神秘を得た代わりに○ん○を失ってしまったゲマトリアのクソガキ構成員が『先生大好き勢』になる話 作:プラハ
今回ちょっと曇らせ要素多めなので注意!
ちょっとした思い付きのIFストーリーです。
好評だったら別のルートも考えるかもしれません……。
Vol.2の第2章は現在プロットを作成中なので、もう1、2話程度番外編を投稿するかもしれません。!
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いつもありがとうございます!
どこまでも続く死んだ大地。腕の中には眠ったままの少女がいた。どれだけ世界を歩いても君が望んだ世界はどこにも無くて、あるのは嘆きと怒りと絶望だけ。どうやらこの世界には救いなんてものはどこにも無いらしい。ここまでずっと歩き続けたせいか、もう動くための体力も、気力も尽きてしまった。どうやら僕はここまでらしい。
「ごめん……やっぱり僕じゃダメ……みたいだ……」
少しずつ意識が遠くなっていく。ここまでずっと飲まず食わずで歩き続けたのだから当然のことだ。ああ……でも、最後に見られるのが君の顔で良かった。僕は眠ったままの彼女の頬を撫でる。最後に1つだけ叶うのなら次は君が望んだ世界で笑って生きていられるような、そんな世界に君が産まれ変われることを僕は祈って目を閉じる。
もしも『神様』なんて存在が本当にいるのなら、どうか僕の願いを叶えてください。どうか……。
体がぐにゃりと歪んだような感覚に襲われる。これが『死』ということなんだろうか……? だとしたら、何て寂しいものなんだろうか……。寂しい、寂しいよ。もう一度君の声が聴きたい……。
――*――
目を開けるとそこはどこかの部屋だった。腕には針が刺さっていてそこからチューブが繋がっている。体はとても重たくて動かす気にもなれない。恐らくここは病室だろうか……? なんてことを考えているとドタドタと騒がしい足音が聞こえた。青くて長い髪に桃色のインナーカラーという髪の色をした白い服を纏った少女が嬉しそうな表情で僕を見た。頭の上には天使の輪っかが浮かんでいる。なるほど……ここはどうやらあの世と呼ばれる世界らしい。
まさかあの世にも病院があるなんて思わなかった。彼女もここに居るんだろうか……?
「天……使……?」
「て、天使!? 天使みたいに可愛いだなんて……えへへ……」
どうやら天使さんは案外俗っぽい性格をしているらしい。顔に両手を当てて身をくねらせている。体を起き上がらせようとすると天使さんは慌ててそれを引き留めようとする。だけど、僕には聞かなければならないことがある。僕は静止を振り切って体を起き上がらせて、声を出そうとするが喉が渇いていてうまく言葉に出来ない。そこでようやく天使さんは僕が喋ろうとしていることに気が付いたのか、少し慌てた様子で開封済みのペットボトルのお茶を差し出したので、僕はそれを一気に飲み込んだ。
「彼女はどこに!? 僕と一緒にいたはずなんです!」
「ごめんんさい……私があなたを見つけた時はあなたしかいなかったんです……」
「そう……ですか……」
どうやら彼女はここにはいないらしい。天使さんは申し訳なさそうにこちらを見たあと、手をポンと叩くと特徴を教えてくれれば、私の権限で探すように伝えておきますと言って、何でもここでは結構偉い方なので! と得意げな表情で胸を張ったので、僕は彼女の特徴を伝える。
「任せてください! あなたが探している彼女は私の名に懸けて絶対に探し出しますから!」
「よろしく……お願いします……」
また眠くなってきた。天使さんは僕が眠そうにしているのを見ると優しく微笑んで安心させるように撫でてきた。駄目だ眠気に抗えない……。目が閉じていく。
次に目を覚ましたのは、日が沈んだ夜のことだった。あれだけ動かしづらかった体も十全にとまではいかないまでも動かせるようになった。隣を見ると天使さんが椅子に座ったまま眠っている。どうやら眠っている間は天使の輪っかは消えてしまうらしい。確かにぼんやりと光っていたので、眠るときには邪魔になるのかもしれない。
「むにゃ、イチゴミルク……」
