タルコフ市のどこかで 作:N2020
初日でカルマ0.1下がったぜ
Escape from Tarkovとは圧倒的ハードコアなゲームである。
他のどのゲームとも違うゲーム性、例えば慣性や重量制限など。このタルコフを元としてた【タルコフ系FPS】という一つのジャンルが築かれていることからも、どれだけこのゲームが業界に一石投じたかわかるであろう。
そしてタルコフを始める初心者は、そのあまりの難しさに、「もう無理ポ/(^o^)\」 となって辞めていく人も少なくはない。
今回は、そんなタルコフをワイプ中盤から始めた、あるものについて追っていこう。
初心者K(以下K)「念願のタルコフプレイだぞ!!これで俺もエスケーパーだぞ!!」
K「まずは...SCAVで物資採集か!!よぉし、早速行ってこよう!!」
男はSCAVプレイを選択し、そのまま出撃画面へと移行した。今回のSCAVの装備は
弾薬はPoleva-6uスラグ弾。貫通20、ダメージ150とお世辞にもいい性能の弾薬とはいえない。
マップはまさかの【LIGHTHOUSE】。確かにSCAVプレイでローグ漁りはうまくいけばとても美味しい思いができるが、
だがKは動画投稿サイト上に溢れているローグ狩りの動画を見て、自分もうまうましてやると意気こんでいた。ローグから出る高級装備、例を挙げればトルーパーアーマー。
このアーマーは素材が超高分子量ポリエチレンという優秀な素材でできており、簡単に言えば継戦能力が高く、ダメージを受けた場合の修理効率もよいというクラス4アーマー最強クラスの性能を誇る。しかも素の耐久値も85と高く、同クラスの良く見かける6B13(
Kはスタンダードエディションを購入していた。今回のKの狙いは
K「おっ、湧いたぞ。で、ここどこだ...??」
タルコフ代名詞その一、自分がどこにいるかわからない。そんじょそこらのFPSと違い、マップなんぞないEFTは現在位置を確認するには周囲の建物や地形などから何となくの位置情報を把握するしかない。だが初心者のうちはそんなもの分からないので、危険ではあるがwikiをプレイ中見て確認するしかない。ということでKはwikiを開いて確認してみる。
K「え~とえ~と、このコンテナ群と、線路から...どこだ?ああいやまて、あれが2番倉庫ってやつか?ということはここあれか、この装甲列車脱出ってところで湧いたのか。」
Kのスポーン位置は個人的最も危険な浄水場倉庫こと2番倉庫の背後湧き。2番倉庫背後湧きは屋上にいる機銃ローグが運が悪ければ反応して驚異の射撃精度でこちらを撃ち、車脱出も近いため下手したら浄水場上がりのガチムチPMCと会敵する恐れもある。そんな状況で碌な装備がないSCAVで接敵したらどうなるか?答えは簡単、蹂躙されるのみ。
ちなみに今の装備は帽子に
K「とりあえず浄水場に行ってみよう。」
だがKはあるものを視認してしまった。彼が列車湧きから出ようとした矢先、何か足音のようなものが聞こえたのだ。Gssh-01ヘッドセットを初期装備していたおかげで、その足音に気づけたのは僥倖といえるだろう。 Kは足を止めその方向を見てみた。幸いにも近くに茂みがあったので、伏せながら確認すると、目の前を通過する人影が見えた。
それは
K「.....PMCか?え、PMCか?」
人はこちらに目を向けず向こうへと通過していく。そのあまりの強者感にビビりながら、一応上を確認してみる。
人がいた。ヘルメットを着用し、見るからに強そうな装備を付けた、人がいた。
もしKがローグ狩りに精通した人物であったら、武器2丁持ち、機銃座についていないということから、即座にPMCもしくはSCAVであると判断できたろう。そしてPMCならば問答無用で射撃してくるため、おそらくPSCAVであると考えられただろう。だがKは初心者であり、前述のPMCらしき人物のすれ違ったことによりプレッシャーは限界に達していた。それでも自分の武器を鑑み、まだ発砲はしなかった。
K「ハァーッ!!ハアーッ!!おちおちおちおちつけ、まずは詰めてみるんだ...」
2号館裏手に回り込み階段を上りながらKは自分の武器の残弾確認をする。もし仮にローグであるとするならば、自分の勝機は顔面ラッキーパンチしかない、落ち着け、顔面を狙うんだと願掛けしながら接近する。
遠めのローグ「get out.」
K「ビクン!!」
Kはもう限界だった。初めてのSCAV出撃であること、いつ殺されるかもわからない恐怖、通りすがったPMCらしき人物。そしてとどめの一撃として、ローグからの警告と、壁際越しに貫通していたレーザーサイトの光が、Kのメンタルに決定的一撃を与えた。
K「スローリーン、スローリーンを意識して....落ち着け、ファイア!!」
ダダダダダダダダダダン!!!
K「痛ったあ!?」
Kは先制攻撃をとれたものの慣れないEFTでのエイムと武器の相性で手痛い一撃をもらってしまった。現在のHP状況、胸赤腹赤左腕壊死両足赤。瀕死である。だがそれでもKは抵抗をすることをやめない。右壁リーンだがちらちらと顔を出しながらチクチク攻撃を加えていく。しかしこのときKはこう考えていた。
(あれ、これ残弾...)
そう、MP-155はノンカスタムだとチャンバーに1チューブに6と最大7発しかないのである。そして現在、6発撃った。つまり残弾1か....
K「お願いだ!!頼むからピンでくれ!!」
ラストの弾丸を発射、そしてKに見える希望の一筋。
「フヌアーッッッッッ.....」
K「汚ねえ喘ぎ声だ....」
あたかも自分が上だったようなことをつぶやきながら、もう我慢できないように死体に飛びつくK。何発も自身のスラグ弾に耐え、なおかつフルボッコにされたことを考えるに、相当いい装備をしているだろうと読んでいたのだ。
そしてその予想は的中した。
K「フオオオ!?!?!Mk16きちゃあああ!!!それにAVSに
つかの間の喜びの直後に、少し疑問が起こる。あれ、ローグってリグパンパンになるまで物資持ってるのか?そして気づいた。
K「こっれPスカやん...やっちまった....」
パンパンになったAVSに積まれていたのは、耐久の減ったインレイド白ULACH、TC-2002、バッグにはトルーパーアーマーにフリース生地。一個着ているならまだしも、バッグにあるというのはありえない。そしてレイド内で先にPSCAVを殺したということは、NSCAVにも敵対されるということを示していて。
パシュンパシュンパシュン!!
K「ファッ!?ヘーッヘーッ!?!?」
いつの間にか背後に来ていたNSCAVに射撃され、ビビり散らかすK。あまりにも衝撃が大きすぎて、鹵獲したMk16ではなく
K「すまない名もなきピースカよ、お前の物資は全部もらったうえで受け継いでいくぜ。おっ、このNスカドラマガAK持ってる。」
帰還できたはいいものの、結局最後まで物欲にまみれるオチとなったのであった。