イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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ゾウ編も5話目…
ようやくサンジが居ない理由が明らかに!!

どうぞ!







12-304話:招待状

「 ― みんなここで話してるか?」

「どっか行くのかチョッパー」

 

「夜になったから”夜の王”ネコマムシやくじらの森のガーディアンズの診察だ!!イオリも来るだろ?」

「もちろん!ネコマムシも治さないとね?」

 

「治す!?…もしかして、『秘薬』はまだあるのか?」

「まーね!」

 

「 ― ではワーニ―を出そう」

 

「そう言えばワンダ、あなたも寝る時間では?」

「私は『王の鳥』という職務!王の側近で昼夜問わず二人の王の間を行き来でいる唯一の役職なのだ。イヌアラシ公爵の無事もお伝えせねば…!不要と言われそうだがな…フフ」

 

「ネコマムシ!!おれも会ってみてェ!!」

 

「ネコマムシの旦那!!私もあの方大好きです!!お供しますよ!!」

 ブルックは犬のミンク達から逃げたいだけじゃね?

 ああ、でも彼らは今寝てるか…

 

 結局、全員でネコマムシの旦那に会いに行くことになった。

 

 

「今夜は満月だが…雲に覆われていてよかった」

「??」

 

  ― ポロロロン♪ ―

 

「…」

 この国がよく霧に覆わるのはミンク族にとっては都合がいいのだろうか?

 考えたことなかったけど満月ってどれくらいの周期で発生するんだろ?月は1つじゃなかったし、周期もそれぞれ違うのかな?

 

「悪ィなキャロット、お前まで」

「いいよ私も『王の鳥』だから」

 

  ― ポロロロン♪ ―

 

「お気をつけて!」

「ああ」

 

「そいでよワンダ!さっきの話じゃあ…」

「 ― ああ、まだ話の中で『ぐるマユ』も『ガス』も消えてねェな」

 

  ― ポロロン♪ ―

 

「 ― この出来事…実は、この国の人々にはあまり話してないのです」

「「?」」

「国を滅ぼされた人達に…これ以上、心労をかけたくなかったので…!!」

 

  ― ポロン♪ ―

 

「これはこっそりと起きた大事件…!!たった2日前の出来事です…」

「!」

 

  ― ポロロロン♪ ―

 

「どうか覚悟してお聞き下さい。サンジさんはもしかしたらもう…」

 

  ― ポロン♪ ―

 

「私達の下には戻って来ないかも知れません…」

「「えええ~~~!!?」」

 ルフィとウソップが喚く!!

 

「戻るって書いてあっただろ!!サンジの手紙にィ~~~!!!」

「だから言ってるじゃない!!実際は深刻だって!!」

 

「ここは”幻の島”…島自体が生物であるために”記録指針”でも辿りつけず普通なら見つけることも出来ない場所。 ― ですが、我々には”失態”と”盲点”がありました。完全に引き離した敵船に…まず、目的地を聞かれてしまっていた事!そしてその船に”幻の島”の『出身者』がいた事…!!」

「!!?」

 

「つまり、2日前…!現れたのは『ビッグ・マム海賊団』…!!」

「!!?」

 

「あ~!そうか!!この気配はあいつか!!」

「何だイオリ?」

 

「実は、この国に着いたとき、知った気配が2つ足りなくて、知ってるような気配が1つ増えてたのよ!誰だか思い出せなかったんだけど、魚人等に来てたビッグ・マム海賊団の一人がココに居る!!でも、何で?」

 

「イオリさん!もうちょっと待ってください!!この後その人がいる理由もわかりますから!!」

「あっ、ごめん!話を続けて!!」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

「見てあれ!!ビッグ・マム海賊団の奴ら!!」

「ぺコムズだ。昔有名な悪童だった…。知ってるのか?」

「そうか、あいつもミンク族だったのか!」

 

「ギャ―!!おれ達がここへ来る事聞いてやがったんだ!!狙いはおれだ~~~!!おい頼むぞ!おれを引き渡すなよ!!?」

 

「…お前はドフラミンゴへの『切り札』だったんだ。ルフィ達があいつを倒した今、お前はもう必要ない!」

「そんな事言うなよ!ダチだろ!!」

「いつダチになったんだよ!それよりお前、ビッグ・マムに何をしたんだ?」

 

