(この状況、返せるのか?)
絶対絶命のピンチの中、レオンはこの状況を打破できないか、思考を
「っ!?」
その時、レオンの思考にある人物が浮かび上がった。
それを見たレオンは「フッ……」と、静かに笑みを溢した。
(そうだったな。お前なら……最後まで諦めないよな!だったら、俺も“兄”として、諦める訳にはいかないな!)
「「ッ!?」」
(あの瞳……彼と同じ、何事にも諦めない瞳をしている!?)
(この感じ……勝様と同じ!?)
((まさか、この状況を返すと言うの(です)か!?))
突然、レオンの雰囲気が変わったことにエリカは驚き、秋乃はレオンの雰囲気が勝に近いと感じ、二人は揃って、レオンがまだ諦めていないことに気づき、そして、この絶望的な状況を返すと、ほんの僅か、否、二人は確信した。
「どうした?まだ貴様のターンだぞ?」
「ッ、まずは《シデン・レジェンド》の効果でシールドをブレイクっ!」
「シールド・トリガー!呪文、《
「「なっ!?」」
その行動に一切の曇りがなく、レオンはシールドの中にあるカードを確認せず、シールド・トリガーを迷うことなく、宣言した。
その行動に二人は驚く。
普通はシールドの中を確認してから、シールド・トリガーを宣言するが、レオンはその予備動作を一切せず、堂々と迷うことなく、シールド・トリガーを宣言した。
「で、ですが、それがどうしたと言うのですか!次に《ワルキューレ・ルピア》の革命チェンジを解決!《紫電・ドラゴン
「……甘いな」
「なっ!?」
またしても、シールド・トリガーが発動された。
それは相手のクリーチャーを1体破壊する闇の呪文カード、《スーパー・デーモン・ハンド》が発動され、その
おまけに、破壊した《ワルキューレ・ルピア》のコスト分、レオンの墓地が5枚増えた。
これにより、エリカの《クック・轟・ブルッチ》は攻撃できず、レオンにダイレクトアタックを決められないため、エリカはターンエンドを宣言するしかない。
「……ターンエンド」
「俺のターン……中々、楽しかったぞ?貴様とのデュエマ。実に久しぶりにひりつくような感覚だった。これは──そのお礼だ」
「ッ!?」
刹那。次の瞬間。レオンが繰り出すカードと切り札により、エリカの場とマナゾーンが吹き飛び、手札とシールドも破壊された。
「そんな!?こんな一瞬で!?“さっさの2ターンで返される”なんて……!?」
「これが現実だ、受け入れよ。そして、これで最後だ」
そう言って、レオンは自身の切り札に手を置く。
「──ダイレクトアタック」
静かに、ダイレクトアタックを宣言し、切り札を横に倒した。
デュエマに敗北したエリカはその場で膝をついていた。
「そんな……私には負けられない理由があるのに……こんなところで負けるわけにはいかないのに……」
「デュエマは時の運だ。故に、残酷な時がある。肝に銘じておけ……」
「エリカ!」
秋乃がエリカに駆け寄ると、レオンは暫く黙り込んだ。
「っ、お嬢様、申し訳ありません……」
「そんなことはいいですわ!それよりもエリカ!あなた、大丈夫ですの!?」
「……すみません。
「……そう。それなら、次はわたくしが相手になりますわ!」
「ッ!?お嬢様!?」
突然、デッキを取り出し、対戦を申し込む秋乃の行動にエリカは驚き、止めようとするも、その前にレオンが口を開いた。
「いや、その必要はない」
「……え?」
「先ほどのデュエマでわかったことがある。お前達は俺が“探しているヤツ”ではない。故に対戦する必要はない」
「そ、そうなのですか……?」
「対戦する必要はないが、警告する」
「警告?」
「あまり商店街をウロウロするな。痛い目に遭いたくなければな……」
それだけ言うと、レオンは二人の前から去り、その場を後にした。
「……彼は何だったんでしょうか?」
「わかりません。ただ……彼は強い。そして……“似ている”」
「その様子だと、エリカも感じたのね」
「はい……嫌というほどに……」
先程のデュエマでわかったこと。
文明やプレイスタイルは違えど、レオンの姿はどこか、勝に似ていると、二人は感じた。
そして──
「……エリカ、行きますわよ」
「?お嬢様、どちらに?」
「決まっています。勝様達がいるところにです」
「!?わかりました。至急、車の手配をします」
──二人は勝達がいるACE武神道場に向かった。