イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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クラスター・ジャドウさん、誤字報告ありがとうございます。

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イオリがあちこちに出没してますが…

分身も、瞬間移動もできるから!!
おかしいなんて言わんといて!!
※回復薬もあるからね!!

やっとワノ国に入ります!!

原作90巻後半~91巻前半です!

どうぞ!!


14-339話:ふくれる

 ワノ国組 上陸前…

 

 錦えもんチームの船に突然、黒装束の女が現れた!!

 

 船はハート海賊団の潜水艦…

 ワノ国に近づき、丁度浮上して確認している時だった。

 

 ※船にいるのは錦えもん、雷ぞう、カン十郎、ゾロ、ウソップ、ロビン、フランキー、ハート海賊団である。

 

「てめェ!!」

 

「…パンクハザードでは失礼しました!」

「「!!?」」

 

「おぬし!”カザマ”ではないか!!」

「知っておるのか?」

 

「ゾウにて一度…な」

 

「お迎えにあがりました!イチユリ様がお待ちです!!」

「イチユリ殿が?」

 

「あぁ?イチユリだァ!?」

 ゾロが怪訝な顔をする。

 

「あれ?…イオリはネコマムシとマルコとかいう人のところ行ったんじゃ?」

「「?」」

 ナミの言葉に錦えもん達が首を傾げる

 

「ワノ国におられるのは、イチユリ(・・・・)様です!主が怒りますので、くれぐれも一緒になさいませぬよう!!」

「「?」」

 

 

 

  ~ 新世界 ~

 

「ネコマムシの旦那の航海の腕のスゲーこと!!」

「さすがは海賊王の船に乗ってた男!!」

 

「イオリさんもな!あの人、航海士としても一流なんじゃねェか!!」

「さすが!麦わらの一味の副船長!!」

 

「で…いつまで待つんだおれ達ァこの廃墟で?」

「ダンナが”不死鳥のマルコ”を連れて来るまでだ!」

「ゆガラの顔が恐ェからここで待てって言われたろ!」

「おれの顔にビビる程度の男なのか!?」

「だから村があるんだよ!!行くんじゃねェぞ!?」

 

「あの滝の裏側に洞窟があって、その向こうに優しい村があるんだとよ…」

「戦士の集団がゾロゾロ踏み込むべきじゃねェ!」

 

「なるほど…でも顔はダンナの方が恐ェぞ!!」

「怒ったらな!笑顔はカワイイ!!」

「「確かに!!」」

 

 

 原作通り、マルコは『隠れ村』に居た。

 

  ― ヴォー… ポウ… ―

 

 マルコの炎が優しく傷を癒していく…

 

 プカー…

 

「……」

 

「よし、治療は終わりだ!もういいよい」

 

 のそ…

 

「無理するな!”再生の炎”は他人に大きな影響は及ぼさない。手当はしたし、再生速度も上がったハズだ!明日には飛び跳ねられる」

 

「わあ!マルコの魔法!!よかったね!!タマ!!」

「ヴァルル!?」

「明日と言ったろう!!まだ飛ぶな!!」

 

「ありがとう!!マルコ!!イオリお姉ちゃんまたね!!」

「またね!!」

 

「イオリちゃんが来とるって!?お~!ここにおったんか!!」

 

「お久しぶりです!!」

「腰が痛とうてな!!」

 

「おいおい、イオリさんに診てもらうつもりかよい!」

「えぇじゃろ!年寄りの楽しみを邪魔するもんじゃない!なぁイオリちゃん!!」

「そうですね」

 

「マルコちゃんあたしヒザがね…」

「マルコ、弟がいじわるするよ!!」

 

「…」

 

 プカー…

 

 ・

 ・

 ・

 

「ここはオヤジの作った村だよい…」

「白ひげのオヤジさんがか…?どういう事じゃ?」

 

