これは筆者が行き着いた仮説の話である。
私には親友であるマエリベリー・ハーンがいる。
彼女といるのは楽しいし、何よりもマエリベリー・ハーンと過ごす日々は私の宝と言って良い。
しかし、マエリベリー・ハーンと私は何処か似通った性質がある。そんな気がしてならなかったので私は血縁関係でマエリベリー・ハーンと繋がっていないかを調べた。
結論から言えば、それに差して意味はなかった。
ただ、気になる事が出来たのも事実である。
私の遥か祖先に宇佐見菫子と呼ばれる人物繋がりがある事が解った。
その人物について詳しい情報はなかったが、夢幻病の一種を患っていたとある。臓器提供登録もある。
先程も述べたが、これが何か関係あるとは思えない。
あくまでも仮説である。しかし、一蹴するには気掛かりな事もあるのは事実だ。
恐らく、信じる者はいないと思うが、マエリベリー・ハーンには境界を見る事が出来た。
私には星を観る事で時間を読む目があった。
また、マエリベリー・ハーンの生い立ちなどについては筆者である私の知らぬ事も多かった。
マエリベリー・ハーンはこの世界とは別の世界の住人だった場合、私とマエリベリー・ハーンを繋ぐのは宇佐見菫子の存在である。
理由は特筆すべき事はない。ただ、同じ宇佐見の名を持ち、異なる世界を見ていた宇佐見菫子と呼ばれる人物が別の世界とこの世界を繋ぐ何かがあったのならば?と考えずにはいられない。
そう考えた場合、私──宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンは初めから出会う運命にあったのかも知れない。
そして、現実と非現実を共有するのもまた宇佐見菫子の再現なのだろう。
宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンは二人で一つの秘封倶楽部であり、全ては一つに帰るとするのならば、私達を導いたのは宇佐見菫子という人物の影響があっての事かも知れない。
念押しするが、これはあくまでも仮説である。
全ては宇佐見菫子に還るとは言わない。
しかし、もし仮にこれが宇佐見菫子による何らかの引力だったのならば、私達──宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンの秘封倶楽部の物語には何か特別な意味があるのであろうか?
宇佐見菫子と言う人物について興味は尽きないが、ロストメモリー故にデータの欠損も多い。
恐らく、完全なサルベージは不可能だろう。
しかし、それでもこの巡り合わせには何らかの意味がある。
そんな気がしてならない。
いつの日か、宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンの巡り合わせの真意も紐解きたいものである。その時は私達だけの秘封倶楽部がまた一つ境界を暴くと言う事と同時に宇佐見菫子の真意に近付けると言う事なのだろう。
その時が訪れるのはいつになるかは解らないが、大学を卒業した後もマエリベリー・ハーンと私達の秘封倶楽部は続くだろう。
いつの日か、宇佐見菫子の話をマエリベリー・ハーンとしたいがそれは今日ではない。
いまは彼女と共に秘封倶楽部を楽しみつつ、充実な日々を送って行きたいものである。
そんな事を思いつつ、この話を終いにする。
【全ては宇佐見菫子に通ず・完】
岸辺露伴は動かないのオマージュ作品ですが、元になったタイトル作品を知りたい方いますか?
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気になる!教えて!
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自分で調べるから大丈夫
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知らなくても面白いけれど、興味はある。