元帝君の友人になった男の話   作:じーじー

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原神ではエウルアが好きです。
エウルアの太もも、略してエルもも(遺言)


俺は人間でも仙人でもない

 

 

 

「それで、誰から話をするんだ」

 

来客三人を家の中に入れ、窓を開けながらそんなことを聞く俺。

今日は折角の休みなんだ。

とっととコイツらとの話を済ませてゆっくりしたい。

そんなことを考えていると凝光が話を進めてくる。

 

「なら早く話が済みそうな私から。外食に行くために明後日から二日間空けといたから外食でもどうかしら?」

「そんな話、聞いてねぇしいきなり過ぎる。俺に予定があったらどうするつもりだ」

「もちろん、私が奢るわ」

「予定なら入ってない。群玉閣で待ってろ。この世のどこにいても必ず飯を食いに行くことを約束してやる」

「決まりね」

 

…正直な話、凝光が言っていた二人で飯を食いに行くっていう話はまだいい。

むしろ凝光と二人で居れるというのは俺的にも嬉しい話だ。

もちろん、そんなことを目の前にいる天権様に言うはずがないのだが。

 

 

「じゃあ次は私!遊びに来たの!たまには羽を休めないとって思って!一週間くらい休みにするって言ってきたの!まぁ、アルハイゼンさんが『一日で勘弁してくれ』って言ってたからすぐに帰るけどね。それに、遊びに来たって言ってもシュウと一緒に居るわけじゃないんだ。クラクサナリデビ様と一緒に璃月を学ぶためにっていう口実で来て、それを実質的な休みにするってアルハイゼンさんが配慮してくれたの」

「ナヒーダと一緒に…ナヒーダは何処に?」

「クラクサナリデビ様は先に冒険者協会へ行ってくるって言ってたよ。甘雨さんが連れてってくれるって言ってくれて。『アナタはシュウに会いに言ってシュウニウムでも補給してくるといいわ』って言ってたよ」

「シュウニウム…?」

「クラクサナリデビ様が教えてくれたんだ!『シュウに会えばシュウニウムが補給できて、疲労回復の効果がある』って!」

「……そうか。まぁ、その話は…どうでも…良くはないんだが…。まぁ…とりあえずナヒーダの件は任せる。というか俺とはあまり関係のない話だろうからな」

「うん!久しぶりに会えて嬉しかったよ!」

「…そうか」

 

ニィロウの遊びに来たって言う話も…確かに嬉しい話があるが、コイツには沢山のファンがスメールに居るだろう。

急いで帰らせないとファンが何をするかわかったもんじゃない。

アルハイゼンもそこら辺は考えてたのか日帰りで予定を組ませたようだ。

こっちも、俺の対処するほどのことではない。

 

…問題は残る一人だろう。

 

 

「じゃあ、最後は私ね」

 

刻晴、璃月七星の玉衡。

真面目かつストイックな性格で、勤勉で怠惰だとか非効率を嫌ってる。

俺は出来るだけ楽をしたいタイプだから、俺とは性格的には合わなそうだ。

【神による統治】に頼り切ってた璃月を『人の運命は人が切り開くべき』という持論を持っており、努力を惜しまない。

まぁ、根っこからの真面目ちゃんだな。

 

「それで?かの璃月七星の玉衡である刻晴様が、こんなしがない冒険者である俺なんかに何の用だ?」

「そうね…回りくどい言い方は嫌だからハッキリ言わせてもらうわ」

 

刻晴は真剣な顔つきになり圧を感じさせるようにこう告げてきた。

 

「アナタ、人間でも仙人でもない。別の存在なのでしょう?」

 

さっきまでの軽い雰囲気が何処かに行ってしまった。

そんなことをいきなり言われてしまい、思わず黙ってしまいそうになる。

もちろん凝光と話をしたときのように黙ってしまうようなことはしない。

何処でそれを聞いたのか、何時それに気付いたのか。

そのことを考えてしまうが一旦その話は置いておく。

とりあえず、俺は仙人の血を引いている。

そういうことにするように璃月という国が出来るときに鍾離とは話をつけてある。

おそらく、璃月の俺に関する記録にもそう書かれているはずだ。

七星の連中は俺について調べていた時にその記録を見つけていたはずだ。

ならばここは、仙人の血を引いていることについて話をするほうが良いのではないか。

そう思いつつ俺は返事をする。

 

「悪いが、何を言ってるのかわからん。人間では無いってのは…凝光が一緒に居るのを見る辺り教えてもらったんだろうが…。仙人でもないってのは意味がわからねぇ。確かに俺はそれなりに長生きしてる。それも人間では考えられないほどにな。だが、それはあくまでも俺が仙人の血を引いているからであってそれ以外には…」

「無かったのよ」

「…何?」

「貴方の作った剣、見せてもらったわ。大変素晴らしい剣を作れる技量をお持ちのようね」

「…あぁ、あれか。あれがどうかしたのか」

「無かったのよ」

「…何がだ」

「あの剣には、元素力の痕跡が無かった。でも、何かしらの力は存在している。『人が持つ時にこの剣を扱いやすくするための力』が存在していた。この世界の、どんな法則も当てはまらないであろう力。それがあの剣にはあった」

「俺はあの錬金術師アルベドと繋がりがある。何かしらの新しい力を知ってたとしても何もおかしなことはないだろう」

「そうね、でもあの錬金術師は何も知らないでしょうね」

「どうしてそう言い切れる」

「対価が存在しなかったからよ。本来、錬金術には何かしらの対価が必要。でもあの剣には力を使うための対価が存在していなかった。ファデュイの邪眼でも神の目の元素力でもない。はたまたこの世界の法則にも当てはまらない力があの剣にはあった」

「…。」

「言い方を変えてもう一度質問するわ。

貴方は一体何者なの?」

 

凝光とニィロウも、今の話を聞いて俺を見て答えを待っている。

隠し通せる方法がないわけではない。

だが、それでは鍾離に迷惑をかけることになってしまいかねない。

とりあえずアルベドが法力を知っていることは隠せているようだ。

それだけ隠せているだけでも、まだ大丈夫だと自分の中で妥協する。

俺は、大きく息を吸い込み吐き出して自分を落ち着かせながらゆっくりと口を開いた。

 

「…先に言っておく。今から俺が話すことはこの場に居る者だけの秘密にしておけ。これは絶対だ」

「「「……。」」」

「正直上手くまとめられるか自信がないが、一応話せるだけ話しておく」

 

三人が息を呑むのがわかる。

鍾離、帰終、アルベド、アルハイゼン、雷電姉妹、八重神子、エウルア。

この話をした者の名前の中に新たに三人の名前を追加することになる。

そう思いながら、覚悟を決めて三人の前で告げる。

 

「俺は、人間でも仙人でもない。俺は人の手によって作られた罪そのもの…人の手によって作られた細胞で体が構成されている生体兵器」

 

 

 

「俺は、GEAR(ギア)だ」

 

 

 

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