イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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イオリが居るので、サンジの話を聞いた時点で、
招待状の秘密(?)が明らかになります。

だからって、何も変わりはしませんが…


さて!
やんちゃなネコの登場です!

どうぞ!







12-305話:ネコマムシの旦那

「ん~…じゃあよ!!『女に会って来る』ってサンジの奴!結婚するって意味なのか!?」

 話を聞いて、ルフィが3人に問いかける。

 

「 ― そうとは限らないけど、何か…覚悟した様な顔だったの…!!」

「でも、『必ず戻る』って書いてあるぞ!! ― あ!嫁連れて帰って来んのかな!じゃ、仲間が一人増えるな!!」

 

「新婦は四皇の娘!そうなると我々、ビッグ・マム海賊団の傘下に入っちゃいますよ」

「え!イヤだ」

「…」

 ブルックとルフィのやり取りに、私は溜息をついた。

 

「( 何を言ってるんだか…)」

 

「勿論です!それはサンジさんも同じ思いです。その場で断固拒否していました…!! だからこそ思うのです!もし…結婚が逃げられないものだった場合…」

 

「そうだよ!あいつの事だから…!!自分を切り離す事を考えるんじゃねェかな!!」

「え!!サンジがウチやめんのか!?そんなのもっとダメだ!!」

 

「私達を外へ投げ出す隙きはあったんだから一緒に外へ出る事もできた筈」

「……」

「…」

 

「手紙を書いた時点でもう自分は行かなきゃいけないって決めてたのよ…サンジ君は!!」

 

「全部その”親族”ってのが鍵だな。親父かお袋か…それとも兄弟か…。つまり昔”北の海”にいて、”東の海”へ渡って…今、”新世界”にいるって事か…すげェな…」

 

「ヴィンスモーク…どこかで聞いた気が…!!」

「「……」」

 

「…ごめん みんなが来るまでせめて引き止める事ができてれば…!!」

 

「引き止めさせなかったのはサンジでしょ?あなた達に責任なんてないわ!」

「でもようロビン…!もしこのまま二度と会えなかったら!!」

 

「いいだろ別に」

「あァ!!?」

 

「確かに…このままいなくなるとすりゃ『お世話になりました』の一言が足りねェな」

「違う!!!」

 

「あと…『ご迷惑おかけします』だ!考えてみろ!!!おれ達は今、止まれねェレールの上に乗ってんだ!!シーザーが言ってたろう?ドフラミンゴの作ってた『SMILE』の最大の取引相手はカイドウだ。パンクハザードの研究所を壊してドフラミンゴを怒らせた様に、ドレスローザの工場を壊しちまった今、次にブチキレる男は四皇『カイドウ』だ…!!」

 

「「!!!」」

「まぁ、そうだろうね」

 

「この国を滅ぼした『ジャック』も然り もう遠い存在じゃねェ…!おれ達を追ってくるのは時間の問題だぞ!!『トラ男』と手を組んでるのもこれからの戦いの為!!おれには(・・・・)まだ理由は知れねェが、どうやら錦えもん達もカイドウに狙われてる。おれ達はじき『四皇カイドウ』と対峙する事になるんだ!!! こんな大変な時に更に、『四皇ビッグ・マム』にからむなんて、バカとしか言えねェよ!あのグルマユ野郎!!」

 

「そんな言い方ないじゃない!!この無粋男!!!コレはコレ、ソレはソレでしょ!!!」

「……」

 

「話が小せェんだよ!!」

「人の悩みに大きいも小さいもあるかァ!!」

 

「よし!!考えてもわからねェからサンジに聞きに行こう!!!」

 

「「えェ~~~!!?」」

「おい!!!放っとけルフィ!!!」

 

「ビッグ・マムのお茶会の招待状を断ると後日、小包が届くんだって!その箱には、受け取った者が絶望するモノが入ってるそうよ?」

「「?」」

 

「…何言ってんだ?」

「たとえばゾロ…!あなたがサンジの立場で、その小包の中身がコウシロウさん(師匠)の首だと言われたら…!どうする?」

「「!!?」」

 

「サンジの場合、バラティエの店長(ゼフ)の首が有力だろうね。」

 

「な、何よソレ!!招待状じゃなくて脅迫状じゃない!!」

「脅迫状より質が悪いわよ!!”召集令状”って言ってたんでしょ?」

「…」

 

「それにゾロはスリラー・バークで言ってたじゃない?」

「!!?」

 

  ― 災難ってモンはたたみかけるのが世の常だ… ―

 

「あ~、言ってた言ってた!!」

「今の状況ってそういう事なんじゃないの?」

 

「…ったく!そういう大事な事をちゃんと伝えろってんだ!あのバカは…!!」

「…」

 もしもゾロがサンジの立場だったら同じ事をすると思うんだけど?