どうやら気持ちよさそうに眠っているらしい。僕は体を完全に起こすと腕に繋がっている針を取り外す。そして眠っている天使さんをさっきまで僕が寝ていたベッドに眠らせるのは少し心苦しいが、この部屋には僕が今使っているベッド以外ないので仕方なく僕のベッドへ横にさせておいた。顔を近くで観察すると目の下に化粧で巧妙に隠されてはいるが隈が出来ていたので、天使さんの仕事も結構忙しいのだと予測できた。確かこれでも結構偉い方だと言っていたので、仕事も多いのだろう。部屋から外に出ようとするが扉が開かない。どうやら鍵がかかっているらしい。
扉を無理やり破壊して開けることもできると思うが、それをしたら天使さんは起きてしまうだろう。だが幸いなことにカードキーで開けるタイプの鍵のようだ。それなら開けられる。僕は鍵がある部分に手をかざすと、ドアの鍵が開いたので、病室の外に出ることが出来た。僕はそのまま屋上へと向かう。
「おお……」
屋上のドアを開けて、屋上に出ると風が吹いた。死んだ風ではなく生命を感じられる風だ……。屋上から景色を眺める。街は電気によってキラキラと輝いていた。空は分厚い雲に覆われてなくて、星空が見える。気が付けば僕は涙を流していた。彼女もこの景色を見ることが出来ているんだろうか……? なんてことを考えながら暫くの間景色を眺めていると、下の階が少し騒がしくなってきた。
「み、見つけました……! ダメじゃないですか! 勝手に病室を抜け出すなんて……!」
「ごめんなさない……天使様……。どうしても外の景色が見たかったんです……」
「天使様!? えっと私の名前は天使ではなく……」
確かに考えてみれば、天使様というのは種族名だ。例えば、人間に対して人間くんと呼んでいるようなものなので、そういう風に呼ばれるのはあまり好ましくないのだろう。だけど僕は名前を知らないので、名前を呼びようがないのだ。
「そう言えば自己紹介がまだでしたね! 私はこのキヴォトスで連邦生徒会長を務めている――」
連邦生徒会長さんが僕の名前を尋ねる。だけど僕には名前がない。あると言えばあるが、その名前は名乗りたくない。少し考える。そうだ……、僕にふさわしい名前があるじゃないか……。栄道エルナにしよう。まあ僕という存在に対する皮肉というか当てつけみたいなものだ。
「栄道エルナです。よろしくお願いします」
「えーっと……できれば本名を教えてくれませんか……?」
「元々僕には名前がなかったので今考えました」
「な、なるほど……」
連邦生徒会長さんは少し困った表情をしている。もしかすると僕の話を信じていないのかもしれない。それか、本当の僕の名前が分かるとか何だろうか……? でも、その名前では呼ばれたくないのだ。
「あの世ってもっとこう……静かで何もない場所だと思ってたんですけど結構騒がしい場所なんですね。でも、僕はこういうの嫌いじゃないですよ。なんて言うか生きてるって感じられるので」
「あの世!? 君はまだ死んでないですよ!?」
「え……」
本当は知っていたことだ。ここが『あの世』じゃないことなんて分かり切っていた。そんなものは目を覚ました瞬間に分かっていた。だけど見ないふりがしたかった。でも、決定的な一言が出てしまった以上、もう見て見ぬふりはできない。連邦生徒会長さんは僕の表情を見て自分が言ってはいけないことを言ってしまったことに気が付いたらしく、申し訳なさそうな表情を浮かべていた。そんな顔をさせるつもりなんて無かったのに……。
「この場所のこと教えてくれませんか?」
連邦生徒会長さんにそう聞くと、この場所について教えてくれた。ここはキヴォトスという多数の学園が集まる超大規模な学園都市で様々な学区に分かれて生徒たちが暮らしているらしい。連邦生徒会とはキヴォトスの全行政を担い、学園都市の運営に従事する組織なんだとか。そしてここで暮らしている生徒たちには、僕が天使の輪っかだって勘違いしたヘイローと呼ばれるものが浮かんでいるらしい。だが、僕には浮かんでいないので、連邦生徒会長さんは僕が外の世界から来た人間だと言っていた。
「そうですか……」
