~陰実世界に転生したらアレクシア王女だった件~(改稿中)   作:アクト(act)

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二話

この場に居る全員が心配する様な顔で、いや心配しながら私の顔を覗いてくる。

 

 

体の一部が怪我で赤黒く澱んでいる私を隠し、だが一部の人間は歪んだ顔を見せている。

 

 

「アレクシア!!目覚めたか?!」

 

 

でもそんな事は気にならないかな、ついさっき自分は凄いものを見た気がするんだ。

 

 

俺の生物の知識を介して、魔力の真髄に触れた様なね。

 

 

自分の体に常に巡っている魔力全てを感じられる、自分の身体の事が何でも分かる気がする。

 

 

肺はズタズタだし筋はボロボロ、でも今の自分ならそれら全てを完全に治す事ができそうだ。

 

 

初老の騎士が私を見ながら何かを話し込んでいる、何かを見定める目で。

 

 

それを無視して自分の身体を治す、だが今は完璧には治せないから微調整だ。

...これは楽しい、絵描きの絵を描く理由は少し分かった。

 

だが身体からこれ以上燃料が捻出できなさそうだし、一時的にスライムで穴を埋める。

...コラーゲン質も足りてないみたいだしね、応急処置だ。

 

 

「スライム面白いな...」

 

 

とつい、独り言を発してしまった。

 

 

「そうか、よかったな。」

 

 

父は共感してくれた、だがまあ私に気を配る余裕はないらしく空返事だった。

 

...独り言だから気にしないでいいのにね、前世に引き続きいい父親を持ったものだ。

 

 

とまあ少し落ち着いてきた、身体中にあった痣を治してから起き上がる。

 

 

周りは神妙な顔をしている、父母メイドの覚悟を決めた様な顔を。

 

 

それと今日の私の事に戒厳令が敷かれた、何故かよく分かんないけどね?何かはぐらかされている。

何故かは不明、だが悪魔憑きとかそんな物騒な話が...あと戯言を言うなとメイドがキレた怖い。

 

 

そして上空から何かが降ってきた、腐った肉の物体だ。

私は...いや私達は思考が停止した、当たり前だ普通の精神をしていたら怖がる。

 

 

怯えない...いや狼狽えない奴は居る訳がない、居たらおかしい。

 

 

その落ちてきた肉塊が馬車に打つかった、その肉片は馬車を破壊し地面に中身を打ち撒ける。

 

 

魔力の暴走していた人間の死体、それがその肉塊の正体だと勘で分かった。

 

 

「悪魔憑き...」

 

 

とメイドは言う、これが悪魔憑き。

...誰でもこうなってしまってもおかしくないナニか、ただの魔力の暴走とその魔力が肉体を作り換えるこの世界の生物の現象だろう。

膨大な魔力を感じた、肉体と生み出す魔力の量のバランスがおかしい者はこうなるのかもしれない。

 

科学的なモノに依存した、科学的な肉体から魔力に親和性の高い肉体に創り換えるモノだ。

柔軟をしたら体が柔らかくなる程度のモノだ...

 

 

それと恥ずかしい話だがつい、年相応な大泣きをしてしまった。

 

 

宥める母とメイド、そして周りを警戒する父に死体を処理する騎士達。

 

 

そしてこの場に介入してきた宗教集団...私を引き渡せと喚く聖教...

 

 

健康?美?そんなものを死ぬまで実現できるのか?それ以前の問題だ、魔女狩りの時代に生まれ変わったのなんかクソだ。

だがこの現象を完璧に制御できるなら問題はないよね...魔力で肉体を操れるなら...

 

 

聖教曰く女神の試練だと...こんなモノが女神の試練か?私は悪魔憑きにならないし貴様らと仲良くするつもりもないし認めない!!

 

もしお前らと仲良くするのならお前らが全員一度死んだ後だ、神なんか居ないと...この世には悪魔しか居ないと証明した後だ。

 

 

これを超えれば全てが手に入ると、その挑戦状を俺は第二の人生で買ってやろう。

 

 


 

 

初めて剣を握り、悪魔憑きという存在に触れてから...一ヶ月程経った。

それから聖教に関して詳細に聞いた、悪魔憑きに聖教...そしてこの世界の裏に蔓延る何かがある事を知った。

 

 

悪魔憑きとして糾弾されて...何時死ぬか分からない世界に転生?ふざけるなと思った、今すぐにでも地球に帰りたかった。

 

 

死ねば帰れると思って首を吊った、でも帰れなかったしそもそも...この軽い体が無意識で魔力で身体を強化し頚椎を損傷させられなかった。

 

 

悪魔憑きは、魔力を制御できる様に魔力回路を弄れば悪魔憑きを治せるしそもそも発症も防げる。

 

 

私の魔力訓練は正しかった、そして関わるべきではない人間とは既に分かっているあの初老の男だ。

 

 

信じられるのは両親とメイドと姉だけだ、他は何も信じれない。

 

 

これから自分の支持者という、王族として権力競争を行う為の足場を作ろうと思っている、これから私の及ぼす影響がどれほどあるか分からないがしないよりはマシだろう。

 

 

成功すればいい、失敗したら酷い目に遭うだろう。

 

 

俺は勝って全部潰す、いつか...絶対に聖教は皆殺しだ。

 

 

「神なんてクソ喰らえ...」

 

 

「お姉さんが居るからね、アレクシア。」

 

 

大丈夫、このまま魔力訓練を続ければ悪魔憑きになる事はない。

最悪の事態に陥るつもりはない...

 

 

変に見られてもいい、むしろ変な人間になってみせる。

 

違和感はあってもいい...

確実に多くの人間を味方につけ話し合いのできる存在になる、その為にならミドガルの王国での聖教の旗印になっても構わない。

 

 

「姉様...私負けないから...」

 

 

「大丈夫よアレクシア...母さんが居なくても大丈夫だから...」

 

 

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