神「オマエ転生さしてやるからちょっと頑張ってこい、ちなみにチートはナシじゃ」 俺「は?」 作:ND内
開始時刻に間に合ったマサオたち御一行。シミュレーションバトル部門の開会式が始まりました。
「どうも、主催のエンゴウです。今日はみんなの熱い紅蓮のソウルを限界突破して出し尽くしてほしいです!燃えろ!燃え尽きろ!そしてまた燃え上がれ!ファイヤー!」
「うぉぉぉぉぉ!!!」
熱狂ぶりがエグいです。一体どこのアリーナですか。
シミュレーションバトル部門。どうやら貸し出される前世のゲームのような機械から、ステータスを設定したポケモンたちで戦わせて一位を目指すルールらしい。
・・・いや、レートかよ!
ちなみに使用率トップ10のポケモンをパーティーに組み込むたびに貰える予定賞金は減額、逆に一匹もいなければ増額ボーナスと、リスキーだな。
しかし、残念なことにマイナー害悪で嫌われた俺の突ける最上級の穴だぜ!
「そして今回、参加者兼スペシャルゲストとして、ネットで話題のポケモンと食べれるお菓子シリーズ投稿者!カビゴンおじさんに来ていただいております! どうぞ!!」
呼ばれた呼ばれた、ステージだしな、慣れのトークかますか。
「はいどうも〜こんにちわ〜! この前ポケモンたちとパンケーキ貪ってたカビゴンおじさんで〜す!」
今回はスポーツバトルもあるので、カビゴンのお面のみ、いつもの誤魔化しはしてない。
・・・それでも顔出しはなるべく避けたいんだ!!
観客席からは歓声と共に『パンケーキの人だ!』とか『人も食べられる虫ポケモンゼリーだべ!あれオラ参考にしてる人だ!!』とか『ピッピ先生を出せぇ!』とか『そこ代われイ〇ポ!』とか、まあ色々だな。 一部シメたいがステージ上なので我慢だ。
「おい、ピッピ先生おらんやんけ、お前だけゲストとかいらんねんと思った人正直に手挙げて!!」
苛つくから敢えて逆手に取ってやる、笑わせてやんよ。
「あ〜、5割くらいかな? うんうん、やっぱりあの破壊力をお求めで?お客さん方もお目が高いですわなぁ〜!」
バチバチの演技よ。 元演者舐めんなよ!
「てなわけでね、皆さんお求め、我らが先生をお呼びしましょうか。ピッピ先生コールお願いしま〜す! せーの。」
「ピッピせんせ〜い!」
「は、はいぃ!!」
とてとてとピッピ型のパリピグラサンをかけたノエルがステージに上がる。
「こ、こんにちはっはうっ!! ピッピ先生ですぅっ!よろしくお願いしますぅ!!」
まあ初回ステージで硬くなる人は多いし仕方ないな。
『うおおおおおお!!!』
ほら、ピッピ先生は硬くても場があったまるし。
・・・うるせえ、みんな可愛さの前には熱くなるんだ。 しょっぱくねえよ。
「本日ピッピ先生は此方のチャンネルで大会の模様を独自目線でお届けしますので、お前らぁ!ピッピ先生を推すなら収録の邪魔はダメだからな!」
『サー!イエッサー!』
おい、どこで揃えたその軍隊式
「みなしゃん!私と一緒にカビゴンおじさんを応援してくだしゃいっ!!」
『任セロリ!』
だからお前ら、視聴者間で返事揃えるな、軍隊か。
「そしたらお前らぁ!祭りだ!存分に燃え上がれぇ!」
『うおおおおおお!!』
さてと、大体は想像通りの流れだな。
そう思いながらノエルと舞台から捌ける。
「お疲れ様。」
「すごい、本当に台本通りに…。」
「あんなの台本とは言わないよ。ノリとテンプレの合せだ。」
『それができる人が少ない事をマスターはそろそろ自覚して行ってほしいロト。』
「へ?あんなの慣れだぞ? 誰でも出来るって。」
『どうやら無駄だったロト…。』
なんのことかはわからんが、とにかく開会だ。
シミュレーションバトルの使用率トップは上からガブリアス、ミミッキュ、ゲッコウガ、ウインディ、カイリュー、キノガッサ、ポリ2、メタグロス、バンギラス、ボーマンダと、なるほど、種族値の暴力だな。 準伝は実装ナシか。実装されてるならこの中にサンダーとかランドロスが入るはずだからな。
いかんせんテンプレメタの害悪マイナーを得意とする俺の土俵だ。やらせてもらおう。
んで、今大会の特殊レギュで、メガシンカとテラスタルとダイマックスは実装されてないと、なのにZワザはあるのね。…はい。
予選は5戦行って3勝したら決勝トーナメントと、なるほどなるほど。
それなら早速やるか。
「おい、バトルしようぜ。」
_____
結果、俺は全勝で決勝トーナメントだ。シードも頂いた。
まあ参加者の残り的に3回勝てば優勝だしなぁ。
『2回戦!予選全勝シードのカビゴンおじさん対教師のアラダさん!試合を始めてください!』
「対戦よろしくお願いします。」
バトル前の礼儀だゾ!
