イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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麦わらの一味のメンバーって、
自分が優位な状況になると、にやりとしてからやらかします。
(イオリもね!)

こんな世界ですから、いいっちゃいいんですけど、
傍から見てるとちょっと引く?

貰った時には気にしちゃいませんでしたけど…
もの凄いアイテムを手に入れていた事に気づいた、ナミもまた?

そして、あのコの登場です!

どうぞ!








13-315話:ローラがくれた命の紙(ビブルカード)

「でもなんだってこんなにいっぱい居るんだ?しかも動物みたいに吠えまくるし!!」

 全員がジタバタしながら鳴きまくる。いろんな動物が居る様だ。

 

「サンジとプリンの気配は全然遠くだし、チョッパーとキャロットの気配は消えちまうし…でもこいつだけ、ナミそっくりな気配なんだよなァ…?」

 

ウォォー!!縄をほどけーっ!!!あたしだァ~!!!

「え~~~~~!!?」

 

  ~ 残虐なシーン(縄を解かれたナミにルフィがフルボッコにされています)が繰り広げられております。しばらくお待ちください… ~

 

……!!す…すびばせん…でした…

 しくしくしく…

 

「あんたが動き回ってるからここを探しあてるの大変だったんだから!!なのに急に縛りつけるし!!しかも何よこれ!!きっとあの鏡人間の仕業ね!!」

「え~っ!!コレ、あの枝みてェなヤツのしわざなのか?」

 

「たぶんね…。ねぇあんた、ローラのお父さんって本当?アップルジュース、持ってきたんだけど…」

「なんの事だ?それ!ジュースなのか!?」

 

「はい、ルフィの分はこれね!」

「お~!!何じゃこりゃ!!うめ~っ!!」

 

「ユンアさんに聞いてるけど…己がローラの友達という証拠が見たいのよね!」

「…これなんだけど…わかる?」

 ナミは写真を取り出した。イオリがナミとローラのツーショットの写真を撮ってくれていたのだ。

 裏にはあの時もらったビブルカードが張り付けてある。

 

 パウンドは子供たちと面識は無いが、10歳頃までは写真を見せてもらっていた。

 

「ローラなのよね!!立派な海賊に…!!」

 

「感動してるとこ悪いんだけど…、私がローラと友達だって事は信じてくれた?」

 バウンドは涙を流しながらうなづいていた。

 

「聞きたい事がいろいろあるのよ!!最初に聞きたいんだけど、あのユンアって娘…、いったい何者なの?」

 

「ユンアさんは旅の料理人なのよね!路銀がなくなってリンリンあーいや…ビッグ・マムを頼ったと聞いてる!今度のお茶会…新郎側の料理番を任されてるらしいのよね!!」

 

「旅の料理人?その娘が何であんたに私達の事を?」

「己がローラの友達だと言っていたのを聞いて、ウヌに教えに来てくれた!とても優しい娘なのよね!!思えば、あの娘は初めて会った時もウヌの話を、何時間もちゃんと(・・・・)聞いてくれた!!」

 

「ふうん…という事は、あの娘はサンジ君のところに居るのかな?」

「…」

 

「じゃあ次ね!この国の木々とかが動いたり話したりしてるじゃない?あれってどういう事?」

 

「そうだよ、あいつら何で動くんだ!?」

「んー”万国”の住人達は半年に一度、一ヶ月分の”(ソウル)”を国に払うのよね!安全と引き換えにな!」

 

「ソール?」

「あーつまり”寿命”だ! ― ここに住む者は1年で2カ月分、6年で1年分の寿命を失うのよね―」

「どういう事!?」

 

「リンリンは…あーいや…ビッグ・マムは”ソルソルの実”の能力者!!人の”魂”を自由にやりとりできる!その力で住人達の寿命を貰い集めた”人間の魂”を国中にバラまく事で色んなものに命が宿り”擬人化”していく…!!あー『死体』や『他人』には魂は入らないが…それで動き出し喋り出したのがこいつらだ!『ホーミーズ』と呼ばれているよね ― 魂の回収と分配はリンリン…いや ― ビッグ・マムの魂で作られた『化身』達がやってる…!!これが”万国”の正体よね…」

 

