リク兄上等兵さん、誤字報告ありがとうございます。
複数行になる注釈は、スマホ、PCで表示文字数が違う事から、
refを使っていません。ただ、あとがき欄に書くのはちょっと違うのかな?と思い至り、本文に移動しました。
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「と、いうわけで、今この船はナミの故郷に向かってるのよ」
前回、ルフィに説明した際にサンジは居なかったので、この船が次に向かう場所とその目的について説明した。
話の途中から、サンジは俯きながら拳をブルブルと震わせている。
「ゆ……許っさーん!!」
ドカン、とサンジは爆発した。何だか後ろに活火山が見える気がする。
「ナミさんに何てことを!! そのくそ魚人ども、纏めて3枚にオロしてやる!!」
まぁ、サンジらしいっちゃ、らしいけど、今の状況でこれじゃあ、スリラーバークではどうなる事やら…
そしてそのサンジの発言に、ルフィが反応した。
「何言ってんだ! アーロンはおれがぶっ飛ばすんだ!」
どん、と胸を張るその傍らでは…
「おぉ、行け! 活躍の場は譲ってやる!」
ちょっと震えながら、ちゃっかりした発言をする勇敢なる海の戦士がいたりする。
ちなみに、ゾロはまだ寝てる。昼頃には起きるんじゃないかな~。起きるといいなァ~…
起きなかったらその時は……ハチの相手は仕方ない。わたしが闘るか。
麻酔…多かったかしら?
規定量じゃ足りないと思って少し多めに打っちゃったのよね~
ってかマジで、起きなかったらどうしましょう?
それって医療事故じゃんね?
しかし、カオスな状況だ。主にルフィとサンジがヒートアップしているせいだけど。
ナミは現在、甲板にいる。何故かと言えば、これから私たちは対アーロン一味の作戦会議をする予定だからだ。
流石にその話を傍で聞くのは不安らしい。やっぱり止めて欲しい、と思ってしまいそうなんだとか。
しかし、何だね?話が進まんよ、これじゃ。
「いい加減に……しろっ!」
アーロンは自分がぶっ飛ばすんだ、と主張しあって掴み合いに発展してきていた2人の脳天に拳を落とさせてもらいました。
もちろんルフィには武装色込みで。
「何すん……」
ルフィは横槍を入れられて不満なんだろう。抗議の声を上げた。私の顔を見て途中で止まったけどね。
一人ならともかく、二人以上で暴れられたら笑うしかないもの。
「話が前に進まないでしょう?」
私はみんなに笑いかけ、座るように促した。
「? どうしたの、サンジ?」
すぐに席に着いてくれたルフィとウソップに対し、サンジは何故か少し固まっていた。声を掛けたらハッとしたように動き出したけど……どうしたんだろう?
「さて、じゃあ作戦会議を始めましょうか」
今更だけど、どうして私が仕切ってるんだろう? ルフィがするべき……って、あ~無理か。
「今度の相手はアーロン一味。その戦力は、ノコギリザメの魚人であるアーロンを筆頭に、タコの魚人のハチ、エイの魚人のクロオビ、キスの魚人のチュウ。後は海牛のモームと一般クルー。」
この辺はナミから聞き出しておいた情報だ。カザマからの情報とも食い違いはない。新たなメンバーも居ないようなのでとりあえずは安心した。
「そいつらが金を受け取ったら、戦わないんだよな?」
ウソップが恐る恐る聞いてきたけど、ちがうわよ?
