"国立雄英高等学校"
更に向こうへ、Plus Ultraを校訓の下、オールマイト、エンデヴァーなどを筆頭にスーパーヒーローを多く排出し、プロヒーローとしての有名所は皆殆どがここを卒業している。
今日はこの高校の入学試験らしく、このバリアフリーに配慮したクソ大きい高校の正門前に、数多くのプロヒーローを夢見る中学生が集まっている。
え?そんな所に俺がなんの用かって?そんなの勿論俺も入学試験を受けるから……、では無く俺はもう既に入学が決まっているから(自慢)、今日は僕の弟子2人がこの試験を受けるからね、ちょーっとだけ校長さんとお話して裏で話を通してもらって観戦させてもらうのさ、ヤッタネ。
そんでもって試験の観戦が終わったら今日はお姉ちゃんの誕生日andアイドルチームが初のドーム公演、後でお姉ちゃんの新居でアクアとルビーの二人と合流して一緒に見に行く予定なんだぁ、めちゃクソたんのしみ。
受験生の迷惑がかからないように、月宮はこのあとの予定を考えながら早めに広場から退散して、試験の映像を見る為に職員室に向かう。
「しっつれいしま〜す」
「入っていきなり騒がしいぞ、月宮」
「あ、推薦試験の時ぶりですね、相澤先生、こんちは」
「校長から許可貰ってるらしいから何も言わないが、次騒いだら即刻追い出すからな」
「そんなこと言われなくても、この僕は勿論分かってまっせ、てかそんな話より今年の首席が誰になるか考察しましょうよ」
「……そんな非合理的な考察興味がない」
「んもぉー、相澤きゅぅんノリ悪い〜」
「……入学したらお前は特に厳しくいくからな、あとから泣きつくなよ」
「そう簡単に俺が泣くとでも?」
「……俺はもう行く」
「あ、いってらっしゃ〜い」
手をふりふりふって、試験を監督しに行く相澤先生を見送る。
するとその後すぐ、入れ替わるかたちでオールマイトが職員室に入って来る。
「あ、お久しぶりです、オートマイトさん」
「おぉ、月宮くんか!4年振りくらいかな、元気にしてたかい?」
「お陰様で俺は、めっちゃ元気です、俺なんかよりオールマイトさんのほうが心配なんですけど、ちゃんと戦えています?」
「ハハハッ、たしかに活動時間は短くなったけど活躍はしているつもりだよ、十二分とは言えないかもしれないけど、後継も見つかったしね!私は彼が一人前になるまでの道だからね!」
「そうですか、まっ、くれぐれも無茶はしないでくださいね」
「ハハッ、それは困ったな、無茶がヒーローの本分ってのは君なら分かるだろ?」
「分からないこともないですが…」
「ハッハッハッ!まぁ別にまだ君の歳ならそこまで難しく考えなくてもいいだろう。」
オールマイトと話をし終わったあと腕をのびーしていると筆記試験の監督が終わった相澤先生が職員室に戻ってくる。
相澤先生が戻ってきていよいよ、実技の試験の準備を始める所で、突如月宮の右腕に付いている腕時計が、ビービー!とアラームを鳴らす。
『変身!』
『
「ん?どうしたんだい、月宮く、ん……な!?」
『銀翼展開、飛行モードだ!』
『了解』
アラームを聞いた月宮は直様ULTRAMANSUITに変身し、銀色の大きな翼、銀翼を展開しながら空いている窓まで走り出し、外へと飛び出る。
空へと飛び出し飛行を始めた月宮は、徐々に速度を上げていき、音速を超えることになり、月宮の周りにソニックムーブが発生する。
『α、状況は!?』
『現在の負傷者は星野アイ一名、βが介入したため致命傷は避けていますが依然危険な状態です、尚βの自動通報システムが作動したため、今警察と、救急が自宅へ向かっています』
『……アクアとルビーには怪我がないんだな』
『yes、無傷かと思われます』
『――間もなく到着です』
音速に突入した月宮の飛行時間は静岡から姉の新居がある都内までの約十数kmでも正しく一瞬である。
見えた、……扉はしまっている、近くに犯人らしき人物の人影はない、ならひとまずは救急隊が来るまでの安全確保とか今やれる治療とか諸々をやる。
マンションの廊下、姉の家の扉の前に着地し鍵のかかっていない扉を開けると、そこには腹部から出血している姉とその血に塗れて姉にすがっているアクアの姿があった。
「大丈夫か!3人共!」
扉の先にある廊下にふたりの姿そのまた1つ扉の向こう側に1つ気配があるのを感じる、これはルビーのだろう。
アクアとルビーの無事を確認した後、俺はアイに駆け寄る。
「アイ!」
「……ん」
「お、お兄ちゃん、おがあざんがぁ」
