よくあるテンプレの話   作:るるぶ

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推しの子の二次創作がどんどん増えてホクホクしてます。

今なら失踪も許されそう()

今回はいつも以上に短いです。


第十一話

 

高校生に上がってから夏休み前最後の試験を終えた俺は、高校の友達と遊びに来ている。

 

「おい、話聞いてるのかよ!!」

 

今話しかけて来たこいつは、クラスメイトの小野田圭介。生粋のアイドルオタクで、最近はこいつからアイの話題しか聞かない。

 

「こないだの配信見たか?やっぱアイちゃんはどの画角から見ても可愛いんだよなぁ」

 

"こないだの配信"というのは、イ◯スタライブの事だろう。アイドル活動の一環で、定期的に配信を行なっているのだが、これがまたファンとしては堪らないらしい。

 

俺としては、日頃のダメダメな星野アイを嫌ってほど知ってるので、アイドルモードのアイはライブくらいで十分だ。

 

「あ!それ私も見た!アイちゃんについて色々と知れて楽しかったなぁ〜」

 

圭介の会話に乗っかったのは、クラスメイトの赤松玲那。アイドルオタクというほどではないのだが、最近、徐々にアイに魅了されているらしい。

 

こいつらが俺がアイと友達だと知ったらどうなるだろうかと想像しながら、この二人の会話を聞き流していると、後ろから突然話しかけられた。

 

「グレン、昨日のやつ見たか?」

 

「見たぞ、やはり『今日あま』は素晴らしいな。作画は微妙だが、よく原作を再現できている」

 

「そうなんだよ!あの作品をしっかりとアニメに起こせてるだけで、今のアニメとは一線を画すところがあるんだよ!!」

 

俺とアニメの話題を話しているのは、クラスメイトの黒田誠司。

 

なぜこのアンバランスな構成なのかというと、俺の所属しているクラスは理系特化のクラスであり、女子率が低い。

 

その中で、俺達四人は席が近かった事もあり、仲良くなり、勉強などもたまに一緒にやる仲である。

 

俺達は先ほどまでカラオケで、B小町の曲をひたすら歌っていた。

 

アイドルにあまり興味のない黒田も、二人からの熱烈な勧誘(洗脳)の結果、コールまでしっかりできるようになっていたので、非常に楽しい時間だった。

 

そして、カラオケから出た俺達は、道路を挟んで向かい側にあるお店で休憩をしていた。

 

「俺達ちょっとお手洗い行ってくるわ〜」

 

男二人がトイレに向かう。

 

「ねぇ!これ可愛くない!?」

 

隣の席に座ったけど赤松さんがスマホの画面を見せて来た。

 

スマホの画面にはアイの公式アカウントで新しく更新された写真が映っていた。

 

確かにアイの写真写りの良さはダントツだ。

 

どのように見せれば良いのか熟知している。

 

「やっぱりアイちゃんは天使だなぁ〜」

 

普段のあいつを見ているので、その言葉には同意できないが、余計な事を言うとめんどくさくなるので適当に相槌を返しておく。

 

一瞬、何か命の危険を感じるような視線を感じ、目の前のガラスの向こうにある通りを見るが誰もいない。

 

──気のせいか。

 

目の前の道路にはただいくつもの車が通り過ぎていくだけだった。

 

「お待たせ!」

 

ようやく二人が戻って来たので、会計を済ませほどほどに駅前で話すと解散した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家に着いた俺は玄関を開けるために鍵を入れ回すと、既に空いてることに気づく。

 

おそらくアイがいるのだろうが、不用心な事だ。そう思いながら、ドアを開け、家の中に入る。

 

「ただいま」

 

「おかえり〜」

 

普通のやり取りのはずなのに、何故かこの家に入ることに恐怖を感じた。

 

だが、いつまでも玄関にいるわけにもいかないので、その恐怖を心の奥底に追いやる。

 

彼女と雑談をしながら、キッチンに向かい、ある事に気づいた。

 

何故か空鍋にお玉が入った状態のがある。

 

まるで何かのアニメで見た光景だ。

 

あのアニメはなんだっただろうか。

 

「私もさっき来たところだから夜ご飯作ってないんだけど、どうする?」

 

彼女に話しかけられ思考を中断する。

 

「あーそうだな、出前を頼んでも時間かかりそうだし、適当に二人で作るか」

 

「そうだね」

 

テキパキと料理を二人で始める。

 

夜ご飯の準備を終えた頃には時刻は8時を回っていた。

 

「「いただきます」」

 

二人でご飯を食べるのはいつもの事なので、特に何か珍しい事はない。

 

だが、何かが引っ掛かる。

 

いつもの彼女のはずなのに、なんか怖い。

 

「なあ、勘違いだったら悪いんだが、なんか怒ってたりする?」

 

「ん?ぜんぜん怒ってないよ」

 

アイは笑顔で返してくれる。

 

理屈の上では何一つおかしな事がないが、本能が危機を訴えている。

 

ご飯も食べ終わり、皿洗いなと片付けを終えたので、ソファーに座りテレビを見ていると、彼女が白湯を持って来てくれた。

 

俺は食後に白湯を飲む習慣があるので、気を遣ってくれたのだろう。

 

二人でソファーに座りながら、白湯を飲む。

 

時計を見ると時刻は11時になったところだ。

 

そろそろお風呂に入ろうかと思ったところで、強烈な睡魔に襲われた。

 

──おれ、そんなつかれてたのかな?

 

そのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グレンがいけないんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の上に何かがいるのを感じ、目を開ける。

 

暗闇に、窓から月の光が差し込む。

 

するとそこにはアイがいた。

 

「あ、起きたんだ」

 

え??????




二部終わりに向けた助走回でした。
今日あまの連載時期いつなんですかね?
途中の空鍋はある人物を連想して欲しくて入れただけなのですが、わかる人ってどれくらいいるんだろう?
あと、少し忙しくなって来たので頻度が二日に一回になるかも。
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