「《紫電・ドラゴン》!?しかも、プレイス版だと……!?」
エリカが場に出した切り札、《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン
また、レオンが言った『プレイス版』とは、スマートフォンゲームで遊べる『デュエル・マスターズプレイス』の略称の一つで、誰でも気軽にデュエマができるゲームアプリである。
そして、オリジナルのカードをいくつか調整し、効果を強く、強化したものもある。
エリカが出した《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン
そして、エリカが出した《ボルバルザーク・紫電・ドラゴンP'S》は本家と同じ、W・ブレイカーと“侍流ジェネレート”を併せ持ち、各ターン、はじめてタップした時、アンタップする能力を持つ。つまり、2回攻撃ができ、このアンタップする能力を使う際、自身を含むサムライが5枚以上あれば、自身以外のクリーチャーもアンタップするのだ。
よく見ると、エリカのマナゾーンにサムライを持つ火のカードと水のカードが数枚ある。つまり、エリカのデッキは火と水のサムライデッキであり、切り札である《ボルバルザーク・紫電・ドラゴンP'S》を速く出すために組まれており、《クック・轟・ブルッチ》を採用した構築なのだ。
「《紫電・ドラゴンP'S》が場に出た時に、侍流ジェネレート!《竜装 シデン・レジェンド》をノーコストで場に出します!」
「!?《シデン・レジェンド》!?また懐かしいカードを……!」
「これが私の本来の力です!《シデン・レジェンド》の効果で、《紫電・ドラゴンP'S》にノーコストでクロスッ!」
“侍流ジェネレート”とは、一部のサムライが持つ効果であり、“クロスギア”をただで出す能力なのだ。
次に“クロスギア”とは、クリーチャーを強化する装備カードである。一見すると、ドラグハート・ウェポンに近いが、あちらと違い、クロスギアはメインデッキに入り、デッキの枠を
そのため、やや
そのクロスギアを出すことをジェネレートと呼び、クリーチャーに装備することをクロスと呼ぶ。
クリーチャーにクロスする際は、そのクロスギアのコスト分、払わなければならない。
しかし、エリカが出した《竜装 シデン・レジェンド》は火文明の3マナのクロスギア。本来なら3マナ払わなければ、クリーチャーにクロスできないが、この《シデン・レジェンド》は《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン》専用のクロスギアで、その名称を持つクリーチャーなら、ただでクロスできるのだ。
つまり、《ボルバルザーク・紫電・ドラゴンP'S》も、その名称とサポートが受けられるため、《シデン・レジェンド》の効果で、ただでクロスできるのだ。
そして、気になる《シデン・レジェンド》の効果はクロスしたクリーチャーの攻撃時に、相手のシールドを1枚ブレイクでき、クロスしたクリーチャーのパワーを+3000を与えるのだ。
「《クック・轟・ブルッチ》の効果でスピードアタッカーを得た《紫電・ドラゴンP'S》でシールドを攻撃!この時、《シデン・レジェンド》の効果で、先にシールドを1枚ブレイク!」
「トリガーは……ないか」
「では、メインの攻撃──W・ブレイクッ!」
「っ!」
一気にシールドを3枚ブレイクされるレオン。だが、その中にはトリガーが1枚もなかった。
(まぁ、無理もないか。元々、トリガーは少ないし、仕方がないか……それにこのターンはシールドがなくなるだけで、ダイレクトアタックまではいかない……)
半ば諦め気味に、レオンは自身のデッキにトリガーがあまり多くないことを悟るも、このターンで自分が負けることはないと確信する。
だが、エリカの考えは違った。
エリカは言った。このターンで決める、と。
それは強い意志と決意で固められていた。
そして、このターンで決めるパーツは手札に揃っている。
──つまり、エリカはこのターンで決めるのだ。
レオンにターンを返す気など、一切ないのだ。
「《紫電・ドラゴンP'S》で攻撃!する時に、《ワルキューレ・ルピア》の革命チェンジを宣言!」
「何!?」
これがエリカの必勝法。
勝が愛用する《ワルキューレ・ルピア》を使って、ファイアー・バードである《クック・轟・ブルッチ》をスピードアタッカー化にすることで、このターンで、ダイレクトアタックまでいける。
つまり、トリガーがなければ、レオンはこのターンで負けるのだ。
それを見たレオンは驚く。そして、思考を
(この状況、返せるのか?)
今回は地の文、もとい、クロスギアやデュエプレの解説が長くなりましたが、次回で、エリカとレオンの対決は終わります。