イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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エクスプローラさん、誤字報告ありがとうございます。


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気が付いたら日が変わってました…






02-70話:クリーク襲来

 そして、私たちがバラティエに到着してから2日後。

 ドクロの両脇に砂時計をあしらった海賊旗を掲げるボロボロになったガレオン船……クリーク一味がやって来た。

 日程通りのお出ましである。

 

 その時、私達はメリー号にいた。よし、略奪タイムといきましょう!!

 

「おい、ヤベェぞ!逃げた方がいいんじゃねぇか!?」

 ウソップは慌てているけど、私には逃げるという選択肢は無いのです。

 

「ちょっと行ってくるわね!」

「どこに!?何しに!?」

 聞いて来たのはナミだった。なぜか慌てているみたい?

 

「あのガレオン船に。お宝を略奪しに!」

 そう言うと、ゾロを除く全員が硬直した。

 

「何言ってんの、相手はクリーク海賊団なのよ!?」

 海賊専門泥棒のナミも、流石に東の海最大のクリーク海賊団に手を出す気は無いらしい。

 

「大丈夫!!船には弱ってる気配しか感じないから!!」

 私のその答えにも納得してもらえずに、非難するような視線を向けられた。

 見聞色でも確認したから、本当に大丈夫なんだけどな?

 原作知識で言えば、今あの船に乗ってるヤツらは、全員餓死寸前で碌に動けないはずだし、唯一動けるギンは、クリークを連れて、既にバラティエに乗り込んでる。

 

 それに…これこそ原作知識だから言えないけれど、あの船を物色するチャンスは今しかないのです。なぜなら、あの船はこの後、真っ二つにされちゃうからね。ミホークに…

 戦闘が終わっからゆっくり漁る、なんてことは出来ないのです。

 

「それじゃ、ちょっと行ってくるね!この後バラティエvsクリーク一味の戦いが起こるかもしれないから、船はちょっと動かしといて!!」

 

 今メリー号は、バラティエとボロボロガレオン船の間に停泊している。ガレオン船が攻撃されたら被害を受けるかもしれない。

 船を動かす事には異存は無かったらしくナミが頷いてくれたけど、『行ってくる』の部分にはゾロ以外は了解してくれなかった。

 むしろウソップには止められた。けれど私はそれを振り切って、クリークの船に侵入を果した。

 

 ボロボロになった船の内部は、まさに死屍累々と言うに相応しい有様だった。

 餓死者や餓死寸前者を実際に見ると多少は哀れにも思うけど、同情はしない。こいつらは海賊なのだし敵なのだ。それに、生きてる者はもうすぐ食料にありつけるだろうしね。

 

 まともに動ける者が居ないので、物色するのは楽だった。

 船団が沈められたとはいえ、これが旗艦のようだから、宝はこの船に集められていたのだろう。結構な量があった。

 ミホークに蹂躙されただけで略奪はされてなかったのだろう。

 

 急いで宝を集める事十数分…。あらかた宝を収納貝に仕舞い終えた頃、とても大きな気配が近づいて来るのを感じた。たぶんミホークだろう。

 もうちょっと粘りたかったけれど、これで良しとしときましょう。

 

 この船は使い物にならなくなるし、退散する時は宝なんて持っていく余裕なんて無い事を知ってるから、お宝は出来るだけ頂こうと決めていた。

 量だけで言えば、今まで手に入れたものより多いかもしれない。少なくともオレンジの町で村長に返した宝の4、5倍の量はある。

 さすが、東の海『最大』の海賊ってか?それにしても宝を無駄にしなくてよかったと思う。

 さて、戻りますかね。

 

 私は素早くメリー号に戻った。

 

 既にメリー号の上の気配は3つしか感じない。ゾロとウソップはバラティエに入ったのだろう。

 取り合えず、奪ってきた宝を船内に仕舞う。

 

「ずいぶん早かったわね。そんなに宝はなかったの?あの船の感じ(ボロボロ)じゃ仕方ないけど。」

「けっこうあったわよ。金額換算で、4~5000万ベリーはあるんじゃないかな?」

 いや~、大漁!大漁!!ウチの資金は1億軽く超えたわよ。マジで東の海って潤ってんじゃん?

 

「うそっ!?そんなにっ!!!」

 ナミが目をベリーにして喜んだその時、

 

― ドゴン ―

 

 と空気も震える轟音が響き渡り、ドレッドノート・サーベル号が真っ二つになった。

 激しい揺れにナミがバランスを崩したので私はそれを支えた。

 

 ちなみに今の揺れでヨサクとジョニーが船から落ちた。

 原作ではナミに落とされてたけど、それが無くても落ちるんだ。

 ある意味原作通り…

 

「なっ。。。何今の?」

 突然の事にナミが驚いてる。当然だろう。目の前の大型船が真っ二つになってるんだから。

 

「あの小さな船に乗ってる人がやったみたいね。」

 とりあえず、ナミの問いにはドレッドノート・サーベル号のその先に見える小さな影を指さして答えておいた。

 

 それにしてもミホークの気配はデカイな。他の気配が霞んでしまうほどだ。

 確か『うさぎを狩るのに全力を出すバカなケモノとは違う』とか言ってた気がするんだけど?

 

「おーい!!!」

 バラティエから、ルフィの声が聞こえてきた。

 ヨサクとジョニーが海に落ちたから、何かあったのかと心配してくれてるようだ。

 

「ルフィ!」

 私はナミからちょっと離れて顔を出し、ルフィに手を振った。

 

「イオリ!お前そこにいたのか!ナミは!?」

 距離は多少離れているから、会話は叫ぶようになる。

 

「いるわよ!(お前は知らないだろうけど)ナミの件はあとで話すわ。あんた、クリークと戦り合うつもりなんでしょ!? 巻き添えくわないようにもう少し船、動かしとくわね!」

 

「! おう!解るか! じゃあ船は任せた!」

「了解!」

 

 私たちの会話を聞いて、ナミが操船の準備をはじめる。

 

 次に考えないといけないのは、ゾロのケガ。

 手早く処置できるように準備して置きたいけど、何の準備か聞かれても困るのよね。

 次の戦闘も控えてるから、早めに治療したいけどそうもいかないか…

 

 とりあえず、事が起こったらすぐに動けるようにはしておきますか。

 

 

 

 

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