔の実を食べて、タフさも増しているので、なかなか殺すのは難しいと思う。

 

「 ― もうすぐ着くぞ」

「霧が深ェな!! ― じゃあゾロ達もいるのかそこに」

 だから!おめェは見聞色使えっての!!

 

「そのハズだ…隠し砦への道を伝えておいた」

 

「うおおああ!!!」

 

  ― ドサ ドサァ!! ―

 

「ギャ」

 

 突然、虚空からゾロ達が現れた。ローのシャンブルズだろう

 

「!?」

 

「あー!!お前ら!!」

「おいルフィ!!どこを食われた!?手足はあるか!?」

 ウソップがわけのわからん事をのたまう…

 そういえば、原作でキャロットがルフィの耳を噛むところをゴーグルで見てたっけ…

 

「やい、このナミ犬女!!そいつはウチの船長だ!!」

 ウソップがゾロを二人羽織のように操作?して威嚇する…

 

「…」

「とって食おうってんだな!!そうはさせんぞ肉食女!!!先に来た仲間共々すぐに返さねェと!!この三刀流が火を噴くぞ!!!」

 

「私がいるのにそんなことさせないわよ!そもそもしないだろうしね?」

「!!? イオリ!!おめェそこにいたのか!!」

 

「…呆れたな 何か勘違いをしている様だ…まあよい。ちょうど目的地には着いた」

 

「え!?」

「よく見よ!霧の奥…!!」

 

「!!?」

 

「あれが砦の門と門番だ!!」

「!!」

 

「…」

「?なに頭抱えてんだ?」

 

「あんた達がせっかく身に着けた能力を使わないからだよ!!」

 そもそも、この国に入った時点で危険な種族と敵がいるかも知れないと思ってたんでしょ?なんで見聞色を使わない?

 

「「そっか!見聞色!!」」

 ルフィとウソップがハモる…

 

 ”そっか!”じゃねぇよ!!バカか!!?

 

 今の様子からすると…、ゾロは使ってたのか?

 使っててほしいもんだけど…

 

「ワンダ!そガラらは?」

「くじらの森の侵入者か?」

 

「悪意はなかった。手違いで”歓迎の鐘”は鳴らず、一人が”くじらの森”へ迷い込み一人が止めに入った。門を開き皆に知らせてくれ!!”麦わらの一味”が来たと!!」

「え!!そガラらが!!?」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

 しばらく待たされた後、私たちが門をくぐると大勢のミンク族が出迎えてくれた。

 

「大切な客人達だ!!!大恩人達の仲間にもてなしの準備を!!!」

「!?」

「あァ??」

 

「ガルチュー!!」

「ようこそ”麦わらの一味”ィ!!!」

 

「ガルチュ~~~!!!」

「ようこそ!!!」

 

「うわァ」

「ガルチュ~~~!!!」

 

「…!!」

「え!?え!?」

「(…!?)」

 みんなの驚きというか疑問はもっともだろう。人間嫌いの種族ってローが言ってたみたいだし…

 ローはベポから聞いたのかな?

 

「あっれ~!!?何だ!?明るい雰囲気だぞ!?」

「…話が違わねェか!?」

 

「ガルチュー」

「ガルチューってなんだ!?」

 

「お前ら人間嫌いの種族じゃねェのか!?」

「? 種族か…。それは他のミンクを知らぬ者達の怯えかもな。私達から見ればゆティアらは毛の少ない”サルのミンク”…同族の一種だ。嫌うなら個々を判断する。」

 

 なるほどね。この国以外に住むミンク族が人間嫌いという事かな?

 ワンダの言うように個々で判断してくれればいいのになぁ

 

「私達は全身の純毛(ミンク)こそ誇りだが、ゆティアらのこの美しい”少ない毛”に憧れる者も少なくない。」

 

 ペロッ

 

「わ」

 ワンダにまた舐められて悲鳴?を上げるルフィ

 

「おー見ろ!ナミとチョッパーだ!!よかった無事だったのかー!!」

 

「ナミ~!!おめでとうガルチュー」

「ギャ―捕まった!通して!!わかったから!ガルチューガルチュー」

「よかったなーガルチュー」

 

「めちゃめちゃ人懐っこいぞ!!!全然思ったのと違う!!!」

「いいじゃない!友好的な感じで…(まぁちょっとウザそうだけど…)」

 

