嘘です。いや、デュエマをしないのは本当ですが、今回は学生あるあるのお話です。
『──ついに、今年もやって参りました!デュエル・マスターズ、略して、デュエマ!デュエマで最強を決める大会、デュエマ甲子園が今年の夏、開催されるよ!わからない人のために、デュエマ甲子園の概要を簡単に説明するよ!数年前まで、誰でも大会に参加できた、デュエマ甲子園。しかし、ルールの複雑化に伴い、現在は高校生だけの大会になりました。そして、今年のデュエマ甲子園は3人1組のチーム戦!また、レギュレーションは殿堂カードの規制があることを除いて、アドバンスでも、オリジナルでも、何でもアリ!そして本選に上がれるのは優勝チーム、上位16名まで!今までのデュエマ甲子園は、個人戦がメインだったけど、今年はチーム戦!仲間の絆が試される大会だから、仲の良い友達と一緒に参加してね!あ、因みに、デュエマ甲子園に参加する際は学校の先生に、ちゃんと、許可をとること!良い?わかったなら、皆、急いでお店にGO!だよ?以上、リポーターの
「──という訳で、早速、今度の予選大会に向けて、メンバーを3人に絞り込むわよ!」
「……息巻いているところ、悪いんだけど、今、僕と咲恋ちゃんと翔の3人しかいないよ」
「何でよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!?」
秋乃の風邪が治ったので、勝は数日ぶりに部室に来ると、部室の中には咲恋と翔の二人しか居らず、来て早々に、咲恋からデュエマ甲子園の説明を受け、勢いで、メンバーを絞り込もうとした所、勝が現状の状況を説明し、的確に突っ込みを入れると、咲恋の口から叫び声が上がった。
(久しぶりに見たなぁ、この光景……確か、入部してほしいって、誘われた時以来だって?)
懐かしむかのように、脳裏でそう思う勝だが、咲恋は両手で、机をバンバンと、2回叩いた。
「何でうちの部員はこうも自由なわけ!?何?私に対しての嫌がらせ?それとも、リーダーとして、力不足だから?ねぇ、二人とも、教えて!」
「「……」」
(可愛い……)
(会長が壊れた!?)
完全に涙目になっている咲恋を見て、勝は可愛い犬、または猫のように思い、翔は情緒不安定な咲恋を見て、完全に壊れたことに驚き、動揺を隠せなかった。
(この感じだと、酒飲んだら、悪酔いするか、速攻で酔い潰れるかの二択だな。だったら……!)
「咲恋ちゃん、一先ず、落ち着こ。ね?」
「これが落ち着いていられるわけないでしょ!こうなったら、私にも考えがあるわよ!」
「考え?」
「ええ!それは……勝!アンタ、私にラーメン奢りなさい!」
「「……え?」」
咲恋から意外な発言に、勝と翔は揃って、驚いてしまった。
「いやー、人のお金で食べるラーメンは美味しいわね!」
「まさか、手持ち金がなくなるまで、ラーメンをおかわりするなんて……」
「しかも、頼んだのが、激辛ラーメン。それも5杯って……うっ、思い出したら気分が……」
「眼鏡君、大丈夫!?」
宣言通り、咲恋は勝にラーメンを奢らせ、手持ち金がなくなるまで、その店の激辛ラーメンを頼んだ。それも5杯。
どうやら、生徒会の仕事や部活動でのこと、そして、この間の黒江の襲撃に、相当ストレスを溜めていたみたいだ。
「あ、会長。それに、勝先輩に!眼鏡君!」
「3人とも、ここにいらしてたんですね?」
すると、道端で偶然、ひよりとマリ、そして、想の3人と遭遇した勝達。
何故か、想の首部分をマリに掴まれて引きずられているが、3人はいつもの光景と思い、特別、気にしなかった。
「気にしろ!」
「うるさいですよ、早峰先輩!」
「理不尽だろ!?クソが!」
「二人とも、仲がいいね」
「「どこがだ(どこがです)!」」
「……フッ、息、ピッタリじゃん」
「「……」」
息の合った二人を見て、勝は鼻で笑い、そう突っ込むと、マリと想は勝を目で強く睨んだ。
(オー、怖い怖い)
「それでひよりちゃん。補習の方はどうだったの?」
「何とか今日中に終わりましたけど、たくさん、課題を出されました……」
実は黒江が部室に襲撃した翌週、ACE学園では中間テストがあった。
そして、ひよりはその中間テストで赤点を二つ取ってしまい、補習を受けていた。
科目は数Ⅰと英語。どちらも、ひよりの苦手科目で、ひよりは今日、その二つの科目の補習を受けていたのだ。
「大変ね。まぁ、課題は時間がある時に片付ければ良いわよ!」
「会長、その発言は人をダメにします。特にひよりちゃんは、一年の中で、頭がそんなに良くない方です」
いつも間にか、元気になった翔がそう言い、それを聞いたひよりが「なんだとー!」と、言って、翔に突っかかろうとしたが、咲恋がそれを停止させた。
「その発言だと、眼鏡君は一つも赤点を取らなかったみたいね」
「当然です。高校生で赤点を取るなんて、論外です」
(本当は、国語と古典がギリギリ赤点になりかけたけど……)
脳裏でそう思い、翔は眼鏡の真ん中の線を指に当て、ふっと、勝が中間テストで何点取ったのか、気になり、問いかける。
「そう言えば、火野先輩はこの間の中間テスト、どうでした?」
「……」
問いかけられた勝はその場に固まった。
それを見た想はニヤリと、不適な笑みを溢した。
「何だぁ?テメエも赤点取ったのか?情けねぇなぁ、先輩として示しがつかないぞ?」
「そういう早峰先輩は、古典と歴史、後、数Ⅲと数B、赤点でしたよね?」
「な!?テメエ、何でそれを!?」
「秋乃さんから聞きました」
「あのオンナァァァァァッー!」
「だから、うるさいですよ!早峰先輩!」
「グホォッ!?」
脇腹を強くショップし、想を気絶させるマリ。
それを見た一同は気に留めず、翔は勝に詰め寄った。
「それで、中間テストの結果、どうだったんですか?」
「え、えーと……」
翔から目を逸らし、勝は咲恋に助けを求める。
「そう言えば私、アンタの中間テストの結果、聞いてないわね。ひよりちゃんはどう思う?」
「当然!知りたいです!」
(咲恋ちゃんの裏切りものぉー!)
どうやら、勝の周りには味方は居らず、代わりに、期待の眼差しが2人と好奇心が1人、計3人が居り、助け船のマリは想を担いでいて、話にならない。
「……わかった。正直に言うよ」
ついに観念したのか、勝は中間テストの結果を3人に教える。
「まず、数学以外の科目がすべて80点。次に数Aが90点。そして、数IIが……100点」
「「「え?」」」
なんと、勝は学園内で、数Ⅱと数Aの順位が