 

「で、どうするルフィ?現在の状況としては同盟を組んでる事もあるから、ゾロの言う通りカイドウを見据えておく必要がある。サンジに会いに行くとしても全員揃ってって訳にはいかないわよ?」

 

「おいおい、まさかビッグ・マムのところへ行く気か!?ルフィお前、自分がケンカ売った事忘れたのか?」

「何の策も戦力もねェんじゃ、叩き潰されて終わりだぞ!!!」

 

「相手は『四皇』よルフィ!!忘れないで!今までとは話が違う」

 

「じゃあこっそり行く!!」

「どうやって!!?」

 

「ルフィ一人じゃ絶対に無理ね!!まぁ、道案内はなんとかなりそうな気もするけどね!」

「?」

 

「イオリの言う通りだと思うけど…!!」

「え!?」

 

「そうですね…ビッグ・マム海賊団は大きな落とし物をしていきました。イオリさんが感じていた気配 ― もし、彼が目覚めているのなら…新しくわかる事もあるはず…!とにかく行ってみましょう」

 

「ところでさぁ…」

「ん?」

 

「話を聞いてて一つ引っかかってる事があるのよねぇ…」

「何よイオリ?そういえばずっと何か言いたそうだったわね!」

 

「サンジが四皇の娘と結婚したら、『麦わらの一味(ウチ)』がビッグ・マムの傘下に入るって言ってたけどさ」

「「??」」

 

「サンジはジェルマの息子だけど、私たちはジェルマの傘下じゃないし、ナミは海兵の娘だけど、私たちは海軍に従属してもいない。ルフィは反乱軍のトップの息子だけど、私たちは反乱軍に参画しているわけじゃないでしょ?それに、ルフィと私は、その『四皇』の一人の弟妹なんですけど?」

「「あ!!」」

 こらこらこら~!!『あ』って何よ『あ』って!!そもそも自分たちが置かれた状況を忘れとるんか?

 

「「…確かに…!!」」

 

「ん? じゃあサンジが結婚しても問題ねェのか?」

 

「問題が無いわけじゃないわよ。ただ、サンジが結婚したとしても私たちがビッグ・マムの傘下に入るって事にはならないってだけ!!」

 たとえばルフィがリンリンと結婚するとなったら、どちらかが従属するって話になるかもだけど…。

 それは無いだろうし、なったらなったで別の戦争が起こりそうだ。

 

 

 

 そして、私たちは『くじらの森』に到着する…

 

 

  ― わぁあぁああぁあぁぁぁぁ… ―

 

 歓迎の歓声が響く…

 

「わァ…」

「お!!ガルチュー~~~!!」

 

「おいみんな!”麦わらの一味”だ!!」

「チョッパーが来てくれたぞー!!」

 

「ここもハデにやられてんな~…」

 

「”クジラの樹”は近くで見るとデケーな~~~~~!!ガルチュ~~~!!!」

 

「ミンク族、回復早くねェか?」

「あんたが言うか?」

「確かに…」

 ゾロあんた!自分の回復力が異常なのってわかってる?

 

「麦わらのルフィ~!!おれ達だ!!さっきは悪かったな」

「侵入者は何ぴとたりとも許されねェんだ!!」

「あ!お前らか!!気にすんな! ネコマムシどこだ!?」

 

「よく来てくれた 恩人達とその仲間達…!!改めて礼を言わせてくれ!ありがとう!!」

「誰だ」

 

「さっきは部下達が悪かった。侵入者に過敏になっていた。」

 そう言ってペドロがワーニ―の上に降りてきた。

 

「ん? いたか?お前」

 

「木の上に居たのよ! ね?」

「ああ、そうだ。…ペポ達が待っている」

 

「あァ、あいつら後でいいや ネコマムシと…ライオンのペコマムシに会いてェんだ」

 

「ぺコムズなら先ほど目を覚ました。奥の建物だ!!この一件は皆には内緒にしてある」

 

「サンジはいい奴だ!何か力になれればいいのだが…」

 

「ルフィ!おれはネコマムシがいろんな意味で心配だから先に観て来るよ!」

「何だ?いろんな意味で心配って…」

 

「じゃあチョッパー先生!私が案内を」

 トナカイのミンクがチョッパーに声をかける。女性で、しかも美人だ

 

「おいチョッパー!何固まってんだ」

「カ…カタ、カタマッてねーぞ」

 ウソップに言われ、チョッパーの返す言葉はぎこちない

 

「こちらです」

「お…おおう」

「変だぞお前?」

「…」

 あれ?ウソップってこういうのニブいんだっけ?