涙と鼻水で顔面グシャグシャなアクアが俺に泣きついてくる。
「よく頑張ったな偉いぞ、アクアとルビーは怪我していないか?」『α医療キット出して』
「う゛ん、でも、おがざん、がー」
「よし、それなら良かった、ならお兄ちゃんはお母さんを絶対助けるからできれば扉の向こうでルビーと一緒に少し待っててくれないかい?」
「うん、わがっだ」
そう言い、アクアは扉の向こうへ行ったと思ったら、向こうからルビーを連れて戻ってきた。
「ど、どうした!?やっぱ怪我してた!?」
「ううん、ルビィが怖いからお母さんの近くに居たいって」
「わかった、じゃあそこで二人で一緒に待っててくれるかな」
「うん」
「いい子たちだ」
そう言い二人を近くに座らせた後、αに用意してもらった医療キットを使い処置を開始していく。
気絶してはいるが呼吸はある、なら少なくともいま現状は救急隊が来るまでのつなぎとして直接圧迫止血法を行う。
月宮は医療キットからガーゼを取り出し傷口に重ねる、ガーゼを両手で掴み体重を乗せ圧迫止血する。
……ひとまず止血はした、今あるものじゃこれ以上はAEDが限界、早く病院に運びたいが、二人を此処に置いて行くわけにはいかない、……早く来てくれ救急車。
『α、今救急車はどこに居る』
『指令センターの情報を見ると、到着予定時間が1分と書いてあり、そこから此処まで来るのに二分かかると思われるため、合計3分かと』
『……分かった、心電図にこれ以上の異常があったらすぐ教えてくれ』
『了解』
「お兄ちゃん、お母さんもう大丈夫?」
俺が手を止めたすぐアクアとルビーの二人がよってくる。
「ひとまずは大丈夫だと思う、救急車も情報を見た限りすぐそこまで来ているから」
「情報がわかるの?」
そう言葉を返された時、少し失言だったかなと思う。
「まぁ、そうだね、お兄ちゃんクラスになると勘で分かっちゃうんだよね〜」
「「へー」」
少し、雰囲気明るくしようとふざけたら、二人から棒読みジト目の二連チャンに襲われた。kawaii!!
「二人共おいで」
今さっきこんな事があれば当たり前だと思うが、二人の顔色が悪いので、二人をこちらに読んでギューッと抱き締める。
「よく頑張りました、怖かったろう、……けどもう大丈夫僕が助けに来た」
俺がそう言うと、二人は目をうるうる泣きじゃくる
「ごわがっだー、おがあざん死んじゃうっでおっもで」
「二人が怪我なくてほんっとに良かった、お母さんももう大丈夫そろそろ救急車が来るから」
『主!何かが突っ込んできます!』
二人の頭を撫でたり背中トントンよしよししているとαの声が入り、その直後玄関外の空から攻撃が来るのを感じる。
「――っ!」『α、シールド展開!』
『シールドを展開します』
月宮の背中にあった銀翼が前に出て盾へと変わり、何かにより一直線に飛んできた攻撃は見事に弾かれる。
「……何者だてめえ、明らかな連続での狙い済ましたかのような攻撃、お前は、ここを襲撃した
「…………」
「……二人共、アイを連れて扉の向こうへ下がれ」
「う、うん」
「いい子だ、アイは必ず救うから3人で一緒に少し待っててな」
襲撃してきた脳みそ丸出しの敵に対して若干の違和感と威圧感を感じ取った月宮はアクアとルビーにアイを連れて一緒に扉の奥、リビングで待っているように告げた。
『α、ホークスさんへの連絡とスペシウムソードを出してくれ』
『了解』
月宮はαにまず今日近くに居ると言うホークスへの連絡を頼み、その次にスペシウムソードを出してくれと頼むと左手の手のひらから長細い棒がちょんと飛び出る、それを月宮が柄として掴み引っこ抜くとスペシウム光線と同じ何かで作られた刃の部分が出てきて剣になる、スペシウムソードと呼ぶ武器を月宮は脳みそ丸出し敵(仮称脳無)に対して構える。
「なあおい、お前らの目的はなんだ、何人居るんだ?あとできれば今日は帰ってくれないか、そうれば今日は追わない」
目の前に家族を傷つけたやつの仲間が居る、早く帰ってくれじゃないと、俺はまず先にこいつを殺してしまいそうだ。
「…………」
月宮の問に脳無は両腕を槍にする事で、答える。
「これは、戦闘不可避ってやつかぁ、……仕方が無いねぇ!」
……とは言ったものの、ここはなんの遮蔽物もない一直線の廊下、相手は槍で俺は剣、光線は使えないブーメランも使えない、はっきり言って分が悪すぎる、だからといって引く理由はないが。
確実にこの場で拘束して情報を引き出す!