「そういうわけだったのね…ソルソルの実…!何て能力!!!あの人間っぽいウサギもそう!?」

「ああ正解だ!!動物も擬人化する」

 

「じゃ、あいつらもか!?」

 ルフィがサンジ達のニセモノの群れを指さして聞いた。

 

「あれはまた別の話…ブリュレの能力で人の姿に変身させられたただの動物よね」

 

「…ローラのお父さんって事はきっと、ビッグ・マムの旦那さんの一人って事でしょ?それが何でこんな所で埋まってるの?」

「え~っ!!?こいつがビッグ・マムの旦那ァ~~~!!」

 

「…ウヌが”ビッグ・マム”こと海賊シャーロット・リンリンの夫だったのは、ずいぶん昔の事なのよね!ここに埋まってるのはまだ娘がこの国に居るから…娘が生まれてウヌはすぐ捨てられたのよね…ウヌはみんなに相手にされないのよ…!!」

「…」

 

  ― ズシン!! ―

 

「おい」

「わ!!イデデデデデ」

「「え~~~!!?」」

 

 がっ!!っと髪の毛をつかまれて地面から無理やり引き抜かれるバウンド…

 

「正気かキサマ」

「わー!!!」

「「……!!」」

 

「敵にベラベラと!情報を与えおって愚か者が!!!」

 

「「巨人だと思ってたーっ!!!」」

 ここにも三頭身キャラが居た!!

 

「待ってくれクラッカー君!!シフォンに一目会せてくれ!!結婚したと聞いたんだ!『 おめでとう』の一言、言いたい!!リンリンと一度話しをさせてよね!!家出したローラもウヌにはかけがえのない家族なのよ!!」

 

「こいつが…『クラッカー』!!」

 

 

 ~ ビッグ・マム海賊団には将星と呼ばれる幹部がいる!!カタクリ、スムージ、クラッカー! ヤツらに会ったら気をつけて!! ~

 

 ナミはイオリに言われた言葉を思い出していた…

 

 ~ つまり…イオリは、ルフィがこっそりサンジ君を助け出す事は不可能だと思ってるって事? ~

 

「そんなの当然でしょ?ナミはまさか!本気でそんな奇跡が起こると思ってるの?」

「う~ん…だって状況が状況でしょ?」

 

「初めて行く場所よ?『冒険だァ~!!』とか言って飛び出して騒ぎまくるの目に見えてるじゃない!!」

「そりゃまぁ…確かに…」

「でしょ?」

 

「…ねぇイオリ…!あんた一緒に…」

「一緒に行かない!!」

 

 ~ え~っ!!?どうしてよ!! ~

 

 結局…大丈夫よ!とか言ってたけど、どういう事だか教えてくれないし…

 ヤツらに会ったら気をつけろって言ったって…

 

「ナミ!あのおっさん助けっから!そしたら二人でちょっと離れてろ!!」

「えっ!?」

 

「ルフィ!あなたがわざわざ戦う相手じゃないわ!私が闘らせてもらいます。」

「「!!?」」

 

「…ずいぶんとナメた口を…」

 

「あれ?…なんでおめェがここに居るんだ!!?」

「ねぇルフィ…この方どなた?」

 

「ずっと船にも居ましたよ?気配を消してたから気づかなかったんでしょ?」

「えっ…船に!!?」

 

「ツ~~~!!ル―ッ!!」

「あっ!」

 

「ツル~~~~ッ!!!」

 

「また来たな!あのウサギとツル!!」

「飛ぶんだ!」

 

「止まれランドルフ!!!」

「…!!」

 

 ― ウオオオ―!!! ー

 

 将星の気合いによってホーミーズから魂が抜けていく!覇王色とは違うようだが…

 

「!!?」

 

「覇気!?…違うな」

「恐怖で枯れちゃったの!?」

「木々から魂が抜けちゃったみたいね…」

 

「な…なぜこの森に『3将星』が…!!」

 

「来てはならんか!?このおれが!!!」

「申し訳ありませんクラッカー様!!」

「ヒエ~~~~~!!!」

 

「おれのいる前で横ヤリを入れるとは!偉くなったものだな!!ランドルフ」

「…!!すいません、コイツが行こうって」

「ウソつけェ!!お前じゃろうがィ!!」

 