「とある研究依頼を受けてたが、研究は成功してねェし、ウソついて経費をさんざブン取ちまった…!!ドフラミンゴの後ろ盾があったんで調子に乗ってたんだよ!!」

「自業自得だろ!!しかし…シーザーを引き渡すだけで話が済みゃいいが…」

「え~~~!!?」

 

「ルフィはビッグ・マムにケンカ売ってるし」

「そうか!それに、おれ達も船壊しちゃったからな…!!」

 

「おい黒足!協力してあの二人を消さねェか!?」

 

「…ナミさん達はここにいてくれ!ブルックはおれと来い!」

「はい」

 

「おい黒足!暗殺という名案は…」

「後先考えられねぇバカは黙ってろ!」

 

 号泣するぺコムズではなく、ヘッジに向かってサンジは向こうで話をつけようと合図する。

 

 

 

「何の用だ?ビッグ・マム海賊団!あまり騒ぎにしてくれるなよ?この国の奴らは今、身も心も傷だらけなんだ!」

「…!!」

 

「ありがとうとしか言えねェよー!!ガオ!!」

「!」

 

「え」

 

「まさか故郷が…こんな事になってようとは…!!!おめェら大恩人だ!何と礼を言っていいか」

「……」

 

「ママの指令なら出てる。シーザーの捕獲の他に新たな案件が増えた。お前ら一味の崩壊にもつながり兼ねない! ― だからもういい!!任務は失敗!!シーザーだけよこせ!!”麦わらの一味”は取り逃がしたと、 おれからうまく、ママには言っとく!!」

 

「おいぺコムズ!!お前正気か!?任務に私情をはさむんじゃねぇ!!!」

「黙ってろ新入り!!処分はおれが受ける!!!家族やダチの命を救われた。もう何も出来やしねェ!!」

「…!!」

 

「…!!フヌケが!!」

 

  ― ドガガガガガガ!! ―

 

 ヘッジの手のひらから銃弾が飛び出した。

 

「!!!き、キサマ!!」

 

「え~~~!!?」

「背後から味方を!!」

 血だらけになってぺコムズは倒れた。既に意識は無い…

 

「…!!」

「ふん!これでも割と名の通った海賊だ。つまらねェ情に流されるとこうも腑抜けになるのか…!コイツはもう使い物にならねェ!仕方ねぇからおれがやる!!出ろ!おめェら!!」

 ヘッジの胸が音を立てて開いた。

 

「は!?」

 

  ― ガコン!!   ”わーわー” ドドドド ―

 

「…?? え!?」

 ヘッジの胸から飛び出した、小さな物体がベッジから数センチ離れたところで巨大化する!!

 

「人間~~~!!?」

 気が付くと、武器を持った兵達が二人を取り囲んでいた。

 

「観念しろ!兵力が違う!!!」

「「…!!」」

 

「おれを知ってるよな?お前らんトコの船長達と横並びの”世代”にされてるからな!!」

 

「腹から人間…!? 何の能力者だ!?コイツ!!」

「おれは『シロシロの実』の”城人間”」

 

「さっき手の中に人がいた様に見えたのも!錯覚ではなかったんですね!!」

 

「ハデに大砲で消し飛ばしてもよかったんだが、ココで騒ぎは起こさねぇ!!それで困るのはおれ達も同じだ!!今ミンク族が来れば、確実にお前らに味方する。奴らの戦闘力の高さはわかっている。ヴィト!!そいつら(・・・・)を連れて来い!!」

「へい!!」

 

「「!!?」」

 

「え…」

 

「ご…ごめん!!気になって!!」

「ごべんよ!敵は二人かと…!!」

 

「ナミさん!!」

「チョッパーさんっ!!」

 

「シーザーお前も出て来い!!」

「!!」

 

「2秒後に海楼石入りの散弾銃を空に向かってブッ放すぞ!!」

 

  ― ジャキーン!! ―

 

「2…1…」

 

「わー!!ちょっと待て!!いるよ!!!撃つな!!!」

「シーザー!!」

 

「…役者は揃ったな…そういや海楼石入りの弾なんて持ってなかったな」

 