足元がガラリと崩れ落ちるような感覚がする。ここが死後の世界じゃなくて別の世界で、と言うことはもう彼女の声を聞くことができない。だって彼女は……。フラッと倒れそうになる体を連邦生徒会長さんが支えてくれた。僕は礼を言って、さっき言った彼女のことは探さなくても大丈夫だと伝えると、連邦生徒会長さんはそのことを察してくれたのか何も言わなかった。
「エルナくんのこと教えてくれませんか?」
「僕のことですか……? 分からない……自分のことなんて考えたこともなかったから」
「何でもいいんです。例えばこんなことがあったとか、どんなことでもいいので聞かせてください」
「彼女は言ってたんです。いつか青空の下であま~いクレープを食べながら友達とワイワイしたいって。僕はただ彼女が言っていた願いを叶えたかった。それだけが僕の道しるべで贖罪だったから……」
気が付けば僕の口はだんだんと軽くなっていた。きっと誰かに聞いてほしかったのかもしれない。僕の出生を、彼女との出会いを、彼女と何をしたかを、そしてその結末を僕は話した。連邦生徒会長さんは相槌を打ちながら聞いてくれた。最後まで話し終わると僕は連邦生徒会長さんに抱きしめられていた。せき止めていたものがあふれ出そうになるが必死に堪える。
「我慢しないでください、泣きたいときは泣いてもいいんです」
連邦生徒会長さんは優しく僕の頭を撫でながらそう言った。
「僕は……泣いても……いいの?」
「はい、今は私しかここにいません、だから強がる必要なんてないんです」
せき止めていたものが零れ落ちて、奥底に隠していたものが溢れ出る。感情は爆発したみたいにぐちゃぐちゃで、伝えたかった思いと後悔が滲みだした。
あとは言葉にならないものだけが僕の中から決壊したダムのように流れ出て来る。その間も連邦生徒会長さんは僕を優しく抱きしめてくれていた。
「ごめんなさい。汚してしまって……」
「いえ、スッキリしたみたいで良かったです」
あれからひとしきり泣いた後、僕はぐちゃぐちゃになった顔を連邦生徒会長さんに顔をハンカチで拭かれていた。泣いている所を思いきり見られていたことになるので少し恥ずかしい。
「僕はこれからどうしたらいいんでしょうか……?」
「それなら連邦生徒会に入りませんか? キヴォトス治安はお世辞にも良いとは言えません。今こうしている間にも誰かが悲しみで泣いているそんな世界なんです。でも私はそんな世界を変えたいそう思ってるんです」
「世界を変えるなんて……そんなこと」
「確かに私1人ではできないかもしれません。だから、私に協力してくれませんか?」
連邦生徒会長さんが僕に手を差し伸べる。僕は迷わずにその手を取った。
――*――
懐かしい夢を見た。あれからもうすぐ1年になる。僕の隣には会長が眠っていた。えっと……確か……そうだ。僕が会長にもう3徹してるんだからいい加減仮眠くらいとってくれと言ったら、会長がそっちは4徹してるじゃないですか! 先にそっちが仮眠をとってくださいなんて言いだすから、僕と会長で言い争いをしていたはず……。確か最後の記憶は『さんばいくん』を取り出して一気に飲み込んだところで意識が……。
「リンさんか……! おのれまたしても……!」
僕はベッドから出ようとするが、会長にがっちりと抱きしめられているため抜け出すことが出来ないので、自分のスマホを探すとどうやら会長が枕元に置いておいてくれたみたいで、充電器に繋がっていた。僕はスマホのロックを解除して、リンさんにメッセージを送った。
『リンさん! また僕に薬を盛りましたね!?』
『そうでもしないと寝てくれないじゃないですか』
『連邦生徒会が犯罪に手を染めるなー! ( `Д´)ノ』
『薬の成分はまだ合法なので問題ありません。まさか30分しか効かないとは……。錬丹術研究会の方はこれを盛れば8時間は目覚めないと言っていたのですが……』
『仕事じゃなくて同僚に殺されそう……><』
『殺されたくなかったら、ちゃんと休んでください』
『はーい、ママ』
『誰がママですか』
