デュエル・マスターズACE   作:リュウ・セイ

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猫づくしです。


ACE14:猫による再会。そして、哀しい出来事。

 

 

 

 お店の中はわりと普通だった。

 特別、猫の衣装や猫のカチューシャなどを着けている店員がいるわけでもなく、皆、営業用の私服にエプロンを着けていた。

 強いて言えば、客人と来ている学生が多いことか。

 

「……なんと言いますか、普通ですね」

「てっきり、店員が猫の衣装を着てるとばかり、想像してたけど、拍子抜けね」

「ですね!」

「テメエら、それ、どう言う意味だ?」

「変態の先輩が好む店だから、そういうものかと……」

「ヨーシ、テメエら、表出ろ。いや、ここはデッキを構えろ。オレの新しいデッキでボコボコにしてやるぞ?」

「はいはい。そう慌てなくても、大会が始まれば、皆、デッキを構えるから、デッキをしまってください、早峰先輩。咲恋ちゃん達も、早峰先輩を煽らないの。仮に事実だとしても、そういう失礼なことは言わないの」

「テメエが一番、失礼なこと言ってんだよッ!火野!」

 

「火野?火野って、もしかして……」

 

 想が大きな声で、勝の苗字を呼ぶと、突然、黒髪の長い女性の店員が勝達に近づいてきた。

 

「ねぇ、君」

「あ?なんだよ?」

「さっき、火野って言ってたけど……それって、彼のこと」

「あ?ああ、そうだけど……」

 

 想がそう返事を返すと、女性は勝に近いた。

 

「……やっぱり、アンタ、勝ね」

「え?」

 

 今度は名前を呼ばれて、勝は驚き、それ見て、女性は猫耳のカチューシャを取り出し、頭に着けた。

 

「!?君は、もしかして、キャルちゃん……?」

 

 それを見て、勝は彼女の名を上げた。

 彼女の名は『キャル』。本名は『猫崎(ねこざき)瑠璃(るり)』。

 勝が以前通っていた山猫学園のクラスメイトである。

 

「久しぶりね、勝!」

「久しぶりだね、キャルちゃん。少し見ない間に、雰囲気が変わったね」

「まーね。こっちも色々あったし、アンタも色々あったみたいだし、お互い、少し変わったわね。そこにいるのは……部活仲間?」

「うん。そうだよ……」

 

 勝の返事を聞いて、キャルは咲恋達の前に出た。

 

「自己紹介が遅れたわね。私は猫崎瑠璃。よろしく」

「私は斎条咲恋。生徒会長で、このメンバーの部長を務めてるよ。よろしく」

「私は明星ひよりです!勝先輩の弟子です!」

「月野マリです。勝様の身の回りのお世話をしてます」

「……早峰想。三年生だ」

「め、眼鏡翔、です!い、一年です!よろしくお願いします!」

「もう、アンタ、固いわよ。男の子なら、もう少ししっかりしなさい。ね?」

「は、はい!善処します!」

「うん。良い返事ね……」

 

 一通りの自己紹介を終えると、ひよりはキャルに質問する。

 

「あの、さっき、キャルって呼ばれてましたけど、あれ、どういう意味ですか?」

「?あぁ、アレね。私のプレイヤーネームよ。プレイヤーネーム」

「プレイヤーネーム……猫崎さんは何かゲームをやってるの?」

「キャルで良いわよ。後、さん付けもなしよ。多分、同い年なんだし、部長なら、堂々としてなさい」

「え、ええ、そうね……」

 

 コミュニケーション能力が高いのか、キャルの対応に、咲恋は後ずさる。

 

「えーと、何かゲームをやってるか、だったわね。見て分からない?この店で働いているってことは、そういうことよ……」

「え?えーと……」

「……テメエも決闘者(デュエリスト)か?」

「ピンポーン。アタリね。特にこれといったものはないけど、ご褒美に飴ちゃんをあげるわ」

「お、おう、ありがと……」

 

 想が答えると、キャルは服のポケットから飴を取り出し、想に渡す。

 渡された想はそう小さく、返事を返した。

 それを見て、勝は少し驚き、キャルに声をかける。

 

「……キャルちゃん、本当に変わったね。随分と明るくなったし、何か良いことでもあった?」

「……さぁね。強いて言えば、アンタが居なくなって、1人になって、どうしたものか、と、考えた時に……とりあえず、明るく、元気に、そして、心を強くして、私をいじめてた奴らを仕返してやったわ!そうしたら、もう心がスッキリしたの?あの時は嬉しかったわー」

「!?キャルちゃん、それって、もしかして……」

 

 嫌な予感がした。勝はそう思ったが、キャルはすぐにそれを否定した。

 

「安心して。特別、手を出してないわ。ただ、今までやられたことをやり返しただけよ。そーしたら、先生に『お前のようなヤツは我が校には必要ない!この学園から去れー!』って、言われたわ。それを聞いて、私は言われた通り、学園から出ていってやったわ!いやー、あの時の先生の姿、アンタに見せたかったわー」

「え……?」

 

 活気に溢れて、喋るキャルに、勝は呆気に取られて、驚いてしまった。

 

「ちょっと待って。それって……」

 

 

 

「──ええ、そうよ。私、退学させられたの」

 

 

 




もう1話書いたら、それからデュエルシーンを描きます。なので、もう少しお待ちを。
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