神「オマエ転生さしてやるからちょっと頑張ってこい、ちなみにチートはナシじゃ」 俺「は?」 作:ND内
《イセガタウン 民宿 タケダ》
どうも、町を出て秒でとんぼ返りしてきました。マサオです。
…いやだってさぁ!行き倒れのシスターさんに水やったら安心して寝やがったんだよ!!んで交番行ったのに!
『あー、御宅らの身分を証明できないんじゃ、ちょっとねぇ…。』
ってなんだクソ!とりあえず色黒に動画配信の件含めて半ば八つ当たり感覚でメールしたよ!
ちなみに元々手持ちがあいつらな時点でやろうとは思ってたし、意思も聞いてるからな!あの色黒を踊らせてスポンサーついでに問い合わせ窓口にしてやっただけだ!
とりあえず収益分配はあっち1割で片を付けた。割りに合わんと言われてももう遅いからな!
んで、色黒に身分をなんとか証明してもらったら、交番からあれよあれよと民宿に。
やつが俺の身元を保証したらポリスメン達は掌を返して民宿の予約を取ってくれた。
なんか気に食わんが持つべきものは権力者だな!
んで、今民宿でシスターさんが静かに寝てる。俺の目の前で!
いや、あれなんだよ。イーブイはずっと俺の頭を噛んでるんだけど、そうじゃなくて。
このシスターさん、デカいんだよ。金髪なんだよ。童顔なんだよ。
見た目だけならめっちゃタイプなんよな!?
普段はイーブイの捕食対象になって震えている俺の魂の剣も『お前!俺を使うなら今だよ!!』って理性に訴えやがる!!
立ち上がるな相棒。違うだろ!お前なら俺のことがわかるだろ!
○○○するなら合意の元で愛が無ければ意味がないって!俺とお前が一番知ってるだろ!!
俺の魂の剣は前世の虚しい○○○の記憶を思い出したのか、落ち着いた。
「…ふぅ。さて、どうするかな…。」
あの色黒は『ドロップアイテムは見つけた人に所有権があるよ!』とか犯罪まがいなことを言って宛にならんし、かと言って他の知り合いなんておっさんぐらいしかいねえし、おっさんには死んでも連絡したくねぇ。下手に恩を売りたくはねえな。利子がとんでもなさそうだ。
「エビワラー、今日はここに泊まるだろうから飲み物買ってくるけど、缶コーヒーいる?」
考えるのやめよ。
「ワラワラァ(あっオナシャス。)」
まあ一日程度なら俺のバスタードソードもなんとか覚醒暴走機関車にならず済むだろう。うん。
宿の玄関近くにある自販機で俺は缶コーヒーとアップルジュースを買う。アップルジュースは俺用だ。誰にもやらん。
部屋に戻ったけどまだ寝てる。エビワラーは部屋の隅で昼寝してる。良いな、そこ代われ。
「ほいエビワラー、キャッチしろ。」
「ワラ。」
俺は最近慣れたエビワラーとのやり取りの一つ、缶コーヒーの投げ渡しをさも当たり前に行い、座椅子に座りアップルジュースをちびちびと飲み始める。
味わうのがいいんだよ!
「んで駄犬、いい加減に俺の頭を噛むのはやめてくれないか。」
「ぶい!」
誰がどう見てもわかる明らかな拒否反応。拒否したいのはお前じゃなく俺の頭なんだが。
「お前なんでそんなに機嫌悪いの。」
「っ!ぶいっ!ぶいぶい!!ぶぶい!!」
「あ?他の女に色目使うな?浮気?女に色目使って何が悪い!毎晩夜這いをかけてくる狡猾な雌犬よりはよっぽど良いわ!後お前とはなんの関係もないから浮気にすらなってねぇ!」
「っぶい!」
「痛っ!おまっ!頭で我慢しとけっ!何で今日に限って俺のバスタードソードじゃなくて大胸筋を噛むんだよ!やめろ!地味に痛いから!!」
俺と駄犬の決死の格闘が始まった。この駄犬が!戦闘面で賢いから手持ちにいるが、戦闘出来てなかったらとっくにリリースしてるのにっ!くっ!
「んっ、うーん。」
シスターさんが起きようとしているっ!!厄介事感極まりないが起きようとしているっ!女の目覚めの隣には男がセットだ!駆けつけてやる!
「ぶいっ!」
おまっ!こういうときに限って足首を狙うな!そこはもう痕になってんだよ!
ストレス的にリミットブレイクしそうだったのでイーブイを無理やりモンスターボールに戻す。
なんか物凄くボールがガタガタ言ってるが知らん!今お前と争っている暇はない!