「ルフィー!!イオリ―!!」

 

「おう!お前らよかった会えて!!」

「みんなー!!!」

「サンジもブルックもモモも無事かー!?」

 

 ナミが、がばっとルフィに抱き着いた。様子がおかしいと感じたのはゾロだけだったようだ。

 

「やっぱりか!おいイオリ!!おめェ、この国に入る前に気づいてたろ?」

「確証はなかったけど、気配が足りなかったからね。」

「「?」」

 

「ごめん…!!」

「?」

 ナミがルフィに謝った。

 

「……」

 ワンダは目を伏せ、ナミが続ける

 

「サンジ君が…!!!」

「!!?」

 

 

 

*--*--*--*--*

 

 

 

 右腹の砦では歓迎の宴が開かれていた…

 

「まァ飲みなされ!自慢の”猿酒”!この森の豊かな木の実で作ったものだ!」

「確かに…これはいけるけどよ…」

 ゾロに酌をするミンク族。ゾロの両脇に頬ずりするミンク族…

 

「邪魔だおめェら!!ジャレてくんじゃねェ!!!」

「!!?」

 

「え―!!?ジャレようぜ!!!」

「ウッセー!!甘ったれんな!!!」

 

「おいおい怒んなよゾロ!!こんなにもてなして貰ってんのにお前、失礼だぞ!!」

 

「甘噛ませろー!!」

「ペロペロさせろ―!!」

「ガルチューさせろ!!」

 

「多少の文化の違いは大目に見てくれ!ミンクシップは友好の証なのだ」

 

「男性の方が人気あるのかな?」

「それならイオリはいつも出歩く姿になればいいんじゃない?」

「いや別に…ジャレてほしいわけじゃないから!!」

 私のつぶやきに反応したのはナミである。ナミはいつもと違う衣装を身に付けてい居た。

 そのネックレス、国宝だっけ?

 

「んめー!!コレ何の肉だ?」

「カバ・トカゲ・ワニ・カエルなどの肉だ!私達は、毛のある動物は食べないのだ」

 

「あ―っ!!み…み!!皆さ~~~ん!!!」

 ゼェゼェと息を切らせながら入ってきたのはブルック。

 

「ハァ…ハァ…ザ★安堵!!!新聞読みましたよォ!!無事で何よりです!!!」

 

「ブルック~~~!!どうしたボロボロで!!」

「ルフィさ~~~ん!!イオリさ~~~ん!!サンジさんの件申し訳ない!!合わせる顔がありません!私、元々顔面ないんですけど!!」

 

「あれ!?おい、モモ一緒じゃねェのか?」

 

 し~っ!!

 

 ブルックが人差し指を立ててルフィの言葉を遮る。そして小さい声で告げる…

 

「(えぇ、もちろん無事ですが…でもちょっとミンク族が苦手な様で、部屋にこもって出て来ないのです! ― しかしそれが好都合…!!)」

「?」

 

「ちょっと!ゾウ新入りの皆さん集合してください!!」

「!?」

 

「元気そうだなブルック!!」

 

 

 ブルックの元に、ナミ、チョッパーを除くメンバーが集まった。

 

「今、錦えもんさんはどこに…!?」

「もうじき着くハズなんだけどな」

 ルフィが言うけど、おめェはよ~!!

 

「まだサニー号に居るわよ?なんでか知らないけど、登るのは明日にしたんじゃないかしら?後でサニー号と一緒に回収してこようかと思ってたのよね!!」

 

「イオリさん、それちょっと待ってください!!」

「?」

 

「実はちょっと…この国では”侍”、”ワノ国”という言葉は極力控えて下さい。できれば言わないで!!」

「!?」

「多くの人々を傷つけ…”恨み””怒り”を買うかも知れません」

 

「何で”侍”が?」

「 ― ええ、実はこの国…」

 

「見つけたぞ…!! 死体男爵」

「はっ!」

 

「…死体ィ…!? まさか、仲間の死体って…あいつの事か!!」

「ああ、親しみを込めてそう呼んでいる」

「紛らわしい呼び方を…!!」

 

「正直驚いた!この世にあんな魅力的な種族がいるとは!!私達”犬のミンク”は…ほ、骨に目がない!!!」

「助けて~~~しゃぶらないで~~~!!」

 犬のミンク達に囲まれ、しゃぶられるブルック…

 ペロペロ以外にもガジガジと音がするからちょこっと噛まれたりもしてんじゃね?

