書き途中の原稿にコーヒーを溢したらしく、上がってくるのが遅くなりました。
変な手紙を送られた後日
私と愛斗くん、ルビーとかなちゃんの4人でアクアの恋愛リアリティショーを見ていた。
『めっちゃ緊張するわ〜、皆よろしくね!』
「「「「いや誰(だ)!?」」」」
アクアがキャラ作り過ぎて別人の様になっていた。
普段はもっとこう落ち着いて礼儀正しい頼れる弟なのに…
『MEMちょも可愛いね、めっちゃ照れる…』
「「は? 死ね」」
「て、照れる…? アクアが? マジウケるw」
「ちょっと皆んな〜アクアも頑張ってるんだから…ぷふぅ!」
「ラピスも笑ってるじゃん…」
そんなやりとりをしていると社長とミヤコさんがこちらに来た。
「おっ! アクアが出てるやつか…こいつ誰だ?」
「ちょっとアナタ? これはメディア用なんだから…そっちの2人も落ち着きなさい?」
「アクアもそういう男を演じる気持ちでいるんでしょうし… にしても誰コレ?」
ミヤコさんが納得できないルビーとかなちゃんを諭しているが、不満な様だ…
かなちゃんはキスシーンがあるかもしれないってことで更に沈んでる。
翌日…
「仮にも私達は妹なワケで」
「私お姉ちゃんだよ?」
「今は黙ってて!」
「って言うかお姉ちゃんは私たちが嫌いなタイプとアクアが付き合うかもしれないのに何にも言わないの!?」
「ルビー、落ち着いて?」
「私はアクアが自分で決めた相手なら相当アレな人じゃない限り受け入れるよ?」
「それにアクアが選んだ人ならきっと良い人だから大丈夫!」
「で、でも…」
「それにミヤコさんも言ってたでしょ? あくまで番組上の演出みたいなもので、少し間を置いてから別れることも多いんだし…」
「そうだけどさ… テレビでキスシーンがお茶の間に流れるかもしれないんだよ!?」
「それなら私で経験済みでしょ?」
「お義兄ちゃんは私とアクア公認だし!」
「むしろなんであそこまでされないと気づかないのよ!」
「ルビー、そろそろ落ち着け。」
「大好きなお兄ちゃんが自分の知らないところで彼女が出来るのが嫌なんだよな?」
「お義兄ちゃん!? べ、別に大好きじゃないし!」
「そ、それにほら! 鷲見ゆきみたいな人ならきっと純粋でいい子だよ!」
「お前は人を見る目がないから暫く恋愛するなよ?」
「はぁ!? アクアこそ見る目がないと思うんだけど!」
なんだかアクアとルビーがシスコンとブラコンになってる気がするけど、仲が良い様でなにより…
また翌日、今日はかなちゃんが事務所に来ており、ルビーと打ち合わせをしている。
「先輩仕事ないの慣れてるでしょ? 普段何して過ごしてたの?」
「ちょっとルビー?」
「殴るぞ… はぁ、暇なら勉強でもしてなさいよ。」
「アイドルなんて旬も短いし売れても食えない仕事なんだから…」
「良い大学入るために何かした方がいいわよ。」
「先輩…身も蓋もない…」
「って言うかお姉ちゃんは今日は仕事ないの?」
「今日はお休みぃ〜」
「愛斗くんも今日はおうちの方でやる事があるんだって…」
「そんな寂しそうにしないでよ、このリア充が…」
その後も色々と2人の打ち合わせに参加しているとミヤコさんがカメラを持ってやってきた。
「実績があれば踏ん切りがつくわね、まずは動画を上げましょう。」
「今アイドルカルチャーの中心はネット!」
「貴女達はまずネットで名前を売るところから始めましょう。」
「ユーチューバーって事!?」
「そう、ユーチューブで固定客を作ればそれだけライブにも人が集まりやすいわよ」
「はー…社長、ネットを甘く見過ぎじゃないですか?」
「こんな顔だけの女ネットに晒しても登録者なんて数千行けばいい方ですよ」
「なんだと?」
「そんなことないよ? ルビーとかなちゃんは可愛いからきっとすぐに数万いくって!」
「アンタならいくでしょうよ…私達だけじゃ、私のファンを入れても一万いくかどうか…」
「素人がやったらそうでしょうけど、これでも苺プロはユーチューバーを多く抱えるネットに強い事務所よ? ノウハウならあるわ…」
「丁度ラピスもいるし、協力者もさっき捕まえてきたから彼に色々教わると良いわ。」
「じゃ、後はお願い」
そうミヤコさんが言うと急に扉が開いた。
「オマカセ」
そこにはヒヨコの被り物をした筋骨隆々のパン一男性が…
「へ、変質者だー!!!」
「あ! ぴえヨンだ!」
「えっ 誰!?」
「彼はぴえヨンって言ってね〜、小中学生に人気の覆面筋トレ系ユーチューバーなんだ〜」
「私が前に暇な時に愛斗くんと一緒に出演した事もあるんだよ〜」
「ぴえヨン、今日もよろしくね!」
「ヨロシク…デス!」
それから準備を始めた。
なんでも1時間踊りきったら覆面を外して挨拶出来るらしい。
私も一緒にやれば更に広い世代の注目が集まるって事で急遽参加する事になった。
『ハイ、今回はネ! しがらみ案件デス!』
『なんでもウチの事務所でアイドルユニット? をヤルらしくて、お前のチャンネルで使えと!』
『最初は断ろうと思ったんだケドね、なんとそのアイドルユニットはあの星野ラピスさんの妹とお友達って事でネ! 僕もお世話になった事もあるから、急遽特別ゲスト交えてヤル事になったんダ!』
『といワケで、今回の企画 ピエヨンブートダンス1時間ついてこれたら素顔出してヨシ!』
私もこれやるの!?
