「勝先輩が勝った……!」
「流石ですわ!勝様!」
「全く、ヒヤヒヤさせるんじゃないわよ……」
「けど、これでアイツはデュエマをやめるのか……」
「「あ……」」
けど、早峰先輩の一言に、喜んでいたひよりちゃんと秋乃さんは一気に落ち込んだ。
全く、余計なことを言わないでほしいな……。
まぁ、最初にやめるって言い出したのは僕だし、仕方がないか……。
「……火野」
「わかっています。真さん……」
真さんに押されて、僕は部活仲間の皆に視点を向ける。
「……」
一度、深呼吸をし、皆に「僕はデュエマをやめないよ」と、伝えた。
そしたら……。
『やったー!』
と、何故か、エリカさん以外の女性陣が喜んでいた。
……何で?
──それから、あっという間に時間が経過した。
皆で晩御飯を食べ、風呂に入り、寝る時間になると、ふっと、僕はデッキを眺め、ベッドから起き上がり、カードを並べた。
普段ならマリちゃんに「部屋が
なんて、考えているうちに、いつも間にか、カードを並べ終え、僕は自分のデッキを睨んだ。
「……」
──そして、僕は思った。
今のままじゃ、もう一人のボクには勝てない。
デッキの相性もあるけど、純粋に、デッキの練度が違いすぎる。
赤緑ボルシャックなら、まだ勝ち目はある。けど、それを使うのは、何か違う気がする。
「……《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》、《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》、《竜牙 リュウジン・ドスファング》……」
ふっと、僕はもう一人のボクが使っていたカードを思い出した。
理由は口に出した方が、頭が回るから。
……というのは建前で、本当は少し嬉しかったりしている。
ん?なんでかって?実はこう見えて、僕はボルシャック以外に、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》や、サムライを持つ種族が好きだったりする。
──だから、かな?
今、こうして、
いや、だからと言って、負けて悔しいのは変わらないけど。
「かと言って、今から新しいデッキを組むのは少し骨が折れるな……」
さて、どうしたものか?
デッキの性質的に、タマシード軸のライオネルや、メタクリを並べて攻めるラッカ鬼羅.Starに似ている。
似ている?いや、違うな。初動の動きはライオネルで、クリーチャーを並べる鬼羅.Starを合わせた感じかな?
もっと言えば、相手は最速で、3キルができる赤単我我我にも似ている所がある。
まるで、僕の苦手なデッキを、まとめて相手をしている気分だ……。
「ん?苦手なデッキ……?」
ふっと、そこまで考えた僕はあることに気づいた。
あー、そうか。そういうことか……。
これなら、まだ戦えるな。
問題は……。
「手持ちのカードに、そういうの、持ってないんだよなー」
だからといって、秋乃さんに頼るわけにはいかないし……。
「あ、そうだ!咲恋ちゃんに連絡してみるか!」
そう思った僕は咲恋ちゃんに連絡し、急ぎ、彼女の部屋に向かった。