デュエル・マスターズACE   作:リュウ・セイ

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終わらない、黒江乱舞。


ACE38:財閥の屋敷に来訪する天災(ディザスター)

 

 

 

「アンタで最後な、ダイレクトアタック」

「っ、そ、んな……」

 

 ガクッと、マリは黒江に敗北し、その場に倒れた。

 見ると、咲恋達4人目も、その場に倒れていた。

 どうやら、黒江は咲恋達5人を相手に、勝利したのだ。

 

「はい、終わりでーす。約束通り、住所、教えて」

「だ、れが、貴女なんかに、教える、もんですか……」

「ま、そう言うと思った。だから……勝手に探すわ」

 

 黒江はマリの体を回し、腰辺りやズボンのポケットに、手を突っ込む。

 

「ッ!?貴女!?何を!?──イヤん!」

「おー、良い声出すじゃん。ま、今回は、そういうの、どうでもいいんだけど……お、ビンゴ」

 

 そう言うと、マリのズボンのポケットからスマホを取り出し、画面を開いて、マリの親指に、スマホのホームボタンを当てる。

 すると、画面が開き、それを見た黒江はニヤリと、笑みを浮かべた。

 

「協力、ありがと。おやすみ」

「ッ……!?」

 

 黒江は容赦なく、マリの腹を殴り、殴られたマリは気を失った。

 

「さーて、秋乃とか言うヤツの住所は……え?」

 

 電話のアイコンを開き、『焔秋乃』の番号と住所を見て、黒江は目を丸くした。

 

(マジ?秋乃って、焔財閥の一人娘の秋乃なの?勝って、ヤツ、一体何者?)

 

 秋乃の存在に、黒江は頭を悩ませ、混乱し、抱え込むも、すぐさま、自分のやるべきことを思い出し、それらを一旦、頭の片隅(かたすみ)に置いた。

 

「まぁ、何でも良いや。とりま、この住所を、ウチのスマホにメモして……よし」

 

 スマホに住所をメモした後、黒江は「行くか!」と、息巻いて、秋乃の住む、焔財閥の家に向かった。

 

 

 

 一方、その頃、結衣はブラックキャットに来ていた。

 理由はそこで働いている、猫崎瑠璃こと、キャルに会いに来たからだ。

 

「アナタが猫崎瑠璃さん?」

「?そうだけど?アンタは確か、この間、非公認大会で優勝したイズミさん?だって?」

「はい、その節は大変すみませんでした」

「別に謝ることはないわよ。それで?わざわざ、私に声をかけたのは何か理由があるんでしょ?」

「はい、お察しのとおりです。なので、単刀直入に言います──」

 

「──猫崎瑠璃さん、貴女を天災(ディダスター)学園にスカウトしにしました」

 

 

 

 何も知らない勝は風邪を引いた秋乃の看病と、秋乃が財閥の仕事をいくつか受けていたことを知り、秋乃の代理、というのは厳しいので、エリカの仕事を手伝っている。

 

「すみません。わざわざ、こちらの仕事を手伝ってもらって……」

「別に構わないよ。それに困った時はお互いさまだよ?」

「ありがとうございます。それでしたら、こちらの書類に目を通して、ハンコをお願いします」

「うわー、一気に遠慮ないね……」

 

 こんな感じで、冗談を言い合えるぐらいに、二人の関係は良好である。

 良好であるが、ただ一人、焔秋乃は扉の向こうで、二人の関係に嫉妬の眼差しを向けていた。

 

「……なんか、秋乃さんから、凄い嫉妬の視線を感じる」

「そう思うなら、お嬢様のフォローに入ってください」

「はい、そうします……」

 

 そう言って、勝は秋乃の部屋に向かい、それを見送ったエリカは種類を一つにまとめて、机の真ん中に置いた

 

「……ここは関係者以外、立ち入り禁止です」

「いやー、そちらさんのセキュリティがガバガバだから、すんなり入れたわ」

 

 屋敷のどこから入ったのか、突然、黒江は悪びれもなく、そう言って、現れた。

 

「大方、マリのスマホを勝手に使って、こちらに侵入したところですか」

「良い推理だけど、探偵としてはまだまだ、かな?ま、ウチにはどうでもいいけど……」

 

 そう言って、黒江はデッキを取り出した。

 それを見たエリカは無言で、デッキを取り出した。

 

「……一応、問いましょう。貴女の目的は?」

「火野勝を完膚なきまでに叩きのめす!それがウチの目的……最初はただの挨拶のつもりだったけど……」

「そうですか。ですが、如何(いか)なる理由であろうとも、この屋敷に入った者は生かしておけません!」

「そうかよ。ま、御託(ごたく)はいいよ。さっさと、用事を済ませて、ウチは家に帰る。それだけだよ」

 

「──だったら、僕が直々に相手してあげるよ」

 

「「!?」」

 

 突如、秋乃の部屋に向かったはずの勝が戻っており、エリカの前に立った。

 

「……フ、ウケる。アンタ、面白いな。のこのこ、ウチの前に現れるとか、バカじゃないの?」

「バカはどっちだ?凄く痛い不良のギャルのお姉さん?略して、S・I・F・G、なんてね……」

「あん?今何つった?」

 

 勝が発した言葉に、黒江は今までにないぐらい、不機嫌になり、怒りながらも、勝に問いかけた。

 

「聞こえなかったの?凄く、痛い、不良の、ギャル!略して、S・I・F・G!わかった?」

「ムッカァー!アンタ、女相手になんて暴言吐くの!そりゃあ、見るからに不良で痛いヤツだけど、ウチはギャルじゃなくて、凄くカッコいい不良なの!わかった?」

「わからないよ。と言うか、わかりたくない。部活の仲間を痛ぶった相手の感性なんて、尚更ね……」

「……」

 

 それを聞いて、黒江は一瞬、黙り込むも、すぐさま、口を開いた。

 

「なーんだ、そこまで話が回ってるんだ。だったら、こんな回りくどいことしなくていいな……」

 

 そう言うと、黒江の瞳が黒い、緑色に変化した。

 それと同時に、黒江の後ろに、巨人のような影が現れた。

 

「……なるほど。君も真の決闘者(デュエリスト)か……それなら!」

 

 それを見た勝は瞳の色を赤く、紅の炎に変化し、ボルシャック・フォース・ドラゴンの影を実体化させた。

 

「へー、結衣から聞いてたけど、アンタも真の決闘者(デュエリスト)なんだ……ま、どうでもいいよ。何故なら──」

 

「──ウチのジャイアントがアンタのドラゴンを捻り潰すッ!」

「いくよッ!」

 

「「デュエマ・スタートッ!!」」

 

 

 




はたして、勝は黒江に勝てるのか!?
次回、ご期待!
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