「貧しさゆえに『天上金』を払えず世界政府に加盟できず…非加盟国はだいたいそうだが、海賊も人攫いも横行する”無法の島”になる。国は滅び不幸な孤児ばかりが増え…オヤジもその一人だったんだよい!」

「…」

 

「幼少期早々に海へ出て海賊になってからも、この土地を気にかけ、身分を隠して”汚れた金”と”物資”を放り込み続けた…! ― 生涯な…!!家族は元から…友人ももういねェがこの島が『故郷』だからだ」

 

「汚れた世界に金のキレイも汚いもあるもんかよ…!!」

「ありがとよい…ここはナワバリの島とは違う!オヤジもこの村を一番気にしてた。誰に任せるにしても申し訳ねェように思ってたんだろうな…」

「…」

 

「オヤジは実はケチだったろ?人の酒を欲しがるし、店でおごってくれた事もねェ…!自分の宝の取り分は全部ここに貢いでたから…みんな知ってたけどな…!!へへへ…」

 

「それにしてもイオリさんはココの常連のようじゃったな?」

「私は2年の間に何度かね…」

 

「イオリさんのおかげで、この村も自給自足が出来るようになって来た!…みんな感謝してるよい」

 

「仕事があれば、みんなちゃんと働くんだよ!人の役に立ってるって明確なモノがあればなおさらにね!この島の環境はF-RONPの思想に合致してるから、ユナの力も借りれたからね!」

 

「取り立てて目立った特産はねェが、みんなオヤジに似て人は良いし真面目なんだよい!」

 

「ここはつまり…オヤジさんの『形見』ゆうわけか…?」

「ああ…墓も近くに建てたしな…」

 

 

 マルコが家からチーズを持ち出してきた。ネコマムシに投げて渡す。

 

「援軍の件だが難しいな…」

「でしょうね!」

 

「マルコの艦隊だけでもと思うちょったが…やはり他の四皇の居る場所には難しいんか?」

 

「いや、それは気にしてねェよい!そもそも百獣海賊団との小競り合いはまだ続いてる…一番厄介なのはそこいらの海賊なんだよい!この村だけならどうにかなるが、今は『世界会議』!!海軍が手薄になってるんで連合のナワバリだけでなくその周辺海域も見てなきゃならねェ!」

「なるほど…そらァ大変じゃにゃあ」

 

「それに…”麦わらの一味”が居るなら援軍はいらねェだろうよい!!」

「?」

 

「知らねェか?ネコマムシ!お前の隣にいる姐さんは連合の総長と隊長全員が束になっても敵わねェってよい!」

「!!?」

 

「人を化け物みたいに言わんといて!!」

「”みたい”じゃねェよい!!」

「むぅ…」

 

「ふくれちょるがよ」

 

 

 イオリが村の方に向かうと、ネコマムシはマルコにその昔、おでんが白ひげの船から降りたあとの事を話して聞かせた。

 懐かしそうに聞いていたマルコだったが、話を聞き終わる頃にはその顔は険しいものになっていた。

 

「…麦わらのルフィに伝言を頼みたい!ネコマムシ」

「ああ!かまんぜよ」

 

「次はワノ国か…」

「おう!」

 

 

 

  ~ ワノ国では… ~

 

 錦えもん達がワノ国に入ってから、2週間が過ぎていた。

 

 原作と異なる事がある。

 

 既にアシュラ童子は見つかっており、見取り図を持っている事も知れていた。

 つまりフランキーは都の大工に扮していない。

 

 ”フラの介”は最初からイチユリの領地で船を修理している。

 

 ”ウソ八”はガマの油売りとして、”おロビ”は芸子として、”ゾロ十郎”は浪人として、原作通りワノ国に散っていた。

 

 

「さァてお立ち合い!!白紙を切ればこの切れ味!!一枚が二枚、二枚が四枚、八枚十六枚三十二枚六十四枚!ワノ暮雪は雪降りの形!!ちょっと触れればほら切れた!」

 

  ― ザク! ―

 

