神「オマエ転生さしてやるからちょっと頑張ってこい、ちなみにチートはナシじゃ」 俺「は?」 作:ND内
すまんそ
「っぶい!?」
「わらぁ。」
「チュル。」
俺の手持ちの反応は三者三様。そしてノエルは。
「キョウヤくん、よろしくお願いしますね〜。」
キョウヤの頭撫でてる。なあキョウヤ、ちょっとそこ代わってくんない?
このガキを拾ったのは数十分前に遡る。
「はぁ、あいつらの胃は思ったより普通だったなぁ。気をつけよ。」
俺は恐らく胃痛で動けない仲間の為にミルクを買いに行っていた。 できればモーモーブランドがほしい。
・・・それとなくついてきてるのがいるな。子供みたいな体格だが、雰囲気が保護者が見ているような場面で出せるモンじゃねぇ。 こんな夜に保護者抜きで、なんだ?この街治安良いんじゃなかったのか?
「はぁ。」
いかんせんハングリー小僧みたいだな。
「おい小僧。」
俺は背後を付けていた小僧に背を向けたまま話しかけた。
「・・・!?」
「黙らんでいい。その今ちょっと驚いてる黒髪のお前だ、小僧。」
「な・・・んで!?背中に目でもついてるの!?」
「人間なんだから顔にしか目はついてねえよ。」
つってもあれだ、驚いてるのは勘で言っただけだから確認はしてない。
「あっ、えっ、あっ。」
・・・ガキが足掻く必要のある世界ねぇ。
「おい小僧、利口だったらわかる二択問題だ。解いてみろ。」
俺は振り向く。もう驚き通り越して半泣きじゃねえか。管理はどうなってんだよ…まったく。
「お前は子どもながらさっきから俺をつけていた。おそらく理由はさっきそわそわしていた右手の動きからどうせズボンに入れてた財布でもスろうとしてたんだろ?」
小僧は黙って俯いたあと重々しく頷く。
「なぁに、別に現状ではサツに突き出そうなんて気はサラサラない。別に俺、何も盗られてないし。」
小僧は顔を見上げて疑問と驚きと喜びが混ざったような忙しい表情をしている。そうだよ、ガキはガキらしく感情豊かに生きるもんなんだよ。
「そこでだ。今俺の右手にはその財布がある。これを盗ればお前はこの中のお金は手に入る。しかしその後ほぼ確実に捕まる。別に今すぐは捕まらなかったとしてもいつか捕まるだろうな。」
小僧は俺の言ってることが感覚的にわかるのか、震えながら手を握りしめている。
「しかし、この財布を盗らずに『助けてくれよあんちゃん。』みたいな事を言えば、俺は確実にお前を食わせてやる。そして幸せを与えてやる。俺は自分で言うのは何だが、残念なことに人には甘い。そしてお前も捕まらない。」
小僧は震えが強くなる。
「さあ選べ。小僧が賢いならわかるはずだ。」
「たす、けて、、。」
「・・・はぁ。」
言葉が乱雑じゃないってことはきっと根は良い子なんだよ。
「っ!?」
「お前なぁ、もっと早く言え!取り敢えず今のお前の拠点か住処か知らんけど行くぞ。荷物取りに。」
「・・・!?っはい!」
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「んで小僧。名前は?」
「わからない。」
「そうか。わからんかったらなんか宛でも探すぞ。ずっと小僧って呼ぶのは世間体的にまずい。」
ってかこいつの住処、下水道かよ。こんなところでたった一人、こんなのって、こいつの心は折れかけだろうよ。街は何してやがるんだよ・・・。
「ん?このアルファベット。KYOYA・・・わからんが取り敢えずキョウヤって名前かもな。なんか心当たりあるか?」
「わからない。」
「・・・まあそれもそうか。」
そのハンカチ以外に、名前が書かれた物は一つもなかった。
「わからんかったな。」
「うん。」
そりゃそうだ。名前もなく、宛もなく、下水道暮らし。こんな年齢じゃどうしようもねえよな。
「おい小僧、確認だ。」
「?」
小僧は俺の顔を見て疑問符を浮かべている。
「お前は自分の名前も、産まれも親も何も分からず盗み暮らしするしかなかった。そうだな?」
小僧は俺の言葉を肯定するように一度頷いた。
「じゃあ決めてやる。お前の名前はキョウヤ。俺が育てる。歳はわからんが4歳ぐらいだろ。俺のことは親のように、って親がわかんねえんだよな。・・・親と思ってくれて構わない。ただ『パパ』とは呼ぶな。絶対だ。不満はあるか?」
キョウヤは首を横に振った。
「そうか。それならキョウヤ、身体とか洗いたいだろうけど時間をくれ。牛乳買いに行かなきゃいけないんだ・・・。ついでに飯でも買ってやる。」
「わかっ、た。きょーや、とっとの子。」
「ズコォ!」
パパは駄目って言ったら『とっと』か。抜け道通ってきやがって!
