「……このシールドにすべてをかける!来い、ひよりちゃん!」
「っ、いきます!先輩!《バトガイ銀河》で、T・ブレイクですっ!」
5枚のシールドにすべてをかけた勝はひよりの最初の攻撃、《爆熱王DX バトガイ銀河》に備える。
「シールドチェック!トリガーは……」
ブレイクされた3枚のシールドを勢いよく掴み、中を確認する勝。
1枚でも良い。この状況を打開するトリガーが1枚でもあれば、と、勝はそう脳裏に願うも、トリガーはなかった。
「どうやら、トリガーはなかったみたいですね、先輩」
「っ!?」
顔に出ていたのか、ひよりは勝の顔の表情を読み取り、そう思った。
「次、いきます!《永遠のリュウセイ・カイザー》で、W・ブレイク!」
「頼む、きてくれ……!」
逆転を狙うことを強く祈り、勝は残り2枚のシールドを確認した。
その中には、革命0トリガーを持った《ボルシャック・ドギラゴン》と、シールド・トリガーを持ったカードだった。
「きたっ!シールド・トリガー!呪文、《スーパー・スパーク》っ!効果で、ひよりちゃんのクリーチャーをすべて、タップっ!」
「っ、そんな……!」
また止められた、と、ひよりはそう思った。
あの時と同じ。勝と初めてデュエマをした時と、同じ状況だった。
「……ターンエンドです」
渋々、ひよりは勝にターンを渡した。
それと同時に、ひよりの後ろに浮かび上がっていた《超戦覇龍 ガイNEXT》がゆっくり消えていった。
それを見た勝は瞳の色を、赤い紅色の炎から青に戻した。
「僕のターン、ドロー……」
静かにカードを引き、勝はマナチャージせず、マナゾーンのカードを5枚タップした。
「もう一度、《モモキングRX》を召喚!効果で、手札を1枚捨てて、《ボルシャック・ドギラゴン》に進化!場に出た《ボルシャック・ドギラゴン》の効果で、《永遠のリュウセイ・カイザー》とバトル!破壊だ!」
「……っ!」
ひよりの《永遠のリュウセイ・カイザー》の効果で、タップ状態で出た《ボルシャック・ドギラゴン》がバトルに勝った直後、《ボルシャック・ドギラゴン》がアンタップした。
これは進化元の《王来英雄 モモキングRX》のシンカパワーの効果で、このクリーチャーの上に進化したクリーチャーがバトルに勝った時、アンタップする、という効果だ。
よって、勝の《ボルシャック・ドギラゴン》がアンタップし、ひよりにダイレクトアタックができるのだ。
「……いくよ、ひよりちゃん」
「……はい」
「《ボルシャック・ドギラゴン》で、ダイレクトアタックっ!」
「……革命0トリガーはありません。私の負けです」
勝者、勝。これにて、決勝戦に駒を進めたのは勝である。
「どうやら、私の心配は杞憂でしたね」
そう言うと、秋乃はブラックキャットから出ようと足を動かす。
それを見たエリカは最後まで見届けないのか、疑問に抱き、秋乃に問いかける。
「?最後まで、見届けないのですか?お嬢様?」
「ここまで来れば、勝つのは勝様に決まってますわ。結果がわかった試合を最後まで見る必要性がありますの?」
「ですが、デュエマは時の運。最後まで、誰が勝つのか、わからないものだと、私は思います」
「……」
確かに。エリカの言葉には一理ある。そう思った秋乃は決勝戦まで、見届けようと思い、足を止めた。
──その時だ。
「キャアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァッー!」
「「!?」」
突然、マリの叫び声が店内に響き、2人はマリのもとに駆け寄った。
次で決勝戦です。
長かった…実に長かった…。
ようやく、この作品の物語が次に進められます。
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