「あれ…?ここはどこですか…?」
「ここはイセガタウンの民宿だ。行き倒れてたあんたに水をあげたらぶっ倒れたもんでポリスメンに相談した結果ここで安静をとってもらってる。」
うおおお!なんてワンダフル美人だ!声も透き通ったソプラノだと!?駄目だ俺のバスタード!バーサーカーになってはいけない!
「…はっ!すみません私ったら!何とお礼を申し上げればいいか…。」
「いや、御礼は必要ないよ。まずはゆっくり休みな。」
助けてすぐに御礼をせしめるとかそんな悪徳商人ムーブ、俺はやらないからね!
「むぅ…それでは私の心が許せません!」
彼女は少し語気を強めると、シスター服をするすると脱ぎ始めた。あれ…?寝るときは裸族ですパターン?…って
「おい!なんで脱いでんだ!!」
このまま何もしなければ一直線で事案ですよ!!エビワラーを見ろ!顔真っ赤にしてグローブの隙間からチラチラ見てるぞ!アイツムッツリ童貞だな!?
「私にはアナタに返せるものが無いので身体でお返ししようかと…」
悪徳商人じゃねぇっつーのっ!!
んで腰の
「やらんでいい!さっさと服を着ろ服を!」
大事なので何度も言う
服を着ろ!さもなければ俺のバスタードソードがバーサーカーになっちまう!!
「むぅ…わかりました。」
彼女は納得していない様子だが、渋々服を着直した。
ー
「俺はマサオだ。一応手持ちポケモンの成長レポートのバイトをしてる。んで、アンタ名前と歳は?」
嘘じゃない。こんなゆるゆる業務、バイトと言うのも烏滸がましい。
「私はしがないシスター、名前はありません。18ぐらいだと思われます。」
とんでもねぇキャラだなぁおぉい!!
「ッ…はぁ…まぁ、訳ありっぽいし飛ばす!俺も訳ありだしな。んで、家とかも訳ありか?」
俺自身が訳ありなのでそこに関しては強く言えない。決してこの子を手放したくないとかそういう邪な思考回路じゃないぞ!!神様が実在しないのと同じくらい確実に保証できる!
…つまり保証できない。
「家はありません…。ここまで貯蓄を片道切符にして歩いていました。」
あらら…ガチの訳ありじゃん…。
「そうか、それでこれからどうするんだ?」
「う〜ん、宛はないです。」
おうおうマジか、この世界厳しい割には切り捨ても多いな!
「どうしたいとかの希望とかはあるのか?」
「期待とかは特にありません。」
うーん、こりゃ世捨てかなぁ…気持ちはわからんでもないが、世捨て人になったら自給自足がきついぞ。プライドもへったくれもない生き方なら俺の人生の先輩『公園のジモさん』の受け売りがあるけど、こんな若い女の子が受け入れられるような内容じゃあねえし…。
「…まぁ、今日中なんて無理することもないか。とりあえずここ民宿だから、飯出るから。食えよ。」
出されたものは食べろよ。作ってくれる人がいるって至上の幸せなんだからな。
「…はい。わかりました。」
間があったが納得したようだしヨシ!
「んじゃ、俺らが居ると何かと落ち着かないだろうから、ちょっと外の空気吸ってくるわ。エビワラー、行くぞ。」
「待ってください!!」
…おうおう、今日一デカい声だよ。
「なんだ?」
「…ないで…さい…。」
「え?」
すまんな、さっきとの音量差で聞こえてないんだ。
「一人にしないでくださいっ…。」
おーう…。
「…わかった。それならとりあえずもうちょっといるわ。」
これは訳ありどころか特級呪物拾った説あるなぁ!?
目の前のめっちゃタイプの女の子に、腰につけてる
厄介個性のオンパレードだねっ☆
……なんでじゃぁぁぁあ!!!!
「ワラワラァ…。」
「チュルチュル…。」
俺の味方は
名もなきシスター 女性 18歳 (マサオ調べ)
金髪碧眼ストレートヘアーの笑顔ふんわり系美人。胸部装甲が途轍もなくデカい。男達の夢極まれり。お陰様でうちのエビワラーさんがムッツリに目覚めた。
出生不明、かなり訳あり。手持ちが一匹いるっぽい。
夜這イーブイとは毛色は違うが、恐らく高確率で特級呪物である。と俺は踏んでる(マサオ筆)
ただ
…ちょっ!おまっ!出てくるな!!そこは駄目だ!噛むな!まだ収まってねえ!まだバスタードソードなんだ!!噛むんじゃねえ!!おぉぉぉぉい!!!!