「…!!」

「喋った! あいつ偉いのかしら」

「強ェのは確かだ!!」

 

「…ママは常に先手を打つ女…!!”麦わらのルフィ”はドフラミンゴを破った男!!ブリュレじゃ手こずるだろうとおれをよこした!」

 

「聞き捨てならないねー!!兄さん!!」

「!」

 

「失礼な!!!」

「そうジュそうジュ!!」

 

「別にやれと言われりゃすぐ殺るよォ!!!」

「同感ジュ!!!」

 

「!!うわ!!木のバケモノ!!」

「あ!!あの女―!!」

 

「ワシらチーム”誘惑の森”は!!今日までただの一人も標的を生きて返した事はねージュ!!」

 

「結構だが…遊んでる場合じゃない!!」

「!」

 

「明日の昼にはヴィンスモーク家の兄弟達が顔を揃えホールケーキ城へ入城する!今回のヴィンスモーク家との縁付きはママにとっても待望のイベント! ― あの『ジェルマ66』の軍隊と化学力が手に入るんだからな」

 

「わかってるよ!」

 そう言って、ブリュレが鏡をかざしてサンジ達の姿をしたニセモノに光をあてる

 

「ワンワン!!!」

「ニャ―」

「ホー!!」

 

「!!わー動物になった!!」

 

「お前ェ~!!キャロットとチョッパーはどうした!!」

 

「これを見な!!”麦わら”ァ!!」

 

「あっ!!ルフィ!!」

「ルフィ!ナミ助けてェーッ!! あれ? 二人と一緒に居るの…誰?」

 

「…」

 

「ウィッウィッウィ~~~ッ!!どうだい!?クラッカー兄さん!?もうコイツらの首根っこは掴んでんだよォ!!」

 

  ― パリィン!! ―

 

「あーっ!!!」

 

「おいチョッパー!!キャロット!!」

「大丈夫!!おれ達が割れたわけじゃない!! ルフィ!ちょっと!」

「ん?」

 

「まァいい…まずは口の軽いこの男だ!ママが消しても構わんと…」

「え~~~!?リンリンが~~~!?考えてよね!!仮にもウヌはクラッカー君の父親に当たる存在よね!?」

 

「”元”な!!今は違う」

「!?」

「ママに言わせりゃ過去の43人の夫達など血のつながりもない”他人”だと…!!」

 

「!!そんな…!!だが娘たちとは確かに血は繋がっているよね!!やめてくれェ!!!」

 

  ― ガキィン!!! ―

 

「「!!?」」

 ルフィが武装色の蹴りでクラッカーの斬撃を止める。

 

  ― ドガン!!! ―

 

「!!!…!!」

 さらにルフィは反対側の腕にも蹴りを入れ、バウンドを解放した。

 

「ゼェ…ゼェ…アリャとう!!アリャとう…!!」

 

「同情か?」

「何十回も顔突き合わせてりゃ情くらい移る!!!」

 

「ヤッベェ~空気ィイィ~~~~~!!!」

「ギャー!!」

「クラッカー様がここで戦いを始めるぞ!!!」

 

「ナミさんとバウンドさんはちょっと離れててください!!」

 

「何だよ!やっぱおめェが闘るつもりか?」

「当然でしょ?実践訓練です!!」

 

「ねぇルフィ!!この人ホント誰よ?」

「”エル”ですよ!」

「え?…」

 

「お忘れですか?イオリ様の従虎(じゅうこ)です!!」

「えぇ~~~っ!!!」

 ナミが驚きの声を上げる

 

 

 2年の間に悪魔の実を食べまして…!こんな姿になりました!!

 

 ※見た目で言えば、キャベンディッシュを女性にした感じ?

 エルの食べた悪魔の実は『ヒトヒトの実:(モデルはのちほど…)』

 

「離れましょう!!バウンドさん!」

「わかったのよね!!」

 

「逃がすんじゃないよ”ホーミーズ”!!とっ捕まえてもうカタを付けちまうのよ!!!」

「アッチなら了解!!!」

「ウォオオォ!!!」

 

「そうだ己、さっき借りた写真返すのよね!!」

「いいわよあげるわ!もう一枚持ってるし…あ、でも裏に貼ってある紙は返してね!!」

 バウンドが返そうとした写真の裏からビブルカードを剥がし、写真はバウンドに渡した。

 

「それは?」

 露わになったビブルカードがその効力を発揮する!!