「ええ、こちらこそ。」
相手のアラダさんはにっこりと養殖スマイルで対応。社会人だねぇ〜。
「カビゴンおじさん、世界はテンプレで回るということを教えて差し上げましょう。」
と思ったら割とムキだな!
「それは勝ってから言う言葉ってもんだぜ。ポケモンバトルにこれ以上の言葉は要らないよな?」
お面こそしているがその内は珍しくちょっとバトルジャンキー発症してる。
「ゆけ!ガブリアス!」
早速かよ。 まあテンプレなんて俺からすればただのカモだからな。そのプライド、完璧にへし折ってやる。
「ゆけ、マルマイン。」
俺の最大最凶の前世の相棒。今回も頼んだぜ。マルマイン先生!
「ふっ…マルマインとは。勝負を捨てたか!」
「俺は勝つつもりしかありませんよ。」
「ガブリアス!相手はカモだ!勢いをつけろ!『じしん』!」
「マルマイン!『でんじふゆう』!」
マルマインのでんじふゆうが先に出てガブリアスのじしんを透かす。
「くっ!運のいい奴め!しかし残念だったな!ドラゴンタイプでも貴様は殺れる!」
ああ、知ってるよ。
「あなたのガブリアスの敗因はたった一つ、たった一つのシンプルな理由だよ。」
「な、なにを!?」
「そのガブリアスが、スカーフを巻いてなかったこと!!それがあなたのたった一つの敗因だ!」
そう、マルマインはいくら速いとは言え最速のスカーフガブリアスからは上は取れない。何故なら俺のマルマインはスカーフを巻いていないから。 つまり、さっきのじしんが先手で入らなかった時点でやつのガブリアスが最速スカーフである線は消えたのだ。
・・・まあ、タスキなんだろうなぁ。
使用率詳細の持ち物ランキング、この地方シーズンじゃタスキがトップだし、スカーフなんてめちゃくちゃ使用率下がってたし。
「し、しかしお前に何が出来る!」
「それができるんだなぁ。マルマイン、『いばる』。」
マルマインが自身を虚栄のように大きく見せて相手を苛立たせる。
ガブリアスは、こんらんした!
「ちぃっ!猪口才なっ!」
「俺は戦わずに相手を潰すスタイルも取れるんだよ。」
これで過去、何人のトレーナーから反感を買ったことか…。
「最低ですね…。」
「ひ、ひどい…。」
『外道ロト。鬼畜ロト。』
なんかあいつらが言ってるが知らん!俺は手段を選ばない!
ガブリアスは、こんらんしている!
わけもわからず、じぶんをこうげきした!
「ガブリアス!?」
そうだ、これだ、混乱自傷は相手のメンタルにもダメージを与える。相手のモチベを削って勝率を上げる。これこそ俺のポケモンバトル!
元々高い攻撃力に、『いばる』で二段階もあがった混乱自傷ダメージは軽くない。 見ろ!一発の自傷でゲージが3/4を切ったじゃないか!ふはは!
ちなみにここは相手が交代すれば至極簡単にリセットできる盤面だ。 しかしそうさせないのは『いばる』という混乱技にある。
元々物理で攻めるガブリアスの攻撃力が二段階上がる、相手からしたら旨味もあるわけだ、更に混乱は治る確率がある。引かないのも手だと、そう思ってるんだろう?
「戻れマルマイン。」
だからこそ俺はここでマルマインを引く。
「ゆけ、トゲキッス。」
二体目のマルマインをゆうに超える悪魔の象徴だ。
え?マイナーはって?いや、マイナー害悪も使うけど、害悪の王も俺は使うよ?
ガブリアスの げきりん!
しかし トゲキッスに効果はないようだ…。
「なに!?ここで交代だと!?」
フェアリータイプだからな!
ここで奴の取る択は交代か、ガブリアスのまま突っ張るかの二択だ。突っ張るのなら『どくづき』なり『アイアンヘッド』なりを仕込んでるんだろうよ。だがスカーフでもない上にタスキも意味をなさないHPならやつは恐らく突っ張る。 ならば!
「トゲキッス!『エアスラッシュ』!」
はっはっ!何もさせないさ!
ガブリアスは怯んで動けない!
