どうも、ワラシキ改め藁人形でございます。何言ってんだコイツと思うかもしれないけど、今のオレは本当に藁人形の姿をしている。
十尾の尾獣玉を食らったオレは確かに死んだ。なにせ肉体が蒸発して影も形もなくなったんだから、これで生きてるわけない。肉体とは魂の入れ物であると同時に現世に繋ぎ止めるものでもある。それを失ったオレの魂は完全に消滅するはずだった。しかし大筒木のしぶとさを侮るなかれ。要は急ごしらえでも魂の入れ物があればいいのだ。後はわかるだろう。オレは魂を藁人形に宿すことで事なきを得たのだ。
「いや、事なきは得てないな。うん」
今の状態はそう長く持たない。オレの神術を応用して作った藁人形 だから、そこそこ丈夫ではあるけどせいぜい10時間が限界だ。それまでに『器』を見つけなければ、今度こそ魂が消滅してしまう。オレの相方だった奴のように。
なお、今のオレに戦闘能力はない。たぶんそこらへんの人間の方が強い。今できることは
ここから、オレの感情はジェットコースターだった。順を追って説明しよう。まず超高品質な実が手に入るかもしれないということで、オレのテンションは爆上がりした。だが、体を失ったことで今度はこれ以上ないくらいに落ち込んだ。(ここまで↑↓)
そんな中で、無限月読が発動した。え、大筒木食ってないのになんでェ!?とか思うけど、それは一回置いておく。とにかくこれはチャンスだ。夢の世界に行っている間、現実の体は無防備にならざるを得ない。つまり、
大筒木にも様々なタイプがいる。神術に特化した者と体術に特化した者がその代表例だ。前者は魂だけの状態でも
そして、オレはその2つの中間だ。つまり、仮初めでも依代があれば
復活の目処がたったことで、オレはちょっとテンションが上がった。(ここまで↑↓↗)
だが、ここで一つ問題が起きる。
ゾンビがいた。しかも割とヤバめのやつが4人、平然と地上に立っている。無限月読は人間が神樹に吸収される時に抵抗しないようにするための下準備だ。その性質上、命をもたない存在には通用しない。まぁそんな事例はなかなかないけど、ゾンビや妖怪なんかはそれに該当する。たぶんあの4人は死人を死人のまま現世に呼び寄せる術か何かで不完全な復活をしている。すごい発想だ。ぜひとも術の製作者に話を聞きたいところだ。うまく使えば、本家の連中さえもどうにかできるかもしれん。というか、そもそもシバイを復活させれば......。
いや、それを考えるのはまずオレ自身が復活してからだな。(ここまで↑↓↗↑)
4人は神樹に捕えられている人間を助けようとしていた。つまり、その人間にある種の危害を加えようとしているオレの敵である可能性が高い。
チャクラ反応を完全に消している今はオレの存在がばれることはないだろうが、誰かに
勝ち目?ある訳ないだろ、そんなの。特に初代様と呼ばれているあいつは化け物だ。何なら万全の状態でも勝てるか怪しいのに、こんな状態で戦っていいはずがない。それに老人ゾンビもどんなパワーをしている?何であんな得物で固い神樹の外皮を砕くことができるんだ?
(ここまで↑↓↗↑↘)
ある2人は......片方は何やら顎に手を当てて考え事をしているようだ。もう片方、金髪の男はさっきから消えては現れてをくり返している。座標から座標に瞬間移動する術らしい。
ん?瞬間移動だと?まさか、あの時の尾獣玉はこの術で飛ばされてきたのか?あの周辺には人間がいなかった。あとは被害を抑えるためにやったことだとすると、全て納得がいく。瞬間移動してきたんなら直前まで気づかないのは無理もないことだ。
じゃあ何か?オレは狙い打ちされたとかじゃなく、ただの流れ弾で殺されたってことか?
よし、あいつ殺す。死んでるけど殺す。
(ここまで↑↓↗↑↘ )