 服がボロボロになったのはそれが原因か?

 

「勝手にやってろ」

 哀れ。ゾロに見捨てられるブルック。

 ブルックがみんなを集めたのに、なにやってんだか…

 

「そういえばトラ男は?」

「ああ森だ!クマの森!!」

「くじらの森でしょ!!」

 チョッパーの質問に答えたのはルフィ。森の名を間違ったので訂正したのは私だ。

 

「-で、どうすんのよサンジ君の事!!!」

 ナミも来た。結局、麦わらの一味が集まっちゃったわね。

 ブルックは…、まだしゃぶられてるわね。かわいそうに…

 

「…だから手紙もあんだろ?何とかなるんじゃねェのか」

「ん~…攫われたわけでもねェしな…」

「そういう雰囲気じゃなかったから深刻なのよ!!!」

 会話はゾロ、ルフィ、ナミの順だ。ナミは怒ってるみたい。

 

 今現在、この国で私たちに与えられた情報ではゾロ達の反応は至極当然と言っていい。

 原作を知っている身としては、ナミの気持ちもわかるけど…

 

「ごめんな!!おれ達どうする事もできなぐて!!!」

 チョッパーも泣いて謝ってるけどさ…

 

「いやァ…だからよおめェら!おれ達ァ正直混乱中よ!!話の表面を理解するのがやっとって感じだ!」

 もぐもぐとバナナを食べながらフランキーが割り込む。 

 

「そうさ!!お前らとの最後の通信は”ビッグ・マム”の船に出くわしたって所で!!やっとゾウへと来たら象の背中に喋る動物がいて、都市は滅んでるときた!!ミンク族は敵かと思えばなぜかこんなに歓迎されて、恩人の仲間だなんて言われてよ!!」

 状況が把握できていないのが腹立たしいのかウソップがまくしたてる。

 

「ナミ!全てを一から話してくれる?この11日間、あなた達の身に一体何が起きたのか…!!」

 ロビンが全員の総意を組んでナミに問いかけた。その際、私をチラリと見たので私は肩をすくめて見せた。

 

 彼女は、私が全ての事情を把握していると思っているのかも知れない。私が居る(・・)のは、ここだけじゃないと知ってるからね?

 

「…そうね、ちょっと気が動転してたかも…!順序通りに話すわ!!」

「…」

 

「あの時、ドレスローザの近海で遭遇したのは…」

 ナミがビッグ・マムの船から逃れた話をしてくれた。

 

「そこからゾウまで何日?」

「翌日にはココに着いたの。ちょうどゾウが近くにいたみたいで…」

「10日前だそれが!!」

 ロビンの問にナミとチョッパーが答える。

 

「私の見た範囲では…ゾウの中心にある都市の最も古い破壊の痕跡は、2週間と少し経過してたわ」

 

「…その通りだ!!10日前、国はもうほぼ全壊してた。でもあの日、ナミ達がここへ上陸して来てくれたのは奇跡としか言い様がない!!彼女達の勇気とチョッパーの医学がなければ、このモコモ公国の全員が為す術なく死んでいただろう…!!!」

「!!!?」

 

「……!!」

 

「 ― まだ傷も癒えねェ最近の事だ 別に話したくなきゃいいんだが…」

 フランキーが気を使ってワンダに言う。

 

「 ― いや、全て話そう。ゆティア達には全てを知る権利がある」

 

  ― ガタン!! ―

 

「みんな―!!!」

「!!!」

 話の途中ではあるけれど、外から誰かが駆けつけてきた。

 

「ハァ…ハァ…公爵様がお目覚めにっ!!!」

 

「え!!?本当か!!!よかった!!!」

「このまま目覚めないかと…!!!」

「あんな目に遭ったんだ…辛かったろう…!!」

 

「…」

 

「よかった!すぐ容態を観に行こう!!ミヤギ!!トリスタン!!」

 チョッパーが医療バックを持って走り出す。それにこの国の医者と思われる二人がついていく。

 

「はいはい、勉強させていたヤギますよ!!」

「ミヤギ先生飛びすぎ」

 

