元帝君の友人になった男の話   作:じーじー

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正直これくらいの二次創作は
趣味の範囲内でやるのは気が楽で丁度いいと思っている


本当の天才は僕では無いんだ

 

 

 

『天才錬金術師といえば誰か』

 

100人にそう質問したら、おそらく100人からはこう返って来るだろう。

 

『やはりモンドの天才錬金術師、アルベドだろう』

 

 

 

【天才】

それは一言でその人の凄さを表現できると同時に、たった二文字だけでその人の評価を終えてしまう言葉であった。

故にアルベドは天才と言われるのを心の何処かで嫌っていた。

もちろん、それは表には出さない。

天才と言ってくれた相手にも悪気があるわけではないとわかっていたからだ。

それでも天才と言われ続けるのを心の何処かで嫌に感じていたアルベド。

そんなアルベドはある日。

 

 

“本物を”見た。

 

 

アルベドは天才と呼ばれるべき真の存在を見たのだ。

自分の知らない世界の法則、摂理、構成、知識、方程式。

その男は全てにおいてアルベドの上を行っていた。

かろうじて、錬金術という一点においてのみアルベドはその男に勝てた。

その男は自分の知らない答えを知っている。

その男は自分の知らない考え方をしている。

その男は自分とは物事への視点の角度が違うと感じたアルベドは、その男に知識を求めた。

しかし、どんなものでも求めたモノに対しての対価が必要だ。

アルベドはその対価として自分の価値あるモノをいくつか差し出そうとした。

錬金術とは等価交換だ。

何かを得るために何かを差し出す。

新たなモノを合成するために素材を必要とし、物質を新たなものへと変換するために素材を必要とする。

それが錬金術の基礎だ。

 

 

しかしその男は自分が差し出した対価を一切要らないと言った。

その代わりに、自分と友人となって欲しいと。

それを対価には出来ないかと。

アルベドは

 

『それではあまりにも釣り合わない』

 

と告げた。

そしたらその男は

 

『何かの価値というのは一つじゃない。人それぞれモノの見方は変わるだろうし、一人一人歩んできた歴史がある。人生がある。俺にとっては自分の知識など必要なものでも大切なものでもない。知識とは共有して然るべきものだからだ。あえてそれに対価を求めるのならば俺が貰えるのはこれくらいが限界だ。』

 

と言うではないか。

 

 

その日、アルベドには友人が一人増えた。

謙虚でありながら膨大な知識を持ち合わせる友人が。

そして今日、アルベドはその友人…シュウのことを待っている。

その顔は、まるで家で親の帰りを待つ子供のようだった。

アルベドはシュウと会うのを楽しみにしていたのだった。

 

 

 

 

『君は僕の第二の太陽になり得るかもしれないね』

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど…これは興味深い実験結果だね…。すぐに記録を書き写そう。」

「おう、頼んだ」

 

俺は今、アルベドがよく実験を行っているドラゴンスパインの研究所まで来ていた。

先日、アルベドから頼まれていた仮想空間におけるオラトリオ星人の無限エネルギーの限定条件下における耐久性と無限エネルギーの最大移行数の実験を…。

…いや、こんなこと言っても大概の人は『よくわかんない』で終わる話か。

簡単に言うのなら…そうだな…。

 

法力を使えばリソースを必要とせずに半永久的にエネルギーを供給出来るようになる。

そのエネルギーを供給し続けて一つの空間にずっと圧縮し続ける。

そしてそれを一気に開放する。

これを行った際に発射装置はどこまでの力までなら耐えきれるのか?

 

といった実験だ。

んで、それの結果が出来たからアルベドに実験結果を教えに来たってわけだ。

 

「よし、写し終えた。それじゃあ、これがいつもの報酬だよ。ああ…もちろん、冒険者協会を通しての正式な依頼だから受け取らないというのは無しだからね?」

「…俺はそんなに信用されてないのか?というか別に報酬なんて無くても良いって言ってんだろ…」

「そう言うだろうと思って依頼という形にしておいたんだ。そういう意味では僕は、君のことを信用しているんじゃないかな?」

「…そうかよ。そりゃありがたい話だ」

 

そんな会話をしながら複雑な心境で報酬を受け取る。

いや、マジでこんなに貰って良いのかよ…。

 

「こんなに沢山のモラを貰っても良いもんかね…」

「別に良いんだよ。僕が払いたくて払ってるんだからね。それと、あんまり面白くないよ?そのダジャレは。報酬減らしておこうかな?」

「…お前の俺に対する扱い方がどんどんアリスに似てきて俺はびっくりだよ」

 

全く…似るもんかね…こんなに。

アリス化が進むアルベドに少しげんなりしていると、アルベドが声を抑えめに話しかけてきた。

 

「そういえばなんだけど、気付いているのかい?」

「ん?ああ…あれか…正直面倒くせぇとは思ってる。」

「君も随分と人気者になったね。まさか後をつけられるとはね。それも3人から」

「全くだ。一人ぐらい分けてやろうか?」

「いや…遠慮しておこうかな。気持ちだけで十分だよ。」

 

アルベドに笑われながらそんなことを言われる俺。

しかし本当に困ったものだ。

気配の形から察するに七星のとこの奴らだろう。

まさかドラゴンスパインまで普通につけて来るとは。

ここは寒かろうに…お疲れ様とでも言うべきか。

しかし、こうなると少々面倒だ。

あまり目立つ行動は取れなくなる。

鍾離のとこに行くのは控えたほうが良いだろうな。

せっかく良いお茶を手に入れたってのに…。

 

「とりあえず、俺は行くわ。まだ依頼が残ってるからな。」

「うん、また何かあったら依頼を出しておくよ。もちろん、依頼無しでも遊びに来るなら大歓迎だよ。」

「ま、そうだな。そんときは美味い菓子でも持ってきてやるよ。」

 

そう言いながら冒険者協会へと向かう俺。

いや、しっかしこんなに寒いってのによくもまぁ後を付けられるもんだ…頑張るねぇ…。

 

 

 

そんなふうに感心しながら璃月港へと向かうシュウであった。

 

 

 

 

 

 






アルベドの声さぁ…いいよね。
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