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4歳から計画開始にした理由はいくつかある。
サボがグレイターミナルで暮らし始め、エースと友達になったのが4歳だった事。分身してもある程度死なない自信がついたことが上げられる。
拠点の準備には少し手間取った。分身して行動を開始するのに3ヶ月かかってしまったのはちょっともったいなかった気がする。まぁそれも経験って事で。
私はイオリ。ルフィと冒険するつもりの分身の一人だ。(実は私が本体だったりする。)
なので拠点はゴアの高町に置いた。空き家だった家に老人が越してきて、次いで子供がやって来た。という感じにしている。
そして今、目の前にサボが居ます。
「見かけねェ顔だな。誰だおまえ!」
「人に質問する時はまず自分から。それが基本じゃない?」
ゾロがクロッカスさんから言われた様なセリフを言ってみました。もちろんすぐさま自己紹介をするなんてことはしないけどね。
「!…そうだな、おれはサボだ。ここで暮らしてる。おまえは?」
「私はイオリ。壁の向こうの高町ってとこに最近来たの。まぁ居候みたいな感じだから居場所がなくてね。ちょっと冒険がてらここに来てみたって感じ。」
実際に高町からここに来たんだけどねェ…。原作でサボが言ってた、高町は腐った人間のにおいがする…って言葉が身に染みた。
不思議なのは、どうしてこの国が成り立っているのか?という事。王族も貴族もそれぞれが自分の事ばかり考えてる様で、いい感じにクズでした。
仕えている人たちが何故か優秀なので成り立っているみたいだけど、何で仕えているんだろう? 弱みでも握られているとか?家族を人質に取られてるとか?どっちにしても碌なもんじゃないわね。過去に大恩があるとかなら多少は理解できる。忠心も主によるとは思うけどね。天竜人が何言ってんだ!!って感じですけど。
「貴族なのか?」
「ちがうわよ!…あれ?違わないの…かな?よくわかんないや。」
普通の貴族じゃないから違うと言ったけど、世界貴族だから貴族っちゃ貴族なのか?と思って言い直そうとして、それ言っちゃまずくね?と思い留まり分からないと言いました。
やばい。これじゃ完全におかしな子だわ。
「おまえ…変なヤツだな。こんなところに何しに来たんだよ。」
あ~あ、変な子認定されちゃった。もういいや!
「友達にならない?」
「は?」
私が何の脈絡もなくそう告げるとサボは怪訝な顔をした。まぁ当然の結果ね。とりあえず、一旦引いてみるか。
「嫌ならいいわ。他をあたってみるから。それじゃあね!!」
「おい待てよ! べ、別に…嫌だなんて言ってねェだろ!」
私が去ろうとすると、サボに呼び止められた。少し顔が赤い気がするけど?…もしかしてサボって、案外ちょろい?
「じゃあ、はい。」
私はにっこりと笑って右手を差し出す。
「お、おう!」
「よろしくね!サボ!!」
~ ~ ~ ~ ~
「ところでサボは、どうしてここで暮らしてるの?」
「おれは孤児なんだ。小さいころにここに捨てられた。」
明るく言う話じゃないよね?しかもウソだし…。どうしようかな。知ってると伝えたほうがいいのだろうか?
「なんだよ?おれの顔になんかついてんのか?」
「最初にあやまっておくわね。ごめんなさい。」
「…意味わかんねェよ!」
「私ね…人の心が読めるの。心っていうか思考? あ、一つ言っておくけど、友達とか仲間の思考は読まないわよ?
