デュエル・マスターズACE   作:リュウ・セイ

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今回は結衣ちゃんが通う学園のお話です。


ACE36:赤羽結衣が通う学園。

 

 

 

 ここは赤羽結衣が通う学園、『天災(ディダスター)学園』。

 ここにいる生徒は皆、男女問わず、不良であり、また、デュエマの実力がかなり高いが、ごく稀に、天才、もとい、天災級の実力者がいる。

 そして、赤羽結衣は今、三年の男子生徒とデュエマをしていた。

 その男子生徒は今年のデュエマ甲子園の優勝候補筆頭であり、その実力はかなりの腕前である。

 

「──《XXDDZ》で、ダイレクトアタック!」

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 しかし、結衣にとっては、その実力は関係なかった。

 彼女はお得意の5色コントロールで、男子生徒の手札を破壊し、《英知と追撃の宝剣(エターナル・ソード)》で、バトルゾーンとマナゾーンを削り、決めつけには、《XXDDZ》と《ミラダンテⅫ》のロックで、一気に攻め、勝利した。

 

「……ふぅー」

 

 敗北した男子生徒はその場に倒れ、それを見た結衣は肩の力が抜けたのか、溜め息を吐いた。

 流石の彼女でも、優勝候補筆頭の相手には、骨が折れたのだろう。

 

「いやー、流石は結衣。優勝候補筆頭の相手に、圧倒するとか、やるじゃん」

「……」

 

 両手をパチパチと、叩きながら、金髪ツインテールの女子生徒、『花宮(はなみや)黒江(くろえ)』はそう言い、彼女の言葉に、結衣は無表情に、黒江に近づいた。

 

「はい、勝利の一服の飴ちゃん」

「ありがとう……」

 

 お礼を言って、黒江から渡された飴を貰い、迷うことなく、結衣は口に入れる。

 

「んで、ぶっちゃっけると、どうだったの?」

「練習相手としては悪くはないね。けど、私の実力向上には、少し物足りないかな」

「へー、言うじゃん。本音は?」

「……危なかったけど、実力とプレイングはわかったから、次は瞬殺ね」

「おー、言い切ったよ、この子。こわ」

「……」

 

 黒江がそう言うと、結衣はバツが悪そうに、黒江を睨む。

 

「何?うち、睨まれることした?」

「……別に」

 

「オイ!今度はオレ達と勝負だ!赤羽結衣!」

 

 そう言って、僅か10人ほどの生徒が寄ってきて、結衣と黒江を中心に囲んだ。

 

「ん?何だ?アンタ、この間、結衣にボコられた三年じゃん。ウケる。性懲りも無く、結衣に挑むとか、頭悪いん?しかも、女の子一人相手に、数で迫るとか、外道かよ」

「うるせぇ!こっちはもう後に引けねぇところまできてるんだ!さっさと、デッキを構えろ!それから、オレは『阿保宮(あほみや)トオル』だ!いい加減、名前を覚えやがれ!」

「はいはい。んで、結衣、どうする?」

「……当然、相手になるよ」

「決まりね!んじゃ、早速──」

「ちょい待ち」

 

 女子生徒と結衣がデッキを取り出そうとすると、黒江が待ったをかける。

 

「結衣、アンタ、さっき、優勝候補筆頭を相手に疲れてるやろ?ここは、ウチが軽ーく、ブッ飛ばすから、アンタは休んどき。な?わかったな?」

「……」

 

(本当は自分がやりたいだけでしょ?)

 

 脳裏にそう思う結衣だが、あえて口には出さず、黒江に「わかった。お願いするわ、黒江」と言って、結衣は取り出しかけたデッキを腰に収めた。

 

「うし。そういうわけで、アンタらの相手はウチがすることになった」

「何勝手に決めてやがる!」

「そうよ!私たちを舐めてるなら、容赦しないわよ!」

 

 女子生徒がそう言うと、彼女は迷うことなく、黒江に挑んだ。

 

「──その(おご)り、後悔するじゃねぇぞ?」

 

 ──30分後。

 先程、結衣と黒江を囲んだ10人の生徒がその場に倒れた。

 何故なら、花宮黒江ことが、今年の天災級の実力であるからだ。

 そして、その、黒江の実力を買って、結衣は彼女と共に、デュエマ甲子園に向けて、実力()を上げていた。

 

「ウケる。何か策でもあるのかと思ったら、大したことないじゃん」

 

 意地の悪い笑みで、黒江はそう言うと、先程、結衣に突っかかってきたトオルが横になりながらも、口を開く。

 

「ふ、ふざけんじゃねぇ……そこの女に負けるならまだしも、無銘のヤツに負けるなんて……ありえねえ……」

「……」

 

 トオルがそう言うと、結衣は倒れているトオルに近づき、右足を彼の背中に強く、踏んだ。

 

「ガハ……!」

「……実力は常に積み重ね。つまり、努力の結晶であり、黒江の実力は努力によって得たもの……本物よ!それを認めない者に、強くなる価値はないわ!」

 

 そう強く言うと、トオルの体を回して、腹を思いっきり、数回蹴った。

 

 気を失ったところを見て、結衣は黒江に近づく。

 

「……ごめんなさい。私、冷静さを失ってたわ」

「気にすることはないよ、結衣。とりま、どうする?後一人、戦力が欲しいところだけど……」

「それなら一人、心当たりがあるわ。少し時間がかかるけど、任せてくれる?」

「りょーかい。んじゃ、ウチはその間に、やることやっていきますか……」

「?やること?」

 

「なーに、ほんの少し、ご挨拶と──宣戦布告をしに行くだけだよ」

 

 

 




はたして、黒江が行く所は一体?
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