「・・・そうだ。キョウヤはとっとの子だ。」
しゃーねぇ。これはさっき言わなかった俺が悪いわ。
・・・ついでに手ぐらいは繋いでやるか。手っ取り早く大丈夫ってことをわかってもらわないといけないからな。
「とっと!とっと!」
21歳ながら未婚、現在彼女ナシで『とっと』と呼ばれるのは癪だが、まぁ。
「別に悪かねえな。」
「とっと?」
「あ?早く行くぞ。もう買っただろ?食べるのは帰ってからだ。俺の金で買い食いは許さん。ああ言うのは自分の金で買って買い食いするから嬉しさが増すんだ。」
「きょーや!とっとと帰る!」
「・・・あぁ。」
はぁ、ガキの笑顔ってのは、効果がデケえよな。
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「というわけだ。」
「いやいや!?私達がグロッキーで動けない時に何大冒険増やしてるんですか!?」
んなこと言われてもなぁ。仕方ねえじゃん。大冒険から俺に近寄ってくるんだから。
「まあそんなわけだ、ほらホットミルク。飲んで落ち着いたら寝て良い。俺はキョウヤを風呂に入れてくる。」
「は、はい。」
『マスターは天性のトラブル体質ロトね。トラブルとは切っても切れない赤い糸で結ばれてるロトよ。』
「そうだな。お前も俺の側にいる限りその赤い糸で雁字搦めにされてるようなモンだからな。夜襲には気をつけろよ〜。」
『マスターもロトよ〜。』
「言ってろ。」
『マスター、ガキ拵えたら秒で丸くなるロトね。親バカロト。』
「おまっ、誰が。」
「とっと?」
「あーもう!取り敢えず腹黒端末!お前後で覚えとけよ!キョウヤ!今行くから服を脱いで待ってろ!」
『はいはい、わかったロトよ。』
「わらわらぁ。」
『え?マスターの知らない面を見れたって?同感ロト。あの面倒見の良さは、色々極まってるロト。』
「チュルチュル。」
『え?兄貴はやっぱり格好いい!世界一の俺の兄貴だ!ですか。まあ、今日で晴れてマスターも子持ちロトね。これは独身ルートまっしぐらロト。』
『っぶいぶい!』
『噛むなロト!独身ってことは私が独り占めだからつまりマサオの妻は私?世迷い言も大概にするロト。ってだから噛むなロト!』
部屋のほうが凄く賑やかだ。それも俺のポケモン達が特に。
流石に何を話してるかはわからんが、どうせなんか議題でもあるんだろ。好きにさせとこう。
「とっと?」
「ん?どうした?」
「とっと、かっかいないの?」
「キョウヤ、俺に彼女がいるか?なんて、心をえぐりに来ないでくれ。俺に彼女ができたらきっと次の日は天変地異の大災害でも起きる予兆さ。」
「とっと、泣いてる?」
「ん?大丈夫だ。泣いてない!なんならしょっぱくもないぞ!」
しょっぱくねえからな、マジで。
「よし、洗い終わった。湯に浸かるか。」
「浸かる?」
「そうだ。湯に浸かるってすげえんだぞ?どれだけコンクリ上で生活し続けて腰や足を痛めても風呂に入ればカップ麺の如く元通りになるんだ。そのくらい気持ちいいのが風呂だ。」
「かっぷめん?」
「あぁそうか、わかんないよな。まあ、入ったら気持ちいいってことだ。よし行くぞ!」
俺はキョウヤと湯船に浸かった。
「あ゛ぁ゛〜」
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夜が明けて次の日の朝
「それでだな。これから家がいる。他にも色々要りようだ。」
「そうですね…。」
「それら全てをどうにかするには金がいる。」
『まあそうなるロトね。』
「俺は手っ取り早く金を稼ごうと思う。」
「とっと?」
「この街で自由参加のポケモンのバトル大会がある。スポーツバトル、シミュレーションバトル。両部に優勝して賞金を丸々掻っ攫う。ついでに収録許可も貰えたら収録した後に編集して動画化して収益も狙う。」
『収益の条件はどうするロト?』
「ああ、それは問題ない。・・・ノエルのお陰でこの前の動画回りすぎて視聴者の歪んだ愛が収益の条件を達成してくれた。」
「あわわわわ!」
「大丈夫だ。ちゃんとポケモンとの触れ合い的な動画として見てる人もいるから・・・。熱狂的なヲタの方々が比較的多いだけだ。うん。あまり深く考えない方がいい。回してくれるだけ感謝だ。」
コメントの大半が『ピッピ先生、ボクと夜の保健体育を!』とか『ピッピ先生でしか得られない栄養分が俺たちにはあるッ!』とか『うぼつ。ピッピ先生の胸部装甲に僕の視線は没』とか、『カビゴンおじさん、てめえどうせイ○リカス搾りだろそこ代われ』とか、色々酷い。が『カビゴンおじさんには普段隠している凄みがあるッ!』とか『カビゴンおじさんの女子力とか生活力とか色々高過ぎだし、めちゃめちゃイケボだし、これで素顔イケメンだったら優良物件過ぎて怖いよGJ』とか『カビゴンおじさん、敢えてダサく見せてるけど絶対中身イケメンなやつ』とか、ってこっちも大概かよ!