「何をォ!!?ウ…オォ…!!」

「だが、同様の槍なら一本ある…!さァ立ち話も何だろう…我が城へ入れ!!」

 

「くそ~~~!完全にコイツのペースだ」

「 ― これは命令だ…!!」

「…!!」

 

 

 サンジ達は城に入り、居間に通された。

 

 

「…」

 

 そして、ヘッジの分身?が現れる。

 

「待たせたな…!食事はどうだ?お前達!」

「いらねェよ」

 

「…!!」

「ワインは?」

「いらねェ!!さっさと用を済ませろ!!」

 

「まったく!ゆとりのねェ男だな…!!」

 ベッジは葉巻に火をつける。

 

「一週間前…海で遭った日から少し状況が変わってな…!『招待状』を預かってる!ママの開くお茶会(ティーパーティー)のな!!今回のメインは結婚式だ。新郎は…『ヴィンスモーク家の三男、サンジ』、新婦は『シャーロット家の三十五女、プリン』だ!!!」

「!!!」

「「!!?」」

 

「え? 『お茶会』で…」

「サンジの結婚式?」

 

 ヘッジがサンジに招待状を見せて渡す…

 

「受け取れ!」

 

「何で今更…!!」

「てめェの家庭の事情など知るか!!」

 

「ヴィ…『ヴィンスモーク』がサンジさんの性…!?ちょっと背筋がゾッとする名前なんですが…いや…まさかね」

 

「ねェ!サンジ君どういう事!?」

「お前結婚すんのか!?」

「……誰がこんな勝手な決定を!?」

 

「お前の親族に決まってんだろう?ヴィンスモークのせがれとは…!!ずいぶん育ちが悪いようだな!…へへへ おい、ワインを」

「はっ」

 

「サンジ君の親族…!?そういえば…サンジ君に出会ったのは”東の海”なのに…生まれは”北”って言ってた。そういえばあの時、不思議に思ったんだ」

 

「ええそれ!大変な事ですよナミさん!”北の海”から”東の海”へ移るには『赤い大陸』を超えなきゃいけません」

 

「そうなの!」

「ただの『家族の引っ越し』のレベルじゃないですね。大航海!!サンジさん一体どんな生い立ちを…」

 

「それにおい!シャーロットってのは”ビッグ・マム”の性だぞ!!あの野郎、ビッグ・マムの娘と結婚すんのか!?」

「!?」

「…どっかで聞いたような…?」

 

「ええ!?サンジ!!『四皇』の家族になるのか!?」

 

「仲間が血縁になりゃ、お前ら事実上”ビッグ・マム”の傘下に入る事になるぞ!!」

「ええ!?」

 

「話を急ぐな…」

「!」

「こんな『茶会』におれが行く義理はねェ!!バカバカしい…何が結婚だ!!見ず知らずの女と!?”麦わらの一味”がてめェらの傘下につくのも願い下げだ!!ウチの船長は誰かの下につく様な男じゃねェ!!ルフィは”海賊王”になる男だ!!!」

「!!」

 

「話は終わりだろ?シーザーならくれてやる。おれ達を開放しろ」

「えェ~~~~~!!!」

 

「…何を勘違いしてんだ? 『招待状』は見せただけ!」

「!?」

「YesかNoの答えも求めちゃいねェ…!ここはおれの体内だぞ!?お前らはもう捕まってるんだよ!!全員を”ママ”の下へ連れて行く!!」

「!!」

 

「揺れなど感じねェだろうがすでに移動中だ…!!」

 

「え!!?」

「ぎゃー!!殺される!!逃がしてくれ~~~!!!」

 

「戦うなら相手になってもいいが…城内はおれの『自在空間』」

「!!?」

 

「キャー!!」

「わーナミが沈む~!!!」

「ナミさんっ!!」

 

「城内の全てがおれの支配下にある…!! だが手荒なマネをしなくともママの『お茶会』からお前は逃げねェ…!!それが『新世界』の常識だ!!」

「!?」

 

「ニュロロ!!…そう!ママはニガイお菓子と『お茶会』の欠席が大嫌いレロ!無知によりコレを断りレロ…後日後悔にむせび泣く者の姿は見るに堪えねロレロ!!ビッグ・マムからの『お茶会の招待状』が届いたらレロ!それは実質絶対の”召集令状”!!『ママの茶会にゃ地獄の鬼も顔を出す』ってな!もちろん行かねぇのも自由だロレロ!ちょっと耳貸せロレロ」

