Romansing saga ms~In the Fate~   作:藍鷹

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物語の始まりが、ほぼ詩人の語りだけで、主人公の名前とか状況があと回しになってました。

今回の説明回はほぼ8割が捏造です。
だってどんな生活してるかわからないし(爆

そんな二話目です。


ツウ、幼少期編
少女は賜る、その肉体を


ハオラーンと名乗った詩人の導きによって、わたしはある村の夫婦の娘として、転生する事となった。

 

しかし、正直な話、だ。

異世界だの転生だの、神様だのなんだの。

いきなり言われて混乱しない方がおかしい。

 

その影響は自分の預かり知らぬ所で起きていたようだ。

 

肉体を得て転生したはずなのだけれど。

正直脳のキャパシティーとか容量とかの問題なのか、いわゆる前世の自我とか理性かというものは三歳を迎えるまで封印されていたようで。

 

所謂、授乳だの、おむつ交換だの……大人の理性では羞恥プレイか何かしか感じられない。いやしかしながら生きる為には必要な物事ではある……それを、実際にやっていたけれど、どこか他人事のように感じられるようにしてくれた神様さまさま、である。

もしも、自我そのままで、やれ、とか言われたら多分羞恥心で死ねる。

うん。いや餓死とか、不衛生とかでの死亡案件も困るけれど。

でも、あれ?……羞恥心、赤青黄色のイメージがあるけれど、なんだろう?

 

 

そうそう、生まれた村はガトという長が治める、豪雪地帯の海岸線沿いに位置している、わりと大人数の狩猟民族の集合体だ。

民族の名前はバルハル族という。

 

完全に閉鎖されている大地、という訳ではなく、雪原を一昼夜抜けると騎士団領という隣の国へと到達する。

僻地に住む狩猟民族と言うことで、蛮族とか蔑まれることもあるけれど。

 

この村での民芸品は陸続きのローザリア王国やバファル帝国でも、かなりの高い値段で売られると聞いた。

いつかは、わたしもそんな大都市を見て回ってみられたら、と思う。

 

何故、そのような事情を知っているかといえば、父さんから色々教わっているからだ。

 

父さんはバルハル族ではない。

旅の商人、どちらかといえば異国から流れ着いた交易商だった。

 

たまたまモンスターに襲われたところを、巡回していた母さんに助けられたのがなれ初めなのだと。そして、中略してわたしが生まれたのだ。

 

でも、モンスターに肉を食いちぎられそうになっていたのを、母さんの両手大剣(ツヴァイハンダー)の一撃でモンスターの顎を砕き切り、助けてもらったのだと笑いながら言う父さんも、ある意味大物だと思う(今でも、乱暴に縫い合わせて抜糸した後が左腕に残っているから真実だろう)。

 

けれど、そんな母さんはもういない。

わたしの自我が生まれる前。産まれて間もない頃、雪原に三ヶ所ある洞窟それぞれからモンスターが溢れかえる事件が発生した。

 

戦う事が出来る者は皆武器を手に洞窟へ向かったのだという。

それでもモンスターは村に向かってきた。

だから、母さんは愛剣を抜き放ち、戦った。

大きく踏み込んで、凪ぎ払い、時には術を使いながら。

そのお陰で、村にはモンスターは入ってこなかったのだと聞いた。そして、洞窟の統率者にあたる存在が村を襲いに来ている事に気付き、もはや動いていられるのが奇跡と言う状態からそれらを成敗した。

 

結局洞窟から沸いていたモンスターの波は止み、救われる命も多かったのだけれど。

その代償は大きく、戦いが終わっても母さんは、立ったままだった。そのまま絶命していた。まさに壮絶な最後だったのだという。

 

父さんは騎士団領へ交易に出ていたから無事だったけれど、それから父さんはかなり長い間悩んだのだとか。

乳飲み子の自分を抱えて、交易の旅はできないと。

結局、算術が得意な同民族に交易のイロハを教え、自分は幼い娘を育てることにした、と。

 

五つの時に母さんがいない理由を尋ねた時に、教えてくれたのだ。

それからわたしはなるべく自分に出来る事はやろうと決心した。

肉体も大人になれば、バルハル族の戦闘人員として戦える。父さんを安心させられるようになったら、また交易商人として手腕を奮う事が出来る。

 

娘だから、なのか。なんとなくわかるのだ。

父さんは旅をしたがっているというのが。

 

その為には、早く『大人』にならなければならない。年齢が十を越えたら、男も女も関係なく狩りに参加出来る。そこで、大人に教えを請い、ある獲物を狩る通過儀礼があるのだ。

 

あと三年。

それまでに、力を、知識をたくさん身に付けなければ。

 

朝日が窓から差し込んできた。

布団から体を起こし、伸びをひとつ。

 

「おはよう、ツウ。今日も早いな」

「父さん、おはよー……さすがにまだ眠いけどね」

 

ツウ。それがわたしの名前。

今は亡き母さんから名前を一文字もらっている。バルハル族では珍しい響きだけど、だからこそ、かなり気に入っている。

 

布団をたたみながら、起こしに来た父さんに朝の挨拶。起きたらすぐに水汲みや薪割りの手伝いだ。

父さんは非力だから、わたしも一緒に仕事をしないとすぐに一日が終わってしまうのだ。

 

着替えてすぐに水瓶を釣瓶にかけて、家の扉を開ける。

共同井戸はすぐそばだ。

今日も、一日が始まる。




とりあえず、立ち位置確定させました。

なぜバルハラントかというと、ある意味辺境から、世界有数の大都市を目指すというロマンがあるからです。
あと、原作本来のプレイ方によっては、ひとさらいに負けてハーレム要因にも、ヤシ洞窟戦も戦闘も、強制戦闘イベントに近い初期イベントを吟味すれば可能と言えば可能という、わりと難易度が高めなキャラクターでもある彼女にスポットを当てたかったからです。
うん、ロマンだ(ぇ
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