「きゃーっ!!」

「だがお立ち合い!!この傷口にガマの油をちょいとつければ…」

 

  ― ぬりぬり ―

 

「ほらこの通り!血もぴた~り!!」

「お~~~!!」

 

「買った!!ガマの油!!」

「おれも一つくれ!!」

「お目が高ェこった!さァお立ち合い」

 

 

 

「いいよ!!そう!!」

 

  ― べんべん♪べべんべん♪ ―

 

「もっと腰を落とす!!手が低いっ!!おまいさん無茶言ってんだ!!しっかりおやり!!」

 

  ― べべんべん♪ ―

 

「ハァ…ハァ…」

「そんなんじゃ短期間で将軍のお屋敷からお呼びはかかりゃしないよ!!ワオ!!」

「はい」

 

 

「とりあえず”隠れ家”は確保できた!よいかおぬし達…!!ここは”ワノ国”将軍の名は『黒墨オロチ』 ― それに従う役人達はもれなくカイドウの息がかかっておる!!」

 ワノ国に到着し、隠れ家を得た錦えもんは、一味の面々に任務を与えた。

 

「お国の役人達はゆえに横暴だが、手を出せば事件はカイドウの耳に届く!!同心が揃い戦いの準備が整うまでは、我々の存在はバレてはならん!!まずは国の住人になりすまし…!静かに任務を果たしてくれ…!!」

「…」

 

 麦わらの一味に与えらえた任務とは…

 

 ”フラの介” 大工:鬼が島に行く為の船の修理

 ”ウソ八” ガマの油売り:仲間を探して絵フダを渡す

 ”おロビ” 芸者:敵戦力の情報収集

 ”ゾロ十郎” 都の浪人:仲間を探して絵フダを渡す

 

 イチユリは何も言わなかった。彼女はエースの船を降りた後、”参謀役”を辞めていた。

 今この場に居る者の中で作戦を立てるのは、錦えもんの役割だと思ったからだ。

 

 バレずに事が進まない事をイチユリは承知していた。

 だがそれも…口出しする事ではないと決めていた!!

 

 しかし…

 パンクハザードから一緒に旅をして来たというのに、一味のメンバーの特性をまだ理解していないとは…

 

 イチユリの思った通り、ゾロ十郎は捕まり奉行殺しで手配された。

 もっとも…これは原作通りなので大きな問題にはならなかった。

 

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

 ワノ国にルフィ達が到着した時…

 サンジ達が飛んできたのを最初に察知したのは、もちろんイチユリだった。

 

 予定通りというべきか?ルフィ達が到着したのは、原作通りのお玉の誕生日だった。

 

 すでに出かける準備をしていたイチユリは、ルフィ達が到着した事を錦えもん達に知らせると、カザマを迎えに行かせて、自分は予定通り飛徹の住む久里ヶ浜近くの(やしろ)へと向かった。

 

 ルフィが敵を倒して玉がヒヒを手なずけた頃、イチユリが久里の海岸に到着する。

 

「あら偶然!!ちょうどよかったわ、お玉ちゃん!」

 

「ん…また誰か来たな!こいつらの仲間か?」

「わ~!!アニキ!!その人は敵と違うでやんす!!」

 

「なんだお前!イチユリじゃんか!!って事はやっぱりここはワノ国でいいんだな?」

「えっ!?アニキ!アネキの事を知ってるでやんすか?」

 

「まったくあんたは…!近くに来たら電伝虫で連絡を入れなさいよ!!」

「なんだよ!!おれは連絡待ってたんだぞ?」

 

「あのねェ…何時来るかもわからないのにこっちから連絡入れられるわけないでしょう?」

 

「…(ポンと手を叩くルフィ)そうか!!だから連絡来なかったのか!!」

 

「ハァ…イオリは相当苦労してるみたいね…同情するわ!!」

「失敬だなお前っ!!」

 

「ところでお玉ちゃん、お師匠様は(やしろ)に居るの?」

 

