~陰実世界に転生したらアレクシア王女だった件~(改稿中) 作:アクト(act)
私は翌朝からシド・カゲノーの寮に朝から向かい、叩き起こしてから腕を組み学園に向かった。
不法侵入罪やストーカー行為その他諸々やりまくった、本気ダッシュで王都中を駆け回る白髪美王女様を想像してくれると分かりやすいと思う。
「ご一緒してもいいかしら?」
シドとジャガヒョロ達の座っている席に邪魔をする
「好きにしたら」
シドは素っ気ない、マジで女に興味ないんだな。
もう教団と結婚しろよと思う今日この頃...
「邪魔するわね」
メイドに料理を出させる、金持ち貴族コースと+αの料理の群れを。
...普段は金持ち貴族コースで十分なのだが今日からはシドが居るからね、夜の為に沢山食べさせようと思う。
「量、多いね。」
「そうなの、金持ち貴族コースこれを私が頼まないとみんな好きなものを食べにくくなっちゃうから。」
「じゃあ頂くよ」
お~やっぱ足りてないんだね、好きなだけ頼んでやろう。
「いいわよ好きなだけ食べて、はいあ~ん。」
いい食べっぷりである、そのまま栄養を蓄えるといい。
「あっ、ありがとう...嬉しいよ。」
喜んでくれて何よりだ、そのまま体力を蓄えたまえ。
「あなた確か選択授業は王都武神流だったわよね?」
「そうだけど?」
「私の推薦で一部に枠を開けさせたわ、あなたにはみんなの前で本当の剣技を披露してくれると嬉しいわ。」
「いやいや、僕九部だよ?実力が離れすぎてて馴染めないよ。」
そうだよ、私が暇なんだみんな弱過ぎて。
「あら?私が貴方の剣を認めてるのよ?
...なら仕方ないわ、私が九部に行こうかしら。」
「嫌だ」
「二つに一つよ」
「一部いきまぁす!!」
「それでいいの、ほら口が止まってるわよ?はいあ~ん。」
「...もういいよ」
「まだ食えるでしょ?ほら食べなさい」
因みに一部どうだった?って聞いたら、メイドさん自動ドアとかその他諸々最高だって言ってた。
何言ってんだ
昼食の日替わり貧乏貴族コースを給仕から貰う、乱雑に渡されて右手に出汁がかかった。
「ほら...あれが...」
「嘘!!普通過ぎない?」
「何かの間違いじゃ!!」
「マジ殺す...」
「てか誰?」
「あれだよカゲノー男爵領の...」
「ああ武神祭優勝候補の!!」
「弟さんだよな?」
「マジ殺す...ヒョロって奴が言ってた脅して無理矢理って話だ...」
「男が廃る...」
「前告白したけど好きな人が居るって振られたの...アレクシア様が好きだったんだ...」
「あの人がその?!」
「幼馴染らしいぜ、学園に来る前に一緒にアッチの家で遊んでたとか聞いた事あるぜ。」
「何であの人なんだろ...」
「私も気になってきた...」
みんな噂話が好きだ、僕は別に付き合いたいかった訳じゃない。
でもその事を言ったら余計ヒートアップする事を知っているからね、雄弁は銀沈黙は金だ。
ちょっとした嫌がらせにうんざりする、物を隠されたりさっきみたいに乱雑な扱いを受けたりね。
この気持ち、同じモブ友のヒョロとジャガなら共感してくれるだろうと思い話してみる。
「はぁ...おかしくない?」
「おかしいな」
「絶対おかしいです」
「正直言ってお前にアレクシア王女と付き合えるだけのスペックはない、俺ですら怪しいレベルだぜ。」
「シド君がokなら自分もいけたと思います、告白すればよかったなぁ。」
共感してくれない、それでいて話も聞いてくれない。
これでこそ僕が選んだモブ友だ性根が腐ってる...
「何か裏がありそうで怖いな、そもそも住む世界が違う訳だし。」
「いいじゃぇかあわよくば良い思いができるかもしれねぇぜ」
「ですね、何なら自分が変わってあげても...ヒェッ。」
「ん?あっ!!」
「ご一緒してもいいかしら?」
「どどどどど...どうぞ!!」
「こここここ...こんな席で宜しければ是非っ!!」
この小物感、流石僕の認めた生粋のモブ...流石だ。
「下級貴族の席に...」
「しかもあんな近く...」
にしても料理の量が多いな、流石王族だ。
「へぇ~流石王族、やたら多いね。」
「いつも食べきれないの、本当はもっと下のコースでいいのだけど...他の皆が好きなのを頼み難くなるから。」
「なら貰っていい?」
メインディッシュに手を付ける、うん美味しい。
...流石金持ち貴族コースだ、質も超一流いいお肉使ってる。
食の作法に厳しいアレクシア王女の事だ、これで僕にも幻滅しただろう。
名付けてさっさとフレやゴラァ作戦、どうだ幻滅しただろ。
...あれ何かおかしくない?
「いいわよ好きなだけ食べて、はいあ~ん。」
「あっ、ありがとう...嬉しいよ。」
何故フラない!!
僕の知っているアレクシアはこんな人間じゃ...人が変わったのか?!