「何言ってんの?そんなわけないじゃない!」
ピシッとウソップが凍った。
「私は、『アーロンが金を受け取らなかったら戦う』って言っただけで、『金を受け取ったら戦わない』なんて言ってないわよ? 『穏便に済むならそれでいい』とは言ったけど、それはあくまでもナミの村の話であって、私たちが止まるっていう意味じゃない。だってそうでしょ? アーロンが金を受け取っても、その場しのぎにしかならないんだもの!」
「そうだぞ!」
ルフィが大きく頷いている。
「村を買ったところで、アーロンはいなくなったりしねェんだ。きっとまた同じことが起こる。だから、ぶっ飛ばす!」
ルフィはこういうのを直感で言い当てるんだから、凄いよね。 ある意味天才だと思う。
「今まで私がそれを口に出さなかったのは、ナミが心配するからよ。なので、どう転んでもアーロン一味とは闘り合う事になるからそのつもりで!!」
ウソップはガックリと項垂れている。まぁ、諦めてくださいな。
「で、本題だけど、向こうのトップであるアーロンの相手はこっちの船長であるルフィ。これは言うまでもないかな。」
「おう! 任せろ!」
胸を張るルフィの隣で、サンジはちょっと不満そうにタバコをふかしている。けど、反論する気は無いらしい。
さっきはナミへの熱意からか興奮していたけど、落ち着いてくると船長対決は船長対決と受け止める気になったらしい。
「後、タコの魚人のハチは剣士らしいから、ゾロの担当。本人もその気だし、これもいいかな?」
3人は頷き、これもあっさり通った。しかし。
「けどアイツ、『鷹の目』にやられた怪我は大丈夫なのか?」
サンジはそこが気掛かりらしい。私は肩を竦めた。
「だから今、強制的に休ませてるの!勿論、回復なんてしきらないだろうけど、多少はね。それに剣士と戦う機会を奪ったら、その方がゾロは怒るだろうから。」
「……面倒くせェヤツだな」
とは言いつつも、ミホークとの一戦を見ていたサンジはある意味納得出来てしまうみたい。
「残るは、クロオビ、チュウ、モーム…一般クルーは、モームと一纏めにしときましょうか。頭数を考えたらこうなるけど、誰がどれを担当するかってことなんだけど、私としては、ウソップにはチュウを担当してほしいのよ。」
「い!?」
幹部と戦え、と言われたも同然のウソップの口元が引き攣っている。
「まず言えるのは、ウソップに一般クルーたちの相手は無理だってこと」
「けど、おれはシロップ村で足止めが出来ていたぞ?」
「あれは、こっちが罠を張って待ち構えていたから出来たことでしょ?そもそも狙撃手は、接近戦の1対多数には向かないわ。その上、魚人は産まれながらに人間の10倍の力を持ってるから、接近戦で多対1だと確実にやられちゃうわよ?」
10倍、と具体的な数字を聞いて、ウソップの顔色が悪くなった。
「それで、チュウとクロオビだと、チュウの方が相性は良いと思う。クロオビは空手家らしいからね。」
「……そうしておいてやるぜ」
ウソップが何か遠くを見るような目をしている。
「あ、そうそう。言い忘れてたけど、本物の銃と変わらない威力の水鉄砲を使うらしいから、気を付けてよ?」
「それを早く言えェ!」
だから教えてあげたんじゃない。ちゃんと対策立てなさいよね?
「で、サンジはクロオビとモーム&一般クルー、どっちがいい?」
まぁ、答えは聞くまでもないだろう。
「幹部のヤツをやらせてくれ。何だったら、全部纏めておれが始末してやる!」
思った通りの回答ね。でも、まぁ…
「少しは私にも闘らせてよ。じゃあ、これで担当は決まりってことでいいわね!」
これで対戦カードは原作通りになった。まず間違いなく負ける心配は無いと思う。
モームや下っ端を私が担当すれば、ルフィが海に落ちる事もないはず。
後はゾロの怪我の具合に注意しておけばいいかな?(…起きたらだけどね?)
とはいえ、油断は禁物だ。さっきウソップに言ったけど、魚人の力は人間の10倍。
下手を打てば誰もがやられる可能性があるわけだ。
そんな魚人をたくさん相手にしなきゃいけない私も気を付けないと…
ここは東の海だから、下手に強力な技を使うと注目されちゃうから、加減が難しいのよねぇ…
さて、本日は2月15日。 サンジが仲間入りした日でございます。
コノミ諸島には今日の昼頃着く予定。
……なお、ゾロはサンジが昼食の用意をしている最中に目を覚ましてくれた。よかったよかった。
首の痛みも無かったらしく(寝てる間に引いたのかな?)踵落としは覚えてないみたい?
私が喜んでたら、なんかジト目で見られちゃった。
『なんかやったか?』と聞かれたけど、しらばっくれといた。
あとで旨い酒でもあげるとしよう。
モームとの遭遇も無かった。メリー号に乗っている私たちは、食事は船内で食べている。
だから、匂いに釣られてやってくる、なんて事は起こらなかった。
ま、来ても来なくてもどっちでもよかったけどね。どの道アーロンパークで潰すことになるんだし。
特に問題が起こることも無く、予定通りと言うべきか…。
正午を少し過ぎた頃、私たちはコノミ諸島、ココヤシ村へと辿り着いたのだった。