最初にリンさんに出会ったときはかなり警戒されていたが、こうして軽口のやり取りや、休憩時間にはリンさんに誘われて2人でご飯を食べに行くことが増えたので、かなり親密な関係に慣れたと思う。まあ最近は2人でごはんに行こうとすると何故か会長がついてきて3人でご飯を食べている。多分1人でご飯を食べるのが寂しいんだろう。
初めて会ったときはずっと仏頂面を浮かべていたけど、最近はよく笑みを浮かべるようになったので、笑っている顔が一番好きだと伝えると僕のおかげだと言っていたので、かなり心を開いてくれたんじゃないかと思う。
「むにゃ……ダメですよぉ……うひひひひ……」
だらしなく頬を緩ませた会長が寝言を言った。多分大好きなお菓子にでも囲まれている夢でも見ているのだろうか……? 皆は会長のことを完璧超人だと思っているが、実際には違う。、こうして一皮剥けば会長はどこにでもいる普通の女の子だ。
だから僕は会長の支えになりたいと思った。会長は僕に『夢』を示してくれたから。一緒に世界を変えようって言ってくれた。いつか彼女に会えた時、胸を張って僕の人生を語れるように……。
だから僕は……。そこまで考えて頭を振って思考を放棄する。顔は熱いし、心臓はドキドキしっぱなしだ。会長が僕のことを『弟』のような存在だと思っていることは分かっている。そうでないとこんなに安心した眠ることなんてできやしない。
「本当……人の気も知らないで……」
会長の頬をつつくと柔らかい感触が伝わってくる。会長は相変わらず幸せそうに眠っていた。
――*――
最近会長の様子がおかしい。まるで何かに追われているようで、とても苦しそうで、時折とても悲しそうな顔をする。僕とリンさんがいくら話を聞こうとしても一切答えてはくれない。
「おはようございまーす!」
会長が明るい笑顔で挨拶しながら入室してきた。ああよかったこれで悩み事が無くなったんだと、時間が解決してくれたんだと思えるわけがなかった。どう見ても作り笑いにしか見えなかった。会長は席に座ると開口一番にありとあらゆる学園に干渉できる権限を持つ超法規的機関『連邦捜査部S.C.H.A.L.E』の設立を宣言した。
「待ってください! それだけの権力を持つ組織を作ったら反発は免れないですよ! それに一体誰が管理するんですか!?」
「『先生』にお願いしようと思っています」
「先生……?」
会長は1人の大人の女性の写真を僕たちに見せた。だがプロフィールを見る限りでは特段変わったところはない普通の人間だ。正直な話キヴォトスに済む住人が持つ『大人』へのイメージは悪い。僕自身もそうだ。
僕は色々な理由をつけて反論するが、シャーレオフィスビルの建造じたいはもう始まっているらしく、もう止めることは不可能だった。それから半年の間、僕は会長にお願いされて常に一緒にいた。
そして半年後ついにシャーレオフィスビルが完成した。この半年間、僕と会長は先生のために色々なものを残した。先生がすぐに活動できるように、不都合なく動けるように、僕にはそれがまるで死ぬ前に色々整理しているみたいに見えて不安だった。
「先生のことよろしくお願いします」
会長は僕にそれだけ言うと何も言わずに去っていった。待つように言っても会長は一度も振り返ることなくそのまま行ってしまった。
「どうして……」
そして次の日、会長は失踪した。何日待っても会長が戻ってくることは無かった。リンさんなんて烈火のごとく怒っていた。怒っている人を見ると冷静になるという言葉は本当のことなんだなと僕は他人事のように感じていた。
「会長の業務は僕が引き継ぐ」
僕が緊急会議でそう言うと動揺が走った。集められた人たちは皆僕を心配そうに見つめている。分かっていたことだけど僕にはあの人の代わりにはなれないらしい。でも、僕には会長と交わした約束がある。だったらやらないと……。僕は椅子から立ち上がる。
「みんな僕が会長の代理を務めることに不満があるかもしれない。それでも僕についてきてくれるなら、僕を助けてください……」
僕が深く頭を下げると、リンさんが大きくため息をついてどこまでもついて行くと言うと、それに追従するようにみんなついていきますと言ってくれた。それを聞いた僕の視界が滲む。