「あなた確か選択授業は王都武神流だったわよね?」
「そうだけど?」
まずい、ペースを取り戻さなくては。
「大丈夫よ私の推薦で一部に枠を開けさせたわ、あなたにはみんなの前で本当の剣技を披露してくれると嬉しいわ。」
「無理でしょ...いやいや、僕は一番下の九部だよ?実力が離れすぎてて馴染めないよ。」
「なら仕方ないわ、私が九部に行こうかしら。」
「嫌だ」
「二つに一つよ」
「一部いきまぁす!!」
「それでいいの、ほら口が止まってるわよ?はいあ~ん。」
「...もういいよ」
「まだ食えるでしょ?ほら食べなさい、大好きな鳥のササミもあるわよ。
それに海鮮もあるわ?嫌いじゃないでしょ?」
「はい...」
「懐かしいわね、昔一緒にマグロを釣った事を思い出すわ...そうね夏休みにでも釣りに行きましょ?漁業協同組合の漁船でも借りて。」
「気が向いたらね」
こうして僕の昼食と、さっさとフレやゴラァ作戦は終わった。
ヒョロとジャガは最後まで置物だった...
「アレクシア様の推薦で今日から新しい仲間が入った」
「シド・カゲノーです、よろしくお願いします。」
シド偉いね、早速この雰囲気に馴染めてる。
「知っての通りここで学ぶ王都武神流は伝統ある武神流から分派した新しい流派、云わばシド君と同じ新顔だ。
初めは風当たりが強かったがここに居るアレクシアの姉、天才魔剣士と呼び声の高いアイリス王女のおかげで今は本家に迫る勢いだ。
...つまり力さえあれば好奇の目線など跳ね返す事ができる、さて君の力はどれ程かな。」
この国で唯一私に並ぶ実力者であるシドに言いたい放題言ってるね、まあ本当の実力は互いに隠してるから仕方ないか。
まあ九部の人間がこの中で一番強いなんて思わないだろうからなぁ...
んで実際の訓練の方を始める、まあ互いに魔力を使わず...ボチボチ剣の型を確認していく。
技や返しの確認が捗るよ、やっぱモノが違うね。
...ストレッチの手伝いもしてくれた、やっぱ他の生徒と地力が違うわ。
基本に忠実で無駄が省かれた研ぎ澄まされた剣、もはや芸術と言っていいレベル。
と楽しんでいたらチャイムが鳴ってしまった、楽しい時間はすぐに過ぎるとても残念だ。
「ありがとうございました」
「ありがとうございました~」
適当な返事だな、いや冗談抜きで。
「いい剣ね」
「どうも、アレクシアこそ。」
...シドって普通に人の事を褒められたんだ、やっぱ成長してんだなシドも。
とまあ私はシドの筋肉の確認に入る、良い胸板に上腕だ。
まあ体力はあるかどうか、ベタベタ確認してる時にゼノンに話し掛けられる。
自分はシドよりイイ男だと思ってる勘違い野郎である、一応私の側近だが形骸化してる哀れな存在だ。
「それが君の答えという訳か、アレクシア。」
「ええそうよ、前から彼と付き合いたいと思っててね。
...ゼノン先生、勘違いさせちゃってごめんなさいね。」
「やれやれ、まるで子供だな。」
「その言葉そのままお返しするわ、万年思春期のゼノン・グリフィン君。」
「いつまでも逃げられる訳じゃないよ?」
「あら?私がいつ逃げたとでも?」
「まだ公にこそなってないがまだ私達の婚約は...」
面倒くせぇ、お前絶対にすぐへばるやん喰わなくても分かる。
「...まだ婚約者候補でしょ?」
「君が承諾すれば話は進む」
「哀れね...
私を一人の人間として見てくれたシドが男の中では一番好きなの、シドと先生じゃ器が違うのよ諦めなさい。
...それでは御機嫌ようゼノン先生、行くよシド放課後デートと洒落込みましょう。」
さて了承するかな?
「え、まあいいけど。」
マジか、時間余ってんだな。
「気にしないでいいよゼノンの事は、ああ見えてゼノンはヘタレのクソ陰キャだから変な事しないし普通にしてればいいわ。」
「そう」
ご機嫌斜めだな、仕方ない少しぐらい楽しませてやるか。
「という訳でデートした後にホテルでも行きましょう、派手に楽しむわよ互いに。
...みんなすぐヘタレちゃうから物足りなかったの、私を満足させてよね。」
一から十まで言わんと勘違いしそうだから言っておく、楽しませてくれや。
「嫌だよそんな時間ないし、それに王女様でしょ?そんな事してていいのかな。」
「いいのよ、陛下には政略結婚に使えない程素晴らしい存在だから好きにしていいよって言われてるし。」
「それニュアンスが違うんじゃない?」
「何か言った?」
「いや何でも」
コイツ、私の事を破天荒過ぎて外国に行ったら何が起きるか分からなくて怖いから嫁に出せないんじゃない?とか言いやがった。(誰も言ってない)
「物分かりがよくて宜しい...教団はどんな感じ?」
本題に入ろうか、やる事をしてから楽しもう。
「最近少し活発らしいよ、夜は気を付けてね。」
「そう...
夜ね、分かったありがとう。」
私の事狙ってんのか、さて安全を取るか火種を作るか...あのクソ陰キャしっかりしてくれよだから私に見限られるんだよ。
「どうする気?」
う~んでも人生で初めての教団との政治的争いだ、勝てるとは思えないが...まあ今回はシドに見本を見せてもらおうか。
「成り行きね、そうね陰の実力者としての手本を貴方には見せて欲しいわ。」
「分かった、任せて。」
よし来た、器が違うわやっぱ。
「よしそんなカッコイイシド君には今夜のご飯奢ってあげよう、何が食べたい?何でもいいよ。」
「じゃあマグロナルドで」
あら案外普通な選択肢だな、財布に優しい彼である。