俺のキッスはスカーフだぞ?
ガブリアスのHPは残り3割ほど、対して此方は無傷。
「くそぉぉぉ!!」
次のエアスラでガブリアスは確実に落ちる。 なんにせよここはエアスラ一択だ。
ガブリアスはたおれた!
「ちっ!」
まあ、後続に余計な負担をかけるぐらいなら切る選択だろうな。わかってるよ。これでこっちも次の手を考えやすいからな!
「ゆけ!ニンフィア!」
なるほど、ニンフィアか、ということはやつの残りのメンツにトゲキッスメタとなり得るようなポケモンは存在しない。まあ使用率的にフェアリースキンだろう。 やつが一致で打てる強い技… なるほどねぇ… 俺が一番楽しい時間だ。
「戻れトゲキッス!」
「な!?まただと!?」
「ゆけ!マルマイン!」
ここで俺が出したのは最凶の相棒マルマイン。
「なんだそいつか!驚かしやがって!ニンフィア!ハイパーボイス!」
やっぱりな。
しかし、マルマインに効果はないようだ…。
「なぜだ!?」
「はっ、もうちょっとマイナーポケモンや特性について勉強するんだな!マルマイン!『いばる』!」
そしてニンフィアも混乱にさせる。
ニンフィアは わけもわからず じぶんをこうげきした!
「くっ!」
ショウタイムだ!
「マルマイン!『光の壁』!」
「ニンフィア!『シャドーボール』!あっ!」
種が割れれば対策は『ちょうはつ』だけでも打たれたら沈む簡単なサポート型。
しかし普通の人間のほとんどはマルマインに対して対策を立てるほど暇人ではない!
俺はそれを経験により知っている。
種の割れてないコイツを前にすれば、どんな相手も後手に回らざるを得ない。 俺の知識込みで発揮されるバケモノスペックマルマインさ!
「くっ、どうすれば…どうすれば!ニンフィア!『めいそう』!」
「知ってるよそうするよな?マルマイン、『ちょうはつ』。」
相手を後手後手に回らせて全て封じて戦意を削ぐ。そしてじわじわと削っていく。
「マルマイン、『いばる』。」
混乱が解けてるみたいだからもう一度威張らせていただこう。
ニンフィアは、わけもわからず、じぶんをこうげきした!
「くっ!」
ふむ、先制技の電光石火だったのか? まあいい、残り5割を切ったか。だが、まだ止まらんよ。
「マルマイン、『いばる』。」
これで次、自傷が入ればニンフィアもチェックだ。
「くうううう!!なんて奴だ!」
なんとでも言え。
「戻れマルマイン。ゆけ、トゲキッス。」
ニンフィアは、わけもわからずじぶんをこうげきした!
ニンフィアはたおれた!
「くっ!こうなったら!もう背に腹は代えられん!ゆけ!!ファイアロー!」
おお、過ぎた栄光でナーフを食らったファイアローか。ならばここの択はこうだな。
「ファイアロー! 『ブレイブバード』!」
特性補正で先制技だろ?知ってるさ。トゲキッスはそれを余裕で耐える。何度経験したと思ってる。
「トゲキッス、『でんじは』。」
俺は勝ちに行く。スカーフで拘っていても徹底的に縛るために俺は奴にでんじはを撒く。
さて、疾風も失い、麻痺にもなっているが、どうするんだ?
「戻れトゲキッス。ゆけ、―――」
「…降参する。」
よし、三体目の禿げそうなスペックを露呈する前に温存できたのは大きい。次は準決だ。
「対戦ありがとうございました。」
俺は満面の笑みで握手の手を差し伸べる。最低だって?わかってるよんなもん。わかっててやってんだよ!
「ありがとう…ございました…。」
「次の対戦、楽しみにしてます。」
ウ・ソ☆
つなわけで勝ったんだが
「カビおじ、本気だ。」
「容赦しないなんて言葉が優しく見えるぜ。」
「これが、羅刹…!」
なんか観客がおどろおどろしいんだが
「なあピッピ先生、何か知らないか?」
「カビゴンおじさん、自分の胸に手に当てて良く考えてみてください。」
「んなこと言われてもなぁ。」
害悪戦法を使ったこと以外、なんにもしてないよ?
『それロト。』
「お前は心を読むな。」
さて、次はドキドキの準決勝だね!!
そうです、マサオ君は戦略型の対戦となると、すこぶる性格が悪くなります。
スポーツでも格ゲーでも遊びでも、どんなことにも明るくて優しい彼の性格が悪くなるのはポケモンバトルとカードゲームのTCGぐらいなものです。
性格悪くても普段が誠実だからね、残念ながら嫌われにくいんだよね。チートが!