って被り物したままやるの!?
死んじゃうよ…でも、ルビーとかなちゃんのためだから…!
結構キツイ…普段から護身術の為に体力作りや多少の筋トレはしてるけど…
ルビーも一緒にはやってるからそこまで心配はしてないけど…かなちゃんは違う、結構細いしちょっと心配
そんなことを考えながらダンスをしていると…
「ははは!」
「きっつ!! 死んじゃう!」
ルビーはなんだかんだ言ってまだ大丈夫そうだ…
かなちゃんは少し遅れ出したが、ルビーの笑い声を聞いて持ち直した。
そして…
「はいお見事!」
「被り物取って自己紹介どうぞ!」
「いちごぷろしょぞく…ほしのるびー…自称アイドルです」
「はい、そっちも!」
「有馬かな! 自称アイドルですこんにちは!!」
「名前だけは聞き覚えある!」
もうヤケクソになっている…カワイイ!
「じゃあ、最後に…ドウゾ!」
「飛び入り参加した星野ラピスで〜す!」
「今回はぴえヨンのご好意でルビーとかなちゃんと一緒に参加させてもらっちゃいました〜! ぴえヨンありがとう〜」
「コチラコソアリガトウ!」
「またご一緒できてヨカッタヨ!」
「にしても、ホントは編集して1時間やった事にしようと思ったんだけど…マジでガチッたね」
「視聴者には伝わらないけど、現場はみてるワケで…僕は君ら好きよ?」
「ってかラピスさんまでついて来れると思わなかった…」
「「それね!」」
「あっ…大事なこと聞き忘れてた… 2人のユニット名とかあるの?」
色々と打ち合わせしたりはあったが、ユニット名は決まらないままここまできてしまっていた。
ルビーとかなちゃは少し話し込んでいたが、ルビーが意を決した様に顔を上げた。
「じゃあ、私たちの名前は…B小町!」
こうして、新B小町が発足した。
尚、動画の方はすごく伸びた…
どうやら私の妹という部分とここだけはアイに似なかった私の胸が凄いことになっていたらしい…
それを見て少し機嫌が悪くなってた愛斗くんの頭を胸に抱きしめたら回復したようでよかった。
真っ赤になってて可愛かった。
「ちょっとお姉ちゃん!」
「その脂肪の塊にばかりリスナーのコメントがついてるんだけど!?」
「ちょっともがせろ〜!」
「ちょっとルビー! 落ち着いて…」
「そうだぞルビー、それは俺のだ。」
「愛斗くん!?」
「ふ、ふん! そんなふうに邪魔したってこっちは2人だよ!」
「行くよ、先輩!」
「そうね、こればかりは引けないわ…」
「アクアはこっちの味方だよなぁ?」
「お? この程度1人で収められないんならウチの妹はやらないぞ?」
「私お姉ちゃん!」
混沌の中救世主ミヤコさんがケーキの箱を持ってきた。
「はいはい、その辺にしてね…」
「ラピスや2人宛のスパチャでぴえヨンがケーキ差し入れてくれたからお茶にしますよ〜」
そう言って箱の中身を見せてきた。
「わぁ…これ高いやつだよお姉ちゃん!」
「ホント…? 新生堂パーリーのやつだ!」
「私木苺のミルフィーユね! 愛斗くんはチョコケーキ? ここのはとってもおいしいよ!」
「ああ、それ貰う。」
「先輩はどれにする?」
「そうねぇ、私はレモンのモンブランにする」
「それよりここってケーキの持ち帰りってゴテゴテしたチョコケーキとかチーズケーキくらいしかなかった様な…」
「それならラピスに感謝なさい?」
「先日夏の若者向けの化粧品の広告の撮影後に、そこの本店に寄ったみたいで…」
「そこの支配人の娘さんと奥さんが七咲咲耶の大ファンだったみたいで、先日の歌番組以降ラピスのファンになってくれたらしいのよ…」
「それでなんでぴえヨンがこんなに買って来れたの?」
「なんか娘さんがぴえヨンとのコラボも見てくれたみたいでね…先に贈り物で予約の電話を入れておいて、今日顔を出さないぴえヨンの代わりに買いに行ったら今後のメニュー候補のケーキをつけてくれたのよ…」
「あ、ラピス…はいこれ」
ミヤコさんが一枚の紙を渡してきた。
なになに…今回のケーキのランク付け?
「私の意見でいいの?」
「ええ、ついでにその選んだケーキの広告塔になって欲しいそうよ?」
「ケーキを出すのと化粧品の広告が出るのも同じ時期になるみたいだし、向こうの根回しも済んでるから後よろしくね?」
「事務所としては私がその場である程度まとめておいたから大丈夫よ」
「あ、ついでに秋の新作化粧品の方も確定よ…細かいことは美春さんに伝えておくわね…」
「り、りょーかい…」
その後はみんなでケーキを一口ずつ食べて、みんなでケーキの査定をした。
やっぱり木苺のミルフィーユは最高だった…
ありがとうございました。