~陰実世界に転生したらアレクシア王女だった件~(改稿中) 作:アクト(act)
「何たる事だ...寝込みを襲ったとは言えあのクレアを?
相手は相当な手練れに違いない!!」
「だから仕方ないと?そういう事?」
「あいやそういう事じゃなくてね?ただ〜事実を述べただけで...」
「言い訳してんじゃねぇよこのハゲェェ!!」
「ヒィィィ!!すみませんすみません!!」
「オラオラオラオラ!!」
男爵夫人の拳が男爵を襲う、やはりヒエラルキーは夫人が一番上の様だ。
「隠す気もなくなったな、南無南無。」
「アレクシア様お願いします助けて下さい!!」
「自分の家の事だろうが!!アレクシア様にばっか頼ってないでたまには自分で解決しろやぁぁ!!」
あ〜数年前は男爵、あんなにカッコ良かったのに今じゃこれだもんな。
「はい!!すみません!!」
「クレアになんかあったらどうすんだよテメェ!!さっさと探しに行けぇえ!!」
すげぇな色々な意味でこの家、流石魔境である。
正直男爵の事を裏ではあんな悪い事とか妄想してたけど全然そんな事ないしすげぇビビリだったね魔剣士にしては珍しい根弱...
「んじゃアレクシア、あとはこっちでやるから。」
「手を出すなってこういう事か?
へいへい分かりました、んじゃ私は何もしないから自分達で解決してね。」
気付いてたのか?故意的に誘拐させたのか、何でなんかねぇ。
...余計な影響が生まれなければいいがな、はやくウチの連中を王都に送らないと。
「はいはい、さっさと行くぞ。」
「クレア様が誘拐されたって本当ですか?!」
「本当だ、ほらさっさと乗れ。」
「誘拐されたくないです!!助けて下さい!!」
コイツら...さっさと行けよ...
「誘拐犯の狙いは貴族令嬢その人なんだよ、ほらさっさと帰れ今なら安全だぞ。」
「...そうなんですか?!」
「そうだよ早く行け!!」
「アレクシア様お世話になりました!!今までありがとうございました!!」
「言いたい放題言いやがって...」
覚悟しておけよ?まだまだ使い潰してやるからな?
てかコイツらカス過ぎる...まあいいかそう教育したんだし...
「皆さんそれでも感謝してるんですよ?」
...何でコイツ残ってるの?
「あれ?列車行っちゃったよ?!まあ仕方ない次の列車予約するわ、4時間後だけど待ってて。」
「いえ...その〜」
あ、この変態野郎め。
「帰ったらボーナスやるから早よ帰れ、公衆の面前でやる趣味はないからな駄目だぞ。」
「いやぁああぁ!!」
面倒臭いな、いやマジで。
...いやよくやった、何だあれ?雰囲気がおかしい。
「よくやった、王都に戻ったら膝枕もつけてやろう。」
「イヨっしょい!!」
イヨっしょい?!
まあいいや、少し変装して確認しに行く。
あまりにもきな臭いからな...
...これ辻斬りか?
シドがやったのか?そうとしか思えないぐらい綺麗な斬れ傷だ、でも無駄な殺しをする人間じゃねぇし違うよな多分。
斬られたのは鉱夫、息はない完膚無きまで殺されてる。
脳死してる、治すのも無理だな。
...気配は感じない、拾っていってやるか。
その瞬間、後ろから斬られる。
...脊髄そして動脈を斬られて、心臓にトドメの一突き。
それをしたのは、それは私やシドの様に膨大な魔力を持った少年だった。
出血部位をスライムで覆い縫い付ける、魔力で心臓を動かす。
...肉体も魔力で操る、いつも通りとはいかないが最低限動ける様になれた。
「ほう?心臓を潰し動脈も脊髄も切ったのだが、人とは思えない程に頑丈だな貴様。
魔界の住民か?」
...よし正体はバレなかったセーフ!!
「善行をしている人間を狙うなんてな、知らないのか?戦時国際法では負傷者を輸送中の人間衛生兵を撃ったらいけないんだぞ。」
この鉱夫は死者だし、戦時じゃないけどね。
「...何を言っている?
見られたからには殺すそれが教団の掟だが、個人的には強い者には敬意を払わない訳ではない。
名乗れ異界からの来訪者よ、一思いに殺してやる。」
勝てるか勝てないかギリギリだな、万全の状態なら普通に勝てると思うが...不意打ちで怪我を負った今では厳しい。
「まだ死ぬ気はないんだ、それに戦うなら万全がいい...勝負はお預けとさせてもらう。」
森の方へ移動する、私の目的は逃走だ。
木に地面に魔力を送り、木を操り地面を隆起陥没させ移動の妨害をする。
...スライムに酸と毒を吐き出させてハラスメント、ただしコッチは効果がなかった。
「逃げ足だけは早いらしい、鍔迫り合いはどうかな。」
圧縮した魔力を剣士に放ち足止めを狙う、その隙に近くに居たスライムを成形し剣を作り剣を受け止める。
「お前足早過ぎ、見逃してくれよ。」
「ほざけ小娘」
この剣いい素材使ってんな、見た事ない金属だ。
剣士を倒すなら剣を壊すのが一番だな...
魔力を燃焼させ剣を溶かして、刃を破壊する。
...少なくとも心に何かくるモノがあったのだろう、隙を突いて蹴り飛ばす。
そして最後の一撃、人間というか生物は単純な衝撃に強くても急激な気圧の変化には弱い。
...鼓膜を破壊するなどの方法で一時感覚を喪失させる、それで約10秒間の隙ができれば撒く事ができる筈だ。
魔力を放ち、剣撃に合わせて魔力を飛散させる。
「耳を塞いで口を半開きにする事をオススメするよ、どこかの高名な剣士さん。」
木や土で囲い、一気に飛散させ燃焼させる。
爆発で周囲を吹き飛ばす、更に山火事で周囲は大惨事だとても追って来れる状況じゃない。
この隙に何とか退散した、シドの秘密基地(仮)に降り立ち損傷した内臓器官の治癒を行う。
「...アレクシア様?!」
「造血剤はあるか?追加で湯があると助かる」
あ...水瀬いのりボイスの美少女だ、折角だしもう一声欲しいな。
「分かりました!!至急用意を、他に何かありますか。」
「手を握って耳元で囁いて下さい、がんばれ!!がんばれ!!って...それと膝枕があればなおよしです。」
スライムを摘出しながら血管から治す、何度も血管が千切れたが何とか治せた。
...そのまま肉脂肪皮膚を治し、最後に神経を元通りにする。
因みに膝枕も応援ももらえなかった、悲しいです。
...それはそれとしてイプシロンって子が世話焼いてくれて助かった、お礼にメトロノームをあげたら滅茶苦茶喜んでくれた。