 

 〝パァ~~~~~!!〟

 

「これはね!親友の証としてもらったローラのママの(・・・・・・・)ビブルカード!!つ・ま・り…!!」

 

「「ウオオォォオォ!!!」」

 

「ん!なにしてる!?お前達!!!どうしたキングバームお前まで!!?」

「……!!駄目ジュ!!ブリュレ!わしら”ホーミーズ”はあの娘には逆らえんジュ!!」

「あん!?」

 

「ママの…強い魂を感じるんジュ…!!!」

 

「これは”ビッグ・マム”のビブルカード!!」

 ナミは追ってくるホーミーズに視線を向けて”にやり”と笑う。

 

「彼女によって生み出された”ホーミーズ”はきっと!これを持つ者に逆らう事が出来ないはず!!」

「「!!?」」

 

 

*--*--*--*--*

 

 

「麦わらの一味にもう一人!女が居たのか?それとも新参者か? まぁいい!おれの敵じゃない!!」

 

「あら、懸賞金8億6千万程度(・・)の甘えん坊がよく言うわ!」

「何だと!!?」

 

「え~っ!!?こいつおれより懸賞金上なのか?じゃあおれが闘るよ!!」

「コイツは3将星の中で一番弱いのよ!!ルフィは一番強いヤツと闘りな!!」

 

「きさまら如きがカタクリ兄さんと闘れると思ってるのか?勝とうなんて夢は見るな!!ママの『お茶会』の邪魔はさせん!!!」

「サンジはねェ…!あたしがライバルと認めた男なんだよ!!とられて(・・・・)たまるか!!!」

 

「おれはビスケットの騎士クラッカー!!剣の名は『ブレッツェル』!!この世に2本とない名剣!!一つ叩くと二つに増えて、も一つ叩くと三つに増える!!」

 

「何で手足が増えたの!?2本とないハズの名剣も!!」

 

「貴様らにも”新世界”の洗礼を与える!!!」

 

「確かに能力者としては一流だろうけどねェ…あんたは()が無ければただの小僧(ガキ)だろ!!」

「!!?」

 

「…ならば…この鎧をなんとかしてみろ!!」

「言われなくてもそうさせてもらうよ!!硬度を増そうが…」

 

「なんかあの子…雰囲気が似てるんだけど…?」

 

あいつ(エル)の闘いは1年くらい見てねェからなァ~!どんだけ強くなったのか楽しみだ!!」

 

「ビスケットは所詮ビスケットだよ!!」

「??」

 突然、エルの背後に大量の水蒸気が発生。それが風に乗ってクラッカーへと向かっていく!

 

「何アレ!!?まるで…」

 鳥が羽ばたいているように見える!!?

 

「逃げ場など、どこにもない!!!」

「お前のな!!」

「!!?」

 水蒸気の渦がクラッカーをのみ込む。続けざまエルが拳を繰り出した!

 クラッカーは盾で防御するが…

 

  ― ドガガァ~~~ン!! ―

 

「……!!!…ぐぅ…」

 鎧はあっさり砕け散り、クラッカー本人(・・)にも拳が当たり、吹き飛ばされた!

 

「なんだあいつ?おっさんの中から誰か出てきた!!」

 

「痛ッてェ~!!おれの”鎧”が…粉々に…」

 

「暖かい水蒸気を当てれば、どんなに硬いビスケットだろうと柔らかくなる!!それにしてもこれ…なかなかおいしいじゃないか!!」

「ホントだ!!うめェ~~~!!」

 

「あれが将星ビスケット本人よ!鎧を着たままのヤツに勝つのは骨が折れそうだからね!!」

 

「なんでそんな事まで!!まさか…あの話は本当だったの?」

 ブリュレはあっさりと兄の鎧を壊した女を見て驚いていた

 

「貴様何者だ!!おれは四皇ビッグ・マム海賊団の将星クラッカーだぞ!!」

「聞いてなかったのかい?私は”エル”!!麦わらの一味、紅大参謀(イオリ)()従虎(じゅうこ)だよ!!」

 