「みんな……本当にありがとう……」
そうして僕が会長の代理を務めるようになってから、キヴォトスの各地で問題が発生するようになった。発電所が機能停止を起こし、連邦矯正局で停学中の生徒が脱走、登校中の生徒が襲撃される頻度は急増し、出所不明の武器の流通は1000%上昇した。おまけに『サンクトゥムタワー』の最終管理者である会長がいなくなったため、行政制御権は失われたままにある。どうにかして認証を回避する方法を探そうとしているが、日に日に悪化していく現状や、山のように届いた苦情に対応するため、みんなは心身ともに疲弊していたせいで見つけるだけの時間を割くことはできなかった。
「ねえ、リン。先生が来るのって今日だったよね?」
「予定ではそのようになっております」
リンに予定を確認する。現状この状況をどうにかできるのは『先生』だけだ。会長が何を思ってこんな風にしたのかは全く分からない。それにいい加減向こうも我慢の限界だろう。恐らくは今日にでもここに乗り込んでくるに違いない。ここまで運命的だと笑えてくる。だが、ここでじっと待っているわけにもいかない。今のうちにやれることをやっておかないと……。
「私も手伝います」
「ありがとう」
「その代わりちゃんと後で埋め合わせはしてくださいね?」
「とびっきりのものを用意するよ」
「楽しみにしてます」
そう言うとリンはほほ笑んだ。ちなみに呼び捨てにしているのはリンが今は僕の方が上の立場だから呼び捨てにすべきとのことだったので、それ以降僕はリンのことをずっと呼び捨てにしている。会長ならもっとうまくやれたんだろうか……? いや、今は弱気になってる場合じゃない、僕に出来ることを精いっぱいやらないと……。
――*――
「初めまして先生。僕は学園都市『キヴォトス』の連邦生徒副会長を務めております。栄道エルナと申します」
「え、えっと初めまして……?」
初めてその人の姿を見た時、僕は頼りないと感じた。本当にこの人が会長が言っていた『唯一信じられる大人』なのか疑問に感じた。はっきり言って僕は大人が嫌いだ。でも、会長がそう言ったからもう一度だけ信じてみようって思った。もしも、誰かを悲しませるような人ならその時は排除することも考えていた。
でも、関わっていくうちにそんな人じゃないって分かった。この人はどこまで行っても先生なんだと理解させられた。
『いい加減にしてよ! どうしてそんなに自分を大切にしないの!? どうして君が傷ついたら傷つく人がいるって分かってくれないの!?』なんて本気で怒られたことは今でもはっきりと思い出せる。本当にここまでいろんなことがあった。
思い出が走馬灯のように流れていく。空には真っ黒な球体が浮かんでいる。はっきり言って今の状況は絶望的だ。あの防壁を突破する手段がない。いや、あることにはある。でもそれはアリスかケイのどちらかを犠牲にしなければならない。だが、そんな決断は下せない。それにもう1つだけ方法がある。今ようやく僕は分かった。彼女がどうしてあんな行動をとったのか。
怖くないかと言われれば嘘になる。とっても怖い。でも、それよりももっと怖いことがある。だから今ならそんなものは全然惜しくない。命に代えてもこのひとりぼっちの作戦は必ず遂行する。ウトナピシュテムの本船でアトラ・ハシースの箱舟に突撃し、アトラ・ハシースの箱舟を奪取した後は、その機能を使って、僕の体に色彩を封印する。その後は何も滅ぼすものが無い場所へ時空間転移する。そのために僕は誰も知らない隠し倉庫へと向かう。
「どうしてここに……?」
隠し倉庫の前には誰かが立っていた。
√連邦生徒会
もしも最初にエルナを拾ったのが連邦生徒会長だった場合のルート。
~各章の変更点について~
プロローグ
・出所不明の武器の不法流通を2000%から1000%まで減少させる
・シャーレの部長として就任
・初登場時はフラフラした今にも倒れそうな状態で現れる
Vol.1
・アビドスの事業改善を行い、アビドス高等学校の借金を6億まで減らすことに成功。2年以内に完済できる目途を立てる。