「はぁっ!」
決意を固め、流星は走り出す。
攻撃を始めた頃、月宮の中の違和感は大きくなる。
……何なんだこいつは、一体俺はこいつを何回殺せた?見た目に反して隙だらけだ、はっきり言って気味が悪い、反撃どころか抵抗すらしない、腕を一本切り飛ばそうとしたんだぞ理解ができない、思い返せばこいつは、最初の攻撃以降手を槍に変える以外一切動いていない、まるで次の命令を待っているかのように。
だがそれな、別にそれならそれでいい、拘束するのが楽になっただけだ。
また一歩前に足を出す、が先に進めた右足が地面につかない。
「っ!なんだコレ!」
目線を下に向けると、黒い霧のようなものに足が飲みいこまれていた。
すぐに足を引き上げると、直後大きく開いていた黒い霧は閉じた。
『α、分析!』
『既に始めていますが、霧の中には絶対入らないでください、命の保証をしかねます』
『3人は無事だよな』
『yes、問題ありません』
最初地面に模様のようにあっただけの黒い霧は、廊下に姿を表し、やがて人型へと姿を変え、口を開く。
「はじめまして、私の名は黒霧、こちらの脳無を回収させてもらいにきました」
「自己紹介どうも、俺のことはULTRAMANとよんでくれ、もっとも牢獄の中でだがっな!」
狙うは一箇所、αからの報告があった胴体、何かを覆い隠している場所!
「大人しく、捕まっとけ!」
「っな!」
さすがの黒霧も初手でここを狙われるとは思っていなかったのか驚きの声とともにモロに攻撃を食らう。
「ック、……私は別に戦いをしに来たのではないのですがね、仕方がない、脳無彼をこr――」
黒霧の言葉が続くことはなかった、顔面をめがけて背後から無数の翼が飛んできたからである。
「無事かい、流星くん、助太刀しようか」
「助かりますホークスさん、……黒霧、これで二対二だな」
「流石に、いまこの男と戦うのは分が悪い、今日の所は大人しく脳無を連れて帰らせてもらいます」
「逃がすと思うか!」
脳無を自らの霧の中に入れ、自分も消えようとする黒霧を月宮とホークスは各々の技で攻撃する。
此処で逃がすと元も子もない、仕方がないが、胴体を突き刺す!
「扉の奥が疎かですよ」
「っ!」
まさか!
『ブラフです!』
っしまった!
「それでは」
そう言い残し黒霧はこの場から立ち去る。
「クッソ!」
自分自身への苛立ちに対して思わず声が漏れる。
「お、お兄ちゃん、大丈夫?」
音が収まって、こちらを覗きに来た2人に見られてしまった、何とも無いように話して次することを決めなければいけない。
「っ、ああ、すまない、問題無いよ、それより早くアイを病院に連れて行こうか、ホークスさん、下に救急車止まっていましたか?」
「うん、下の広場から下手に来れてないから廊下まで連れて来ておいたよ」
「ありがとうございます、早くアイを病院へ運んで貰わなければ」
戦闘が終わって少しすると扉から救急隊員達が入って来て、アイを運んで行く。
「流星、今日の事はひとまず上には俺が報告しておくから早く、後ろの子達を連れて病院行きな、君なら一瞬でしょ、それと数週間は公安とか仕事の事は忘れてしっかり休みな。」
「……すみません、わざわざ気遣いありがとうございます、おいで2人共、お母さんが行った病院に行こうか、色々洗い流してもらった方が良いだろうしね。」
ULTRAMANSUITのまま、頭の兜だけを外し2人を抱き抱える。
「フッ」
「どうしました?」
「いや、その絵だけを見ると父親みたいだなと思ってね。」
「……よく分からん冗談ですね、……今日はここで失礼します、ではまた」
「はいはい、気を付けてねー」
ホークスに見送られながら俺は姉が運ばれた病院へ向かう。
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