「従虎!!?…くそっ!!おれは”ビスビスの実”のビスケット人間!!おれの正体に行き着く者はそうはいない…!!現に政府が発行した手配書に映っているのもおれじゃない『鎧』だ!!」

 

「だから?…あ~そうだったね! ”ぼく”ちゃんは痛いの嫌いなんだもんねェ~!!」

「!!?」

 

「だから鎧に”隠れて”戦ってるんだろ?…あ~情けないっ!!」

「ぐっ…うるさい!!”叩けば増える”のがおれのビスケットだ!!無限といえる戦力にどう戦うつもりだ!!」

 

「さっきの鎧がいくらあったところでお前に勝ち目はないんじゃない?」

「無限と言ったハズだ!!操ればおれがお前の攻撃を食らう事もない!!」

 

「へェ~…ホント?」

「舐めやがって!!吠えずらかきやがれ!!」

 

  ― ドン!! ガガガッ!! ボカァン!! ―

 

「うわっ!!」

 

  ― ボコォ…ン!! ―

 

「くそ!!」

 

  ― ドガガァ~~~ン!! ―

 

「ぐおぉ!!ロール…ブレッツェル!!!」

 

  ― ギィン!! ドゴォオォ…ン!!! ―

 

「ギャ―」

 

「ウォー」

 

  ― ボコォ…ン!! ―

 

「能力が役に立たないと、こうまで戦闘力が下がるもんかね?拍子抜けだよ!!」

「バカな…!将星であるこのおれが…!!?」

 

 クラッカーの強さは原作通り…

 

 ビッグ・マム海賊団は知らない…

 頂上戦争でイオリを見たドフラミンゴがこの2年、自らを鍛えた事を!!

 

 ドフラミンゴは原作よりも数倍強くなっていた。

 その強さ、原作カタクリと同等レベルにまで!!

 つまりルフィもまた、原作HCI終盤の強さを既にドレスローザで手に入れていたのである。

 ※見聞色未来視除く

 対してエルは、原作HCI編序盤のルフィと同等の力を持っていた。加えて四大精霊の使い魔を操る事が出来るため、HCIに1対1で彼女に勝てる者は多くない…

 敵にも一人、大きくレベルアップしている者もいるが…

 

「なんだよこいつ!見掛け倒しか?おめェに全然敵わねぇじゃねェか!!」

「相性もあるだろうけど…これじゃ訓練にならないわねェ…」

 

「……!!信じられない!!クラッカー兄さんが…?いくら弱点を突いてるからって…」

 

「ねえバウンドさん…あいつって幹部よね?」

「クラッカー君がこんな一方的にやられるの…初めて見るのよね!!」

「そうなんだ!あの娘…どんだけ強いのよ?」

 

「この2年、”最悪の世代”のヤツラが何人かママのナワバリに迷い込んで来た…『キャプテン・キッド』!!『 海鳴りアブー』!!『ギャング・ベッジ』!!『怪僧ウルージ』!!傘下に入った『ベッジ』以外は…ママの顔を見る事なく…一言の声を聞く事も無くハジキ出されたっていうのに!! こいつら…ほかの”最悪の世代”とは明らかに違う!!無名の乗組員がこれほど強いなんて…」

 

 

 ~ こちらから手を出さん限り… ~

 

 そうカタクリ兄さんは言っていたらしい…

 

 今回の相手はヴィンスモーク家だったかもしれないが… ”黒足”に手を出したのはマズかったのかも知れない…!!