 イチユリは自身が出歩ける日には必ずこうしてここを訪れていた。その際数日分の食料も持ってきている。

 身内という事もあり、自治区に住まわせようとしたのだが、2人共ここを頑として離れようとはしないからである。

 

 お玉の理由については知っているし何度も言い聞かせても居るのだが、飛徹は誰を待っているのか教えてくれない。

 原作知識で知ってもいるし、読心を使えば簡単なのだが、身内に使わないのは彼女のルールだ。だから理由を知らないテイでいる。

 

「とりあえず、サニー号を何とかしないとね!」

 イチユリは船を洞窟に隠した。小さくして持っていくことも可能だったが、”そこに船がある事”が後々大事な事だからである。

 

 それに…よく見ればその船にはあちこち壊れた跡がある。

 サニー号が壊れていない(・・・・・・)事を知っている彼女にはそれがどういう事かを理解した。

 

「船はあそこなら大丈夫!敵にはバレませんアニキ!」

 

「じゃあ、お堂に行きましょう!ルフィも来るでしょ?」

「悪ィな!食料船にあると思ったんだけど…」

「大丈夫でやんす!ごちそうさせてください!!」

 

 

 社に着くと、飛徹は留守だった。お玉は料理に取り掛かる。

 

「そうか!サンジ達は無事なんだな!!」

「私はまだ会ってないけど使いを出したからね。今は私の領地に居るはずだ。」

 

「まぁ心配はしてなかったけどな!よかった!!」

 

「どうぞ!めしあがっておくれでやんすアニキ!!」

「ほかほかご飯だ!いただきまーす!!」

「…」

 イチユリは眉をひそめた。出されたのは、大盛りご飯とみそ汁。焼き魚に卵焼き。そしておしんこ。原作より豪勢なものである。もちろんお玉達は普段からそんな食事をしているわけではない。

 おかずは無いときの方が多いし、食事すら無いときもある。ルフィが食べたのはお玉の2日分の食事量に相当する量であった。

 

「んめェ!!お前は食わねェのか?」

「はい今は!くノ一は身軽でなきゃなれませんから」

 

「おかわり!!」

「早っ!!でも…それで終わりでやんす!!」

 

「!!そっか!おかわりは冗談だ!!お腹いっぱいになった!!ありがとう」

「ウソがへた!!!」

 

 突然、お玉が外に出てく。

 

「?」

「あ…お手洗いに行って来るでやんす」

「…」

 改善したとは言っても久里に住む人達が腹いっぱい食えるという状況にはまだなっていない。

 状況を知っているが故に、飛徹達も多くの食料を受け取ってはくれなかった。

 

「ふー…足りねェけどわざわざ作ってくれて…いい奴だなーたま!」

 ワノ国で1年過ごしたイチユリは、その間ルフィと会っていない。知ってはいたがルフィのKYっぷりにイチユリは若干引いていた。

 

「とりあえず、これでも食ってなさい!!」

 イチユリはパックダイアルから骨付き肉を2つ取り出してルフィに渡した。

 

「お~!!べんとうじゃん!」

 W7のノリでルフィが叫ぶ。すぐさましゃぶりつき、あっという間に完食する。

 これくらいの遠慮の無さが二人にもあればいいのにと思う…

 

「ふ~っ!!食ったァ!!」

 

 ルフィが肉を食べ終わると同時に、飛徹が帰宅する!

