デュエル・マスターズACE   作:リュウ・セイ

27 / 104
決勝戦、前半です。
後編は近日中に、投稿します。
それではACE27、どうぞ。


ACE27:絶望を叩き込む、青い、水色の瞳。

 

 

 

 ついに始まった、勝対イズミの決勝戦。

 勝はマリと想を傷つけたイズミを許せず、怒りの炎を燃やしていた。

 対して、イズミはこの試合に勝って、ブラックキャットで売っているシングルカードの商品を半額で買えるのを楽しみに、デュエマをしていた。

 

「……」

「何?随分と怖い顔してるけど?そんな顔してたら、デュエマ、楽しくないよ」

「……僕は今、怒っている」

「はい?何で?」

「決まってるだろ。君がやったことは許されない行為だからだ!」

『……!?』

 

 珍しく、勝は感情的に、怒りに任せて、怒鳴り声をあげた。

 今までは何事も冷静に、落ち着いていて、あまり感情的になることはなかった。

 たまにデュエマで見てる、最後まで諦めない表情をするが、それとは別に、感情的になるような、そんな素振りは全くなかった。

 

 珍しく、怒りに任せる勝に、咲恋達は驚きを隠せないでいた。

 

(勝、アンタ、そんな状態で、本当にデュエマができるの?)

 

(先輩、そんな感情的になったら、プレミしますよ!?)

 

 そんな中、咲恋とひよりはそんな勝を心配し、脳裏にそう思った。

 

「……あっそ。別に良いよ。私もきみに許されたいとか、思ってないし」

 

 そう言って、イズミはカードを引き、マナを置いて、3枚のマナをタップした。

 

「《天災(ディザスター) デドダム》を召喚!《デドダム》の効果。このクリーチャーが出た時、自分の山札から3枚見て、1枚を手札、1枚をマナ、そして、最後の1枚を墓地へ置くわ。ターンエンド」

「……」

 

 淡々と、プレイするイズミ。そんなイズミに、勝は彼女が《デドダム》で墓地に置いたカード、《ザーディクリカ》を眼にする。

 

(5cザーディ、か……守りが固いから、あまりこっちと相性は良くないけど、ここは盤面を並べて、クリーチャー除去に専念しよう……幸い、こっちは《メンデル》が成功してるし、ここは……!)

 

 そう意気込み、勝はカードを引いた。

 

「僕のターン。マナチャージ、4マナで、《ボルシャック・西南(キリノ)・ドラゴン》を召喚!さらに、《西南・ドラゴン》の効果で、1マナで、《ボルシャック・フォース・ドラゴン》を召喚!《フォース・ドラゴン》の効果で、パワー4000以下の《デドダム》を破壊!」

「やるね……って、言いたいけど、その判断、本当に正しいと思ってるの?」

「……何が言いたいの?」

「はぁー……」

 

 呆れた、と、口には出さないが、そう言わんばかりに、イズミはそう思った。

 

「きみは……いいえ、あなたは何も変わってないね。あの時も、今も、何も変わってない……」

「っ!?君はやっぱり……」

「言わせないよ。そして、これ以上、あなたには自由にさせない……」

 

 そう冷たく言うイズミは、カードを引き、マナを1枚置いた。

 これで、イズミのマナは5マナ。《ドラゴンズ・サイン》を唱えるなら、このタイミングだが、彼女は前のターン、《デドダム》で、《ザーディクリカ》を墓地に置いた。

 つまり、彼女は今、《ドラゴンズ・サイン》が手札にない。手札にないものを手札に抱え込むのは、想が使った赤単ブランドなら、カウンターで抱え込むが、勝のデッキは赤緑ボルシャック。

 動きはビマナよりだが、ひよりが使ったモルネクみたいに、突然のビートダウンを仕掛けてくるミッドレンジよりのデッキだ。

 つまり、ここはゆっくり準備をしてから仕掛けてくる筈だ、勝はそう思った。

 

「悪いけど、あなたが考えるほど、わたし、そんなに甘くないよ」

「……!?」

 

 しかし、イズミは勝の考えを察したのか、否定するかのように、そう冷たく言い、5枚のマナをタップした。

 

「呪文、《ドラゴンズ・サイン》。手札から《XXDDZ》を場に出すわ」

「なっ!?」

 

 ここでまさかの《XXDDZ》を出してくるイズミに勝は驚いてしまった。

 

(《ドラサイ》があったんだったら、何で、《ザーディクリカ》を手札に加えなかったんだ!?)

 

 本来なら、そうするが、イズミの考えは違った。

 その理由は、次の攻撃で、わかるのだった。

 

「まずは《XXDDZ》のEXライフで、シールドを追加。そして、そのまま、《XXDDZ》で攻撃!攻撃する時に、手札の《未来(みらい)法皇(ほうおう) ミラダンテSF(スーパーフューチャー)》の革命チェンジを宣言!」

「なっ!?」

 

 またしても、勝は驚く。今度は《ミラダンテSF》に。

 

「最初に《XXDDZ》のアタックトリガーを解決。自身の『EXライフ』シールドを墓地に置いて、次のわたしのターンまで、あなたは呪文を唱えられない。そして、その後に《ミラダンテSF》に革命チェンジっ!」

 

 イズミはそう叫び、場の《XXDDZ》と、手札の《ミラダンテSF》を入れ替えた。

 それと同時に、イズミの瞳が青く、水色に変わり、彼女の後ろから、《ミラダンテSF》の影が薄らと、現れた。

 

「──未来をこの手に、そして、あなたには……絶望の闇を叩き込む!《ミラダンテSF》のファイナル革命、発動っ!山札からカードを1枚引いて、手札から、光か水のコスト6以下の呪文をただで唱えられる!呪文、《灰燼と天門の儀式(ヘブニアッシュ・サイン)》!」

「なっ!?このタイミングで、《灰燼と天門の儀式(ヘブニアッシュ・サイン)》!?」

 

 手札から唱えられた呪文に、勝はまた驚いてしまった。

 

「呪文の効果で、墓地から《龍風混成 ザーディクリカ》を復活させるわ!EXライフ!からの、呪文の効果で《ザーディクリカ》と《西南・ドラゴン》をバトル!破壊!」

「ッ……!」

 

 ドラゴンのコスト軽減とセイバー持ちの《西南・ドラゴン》が破壊されたことに、勝は歯を噛み締める。

 

「さらに《ザーディクリカ》の効果で、墓地から《ドラゴンズ・サイン》!からのからの、手札から《XXDDZ》を場に出すわ!」

 

 今度は《ザーディクリカ》、《XXDDZ》と、次々と、イズミの後ろからクリーチャーの影が現れた。

 

「……!?」

「さぁ、あなたは私の攻撃、耐えられるのかしら?」

 

 3体のドラゴンに、勝は瞳の色を赤く、紅色の炎に変えた。

 

「……僕は……諦めない!何がなんでも、絶対に、諦めないッ!」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。