 

「(これでもし…”くれない”が現れでもしたら…)」

 

 ~ ヤツの力は、食い煩い時のママをも凌駕する!! ~

 

 そうカタクリ兄さんに聞いたとき、そんなバカな話があるわけが無いと思った。

 将来敵対するであろう”麦わらの一味”に対して油断するな!!と言いたかったと思っていたのだ。

 

 しかし…

 

「本当だったんだ…でも…!強いヤツばかりじゃない!!」

 

 まずはナミに照準を定めたブリュレはしかし…、自らの行動に一瞬躊躇した…

 

 ~ こちらから手を出さん限り… ~

 

 …いや、もう手遅れか…!既に二人、鏡の中に捕らえている…

 

「お前らだけでもアタシが始末してやるよ!!」

 ブリュレが鏡をナミの足元に投げる。ナミが気をとられたスキにブリュレが消えた。そして…

 

「!!?」

 

 鏡からブリュレが飛び出した

 

「お前はこの森で死ぬのさ!!!」

「きゃあ!!」

 

「さァおいで”鏡世界”へ…!!向こうでゆっくりと顔も体も引き裂いたげる…」

 

「いや!!バウンドちゃん!!」

「離れろブリュレ―!!!」

 ナミに助けを求められ、バウンドがブリュレにパンチを見舞う!!

 

「ぬご~~~!!!」

「わ!!ありがとう!!」

 

「バウンド義父さん…いやバウンド!!これはママへの”反逆”だよね!!」

「…!!」

 

「終わりだよ!?もう助からない…!!」

 

「”サンダーボルト・テンポ”!!」

「!!?ギャアアアァァ!!!」

 

「……!!」

「ウィッウィッ…」

 しびれながらもブリュレは鏡の中に姿を消した…

 

「ブリュレはまた来る…あいつは鏡のある場所ならどこにでも現れるのよね…!!」

「ごめん、私の為に!」

 

「どうせもう…ウヌは『殺してもいい』と言われたのよね。元”妻”に…うゥ… それでも!ローラの友達に手出しはさせない!!」

「うん!ありがとう!!さて、ローラ!!このカード、存分に使わせてもらうわよ!!」

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「ゴムゴムの~!鷹銃乱打!!!」

 

  ― ドドドドドドド… ―

 

「”ハードビスケット”!!!」

 

  ― ガガガガガガ…ガボォーン!!! ―

 

「ぐぁあぁ~…!!!」

 

「何だよ!!むちゃくちゃ硬ェじゃねェか!こいつの”武装色”っ!!」

「バカな…ハードビスケットが粉々に…」

 

「…どうなってんだい?ドフラミンゴと闘った時よりずいぶん威力が増してるじゃないか!」

「ん…そうか? おめェもずいぶん強くなったんじゃねェか?コイツを簡単に追い詰めてたんだもんな!」

 

 

「なんなんだ!こいつらの会話は…まるで…!?」

 

 ナメていた…おそらくママも…

 

 麦わらの一味で、最強は副船長だという話は聞いている…!ただし、それは一味の中での話…

 ”偉大なる航路”に入ってからそいつが戦闘に参加したという記録は無い…!!

 しかし…!!

 ビッグ・マム海賊団の情報網で得られたのは信じられない話ばかりである。

 兄弟で話した事もある。

 その時、神妙な顔をしていたのは兄のカタクリただ一人だった。

 

 半年ほど前の事だろうか…?

 

 カタクリの取り巻きの兄弟たちが顔を青くしている事があった。

 口止めされているからと話しを聞く事は出来なかったが、今ならわかる!!兄はこの一味の誰か…恐らく”くれない”と遭遇したに違いない!!

 

「(こいつらですら、決して弱くない…”くれない”は、さらに上だというのか?)」

 

 ~ なんだってそんな必死になって鍛えてるんだ?兄貴はこの上なく強ェのに!! ~

 

「まだまだ上には上がいる…油断してると、また抜かれる事にもなりかねん!!」

 

「…”蒼炎”の事か?カイドウがタイマンで負けたってウワサ…信じてんのかよ!!」

 

「それは事実らしいからな…」

「!!?」

 

「ならば…おれもカイドウとタイマンで勝てるだけの力がほしいものだ!!」

 

 …

 

 麦わらとくれないと蒼炎は義兄弟だという話だ…

 

 2年前…

 

 蒼炎は火拳と呼ばれており、頂上戦争で白ひげに敵わなかった黒ひげとかいう七武海に負けて捕らえられたという事だ。

 その男が1年半ほどで四皇と呼ばれるまでに成長した!!

 

 もしも…その裏に”くれない”が居たとしたら?

 

 その”くれない”は今、どこに居る(・・・・・)

 

  ― ゾクッ… ―

 

 恐れているのか?この、おれが??

 

 

 

 

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