「・・・てなわけで、収益もこれから入るし博士を自称して研究所をジムに改造してるおっさんからレポートの給与で収入もある。頑張れば1から3ヶ月ほどで金は貯まるだろ。取り敢えず家でもマンションの一室でも長期間借りれたりするぐらいの纏まった金が貯まれば御の字だ。んじゃ頑張るぞ。」
『毎度毎度、生き急ぐマスターロトね。』
「すまんな、急がない生き方を俺は知らないんだ。」
俺たちは昨日宿泊したホテルを出た。ちなみにキョウヤの事は従業員の方に昨日話して料金もその分払っておいたから何の問題もない。 え?戸籍とかはって? ・・・まあどうにかなんだろ!
「ここが大会の受付事務局だな。すみませーん。大会の申し込みに来ました。」
「はい、承ります。受付シートはございますか?」
「ああ、この書いたやつで良いんですよね?」
「はい。出身はトッカタウンのマサオ選手ですね。両部と、承りました。ルールはシングルバトルの3vs3です。時間までご自由にしていただいて構いませんが、試合開始時間になっても来られなかった場合は、棄権扱いとなりますので、留意くださいませ。」
「わかりました。」
さて、提出したし。
「すみません、ちょっと相談があって、大会運営の方呼んでもらうことって可能ですか?」
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「はじめまして、ランダムコロシアムの運営会、会長のエンゴウです。」
「はじめまして、今回大会に出場する、一参加者のマサオです。」
「宜しく。それで、相談というのは?」
「実は私、こういう事をやっておりまして、この大会の様子を、私達の視点から収録したものを動画として投稿しても宜しいでしょうか?」
「ん?ああ!君、この前バズったカビゴンおじさんだったのかい!想像よりもスマートなイケメン君だったからびっくりしたよ。」
「またまたご冗談を。ところで、どうでしょ」
「もちろんやろう!!来年以降の集客にも見込めそうだ!!あ、その代わりと言っては何だけど…」
なるほど、この人、ただの熱い慈善活動家ではなく、しっかり熱い経営者なんだな。
「ええ、その条件なら構いませんよ。お互いに利がありますから。宜しくお願いします。」
「どう見ても見た目は若いのに、色々経験深いオーラが溢れ出てるな…。少し気味が悪いが…。おっとすまん、こちらこそ宜しく。」
「ええ、こちらこそ。」
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「つなわけで、やることはやったし、時間にはまだ早いし、昼飯食うか。」
「賛成しますっ!」
「とっと!ごはん!とっと!」
さーて、何食うかな…。
「「見つけたっ!!」」
ん?
「「「えっ?」」」
えっと、片方は道場のおっさんの一人娘のナツキで、もう一人、見たことがあるような気がしないでもないけど、誰?
「お、お、女…!?」
「とっと?」
「子ども!?!?」
なんか色々こんがらがってるが、これだけはわかる。
現在の状況は、取り敢えずクソが付くほど面倒と言うことだ。
「私より先に誰を孕ませたの!?マサオ〜〜!!!」
・・・こいつもそこそこ香ばしいなぁ。
『・・・この修羅場に対して、当人のマスターは諦めの爽やかスマイルしてるロト。どうしようもないロト。多分詰みロト。・・・どんまいロトwwww』
「・・・ほら、本当に身に覚えがない修羅場に放り込まれた時ってさ、人間マジで訳わかんなすぎてなんか、色々どうでも良くなるんだよ。今後経験なんてしないほうが良いぞ。真面目に経験したら胃痛まっしぐらだから☆」
エンゴウさん
バトルに燃える熱い男。ポケモンバトルが好き過ぎて大会運営してるけど、バトルもちゃんとえげつなく強い。俺とどっちが強いって?・・・データ見た感じ相性的な関係で俺が勝つだろうなぁ。戦法は真正面からぶつかりに来るインファイタースタイル。裏表も細かいことも、全部熱さで突っぱねるカリスマの持ち主。ってかこの人歌も歌うのかよ!?(マサオ筆)
というわけで、ガキをこさえて大会に参加して新ヒロイン(?)とチュートリアルヒロインとイーブイとノエルの修羅場です。
マサオくん、胃薬要る?俺と同じのだけど、飲む?
え?エンゴウさんのモデル?
・・・一体何レンジャーを歌ってるんだろうね…。