・ウトナピシュテムの本船を掘り起こし、自分以外誰も知らない場所に隠す。
・カイザーがアビドスを襲撃する理由が、アビドスを人質に取りウトナピシュテムの本船を奪取するために変更。
・借金返済の目途が立っているため、ホシノが『黒服』の提案に乗らない。
Vol.2
・アリスに服を着せる
・ケイの体を製造する
・完全に対策を施していたため、Vol.2 第2章の出来事が発生しない
・アリスにパパと呼ばれる。
・ケイに変態扱いされる。
Vol.3
・エルナが先生を庇い重傷を負う
・先生がエルナに本気で説教する
Vol.4
・カヤの暗躍を阻止。
・SRT特殊学園の閉鎖を阻止する。
最終編
・アトラハーシスの防壁が突破できない
・命懸けで突破しに行く。この段階で誰かと『特別な関係』に至っていない場合……
~各キャラの動向~
・栄道エルナ 13歳
連邦生徒会長に脳を焼かれてしまったイケショタ。連邦生徒副会長かつ、シャーレの部長を努めている。戦闘能力は本編の5分の1程度しかないが、それでもキヴォトス屈指の実力者と対等に渡り合える程度の実力はある。超電磁装甲や神秘を持っていないため、防御力は先生よりはマシレベルしかないにも関わらず他人を庇う行動を頻繁に行うためよく怪我をしているため、周囲を曇らせていたが、一度先生に本気で説教されたため、頻繁に怪我をすることはなくなった。
度を越えたワーカーホリックのため、3日以上寝てないなんてことはザラだったが、連邦生徒会長失踪後はさらに悪化した。
先生のことはあまり信じていなかったが、連邦生徒会長が信じていると言ったことや、連邦生徒会長に先生を支えてあげて欲しいという願いを守るために先生の補佐を努めるようになる。
最近の悩みは仕事の出先で寄ったレストランで『美食研究会』に出くわすこと。
・連邦生徒会長
エルナの命を救い、一緒に夢を叶えようとエルナに生きるための目標を示した人物。エルナのことは「手のかかる弟みたいに思っている」や「たまにすごく寂しそうな表情をするので放っておけない。話してみると優しくて面白くて、みた通り子供っぽい」とのこと。
エルナとはよく些細なことで言い争いになる。言い争いの内容は以下のとおり。
・どちらが先に仮眠をとるかについて
・どちらが休みを取るかについて
・拾った猫の名前について
・お互いに仕事しすぎということについて
・戦い方について
など、割とくだらない内容で言い合いをすることが多く、最終的にリンに正座させられている。 エルナに先生のことを託して失踪した。
・七神リン
エルナと連邦生徒会長の痴話喧……くだらない言い争いに辟易しているが、連邦生徒会長の存在が少し身近に感じられるようになったため、言い争いが起きた時は、エルナに膝枕をしようとしたり、休日一緒にお出かけしようとしたりした。なお連邦生徒会長に止められたが、止められなければ本気でするつもりだった。ちなみに猫の名前を『タマ』とい名前を提案したときにあまりにも安直すぎる大笑いされたことは今でも少し根に持っている。
エルナのことは頼りになる人だと思っており、本当の意味で連邦生徒会長を心から支えられる人物だと思っている。
連邦生徒会長にとってエルナはなくてはならない人で、エルナにとっても連邦生徒会長はなくてはならない人だと思っている。だからこそ、連邦生徒会長が失踪した時は一番怒っていた。
・先生
エルナのイケメンムーブに度々いけない扉を開きかけている。この世界線においては女性。エルナのことは非常に頼りになる存在だと思っているが、全然休んでくれないし、度々自分をかばって怪我をするしでめちゃくちゃ曇らされていたが、さすがに我慢の限界だったので本気で説教した。珍しく感情的になって声を荒げてしまったので、たまにベッドの上でその時のことを思い出して身悶えている。
・アロナ
エルナがクソボケムーブをしたり、先生といい雰囲気になったりすると、イタ電したりエルナの頭上にタライを召喚したりする。ちなみにその理由を尋ねても教えてくれない。
・小鳥遊ホシノ