 

「何奴だ貴様ァ!!!」

「!!? え…!?ウソっ…違うな!」

 

「飛徹様、お帰りなさい!」

 

「おお!イチユリ!!こやつは誰だ!!」

 イチユリが応えるより前に、膳を見た飛徹がルフィに怒りの目を向ける

 

「よもや…!!おぬし、メシを食うたのか!?」

「ん?食ったぞ、お前…『飛徹』って言ったな!玉の師匠か!」

 

「たわけ者がァ!!!」

 

  ― ドカァン!! ―

 

「うわァ!!」

 

「それくらい避けなさいよ…」

 

「待てお前!!おれは玉にメシ作って貰っただけだ!!」

「なぜお玉がおのれにメシを作る!?膳の様子ではあの子の数日分の量ぞ!!」

「え?」

 

「今日は町までお玉の8つ祝いにと魚を買いに行かせた!!それを貴様がなぜ食ったのだ!!!」

「…!!」

 

「お…お師匠様やめてけろー!!!」

「!!」

 

「勝手にご飯を作ったのは堪忍でやんす!!だけどこの人はおらの命の恩人なんでやんす!!!おらに恥をかかせねェでけろ!!!」

「!」

 

 コテンとお玉が倒れる。

 

「バカ者が!!お玉、おぬしこの数日メシを食うておらんだろうに!!」

「おい玉!!メシを食ってねェ!?」

 

「この国はカイドウとオロチによって食料を牛耳られている。他の土地から久里に逃げ込む者も多い!!お玉は先日、幼い兄弟がここを通ったおり、自分の分の食料を分け与えた!!まだ幼き少女には過酷な場所!!イチユリの元で暮らせと申して居るが…この子はここで待っているのだ!!『また来る』と約束した、”エース”という名の海賊を…!!」

「え…?」

 

 

「お前が待ってるエースって、『ポートガス・D・エース』か?たま」

「…知ってるでやんすか…?アニキ…!!」

「うん…」

 

 ・

 ・

 ・

 

「え~~~っ!!アニキは”エース”の弟でやんすか?」

「なんと…!!」

 

「おう!そうだ!!エースはおれの兄ちゃんだ!!!」

 

「イチユリのアネキに聞いたでやんすが…エースがワノ国に来れないってホントでやんすか?」

 

「そうなのか? 呼べば来るんじゃ…」

 

「期待を持たす様な事を言わないの!!エースは今や四皇!!他の四皇の居る場所においそれとは来れないんだよ!!知らないだろうけど”赤髪”が”白ひげ”の所に行った時だって、大騒ぎ騒ぎだったんだから!!」

 

「へぇ~、そうなのか?まぁ別にいいや!」

「…もう!」

「ざんねんでやんす…」

 

「ん? ってことは、カイドウをブッ飛ばしたらエースは来れるようになるのか?」

「!!」

 

「…話を蒸し返さない!!それに…その事については後で皆に聞くつもりだから!」

「何言ってんだ!意味わかんねぇぞ?」

 

「…」

 

 

 

「いつもすまんな」

 食料庫から出てきたイチユリに飛徹が言った

 

「なあ、おっさん!ここには玉と二人しかいねェのか?」

「…今は二人だが、ここには編笠村という村があった。1年以上前、カイドウの軍にX・ドレークという新しい”真打”が加入し、村の要であった用心棒、侍5人がやられ全て破壊された。数ヶ月後にイチユリが戻って(・・・)来たが、この村は放置されたままよ!『ワノ国』ではもはや栄えている場所は、将軍オロチのいる『花の都』だけだ。その他の土地はカイドウ達の手によって無法の荒野と化した…!!」

「荒野?」

 

「久里の一部の地域においてはイチユリの功労により、元の姿を取り戻しつつあるが…20年汚染された大地が生き返るにはまだまだ時間はかかろう!」

「そうですね…」

 

「4年近く前か…この村はやはり食うに食えず、餓死者もしばしば…村ももうダメかと思った時、海賊の船が海岸に打ち上げられてきた!村の者は弱った海賊共を縛り上げ全ての食料と水を奪い取り全部食いつくし生き長らえた。完食を見届けた海賊はなんと、その後いとも簡単に拘束を解いた!!復讐されると思いきや彼は言った」

 

 ー どこに行けばデザートが手に入る? ー

 

「皆あっけに取られた。遭難した海賊に命を救われたとは…エース達は数週間滞在した…特にお玉は懐いていた」

 

「 ― ふーん そうか」

 

「飛徹様!いい加減ここに住む理由を教えて頂けませんか?あなたがここを離れれば、お玉ちゃんも里に入れますのに…」

「理由なら教えたであろう!『人を待っている』とな!!お玉だけ連れて行けば良いではないか!!」

 だから!!あんたがここに住んでるから、師匠と慕うお玉ちゃんがここに居るんだろうが!!

