デュエル・マスターズACE   作:リュウ・セイ

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中編です。
この話を明日辺りに終わらせてます。
それではACE28、どうぞ。


ACE28:諦めない瞳、赤い、紅色の炎。

 

 

 

「諦めない?それなら、教えてあげる!現実っていう、絶望を!」

「……っ!?」

 

 勝の言葉に癇に障ったのか、イズミはそう叫び、3体のドラゴンがお叫びを上げた。

 流石の勝も、それには驚き、恐れず、デュエマに集中した。

 

「《XXDDZ》のEXライフ!シールドを追加して、《ミラダンテSF》の攻撃を続行!シールドをT・ブレイクっ!」

「ッ、シールド・トリガー、《ボルシャック・テイル・ドラゴン》!」

 

 トリガーを引く勝だが、シビルカウントが達成していないため、《テイル・ドラゴン》で、《ザーディクリカ》を除去できない。

 最も、《ザーディクリカ》にはEXライフ・シールドがあるため、バトルができたとしても、場に残る。さらに、《XXDDZ》の効果で、スレイヤーが付与されているため、逆に勝の《テイル・ドラゴン》が破壊される。

 

(最初から、こっちはバトルする気は全然ない!大事なのは、次のターンに繋げるため、クリーチャーを1体でも多く、場に残すことだッ……!)

 

「……何を考えているか、知らないけど、無駄な抵抗よ!《ザーディクリカ》で、W・ブレイクっ!」

「ッ、トリガーは……!?」

 

 ブレイクされたシールドの中に《スーパー・スパーク》があったが、《XXDDZ》の効果で、勝は呪文を唱えられないでいる。

 

「……ない」

「そう?それなら、これで終わり……!《XXDDZ》で、ダイレクトアタックっ!」

 

「勝!?」

「「先輩!!」」

 

 幻影の《XXDDZ》が勝を襲い、それを見た咲恋、ひより、翔は心配し、声を上げる。

 

 ──しかし。

 

「──まだだッ!革命0トリガー、《ボルシャック・ドギラゴン》ッ!!」

「……!?」

 

 勝はまだ諦めていなかった。それどころか、まだ逆転できると、信じていた。

 

「あのヤロウ、やっぱり、持ってたか……!」

「ですが、《ボルシャック・ドギラゴン》1枚では、この攻撃は止められない……」

「ええ。EXライフがある限り、《XXDDZ》を除去することはできない……」

「そんな!?それじゃ、このまま《ボルシャック・ドギラゴン》を使っても、先輩は負けちゃうんですか!?」

「いいえ。可能性は一つ、あります」

「え?」

「咲恋さんとデュエマした時に使ったカードなら、この状況をひっくり返せる筈です!」

 

 そう。勝にはまだ《ボルシャック・NEX》から《ワルキューレ・ルピア》を出して、《ワルキューレ・ルピア》の能力で、勝のドラゴンはブロッカーとなり、イズミの《XXDDZ》の攻撃を止めることができる。

 

(一番きて欲しいのは《ボルシャック・NEX》だけど、それだけじゃダメだ!この状況を確実にひっくり返すには……アレしかない!だから……)

 

 勝はデッキの上に指を置き、強く願った。

 

(だから……きてくれ!僕に力を貸してくれ……!)

 

 そう強く願い、勝は山札の上を捲った。

 

「っ、そのカードは……!?」

 

 捲られたカードに、イズミは驚く。

 何故なら、そのカードは、《ボルシャック・サイバーエクス》だったからだ。

 

「ッ、きた……!革命0トリガー、成功ッ!《ボルシャック・サイバーエクス》を《ボルシャック・ドギラゴン》に進化ッ!」

 

 突如、勝の後ろから、《ボルシャック・ドギラゴン》の影が現れ、イズミの《XXDDZ》の攻撃を止めた。

 その後、《ボルシャック・ドギラゴン》は拳を、《XXDDZ》は剣を出し、直後、粒子となって、2体のドラゴンは消えた。

 

「な、何が起こったの……!?」

「わ、わかりません……ただ、《ボルシャック・ドギラゴン》が先輩を守った気がします……」

「きっと、そうです!流石、勝先輩です!あの状況で、ダイレクトアタックを防ぐなんて、すごいです!」

 

 いまいち、状況が飲み込めない、咲恋と翔だが、ひよりの言葉で、なんとか危機的状況を脱したと、理解し、安心する。

 

「……気に入らないわね。その目……」

「別に気に入られたいわけじゃないよ。ただ、僕は必死なだけさ……」

「そう。なら一つ、教えてあげる。わたしはあなたの、そういうところが、昔から嫌いだったのよっ!」

『!?』

 

 珍しく、声を荒げたイズミの言葉に、咲恋達は驚く。

 

「ど、どういうことでしょうか?焔先輩……」

「……」

「まさか、あの子……」

 

 咲恋は急ぎ、スマホを取り出し、中学時代の写真を引っ張り出した。

 その中には、咲恋と一緒に、イズミに似た女子中学生の写真が写っていた。

 

「やっぱり……」

「あの、生徒会長、やっぱりって……?」

「あのイズミって子、中学の時の同級生で、生徒会を一緒にやっていた『赤羽(あかばね) 結衣(ゆい)』よ……」

「そして、勝様の元カノです……」

 

 突然、咲恋達の後ろから、マリの声が響き、振り向くと、そこにはフラフラのマリの姿があった。

 

「ちょっ、アナタ、無理しちゃだめよ!?」

「すみません、斎条様……ですが、この試合、最後まで見届けさせてください……」

 

 そう、マリは強く願い、咲恋は深い溜め息を吐いた。

 

「はぁー……全く、わかったわよ。肩貸して。支えてあげるから、一緒に勝の試合を観ましょう。その代わり、救急車が来たら、病院に行くこと、わかった?」

「はい。ありがとうございます……」

 

 マリが返事を返すと、咲恋はマリの肩を支え、勝とイズミのデュエマを最後まで見届けるのだった。

 

「……僕のターン」

 

 なんとか、ターンが周ってきた勝だが、正直なところ、劣勢なのは変わらない。

 

(なんとか、危機は脱した。問題なのは、ここからだ……)

 

 今の勝の手札には《モモキングRX》があるが、進化先である、《ボルシャック・モモキングNEX》がないのだ。

 故に、《モモキングRX》のドロー効果で、《モモキングNEX》を引かなくれば、勝は間違いなく、今度こそ、負ける。

 

(悠長に考えてる暇はない!ここは……動く!そして、勝利を掴み取る!)

 

 そう決心した勝は5枚のマナをタップした。

 

「コイツにすべてを賭ける!《王来英雄(オーライヒーロー) モモキングRX(レックス)》を召喚ッ!」

「っ、ここで、モモキング!?」

 

 今度はイズミが驚き、勝の後ろに《モモキングRX》の影が現れるも、勝は気にせず、《モモキングRX》の効果を解決する。

 

「手札を1枚捨てて、カードを2枚ドロー!」

 

 信じている、と、勝は自身のデッキとモモキングにそう想い、山札からカードを2枚引いた。

 

 1枚は《ボルシャック・栄光・ルピア》。

 

 ──違う!

 

 恐る恐る、もう1枚を覗く。

 

「──ッ!」

 

 ──そのカードは、《ボルシャック・モモキングNEX》だった。

 

「きたッ!その後、《モモキングRX》から進化できる、コスト7以下の進化クリーチャーを場に出せる!《モモキングRX》の上に、スター進化ッ!《ボルシャック・モモキングNEX》ッ!」

 

 

 

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