連邦生徒会のメンバーということで最初はすぐに帰らせる気満々だったが、すさまじく時間をかけて作られたであろう事業計画書を手渡され、しかもすでに根回しは済んでいるので後はこれを参考にするもよし、しないのも自由にすればいいと言われて驚愕する。どうしてここまでするのかと聞くと約束したからととてもいい表情で言うので思わず見惚れてしまい、そして誰かの顔と重なってしまった。
連邦生徒会のことは嫌いだがエルナのことは心から信頼している。しかし、あまりにもエルナが働きすぎなので、休んで欲しいと切実に思っているため、アビドスの事業を見に来て欲しいという名目で休ませている。なお、シロコのことについては本当に申し訳ないと思っている。
・砂狼シロコ
たまに体力トレーニングに付き合う仲。
アウトロー気質にエルナは非常に頭を悩ませており、我慢させ続けて暴発したら困ると思ったエルナは睡眠時間を削って、シロコのためだけに100パターンの銀行強盗が楽しめる『VR銀行強盗ゲーム』を作ってプレゼントした。
しかし、一日で全部クリアされた上に、もっと沢山ステージが欲しい、もっと難易度を上げて欲しいと言われてしまったので、3日で対応した(なおこの時のエルナは13徹しておりテンションがおかしくなっていた)が、「とても参考になった。これで本番もうまくできる」と言われ、全く効果が無かったどころかむしろ逆効果だと知ったエルナは膝から崩れ落ちて10分だけふて寝した。
エルナのことは銀行強盗について教えてくれる親切な人だと思っている。
・天童アリス
休眠状態の時に、偶然集音機能だけ起動。その際にエルナの「どうか優しい子になってくれますように。どうかこの子が幸せな日常を過ごせますように」という願いを聞いてしまい、思考がぐるぐるした結果『エルナ=パパ』という結論にたどり着いた。
・ケイ
アリスを『名もなき神々の王女』として目覚めさせようと目論んでいたが、それを知っていたエルナによって、ほぼ一年かけて作り上げたアリスに似せて作ったロボットの中に入れられ、危険性の高い機能のほとんどを封じられ、エルナに逆らえない体にされてしまった。
・調月リオ
ネーミングセンスや趣味が似通っていることもあって、アバンギャルドなベストフレンドだと互いに認識しており、たまに食事に行く仲。
・聖園ミカ
エルナをチビだと迷子だの扱いし、最終的にティーパーティーまで持ってきた挙句、ナギサにロールケーキをぶち込まれた。
・百合園セイア
エルナの未来を見てそっと肩に手を置いて「頑張ってくれ」と声をかけた。後どの時間の未来を見ても仕事しかしてなかったので流石にドン引きした。
・美食研究会
エルナがゲヘナ学園訪問後に立ち寄ろうとしたカレー屋が目の前で爆破されたことから因縁が始まった。もちろんそのあとは丁寧に全員捕まえて風紀委員に渡した。
その後も何故か食事処に行くたびに何故か出くわしてしまう羽目になり、その度にエルナに捕まっている。しかもそこに行こうと決めた日に限ってエルナがその学区に来ることになるため、少し離れた場所を選ぶと、全く同じことを考えたエルナがやってきた。
だったらいっそ逆方向に行けばいいと思えば、急遽予定が変更になったエルナが現れるなど最早笑うしかなくなってしまったので、開き直って、一緒にご飯を食べているというか騒ぎを起こさない替わりにと奢らせている。最近はエルナが近くに来たときはここで食べましょうと誘っている。
栄道エルナ(連邦生徒会Ver)
| 攻撃 | 防御 | 役割 | ポジション | クラス | 武器種 |
| 爆発 | 軽装備 | SPECIAL | BACK | サポーター | HG |
EXスキル オペレーティングサポート COST:0
15秒間コスト回復速度を400%上昇させる。発動できるのは戦闘開始から90秒後、その間はスキルセットに登場せず、再使用不可。
ノーマルスキル 戦況解析
15秒ごとに味方の攻撃力、回避率、CC抵抗値を5%アップする(累積:最大30%)
パッシブスキル 完全なる戦略
味方の被ダメージを20%減少させる。
サブスキル 技能強化
EXスキル発動時、自分以外の味方のEXスキルの効果を10%増加させる。