神「オマエ転生さしてやるからちょっと頑張ってこい、ちなみにチートはナシじゃ」 俺「は?」 作:ND内
あれから夜が明けた。
朝、チェックアウト前に俺の部屋に全員集まった。どうやら答えが出たみたいだ。
「イーブイはオイラが翻訳するロト。」
「ぶい。」
頼む、だろうな。
「俺はどんな答えでも止めないし怒らないから安心しろ。」
流石に昨日は俺も言い過ぎたのも自覚してるからな、優しくしないとな。
『私、今までマサオに沢山迷惑かけてきたけど、…私はマサオと一緒にいたい。』
…イーブイ。
「…私も、マサオさんやイーブイちゃんに迷惑たくさんかけてきましたけど、マサオさんがいない日常なんて考えられません。」
…ノエル。
「……はぁ、お前ら、本当にそれでいいのか?」
それは重要なため、念押しで二人に確認する。
「ロトロトロト」
「お前は何いってんだよ?」
唐突にスマホロトムが震えだした。
…あれ?お前、眼逝ってない?ラリってない?大丈夫?
何の影響か、画面が切り替わる。
その画面には、ショートヘアの金髪ギャルっぽい女が映っていた。
『はろー、マサオくんとその仲間たち〜。』
「…お前は誰だ…?」
『私は神だよ〜、君がそこにいる原因の張本人!』
…超常現象を突発的に起こすのは心臓に悪いからやめてくれないか。
「んで、俺が送られたときとは別人のようだけど、何の用だ?」
『スキルは渡せなかったけど、この世界のシステムは義務で解説しないといけないからさ、それをしに来たんだよ!要するに部下の尻拭いってワケ!』
なるほど、あれは部下か。神様の世界でもあるのな、縦社会。
…てか
「それならさっさと説明してくれ。」
『おっけ〜!まずこの世界は君の知ってるアレとそんなに変わらない。変わるところはポケモンは生物、バトルの組み立てとか、後は特殊個体。』
「特殊個体?」
『うん、通常個体は個体値の限界がジャッジで言う最高だけど、特殊個体はそんな概念すらレベル上限も含めて存在しない。』
そんなのがいるのか…。要注意だな。
「その特殊個体ってどんな特徴があるんだ?」
『それは個体によりけりだね、ちなみに君の手持ちの三体は全員特殊個体だよ〜。』
…うっそだろおい。イーブイとギリギリでバチュルは何となくそれっぽい何かを感じていたが、エビワラー、お前もなのかよ!んでお前が一番驚いてんじゃねえ!!
「…よくわからんがわかった。それだけなら切るぞ。」
『ちょっと待ってよ!!義務以外にも君のためにスマホにまで顕現して忠告しにきたのに!その言い草はないでしょ!?』
お前、尻拭いよりそれが本題だろ。
「…んで、そっちは何の用?」
『詳しいことは因果律とか明らかに故意な歴史操作とか情報規制とかで言えないけど、君は前世の因縁からは逃れられない。だから君は君自身の為に強くならなくてはいけない。チート与えられなくてごめんね。』
…それって!?
「おい、その話どういうことだ!?聞かせろ!!」
『これ以上は言えない。んじゃあ最後に一つだけ質問タイムだよ!答えられないことは無理だからね!!ちなみに質問権はそこのお嬢さんにもあるからね〜!』
こいつ、話をぶった斬るように進めやがる…会話のペースが握れない苦手なタイプかもしれん。
「んじゃ一つ、俺以外にこの世界に外から来たやつはいるのか?」
『答えは、YES。存在するよ。何なら君のお知り合いだね。きっと近くにいるよ。…それ以上の情報は出せないね。』
いるのかよ!チート持ちか!?俺より先に来て俺が貰えなかったチート、お前、持ってるんだな!?
「…それじゃあ、私も一つ。…私は、このまま旅に同行してもいいのでしょうか?なんのお役にも立てず、足を引っ張ってばかりのこの私が…。」
ノエル、お前…。
『いいと思うよ。…寧ろ同行しなさい。これは神からのお告げと捉えてもらっても構いません。そこにいるヘタレくんはあんまり言わないけど、そいつ、人に頼られる事大好きだから。周りに誰もいないとすぐ腐るよ。』
お前!なんでそれを!?ってかもう腐ってるよ!!
『んじゃ、強くならなくちゃいけないこの世界でも腐らないように頑張ってね、17cm君。』
その言葉を最後にスマホロトムの画面がもとに戻った。
…ってか!あいつ!!最後の最後で俺の○ン長を暴露してから切りやがった!!なんで知ってるのかは知らんが、無性に腹立つなおい!!!
………
大事な話のときにゲテモノイベントがぶっこまれたせいで夜中の墓場並に静かですよ。なんですか、ホテルで僕らお通夜してるんですか。
「…ノエル、イーブイ。」
もう色々あいつのせいもあって背に腹は代えられん。こうなりゃヤケだ。
「俺にどこまでも付いていきたいなら、お前らの一生を全部一緒に背負ってやる。…だけど、俺の一生も背負わなきゃいけない。お前らがそれでもって言うなら、俺は話さなきゃいけないことだから話す。」
これ以上進みたいならこれは必須だ。
「エビワラーもバチュルもだ。お前らも無理はしなくていい。俺の一生を背負う覚悟がお前らにあるのなら、俺も話すことを話そう。」
その場にいる全員が頷き、肯定の意を示す。
「マサオさん、私も含め、ここにいる全員が覚悟の上です。」
…こういうときの女の目って、どうしてみんな強いんだろうな。
「はぁ…。わかった。全部話すからちょっと待ってろ。茶淹れる。」
Side- ノエル
マサオさんが淹れたお茶を私とエビワラーさんの前に置き、話を始める。珍しくバチュルくんも製作をせずに
「まず、俺はこの世界じゃない違う世界から来た。」
話を始めたマサオさんの眼は、とても哀しそうでした。
「車にぶつかって事故みたいに死んだらしくてな。気づいたらさっきのやつの部下っぽいのに言われてこの世界にいつものパーカー服のまま落とされてた。」
私が思った以上に話の内容は壮絶で、どうやったらそんなにも不幸な人生を送ってしまうのだと思いました。嘘かどうかの確認なんて、さっきの神様が出てからはもう不毛でしかないと思い、私には疑うことなんてできやしません。
しかしラルちゃんは、首を横に振っています。どうして??
そんな様子を見たマサオさんが、一呼吸置いて、話題を変えた。
「ここからは昔話だ。…とある男の子の、とても滑稽で、とても醜悪な物語。」
マサオさんが話題を変えると、ラルちゃんが顔まで青ざめながら、必死に頷いていた。
きっと、ここからが本編なのでしょう。
私は後に、自分自身の甘過ぎた覚悟を、とても深く後悔することになる。
かみさま(上司) 性別 多分♀
マサオを転生させた神の上司。
ショートヘアの金髪ボインギャル。
どう考えても女なのにマサオは興奮しなかった。なので性別は多分♀である。(マサオ調べ)
…まぁ、君が興奮しないのも無理ないよ。理由が明らかになる日の君のリアクションがとても楽しみだね。(追記 かみさま)