「チョッパー!私も一緒に行くわ!!」

「イオリ?」

 私はチョッパーと一緒に行くことにした。

 

 

「イオリは何しについてきたんだ?」

「この国の人たちの思考を読ませてもらったの!二人の王(・・・・)が瀕死の重傷を負ったんでしょ?」

 

「イヌアラシ公爵とネコマムシの旦那の事か?」

「ええ…。チョッパーは治療して、どんな状態か知ってるんでしょ?かなりひどい目にあったみたいだから!腕と足を失ったみたいだし…。だから一緒に来てみたの!」

 

「…あっ!!もしかして!?」

「正解!!チョッパーの邪魔する様で何なんだけど…」

 

「何言ってんだよ!患者が治るのが一番じゃないか!!でも『仙豆』ってすごく希少な豆なんだろ?もらった製薬の本に書いてあったけど、1粒あれば病気以外のケガなら何でも治っちゃうって書いてあった。」

 まぁ、1年以内の怪我という期限付きではあるけどね?

 

 

 

 ~ イヌアラシ公爵 療養所 ~

 

 私がチョッパーと一緒に部屋に入るとベットの上で半身を起こした大きな犬のミンクが居た。

 

 私を見た途端、驚いた顔を見せたていた。すっかり忘れていたけれど、私、シャンクス似の顔なのですよ。

 そういえば、錦えもんたちはなんで驚かなかったのかしら?

 

「ゆガラが『くれない』だな? なるほど、シャンクスによく似ている!!懐かしいな…」

「…」

 懐かしいと言われてもねェ…。なんも言えんわ

 

「重傷だと聞いたので、コレを持ってきました!!」

「…なんと!!まさかそれは『仙豆』か!!?」

 イチユリから聞いた話だと、ワノ国に、仙豆の苗の話が伝わっていたらしく、おでんはそれを密かに探していたらしい。

 ちなみにイヌアラシとネコマムシも一緒に探してたんだとか…。

 

「その昔…仕えた主がその苗を探していた事があるのだ!!」

「ええ…ワノ国に居る友人から聞いてます。」

 イヌアラシに聞くと、苗は結局見つからなかったらしいけど、仙豆の苗や仙豆の写真を図鑑で見た事があるとの事だ。

 

 仙豆は献ポポとは違い食べても光ったりはしない。一瞬にしてケガを治し体力を完全回復する。

 

「おぉ!!なんと…!!?」

 ミヤギ、トリスタンが驚きの声を上げる。効果を知っているのかイヌアラシは特に驚いた感じではない。

 ただ、目に涙を浮かべているのみだ。

 

「もう足は…諦めていたのだが…」

 

 巡り巡って、主に助けられたような気がするとか…?

 そんな感じの事を思っているのだろうか?

 

 私を見るその目はどこか懐かしむように遠くを見ている感じがした。

 恐らく私ではなく、別の人(シャンクス)を見ているのだろう。その先にいる(おでん)の姿も…

 

 仙豆を見つけられていたなら、おでんは生きていたかもしれない。

 であれば、ワノ国は開放されていただろうか?

 

「…仙豆は…まだあるのかね?」

「まぁ多少は…どうしてですか?」

 

「いや、別に…希少な豆だからな。」

 私が覗き込むように見ると、イヌアラシは目を逸らした。

 

「イオリは何を笑ってるんだ?」

「いや、別に…」

 

 ホントにね…!ゾロとサンジを見てる気分だわ。

 二人は仲が悪いらしいけど、根っこは繋がってると思うんだよね…

 

 原作のように表面的にではなく、本当に仲直りさせることが出来たらいいなぁ…

 最終的にではなく、もっと早くに!…ね!

 

「くじらの森へ入るにはどうしたらいいの? 勝手に入ったら怒られるんでしょ?」

「!!?」

 私がチョッパーに聞くと、イヌアラシ公爵達は驚いた顔をした。

 チョッパーも少し驚いた様だけど、すぐさま私が何をしようとしているのかに気づいたようだ。

 

「もうちょっとして夜になったら、くじらの森に診察しに行くんだ!!その時イオリも一緒に来てくれよ!!」

「わかったわ。」

 

 それから私は、イヌアラシ公爵とすこし話をした後、見逃した新聞を見せてもらっていた。

 

 そして、ルフィ達が到着する。

 

 

 

 




 
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