 

「旦那は今お風呂に」

「お…おおお…おフ え!!?風呂!!?」

 

「なるほど、そりゃ心配ね。さっさとこれ食べさせないと…」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

「ニャニャニャニャ~~~ン ニャーニャーニャーニャ~~~~~~~ン♪ラザニヤ~~~ン♪うまいニャ~~~ン♪ぜよ」

「お~い!!ネコマムシー!!!お風呂なんかまだダメだよ!傷が開くだろ!!食い物もまだ軽くって言ったじゃないか!!しかも何で左手まで使ってんだよ!!」

 

「ゴロニャニャニャニャ!!おーチョッパー!かまんちゃかまんちゃ!気にするな!!わしは自由を愛する男ぜよ!!」

 

「想像よりデケェな…!!」

「言う事きけよ!!」

「悪いが医者の命令も おっとっと…!!どこ吹く風よ!! ― まだ左手がない事に慣れんぜよ!これじゃ拍手もできんちゃ!ゴロニャーニャ!!」

 

「…」

 

「おー!ゆガラ達が”麦わらの一味”か!!助かったぜよ!!ありがとう!!!」

「ウ」

 濡れたままの体でウソップに抱き着くネコマムシ…

 

 あぶなっ!!ウソップの後ろに居てよかったわ。

 

「いつか恩は返すきに!!わしゃこう見えて義理人情に厚いきのー!!」

 

「ネコマムシの旦那!!お初にお目にかかります」

「!!ゆガラ、まさか!!シャンクスの娘か!!?」

「いえ、ちゃいますけど?」

「!!?」

 なんか久しぶりね。このやりとり…

 

 シャンクスとは面識あるけど、血の繋がりは無いはずです。

 たぶん…

 

 しかし、あの資料が本当(・・)だとしたら、とんでもねーモノって事になるのよね。

 ただ…あの内容には覚えもある…。あれ(・・)ってたぶん『セラフィム』の事じゃね?

 

 だとすると…

 あれはガセで、いよいよ疑いはじめたか?

 

 

「私がここに来たのは、あなたにこれを渡すためよ!」

「それは!!…まさか!!?」

 

「ご存じですよね?これは仙豆と言って、どんな怪我でも治せる薬(?)です!どうぞ!」

「いやしかし…それは希少な豆じゃきに、わしが食うわけには…」

 

「イヌアラシ公爵も食べました。それに、お二人にはこれを食べる”権利”があると思います!!」

「?」

 

「…知っちょるんか?」

「ワノ国にいる友人から聞いてます。」

 

「ほうか…なら、遠慮のういただこう…」

 

 ネコマムシが豆を飲み込むと、途端に重症とも言える全身の傷が回復し、失われた腕も再生した。

 チョッパー以外の全員が目を見開いて驚いている…

 

「もう、手は諦めちょったが…」

 ネコマムシもイヌアラシと同じ反応だった。やっぱり二人はゾロとサンジの関係にとても似ている…

 

「じゃあチョッパー、後はよろしくね!私はルフィ達のところに行ってくるわ!!」

「イオリさん私も行きます!!連れていってください!!」

 

 私は小さくしたブルックを持ってルフィ達のところへと移動した。

 

 

 

 




ふと思ったんですけど、
サンジの結婚式が陰謀などではなく、本当だったとしたならば!

ジェルマはビックマム海賊団の配下になるわけでは無いので、立場は対等のハズ。
ならばサンジを人質として万国に置くのはおかしいですし、逆にプリンがジェルマに行くのもおかしいです。
つまり、サンジがプリンを連れて麦わらの一味に戻ってくるのは、別におかしな話ではないのです。
ルフィはビックマムにケンカ売ってますけど、それはそれ、これはこれ!でもいいじゃんね?

陰謀でなかったのなら、イオリはリンリンと交渉してたと思います。
その場合、他の陰謀は潰さにゃならんけども…

いえ、原作沿いで進むので、そんな未来は無いのですが…

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