「何言ってんだおまえ?そんな事出来るわけ…」
「あなたが貴族だって知ってても?」
「なっ!?」
サボが驚いて一歩後ずさる。
「どこで聞いた?まさか、おれを連れ戻しに?」
「高町は『人の腐ったにおいがして、それがイヤでここに来た』って知ってても?」
私から距離を取ろうしようとしたサボだけど、続けていった言葉にその足を止めた。誰にも言ったことないセリフだからだろう。
「おまえ…ほ、本当に人の思考が?」
「覇気っていう力でね。この力はみんな持ってるのよ?より強い力を持っている人は思考を読まれることはなくなるわ。私は知られたくない秘密があるから誰よりもそれを鍛えているの。」
「…知られたくない秘密って?」
「言わないわよ。バカね。」
「だよな。」
「信じてくれた?」
「ああ、誰にも言ったことねェ事まで当てられちゃさすがにな。なぁイオリ!」
「ん?」
「おれの事、誰にも言うなよ?」
「言わないけど。そのかわり、私にウソは言わないでね?」
「言わねぇよ。」
「さっきウソついたじゃん!」
「そうだった、わりィ。もう言わねェ!」
これが、私とサボとの出会いだった。
~ ~ ~ ~ ~
私がサボと会ったのは午前中の早い時間帯。お昼前にはエースが来る日が多いだろうと思い、とりあえず他に行くところがあるからと退散した。
一度に二人と会わないほうが良い。そもそもエースは警戒心が強いのだ。サボに友達と紹介されてしまうとしばらくの間、警戒心を持たれてしまうと思う。だからエースには直接会って、エースの秘密を知っておこうと考えている。エースと会った後、サボと一緒の時にエースの秘密をサボに知っているのかと聞くつもり。
サボはエースの秘密を既に知っている。どのタイミングでそれを知ったのかはわからないけど、おそらくエースが教えてくれたのだと思う。その時サボは自分が貴族だと打ち明けなかったのはどうしてか?ちょっと疑問だった。でもね、なんとなくわかっちゃった。恥ずかしかったんじゃないかな?貴族に生まれたことが。
エースの出自を知って、自分はなんて小さいんだろうと思ったんじゃないかな?だからエースには自分がここで生まれたのだと
だからね私、エースの秘密を知ってる事をサボには言うけどその逆はしない事にしたの。
~ ~ ~ ~ ~
そして私は数日間、サボと山の中で仕合を行った。たぶんエースと良く闘ってるんじゃないかな?けっこう戦いなれている感じがした。
「また負けた…」
「そりゃそうでしょ?あそこで顔を狙わないでどうするのよ?」
「…」
「まったく。女だと思って手加減するから負けるんだよ!」
「当たり前だろ?顔は女の命なんだからよ!」
「お坊ちゃんだねェ…」
「おまえなぁ…」
「冗談はさておき、訓練で出来ない事は実践でも出来ないよ?女の敵が現れたらさっきみたいに手加減して負けてあげるつもり?」
「…」
「一応教えておいてあげるけど、サボがたとえ真剣を持っていたって私を傷つける事なんて出来ないんだから!安心して本気でかかってきなさいよ!!」
「!!…イオリおまえ!!バカにすんなよ!」
「ほんとの事よ?」
「泣いても知らねぇからな!!」
*--*--*--*--*
「痛ってェ~、バケモンかよ…」
「あ~そういう事言う?」
「わりィ…ってか鉄パイプを腕で受け止めるとか信じらんねェ。しかもあの音なんだよ?サイボーグかなんかか?」
サボの鉄パイプと私の腕がぶつかった時に”ガァン”と金属同士がぶつかり合うような音が鳴った。鉄塊を使っただけなんだけど、金属とぶつかるとすごい音するなぁ…。二人共驚いて、私の方が先に動けたので回し蹴りで勝負が決まった。
「鉄塊っていう技よ?そのうち教えてあげるわ。でもさっきよりいい感じだったんじゃない?」
「また負けたけどな…」
「そういう事じゃなくて!そもそも私に勝てるわけないでしょ?私は世界最強を目指してるんだから!!」
「世界最強って…なんでまた。」
「死にたくないから。世界を全部敵にまわしても勝てるだけの力を身に着けるの!」
「なぁ、それって…おまえの秘密と関係あんのか?」
するどいじゃない?ここら辺がルフィと違うところね。
「…まあね。」
少し目をそらして言った。世界最強になったところで意味が無いかも知れない…。そう思っている自分もいるからだ。
「なぁイオリ。秘密は聞かねェけどよ…全世界が敵になる事はねェからな!」
「?」
「おれは…イオリの敵にはならねェから!!」
ま~たこの子は…何を顔を真っ赤にしながらそういう事言うかね?まぁうれしいけどさ。
「フフ…ありがと!」
「あ~、おまえ今、おれが味方してもたいしたことねェとか思ったろ?」
「思ってないわよ!100人力って思ったわ!気持ち的にね」
「気持ちかよ!」
「よし!そうと分かったらサボにはもっと強くなってもらわないとね!!」
この日はエースが来ない日だったようで、私たちは日が暮れるまで訓練をおこなったのだった。
~ おまけ・カノンのひとり言 ~
カノンの名前は使わないほうがいいかな? という事で、分身には違う名前を考えた。
イオリという名は、もとの世界の双子の姉の名。彼女は生まれてすぐに亡くなった。分身してあれこれやろうと思った時に、この名に冒険させてあげたいと思ったわけです。
ちなみに、3歳の頃に目を少し細くして、斜め上に引っ張るとシャンクスによく似ている事に気づいた。ちょっと複雑な感じがした。だってねぇ…まさか父親が彼って事もあるのかしら?って感じで…
まぁそれは置いといて、ルフィと一緒に冒険しようと思ってたので思いついたんです。これで懐柔してやろうって!あこがれの人に似てたら懐かれるかな?ってね。
海賊として扱われることになるだろうから、顔も変えておいたほうがいいかな?と思っていたのでちょうどよかった。この顔で行こう!!
って事で顔はシャンクス似です。(ミニミニの部分縮小を使用しています。)髪は彼より少し長いけどね。