 

「お玉ちゃんもそうですが、飛徹様もお連れしたいのです!!」

「自分の師匠だからとて気にすることは無い!!そもそもワシはとうに隠居の身!!何処に住もうが勝手であろう!!」

 

「ハァ…仕様がないですね、また来ます!!そうそう、今日はお玉ちゃんの誕生日!!去年と同様に城で食事をしませんか?」

 

「ほんとでやんすか?」

「メシがあんのか!!?」

「…」

 おめーはさっき食ったろがい!!

 

「…ワシは良い…お玉を連れて行け!!」

 イチユリが飛徹を見ると、優しそうな目でお玉を見ながらそう言った。

 

「そう致します!!じゃあ、お玉ちゃん、ルフィと一緒に先に城へ行っててくれるかい?私はもう少しお師匠さんと話があるから!!」

「わかったでやんす!!」

 

「ルフィはこれに着替えて!さすがにワノ国でその服装は目立つ!!」

 

「おー着物!!おれヨロイカブトも好きだぞ!」

「はいはい」

 

「おっ!!この刀いいじゃん!これ借りてこ!!やっぱ刀持つと侍っぽいな!じゃ、先行ってるぞ!!」

 

「やっ!!待てバカ者!!それはダメだ!!軽々しく触るも非礼なる名刀!!我が先祖”古徹”が打ちたもうた世界に名だたる刀っ!”」

 あ~ぁ…いつもの事ながら、ルフィは人の話を聞いちゃいねぇ!!

 

「? たま!行くぞ!どっちだ?」

「むこうでやんす!!」

 

「”大業物21工”に位列する、その名も”二代鬼徹”であるぞ!!!イチユリ!お前も止めろ!!」

「無理ですよ!!」

 

「…キテツ!?どっかで聞いたな…まぁいっか!!」

 

「イヤイヤイヤイヤダメだっちゅーに!!」

「じゃあ、お前の刀と交換だ!」

 

「これもまた名刀だっちゅーに!!そっちは”妖刀”!わしは持ちたくはない!!」

「”三代鬼徹”を打った人が何を言ってるのやら…」

 

「”妖刀”ゆえ呪われてしまうぞ!!お玉に何かあったら許さぬぞ!!」

「おう!!」

 

「必ず返せよ~~~っ!!!…!!返事はー!!?」

 返事しないし…

 

 そういえばコイツ、自分では返さないのよねェ~…

 借りモノをきちんと返せないとは…約束守れないのと一緒じゃね?

 ルフィって、そういうとこあるよね?

 

 

 ゾロは原作通り指名手配になって荒野を彷徨っている模様…。恐らくこの後、お鶴が襲われたところを助ける事になるのだろう。その場所は、ルフィとお玉が城へと向かう道中である。たぶん合流できんじゃね?

 

 ちなみに…

 荒野のかなりの土地はイチユリが治める領土となっており、町の近くには田畑が開墾されたていた。大地の精霊の助けもあって、土壌の汚染は改善されている。

 久里においては、工場排水についても改善が進められ、ろ過装置の設置によって、川の水の汚染は無くなり、飲料水として使えるようになっている。

 なので、荒野に住む動物たちにも毒はない。もっとも…狩れる程強い侍は殆ど残って居ない為、食料として出回る事も少ないが…。

 

 たぶんゾロは食料には不自由していない事だろう。

 

 

 

 




またやっちまいました!!
 正:ミョスガルド 誤:ミュズガルド

《ゴメン、ミュズガルド!》
”だから違うって!!”
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