「…!!」

 ヴィトが耳打ちするとサンジの顔が見る見る青ざめヴィトを睨んだ。

 

「?」

「?」

 

 サンジはタバコに火をつける…

 

「どうやってそれを調べた…!!」

「愚問だ」

「?」

 

「我らが主は海賊界の皇帝と呼ばれる『四皇』がその一人…”ビッグ・マム”!!!殺すと言われりゃ死ぬんだよ!!おどしはない!一言一言のやりとりに命を賭けろ!!誰の傘下にもつかず、生きていきたいと思うのなら、ひとまず逆らわねェ事だ!」

 

「サンジさん!大丈夫ですか!?何を言われたんです!?」

「……!!」

 

「……!!」

 

「紙とペンをよこせ」

「!」

 

「”麦わら”に書置きか…?フフ…」

 

「(…これをルフィ達に)ナミさん、チョッパー、ブルック…」

「え?」

 

「これだけは信じてくれ…!!おれは仲間に隠し事をしてたつもりはない!!」

「!?」

 

「もう二度とおれの目の前に現れないハズの過去だった…おれはどうしても決着をつけに行かなきゃならねェ!!」

「え?おれはって…」

 

「(外に強力な気配を感じる…たぶんミンク族の誰かだ…!!)」

 

 サンジが3人を抱える…

 

「(準備はいいか?幸運を祈る!!)」

「「??」」

 

「行け!!!」

「うわあああ!!!」

「ああああああ」

「きゃあー!!!」

 

「ウッ!!」

 

  ― ドサドサッ!! ―

 

 

 ※ ~ ここから、ナミ達(・・・)が知らない話 ~ ※

 

「!!」

「あああああ おれはァ!?」

「仲間を逃がしやがった!!あの野郎!!!」

 

「!!!えェ~~~!!!」

「動くな!!大切な天才科学者の頭を吹き飛ばすぞ!!!」

「覚えてろ黒足ィ~~~!!」

「結婚話で謎が解けたよ…!!!おれの事も殺せねェよなお前ら!!!錠もかけずおれを丁重に扱えとでも言われたか!?おれの手配書は『OnlyAlive』おれを殺せばブチ切れる誰かがいるんじゃねェか!?手配書にそう書かせた奴とおれの結婚を決めた奴は同一人物だよな!!!」

 

「くそっ!!外に出て奴らを追うぞ!!!」

 

「動くな!!!わかってんだろ!?今おれのバックに誰がついてるか!!!おれは行ってやるよ!そいつとケリをつけにな!!!だから仲間には手ェ出すな!!!」

 

「全員外に出るな!!」

「え!?頭目!!!」

 

「今…外に化物がいる…!!!」

 

 ※ ~ ここまで、ナミ達(・・・)が知らない話 ~ ※

 

 

「旦那!!まだ動いては!!」

「おい!ゆガラ何者ぜよ!!奥でぺコムズが血まみれで倒れちゅうが」

 

「おれぁぺコムズの仲間だ!! ― 実はジャックの残党に襲われちまって!!」

「!?」

 

「サンジ君出てきて!!何で残るの!?」

「何が起きてるのかちゃんと教えてくれよサンジ~!!」

「ルフィさん達を待ちましょうサンジさん!!早く外に!!!」

 

「!??」

 

「おれの問題なんだ!」

「!」

 

「必ず戻る!あいつらによろしく伝えてくれ」

 

「!!」

「サンジ!!!」

 

「キャッスルタンク」

「サンジ~~~!!!」

「サンジ君!!!」

 

「待っていろナミ!!チョッパー!アレを追えばいいか!!?」

 

「いいえ無駄です!!ワンダさん!!」

「!!? 死体男爵!!」

 

「!」

「追いついても…彼に!戻る気がありません…!!」

「!!?」

 

 

 

 




実はサブタイ『招待状』

幼少期編でもありましたね…

そのうち、シレっと、 ~ その2 ~ になってるかも?
※その時はこの後書きも消えている事でしょう…
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